たんぱんこぞうとの勝負に勝利した俺は、賞金の120円を受け取るとそのままハクダンの森へと入る。と、
「あれは……」
少し離れたところをカルムとサナが二人仲良く歩いているのを見かけた。更に先には、たんぱんこぞうとポケモンバトルしているティエルノや草むらでポケモンを観察しているトロバ。そしてハクダンの森のポケモンを乱獲しているセレナも居た。
「いや、セレナは何やってんだか……」
まさかの光景にツッコミを入れつつ、いつものポジションになりつつある肩に乗るイーブイに「俺たちも行くか」と声を掛けると、ハクダンの森を歩き始める。
ハクダンの森のポケモン達は2番道路のポケモンとは正直そこまで差はなく、イーブイの『たいあたり』だけで簡単に蹴散らせた。そして、
「よう、セレナ」
「あ、シェード。もう追いついたの?」
振り返るセレナが抱える大量のモンスターボールに苦笑しながら「お前はポケモンゲットしすぎだよ」と言うと、
「一応、プラターヌ博士の研究手伝いとして、ゲットしてるのだけど」
と拗ねたような言う為、「そうか、分かった分かった」と宥める。
「それにしても、さすがはハクダンの森。虫ポケモンがすごいな」
「そうね、アタシがゲットしたのもほとんどがビードルやコフキムシだったし」
そう言いながら、セレナも抱えているモンスターボールの山を見ながら呟く。
「とりあえず、その大量のモンスターボールはカバンの中にしまった方が良くないか?」
「……それもそうね」
俺の言葉に頷くと、セレナは「すこし持ってて」とモンスターボールの山をそのまま俺に手渡してきた。
そしてその山から一個ずつモンスターボールをカバンの中へ入れていく。
「ありがとね、シェード」
「いや、まあ別にいいんだけどな」
最後のモンスターボールをカバンに入れ終えると、「お礼にこれ」とキズぐすりを渡された。
「それじゃあ、俺は先に行くから」
「ええ、また」
セレナと別れ、ハクダンの森の出口付近で再びポケモンとバトっていると、
「シェード」
「ん?カルムにサナか。早いなおまえら」
サナを引き連れたカルムと遭遇した。ので、
「この森の虫ポケモンはどくをつかってくるから、これ持っといた方がいいぞ」
と、旅に出る前に買いすぎたどくけしを5個ほどお裾分けする。
「それじゃあ、お互いがんばろーぜ」
カルムとグータッチをして別れると、カルムとサナはハクダンシティの方へと向かって行った。
その二人の背中を見送ると、改めてイーブイと共に野生のポケモンとバトルするのだった。