ポケットモンスター 影   作:瓶詰め蜂蜜

22 / 28
第22話 バトルシャトー

 育て屋を出ると、暫く歩いた先にある大きな城の前に着いた。城の名前はバトルシャトー。ゲームでも頻繁に訪れるコアなプレイヤーも居たという、バトル施設である。

 少しワクワクとした気持ちで大きな扉を開けて中に入ると、穏やかそうな老紳士とビオラさんが居た。

 

「あら、シェード。あなたの爵位はなに?」

 

 俺に気付いたビオラさんが出し抜けに尋ねてきた。が、もちろん俺は初めてなので「持っていないです」と素直に答えると、「えっ?爵位ないの!?」と思いの外驚かれた。

 

「あなたの強さなら持っていても全然おかしくないのに……。爵位っていうのはね、ここバトルシャトーで実力が認められた一握りのトレーナーにのみ与えられる称号なの!」

「ビオラさんこちらは?」

 

 俺に爵位に関する説明を始めていたビオラさんに、隣にいた老紳士が尋ねると、「バッジを見せてあげなさいな」と言われた為、バッジケースを取り出す。すると、

 

「おお!バグバッジをお持ちということは、ビオラさんに認められたトレーナーさんのようですね。はじめまして、わたくしイッコンと申します」

 

 そう言って丁寧に挨拶されたので、「どうも、お……私はシェードです」と頭を下げ返して挨拶をする。すると、

 

「私推薦しますから、シェードに爵位を与えるというのは?強いトレーナーですから、きっとバトルシャトーのためになります」

 

 ビオラさんがイッコンさんにそう言うと、イッコンさんは愉快そうに俺を見た。

 

「ほう、なるほど……!ビオラさんの推薦でしたら、資格としては十分でしょう」

 

 「それに……」と呟き、イッコンさんはにやらと笑う。

 

「わたしもただならぬなにかをシェードさんから感じます。……シェードさん!バロンの爵位を今からあなたに授与しましょう!」

 

 そう言って、イッコンさんから手渡されたのはアラビア数字の1を変形させたような印が彫られているバッジを渡された。

 

「爵位をお持ちの方は同じく爵位を持つ方々とここで勝負できます。男性ならバロン、女性ならバロネスは、爵位としては一番下ですが、ここで勝負を繰り返し勝つことで爵位もあがります。そうすれば、より高い爵位の方々があなたに興味を持ち、ここに集うようになるでしょう」

 

 

 「わからないことがあれば、入口の二人におたずねください」と言ってバトルシャトーの爵位について説明し、『では、シェードさん、ビオラさん。失礼いたします」と言ってイッコンさんは去っていった。

 

「あたしも爵位を持っているの!サイコーの爵位を目指してお互い競いあえたらいいよね!」

 

 にっこりと笑いながら言うビオラさんに、「俺の爵位が追いついた時、あらためて戦いましょう!」と答えると「そうこなくっちゃ!」と、ニヤリと獰猛な笑みを浮かべる。

 かと思えば、「それじゃあっ!」と溌剌とした笑顔に戻って去っていくビオラさん。

 それを見送ると、とりあえず、一つぐらい爵位を上げていきたいな。と思いバトルシャトー内のバロン、バロネスのトレーナーへ勝負を挑みに探しにいくのだった。




 カルムはバトルシャトーに寄らずにさっさと次のまちに行きました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。