ポケットモンスター 影   作:瓶詰め蜂蜜

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第14話 クソコラさん

 博士の話が終わると、俺は博士に許可をもらって部屋の隅でケロマツをボールから出した。

 

「ケロマツ。俺はシェード。これからよろしくな」

 

 そう言って手を伸ばせば、「けろっ♪」と鳴きながら前足で握手に応じてくれた。アニメとかではサトシの手持ちになる御三家ポケモンってみんな癖強かったけど、俺のもらったケロマツは特にそんなことないようで安心した。……いや、夢特性はある意味癖強いか。

 そんなしょうもない事を考えながらも、ケロマツにボールの中に戻ってもらうと、一階に降りようとエレベーターに向かう。サナとセレナ、ティエルノは次に向かうまちをどうするかの話し合い。トロバは博士を質問攻めにしているようで、さっさと降りて行ったカルムに次いで、俺が二番手のようだった。

 

 

 

 

 

「われは求めん!さらなる美しい世界を!」

 

 エレベーターを降りたタイミングでエントランスからそんな声が聞こえてきた。

 研究所の入り口を見やれば、赤い鬣のような髪型の大男が綺麗な姿勢で研究所から出ようとしているのが見えた。

 

「あれは……」

 

 どうやら先に降りたカルムはフラダリさんと遭遇して話をしていたようだった。

 フラダリ……。ゲームのポケットモンスターXYに登場する悪の組織フレア団のボスにして、前世ではクソコラを量産されまくった、ある意味愛されているキャラである。

 そんな彼の登場は唐突すぎて、前世でゲームをやっていた最初の頃は戸惑った記憶があったな。と、少し懐かしく思い出していると、ジーナさんとの話も終わったのか、カルムはさっさと研究所を出て行こうとするのが見えた。

 慌てて追いかけると、出入り口の前でカルムに追い付けたので声を掛けようとすると、

 

「あ、カルやん」

 

 と、サナの声が後ろから聞こえた。そして、カルマも素直に立ち止まって振り返る。……これ、俺呼び止めなくてもよかった?

 なんて思っていると、サナ達が俺とカルムに駆け寄ってきた。

 

「サナ気になるところがあるの!というわけでまたあとでね♪」

「話したいことがあるの。カフェ・ソレイユで待っているわ。お隣さん!」

 

 と言い残し、女性陣は去っていった。

 

「セレナさんの話っていったいなんでしょう。ホロキャスターではダメなんでしょうか……?」

「秘密っぽいけどなんだろうね……?」

 

 なんてトロバとティエルノが話しているので俺も混ざり、

 

「確かに気になるけど、知らないふりしといた方が良いだろうなあ」

「それもそうだねえ」

 

 なんて話した後、ティエルノが「カルやん!」とカルムに駆け寄ると、「コボクタウンに向かうなら研究所をでて左に曲がって進むといいよ。さっきのカフェ・ソレイユもそちらにあるからねえ」と地理を教えると、カルムは「分かった、ありがとう」と言って研究所を出て行った。

 

「ティエルノ達はどうする?」

「ボクはブラリブラブラ散歩道だねえ」

「ぼくはとりあえずコボクタウンに向かおうと思います」

 

 ティエルノ達はそう言って研究所を出て行く。俺はどうしようかと考えていると、ジーナさんと目があったので会釈すると、微笑まれて手を振られた。ゲームでは気づかなかったけど、普通に美人さんだな、ジーナさん。

 

「……俺もコボクに向かうか」

 

 目的地を決めると、俺も研究所を出るのだった。

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