少し戻って、Side迅蛇
「モモタロス達!そっちはどうだい?!」
「どうしたもこうしたもねえよ!一体何人いやがるんだ!?」
「これは最早このTV局に内通者が居るとみて間違いなさそうだね」
「それも複数ってとこかいな」
各階に立て籠もっているテロリスト共を叩きのめして屋上を目指す。
「となると…怪しいのは番組Pやその他の重役らかな!…」
恐らくその辺りの人物が奴等を手引きしたのだろう…俺や友の大切な人達の晴れ舞台をテロに利用しようとは…
「!」
「どうした?」
「ああ!?あそこ見てみいや!」
「無茶するねえ…」
そこで僕は察知する。
由貴乃に危機が迫っている事を…急いで窓から屋上を見上げ覗くと…半裸にされた由貴乃が屋上から今まさに飛び降りようとしていた…恐らく他の人質から目を逸らす為にか!
「今助ける!」
【ケミーライド ウィザード!】
【コネクト、ビッグ!プリーズ!】
僕はウィザードにライドしすぐに魔法を発動する。
巨大化させた手を魔法陣に突っ込んで外へと出し落ちてきた由貴乃をキャッチする。
「全く肝を冷やしたよ…」
「絶対に迅君が助けてくれると思っていましたから…」
「それはそうだな…後早く服着てくれ目のやり所に困る…」
「 ///迅君が着させて下さい」
「もうしょうがないなあ…」
「イチャイチャしている場合じゃないんじゃ…」
「分かってるよ」 【ドレスアップ!】
救出した由貴乃に服を着させる。
「さて由貴乃、君があそこまでしなきゃならなかったという事は時間がないか…っと亮護からか!」
これ以上時間をかける訳にいかないと見た僕に亮護からテレパシーが入る。
「どうしたんだい?」
「『こっちのテロリストのリーダー格がプラントのガイアメモリを所持していやがった!そっちも恐らくは…それと亜矢たんを避難させたいからモモ達をリュウと合流させてくれ!』」
「!分かった!僕も急ぐとしよう!
話は聞いていたね?モモ達は由貴乃を守りながらリュウタロスと合流した後内通者を探し出してくれ!」
「「分かった!」」
モモ達にそう指示を飛ばし僕は魔法を発動する。
【テレポート!】
屋上の扉前までテレポートする。
「さてと君達は大人しくおねん寝しててもらおうか」 【スリープ!】
僕は気が付かれないように見張りのテロメンバーを魔法で眠らせる。
そして扉をそっと開けて覗き見た。
「よしよし…」
予想していた通り、由貴乃が転落したのに一向に下の野次馬観衆らからの悲鳴が聞こえてこないことを疑問に思ったテロメンバーが覗き込んでいた。
「何!?あの女の姿がないぞ!?確かに下に落ちていった筈!?…」
僕はそっと困惑している奴の背後へと近付く。
「地獄逝きになるのはアンタ等の方って事さ」
「へっ!?…」
僕は奴の背中を蹴り上げてやる。
「う、うわああああー!?……」
間抜けな声を出すもすぐに己が突き落とされた事に気が付くも既に時遅し真っ逆さまに転落していった。
まあ下に警官も居るし命の保証はされるだろう。
「貴様何者だ!?」
「僕の大切な人を殺そうとした輩に名乗る名なんかないね!
それよりアンタ等まだ隠し持っている物が有るんじゃないかい?」
僕がそう問い質すと奴等は黙り始める。
「その反応で確信出来たよ。っとまずは人質達を避難させないとね!」
「「え?」」
人質達にドレスアップを施してから安全な場所へとテレポートさせる。
「何、人質達が!?…」
「お、おのれ!こうなれば!…」
囚われの身にしていた人質達の姿が消えた事に驚くテロリスト達は一斉にガイアメモリを取り出してきた。
【マグマ!】 【マスカレイド!】
テロリスト達はガイアウィスパーを鳴らしマグマドーパントとマスカレイドドーパントへと変貌する。
「あーらら…『此方レジェンド、こっちでも所持者を確認したよ』」
「『やっぱか!だったらやるべき事は決まっているな!』」
「そのようだね」
亮護へテレパシーを飛ばしやるべき事を決する。
僕はWファングジョーカーのケミーカードを取り出しドライバーへ装填する。
【ケミーライド!ダブル ファング!ジョーカー!♪~】
「姿を変えただと!?…貴様は一体!?…」
♪~
「!」
「何!?…」
テロメンバーがそう言った所で突然何処からともなく音楽が流れ出す。
このメロディー旋律イントロは!…そうか、由貴乃だな!正しくグッドタイミングじゃないか!
「さっきまでは名乗らないと言ったけどもここは敢えて名乗らせて貰わないといけなくなったね!
今の僕は通りすがりのゴージャスでハードボイルドな仮面ライダーレジェンド WFJ…さあ、お前達の罪を数えろ!」
僕はそう高らかに宣言し戦闘態勢をとった。
少し戻って、Side由貴乃
「リュウ君!」
「あ!由貴乃お姉ちゃん達見つけた!ほらこの子!」
モモ君達の護衛を受けながらリュウ君を探しているとスタジオ前の廊下で合流する事が出来た。
そこでリュウ君が抱えていた亜矢さんを渡される。
「亜矢さん!」
「うう…私確か…って由貴乃ちゃんどうして此処に!?…ってかその人?達は?…」
「モモ君達は味方だよ…それよりも具合は大丈夫?」
「痛…くない?…私確か銃で足を撃たれた筈…」
「きっと亮護君が治療してくれたんだね。
他のメンバーや人質達も今頃彼等に救出されている筈だよ」
「あ…その人が私のこと助けてくれたんだ…///」
私が亮護君の名前を出すと亜矢さんはみるからに顔を赤らめていた。
「ってン?彼等?…」
「うん、此処に居るモモ君達ともう一人私の大事な人」
「由貴乃アンタ恋人居たの!?」
言ってなかったわね…まあ今はそれよりも…
「私はまだ此処に残らないといけない理由が有る…亜矢さんはどうする?」
「え?…」
私は亜矢さんに問いかけた。
「ごめん意味が分からなかったよね…このまま大人しく避難するかそれとも…って事。
私達はアイドルでしょ…病み上がりだから無理は言えないけど」
「!うん、体は大丈夫!…私はCELLの、アンタ達のリーダーでセンターよ?
意味分かんないテロリストのせいでファンの悲しむ顔なんて見たくないもの!
私達のライブを一緒に取り返すわよ!」
私の課した二つの選択に亜矢さんはすぐにそう答えた。
「そう言うとは半々思っていました…それでは参りましょうか!」
「ええ!」
「その前にテロの内通者を探し出して大人しくさせないといけないけど…亜矢さんの方は心当たり有る?」
「無い…と思ったけど一人だけ居るわね…疑いたくはないのだけれど…」
今回のテロを手引きしたであろう人物を亜矢さんに問いかけると彼女も同じ事を思っていたようだ。
「それじゃあまずはモニタールームに向かいましょう!」
「そうね!」
私達は内通者が今も居るであろう場所へと向かう事にしたその道中で…
「もう!一体全体何が起こっているっていうのよ!?」
「ヤバッ!?変な奴がまだ追っ掛けてきてるよ!」
「はろんさんにすみれさんじゃない!」
「お二人は無事だったんですね!」
向こう側から二人の女性が走ってきた。
その人達はCELLとは別のアイドルユニットである「Asymmetry」の三日月 はろんさんとすみれさんだった。
「生放送本番前にトイレ行ってたら可笑しな事が起きてるし…」
どうやら運良く二人は人質にならずにすんでいたようだ。
「って後ろから変な集団が追って来てんの!早く逃げないと!」
「その必要はありませんよ?数はそう多くないようだけど…追手は全員マスカレイドドーパントになってる!…モモ君、キンちゃんも迎撃して!」
「よっしゃー!そう来ないとな!」
「緊急事態っちゅう事で悪ィな、嬢ちゃん達の体をちいと借してくりいや!」
「「へ?…」」
私の指示でモモ君とキンちゃんがはろんさん達に一時憑依する。
「今は石が無いから私もリュウ君といくよ!」
「OK~!」
私もリュウ君を憑依させる。
「「「変身!」」」
【ソード/アックス/ガンフォーム♪~】
「俺、参上!」
「俺の強さは泣けるでえ!涙はコレで拭いとき!」
「お前達倒すけど良いよね?答えは聞いてない!」
「「『!?/な、何コレ!?…』」」
私達の変身した電王に亜矢さんと憑依されているお二人は驚く。
「カメちゃんはその子と下がってて!」
「了解~!さあこっちに!」
「あ、はい」
ウラ君に亜矢さんを任せて私達は迫って来るマスカレイドドーパントの集団を迎え撃つ。
「でやあー!」
「どすこーいしょおー!」
「ほらほらほら!」
それぞれ迎撃し数を減らす。
「二人共、一気に決めようよ!」
「「おうよ!」」
【FULLCHAGE】×3
「<俺の必殺技Part1>!!」
「<ダイナミックチョップ>!!」
「<フルチャージブラスト>!!」
それぞれの必殺技でマスカレイドドーパント達を跡形も無く消し飛ばした。
「よっと!」
「お疲れ様!…まだ変身は解除しない方が良いかも…はろんさん達には悪いんだけど協力して欲しい!」
私は一時的にプラットフォームへ戻りはろんさん達に協力を仰いだ。
「『…分かったわよ!』」
「『このまま傍観していられないみたいだしね…』」
二人の協力を得た所で再びモニタールームを目指す。
そして辿り着くと私達はそっと中の様子を伺ってみた。
其処では…
「!」
「『梨田さんだよね!?』」
モニタールームにはソロアイドルとして活動している梨田 織葉さんが居た。
「…」
でも普通の人とは違う感じがする…現に彼女は専門的知識が必要な筈の端末を手慣れているかの様に操作していた。
もしかして彼女って…
「!」
ふと梨田さんの背後に何処かに隠れていたのか中年男性が忍び寄っていた。
梨田さんは端末操作に集中していて気が付いていない。
「ウラ君!」
「了解っと!」 【ロッドフォーム】
それを見た私はロッドフォームになって梨田さんに襲いかかろうとしていた男性を蹴り飛ばした。
「ぐわっ!?…」
「な、何!?」
「やはり貴方が内通者だったんですね…」
変身を解除した私は男を睨みつけた。
内通者の正体はやはりこのTV局のモニタリングシステムを制作した男だった。
「な、何の事だい?」
男は既にバレているのにも関わらずしらばっくれようとしていた。
「しらばくれっても無駄なんですよね、奴等の人質で拘束されている筈の貴方が今此処に居る説明がつきませんからね…
テロに内通した理由もどうせ下らないものだろうから問い質した所で時間の無駄でしかありません。
大人しくして下さい」
「く、クソッ!?…」
「キャッ!」
私がそう告げると男は悪足掻きにも梨田さんを拘束しようとするが…
「えい!☆」
「ぐえっ!?…」
梨田さんは拘束される前に素早く男の顎を蹴り上げて気絶させた。
「た、助かったーってかなんで砂奈桐さんが?それに後ろといいさっきの姿は一体?」
「私達よ…」
「な、何かどっと疲れたけど…」
「え!?…」
変身を解除したはろんさん達の姿に梨田さんは驚く。
「彼女達には緊急事態だったから協力してもらっていたの…今度はこっちから質問するね。
梨田さん貴方は何者?」
「…」
私がそう質問すると彼女は押し黙る。
「ええっとーな、何の事かなあ?」
「惚けてもダメだよ…さっきまでの貴方の動きを見ていたらとても只の一般人だとは思えないよ…もしかしてテロリストが言っていたブラックラベルとかいう組織の一員だったりするのかな?」
「ッ!…」
惚けようとする梨田さんに私はそう言い放つと彼女は押し黙る。
「ああ勘違いしないでね、テロが起こったのは奴等の身勝手なものによるものだと確信しているから梨田さんの事を責める気なんて無いわ…只ね今更動く気だったというのならいっそ動かないようにして欲しいの」
「それはどういう意味で言っているのかな?」
私がそう告げると梨田さんの雰囲気が一気に変わった。
「最早事態は貴方達程度では手に負えないものになってしまっているからよ…それでも信じられないのなら直接その目で見てみると良いわ」
「?…」
私の言葉に梨田さんはカメラを操作して事が起きている場所を映し目にした。
「何コレ!?…」
「コイツ等まだ居たの!?」
プラントドーパントと亮護君が変身したゼッツが対峙している半壊したスタジオ、そして屋上でマグマドーパントとマスカレイドドーパントの集団と対峙している仮面ライダーWにケミーライドしたレジェンドを目にした梨田さん達は驚く。
「これで理解出来たでしょ?」
「でも…」
梨田さんは事態を目にしても納得はしていないようだ。
「今の梨田さんにも出来る事は有る筈よ」
「それって…」
私がそう言うと梨田さんは至ったようだ。
「私はブラックラベルである前にアイドル!…今は待っているファンの為に動くわ!」
「そうこなくっちゃ!」
梨田さんも加わり私達はゲリラライブをする為に準備に入った。
「あ、初動は私とゲスト扱いという事でモモ君達が歌うから」
「「え!?」」
「あ、僕等も歌って良いんだ?」
「うん、あの曲はソロじゃ歌い切れないから」
「ああ、この間聴かされた後輩の歌か!」
「OK!歌おう歌おう!」
私がそう言うと亜矢さん達は驚き、モモ君達もふられると思っていなかったのか目を丸くしたがすぐに了承してくれた。
さあ、本当の私達のステージの開幕だ!
前後にするつもりが長くなったので