大往生したと思ったら星見雅に良く似た妖狐の魔人に転生した件   作:レイギス

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イフリートを倒したと思った矢先、シズはイフリートと同化して延命出来ていた事を知るリムル、迫るタイムリミット、果たしてレイギスはシズを救えるのか…ご覧下さい。


第十一話 少女の新生と青年達の決意

シズを抱えて戻った村に戻っていたあの時、俺はメーティスに頼み、シズの持つスキルを取得させて貰っていた…その中の一つにユニークスキル変質者/ウツロウモノというスキルがあった為こいつは使えると思い、シズを預けた後、早速家に戻り、私を起こす事にした。

 

(おい、そろそろ起きろ、お前も一緒じゃないと出来ねぇからな)

 

(…んん、ふわぁ…そうか私は眠っていたのだな。)

 

(ちとマイペース過ぎねぇか…まぁ良い、早速俺達でシズを救うぞ…人間では無くなっちまうだろうがな…。)

 

(…そうだな、生かすにはそうするしかない…シズが人で無くなる事を了承してくれればだが。)

 

(そこが問題だよなぁ…まぁそこは妥協して貰うしかないか…さてメーティス、俺が言ったスキル達は複製してあるか?)

 

【解、既に自然操作、作成者、物質創造は作成者の力で複製してあります。】

 

(良し、このスキル全部を変質者の力で一つに統合する…やってくれメーティス。)

 

【了、エクストラスキル、自然操作、ユニークスキル、作成者、固有スキル、物質創造を統合します…成功しました、ユニークスキル創作者/ツクリダスモノを獲得しました。】

 

(…権能を確認しろ。)

 

【了、ユニークスキル創作者の解析鑑定を開始します。】

 

メーティスの言葉を俺達は固唾を呑んで待っていると、解析鑑定が終了した。

 

【解析鑑定が終了しました、ユニークスキル創作者の権能は創造…有機物含めてあらゆるものを魔素を消費し作成する事が可能なスキルです、しかし魂と言った存在は情報が足りない為作成出来ません。】

 

(良し!…さてと、私、こっからが正念場だぞ…。)

 

(あぁ、必ず間に合わせる。)

 

(おう!メーティス!俺達と一緒にもうひと働き頼むぜ!)

 

【了。】

 

そうして俺達は創作者を使い、シズを…静江を救う為に動く。

 

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レイギスが籠ってもう一週間は経つ、シズさんは眠り続け、時間が経つ事に俺は不安になっていった…シズさんを苦しめていたイフリートは食ったし、レイギスが救うって言ってはくれてる…でも。

 

『告、イフリートとの同化が、彼女を延命させていたようです。』

 

…嘘だろ、じゃあ俺のやった事は…それになんでレイギスは俺にこの事を教えなかったんだ。

 

『解、彼女の気力は激しく消耗していました、イフリートを捕食しなければ、やがては自我を失っていたでしょう。』

 

…そんなの、あんまりじゃないか…俺がそう思っていた時シズさんが目覚めた。

 

「スライムさん、ありがとう。」

 

「え?」

 

「私はまた…大切な人を、殺してしまう所だった…この手で。」

 

俺は言葉を返せなかった…シズさんが続ける。

 

「ねぇ、スライムさん。」

 

「ん?」

 

俺がシズさんに顔を向けるとシズさんが言った。

 

「聞いてくれるかな?」

 

「…あんまり喋らない方が…。」

 

「私という人が居たって覚えていて欲しい。」

 

「……分かった。」

 

シズさんは朦朧としながらも何があったのか語ってくれた…召喚され、イフリートを憑依させられたこと…友達を殺めてしまったこと…そして。

 

「ピリノが死んで、魔王の側近として仕え続けて、でも、出会えたの。」

 

「誰に?」

 

「…勇者。」

 

「勇者?」

 

「そう、勇者…戦いがあって…魔王が城を捨て、私を殿として残した…炎の精霊である、イフリートの意思なのか、それとも自分の意思なのか、今でも良く分からない…。」

 

勇者か…ヴェルドラを封印したのとはまた別の人なのかな?俺が考えているとシズさんが続けた。

 

「直ぐ、殺されると思った…でも…話し掛けてきた…どうしてここにいるのか、どうやって生きて来たのか…魔人である、私の話を信じてくれて…もう、大丈夫だよって…私は感情を取り戻した…勇者に、彼女に保護され、その仮面は彼女がくれたんだ、魔法抵抗を高めて、私の中に居る、イフリートを抑え込めるって。」

 

シズさんが棚にあった仮面に手を伸ばそうとしていたので代わりに俺が取り、シズさんに渡した。

 

「彼女と共に旅をして…この世界の事や…魔法を教わって…仮面の力である程度なら、イフリートの力も使えるようになって、誰かを助けて、戦って。」

 

「何時しか爆炎の支配者と呼ばれるようになった訳だ…うん!凄ぇ攻撃だったもんな!カッコイイよ!」

 

俺は明るく言い、サムズアップした。

 

「ふふ…彼女と一緒に旅をして…嬉しくて、幸せだったな、でも…。」

 

「でも?」

 

「あの人は、姿を消した…私を残して。」

 

「…どうして?」

 

「分からない…どうしてだろう?どうして…きっと、また会えるから…あの人はそう言っていた。」

 

シズさんは続ける。

 

「私は、強くなろうって決心した、苦しんでいる人を助けたいって…結構頑張ったんだ!何十年もだよ?偉いと思わない?」

 

「あぁ、偉いよ…レイギスもそう言ってくれる筈だ。」

 

「英雄って呼ばれるようになって、だけど、私ももう若くなくて…イフリートの制御も怪しくなってきて、一歩間違えたら、イフリートを解き放つかもしれない、そう考えると怖くなって…このままじゃ、また…大切な人を…だから私は…指導者になった。」

 

「指導者?」

 

「学校の、先生。」

 

「ほう!学校があるのか。」

 

「イングラシア王国って所でね、異世界から来た子達の。」

 

「達って事は結構居るんだな、別の世界からこっちに来た人間が。」

 

「スライムさんが言ってた、ゲームの台詞を教えてくれたのもその内の一人だよ?」

 

「「僕は悪いスライムじゃないよ?」」

 

俺とシズさんが同じ台詞を言い笑った。

 

「楽しかったなぁ…平和な日々だった…私の元を去って行った子も居たけど…でもグランドマスターになった子も居て。」

 

「グランドマスター?」

 

俺が聞くと、シズさんが教えてくれた。

 

「各国のギルドを統括する、最高責任者。」

 

「そりゃあ!大したもんじゃないか!」

 

「えぇ、大したもの、私が教えられる事はもう無くなったと思った…そして、寿命が残り少ないのか、イフリートの意識を抑え込めなくなってきて…思い出した事が一つだけあったから、旅に出ようって…私を召喚した男を探して…。」

 

「復讐したいのか?」

 

「分からないわ…でも、会って確かめたい事があったの、だから私は……本当に良い子達、ちょっと危なっかしいけど。」

 

そうして話して行く内に、俺は前世の名前を、シズさんは召喚される前の名前、井沢静江という名前を教えてくれた。

 

そうして、俺に自分を食べて欲しいと言ってきた時…扉が開いた。

 

「すまない、待たせたな。」

 

レイギスだ…目の色が元に戻っていたので、別の人格と言っていた人は引っ込んだのだろう。

 

「レイギス…。」

 

「来てくれたんだね、零さん、悟さんから聞いたよ、皆を助けてくれたって…ありがとう。」

 

「気にするな、あやつが巻き込んでしまっただけの事だ…それと…約束しただろう?お前を救うって…だから…私の…私/俺の我儘を…聞いてくれないか?」

 

一瞬、レイギスから二人分の声が聞こえたような…そんな事を考え、頭を振って切り替えて、俺もシズさんに言う。

 

「俺からの我儘も聞いてくれないかな?シズさん、俺もシズさんには生きていて欲しいんだ!」

 

「………零さん…悟君…分かった…零さん、私を救ってくれないかな?」

 

「…その言葉が聞きたかった。」

 

そう言ってレイギスがシズさんの前に手をかざしながら言う。

 

「今よりお前を新生させる…私に/俺に身を委ねてくれ。」

 

「うん。」

 

そうして静江さんが目を瞑り、レイギスから何時もの濃い魔素じゃなくて…何処までも澄んで、綺麗な色の…七色の魔素がシズさんの体を包み込んだ…その魔素がシズさんの体に消えていき、レイギスが言う。

 

「さぁ起きてくれ、シズエ・イザワ/井沢静江」

 

またレイギスから二人分の声が聞こえたと思ったとき、静江さんの体が光り、更にまた、七色の魔素が送られ、体の中に入っていったその時、俺達の頭に声が聞こえた。

 

《個体名シズエ・イザワが新たな種族、精霊魔人/エレメンタルノイドに新生しました。》

 

その言葉を聞いた後静江さんがゆっくりと目を開けた…俺は心配になって問い掛けた。

 

「シズさん!大丈夫!?」

 

「意識の混濁はないな?」

 

「…うん、大丈夫だよ、自分でも信じられないくらい力を感じるの。」

 

そう言いながらシズさんはベッドから起き上がった。

 

「良かった〜。」

 

そうして俺はその場で溶けた後に持ち直して言う。

 

「でもシズさんが無事に助かって本当に良かったよ、あのままだったら、シズさんを食う事になってたからな。」

 

「…リムル、それはどう言う意味だ?」

 

レイギスから怒りの妖気が見える!?え、俺何か怒らせるような事言ったか!?ってまさか…

 

「ごっ誤解だレイギス!俺がシズさんに捕食者で自分を食べるように言われたんだよ!」

 

「そうだったか…ふむ、そう言えば、今のお前にはそもそも、アレが無かったな。」

 

「さっきまでの空気が台無しだよ…。」

 

俺がレイギスにツッコムとシズさんも意味を理解してしまったのか顔を赤くしていた。

 

「もっもう!レイさん!何を言ってるの!?私、もう死にそうだったから私が死んだら私の体をスライムさんにあげるって言っただけだから!そんなのじゃないからぁ!」

 

シズさんがそう言いながら立ち上がりポカポカとレイギスを叩いていた。

 

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そうして落ち着いたリムル達と、スキルで創った中身が無くなったら瞬時に補充される湯呑を持ち茶を飲んでいた。

 

「お前ホンットマイペース過ぎるだろ…誰のせいでこうなったとおもってるんだ…。」

 

「む?」

 

「いや、む?じゃなくてさぁ…。」

 

「…そう言えば、レイさんってかなりマイペースな人だったね…それにしてもあんまりだけど。」

 

「仕方なかろう、ここ一週間ずっと、スキルを使ってお前を新生させる為に色々やっていたのだから…ふわぁ…。」

 

「いや、さっさと寝ろ!」

 

「そう言う訳にもいくまい、お前にも人間態があった方が便利だろう…シズ、良いか?」

 

「え?」

 

私はそう言ってシズの方を見て、頷くのを確認した後、魔素を出しもう一人のシズを創り出す。

 

「えぇ!?レイギス、これは一体。」

 

「私が…いや、正確にはあやつがシズを抱いて村まで戻っていただろう?その時にシズのスキルを取得していたらしくてな、そのスキルの力で創ったスキルの力だ。」

 

「つまりこのシズさんはレイギスが作った複製って事か。」

 

「あぁ、シズの持つスキルも全て複製してある。」

 

私が創った複製をシズはマジマジと見詰めている。

 

「…凄い、まるで鏡から飛び出してきたみたい、これならスライムさんにお礼が出来るよ。」

 

「だ、そうだ、さぁリムル、これを食らうが良い。」

 

「いや、だからってなぁ…。」

 

「何を渋る?これはシズが望んだ事だ。」

 

「大丈夫だよ、スライムさん。」

 

「はぁ〜…分かったよ、レイギス、シズさん、二人の気持ち、有難く頂くよ。」

 

そう言いリムルは複製を食らった…嫌な予感がしたので私は物質創造で服を創った…魔素不足にはギリギリ陥らなかった。

 

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その頃、シズの居るテントに、カバル達が向かっていた。

 

「シズさん、大丈夫かなぁ。」

 

「心配要らねーってリムルの旦那にレイギスの姐さんまで居るんだからよ。」

 

「そうでやすよ、旦那がくれた回復薬、すげー効き目だったじゃないですか。」

 

「…うん。

 

「おやこれは、皆さんもお見舞いですかな?」

 

「リグルドさんもっすか?」

 

「はい、シズ殿の着替えをお持ちした所です、リムル様、失礼します…!?」

 

そう言ってリグルド達が家に入ると、そこには、レイギスとシズ、そして少し大きなシャツを着た、中性的な水色の髪の人が居た。

 

「「え?」」

 

「我が主!」

 

「リムル様!」

 

其処に異変を察し、嵐牙と炎牙も駆け付けてきた

 

「リムル様、そのお姿は…。」

 

リグルドの言葉にカバル達は驚愕した。

 

「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」

 

「そっその子が、リムルの旦那ぁ!?」

 

「…煩い。」

 

近距離でカバル達の声量を聞いたレイギスは魔素を使い過ぎた事による頭痛と先程の声の二重の負荷に頭を押さえ、耳はペタンと下がっていた。

 

カバル達を落ち着かせた後、レイギスは、未だ頭を押さえながらカバル達にジト目を向けていた。

 

「すっすまねぇ!レイギスの姐さん、シズさんを救ってくれたってリムルの旦那から聞いた…そん時に姐さんが音に敏感なのも…俺達、つい驚いちまって…。」

 

「…いや、良いさ、お前達も他意はないのだろう…だが、次からは気をつけてくれ…流石に我が師ヴェルドラの叫びを間近で聞き、鼓膜が逝ったあの時よりはマシとはいえ、近くで叫ばれるとキツイからな。」

 

「え!?レイギスさん、鼓膜が…でもあっしらの声は聞こえてるんでやすよね?」

 

「無論だ、私は超速再生というスキルを持っていてな、ある程度の傷なら直ぐに治る。」

 

その言葉にカバルとギドはホッと胸を撫で下ろしていた…エレンは。

 

「シズさん!良かったぁ!本当に良かったよぅ〜!」

 

「心配かけてごめんね。」

 

エレンはシズに抱き着き大粒の涙を流していた…そんな中、カバルとギドは人化したリムルを見て、ギドが問い掛けた。

 

「本当にリムルの旦那なんでやんすか?」

 

「間違いありません!」

 

「見くびるな!姿形が変わった所で、分からなくなるとでも思うのか!」

 

「息子の言う通りだ!」

 

それにリグルド達が声を上げる中、カバルは問う。

 

「あっ、いやぁそんな訳じゃなくて、どうにもそのぅ、なんかちっこいシズさんっぽいっつぅか。」

 

「本当だよ、ホレ。」

 

リムルはその場でスライムの姿に戻る。

 

「ふへー。」

 

「見事なもんでやんすね。」

 

「レイギスさんが作った、シズさんの分身みたいなのを食べたんだよね?」

 

泣き止んだエレンがリムルに問う。

 

「あぁ。」

 

「シズ自身が望んだ事だからな…私がもう少し遅ければ本人であっただろう…本当にギリギリだった。」

 

「レイギスさん!シズさんを救ってくれてありがとう!」

 

「私もリムルもシズには死んで欲しくなかったからな…何より私はシズに言った…必ず救うと、それを実行したに過ぎん…が、体を創り変えた事もあり、シズにはこの村に残り、慣らさせなければならないがな。」

 

「まぁ、それは仕方ないぜ。」

 

「慣れないのに無理はいけやせんからね。」

 

「シズさんやジンさんと別れるのは辛いけど、仕方ないね。」

 

「私も皆と旅が出来て楽しかったよ、唯、ちょっと危なっかしいから心配かな。」

 

シズの言葉にエレンとギドはカバルを見る。

 

「ん?あ!おいコラ何だその目は!」

 

「だってねぇ。」

 

「あぁ。」

 

「お前だって!この前落とし穴にハマってたじゃねぇかぁ、盗賊/シーフの癖にシズさんとジンさんだって呆れてたぞ。」

 

「あっあれは姉さんが急に押すからでやす!」

 

「ちょおっとぉ、私のせいにしないでよぉ、あの時は突然蜘蛛が落ちてきて……シズさんに取って貰ったのよねぇ。」

 

「あれ以来、シズさん達が罠探しを手伝ってくれやした。」

 

「ホレ見ろ!俺だけじゃないじゃん!」

 

何やら言い合いを始めたカバル達、まぁこの者達らしいかとレイギスは思った。

 

「しかしリムル、シズよ…カバル達はシズやジンに頼り過ぎていたのではないか?」

 

「俺もそう思う。」

 

「あはは…。」

 

「「「うん!うん!」」」

 

シズが苦笑いし、リグルド達が頷く。

 

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僕は今レイさんに呼び出されて、丘の上に二人で立っていた。

 

「あれから色々あって今日まで流れてしまいしたけど…いい加減聞かせて貰いますよ?レイさん……いや、霧雨さんって呼んだ方が良いですか?」

 

「…その呼び方は勘弁しちゃくれねぇか?ジン。」

 

僕の言葉にレイさんが振り返る…あぁ…そうだその目だ…ちょっと薄いけど、確かに僕が見ていた零さんの目だ…あぁ、視界が滲んでいく。

 

「…本当に…零さん何ですね?」

 

「…あぁ。」

 

そう言って零さんが腕を広げる、僕は我慢出来なくて零さんに抱き着き、泣いた…その後落ち着いた僕は、バツが悪そうに言う。

 

「すみません、零さん…いきなり抱き着いてしまって…。」

 

「気にすんな、俺も久々にお前に会えて、嬉しかったからな。」

 

そう言って耳をピコピコと動かしながらケラケラと零さんは笑っていた…僕は改めて、零さんに聞く。

 

「それで零さん…今のアナタは、レイさんから別れた存在と言っていましたが…。」

 

「…あぁ、それは事実だ…お前が逝っちまった後、俺は不貞寝したんだ。」

 

「不貞寝?」

 

「この世界に嫌気が差しちまってな…丁度良く、別の人格も生まれそうだったし、そいつに後は全部押し付けて俺は寝た。」

 

「そうだったんですね…だから最初、レイさんに会った時、別人だと思ったのか…。」

 

僕は納得した…僕が死んだ後、もう一人のレイさんが生まれて…それで、零さんは…そんな様子の僕を見て、零さんが僕の頭を雑に撫でる。

 

「そう辛気臭い顔すんな、折角また会えたんだ…笑えよ、ジン。」

 

「…もう、零さんは相変わらず撫でるのは下手何ですね…ふふふふ。」

 

「ハハハハ、そうだなぁ…この体になってもまだ、俺はこれだけは下手くそらしい…ハハハハハハ。」

 

そうして僕達は笑いあった後、僕達は、持っていた木刀を構える。

 

「零さん、強くなった僕の腕…見てください。」

 

「おう、見せてみなジン…今のお前の実力を!」

 

そう零さんが獰猛な笑みを浮かべて言い、僕は零さんに向かって行き朝まで打ち合った。

 

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翌日、カバル達は、国に戻る準備をしていた。

 

「本当に世話になったな、そろそろお暇するよ。」

 

「国に帰るのか?」

 

「あぁ、ギルドマスターに、この森の調査結果とシズさんとジンさんの事も報告しなきゃならんしな、勿論ここの事は悪いようには報告しないぜ。」

 

「リムルさんとレイギスさんの事も伝えとくね。」

 

「旦那と姐さんも何か困った事があれば頼ると良いでやすよ。」

 

「そうさせて貰うよ。」

 

「その時は宜しく頼む。」

 

「皆も気をつけてね。」

 

「皆さんとの旅、楽しかったですよ。」

 

シズ達がそう言うとカバル達はシズ達の前に立ち、頭を下げた。

 

「「「シズさん!ジンさん!有難うございました!!」」」

 

突然の事にレイギスは耳を抑え、ジト目を向ける中カバル達はシズ達に礼を言う。

 

「俺、貴女方に心配されないようなリーダーになります!!」

 

「貴女方と冒険出来た事、生涯の宝にしやす!」

 

エレンはシズに抱き着き言う。

 

「有難う…お姉ちゃんみたいって思ってました。」

 

シズもエレンを優しく抱き締める、本当にシズ達はカバル達と冒険出来て良かったとレイギスは思っていた…また近くで大声を上げられた事は別だが…とも。

 

「所でよ、お前らの装備ボロッボロだな。」

 

「確かに、そんな装備で森を抜けられるのか?」

 

「「「ひど!?」」」

 

折角なのでとリムルがカバル達に餞別として、カイジン達の作った装備を渡した。

 

「うおおぉ!?憧れの甲殻鱗鎧/スケイルメイルゥ!」

 

「ちょっこのローブ何なんですか!?軽い上に頑丈、ってゆうかめっちゃ綺麗!」

 

「いっ良いんでやすかい?あっしには勿体ないような作品!あ、牙狼の毛皮まで使用されてやすぜ!?」

 

「気に入ったようだな。」

 

「餞別だよ、家の職人の力作だ。」

 

「職人?」

 

そう言ったギドにリムルはカイジン達を呼び、紹介する。

 

「紹介しよう、右からカイジンにガルム、ミルドにドルドだ。」

 

「かっカイジン!?マジで!?」

 

「腕利きで超有名な鍛治職人の!?」

 

「つっても、レイギスの姐さんにはまだ敵わねぇけどな。」

 

カイジンのその言葉にカバル達が一斉にレイギスの方を向くとあの時創った湯呑で茶を飲んでいた。

 

「む?…私の装備が欲しいなら、私に一撃入れ、血を流させる事が条件だ。」

 

その言葉にカバル達は呆然とし、三人は内心無理じゃねぇか/でやす/じゃないと思い、改めてリムルが紹介した名前に驚愕していた。

 

「ガルム、ミルド、ドルドって、あのドワーフ三兄弟!」

 

「家宝にします!有難うございます!」

 

「嬉しいです〜!」

 

「夢のようでやす!」

 

そして、カバルはカイジンの手を握りながら、エレンはガルムとドルドを抱き締めながら、ギドはミルドを嬉しさの余り抱き上げて礼の言葉を言い、レイギスがシズとジンに言う。

 

「お前達の新たな装備も頼んでいる、少しの間待て。」

 

「有難う、レイさん。」

 

「有難うございます、レイさん。」

 

そうしてカバル達は去って行った夜、レイギスは一人、丘の上に立っていた。

 

「どうしたの?レイさん。」

 

其処にシズがやって来た。

 

レイギスが星空を見ながらシズに言う。

 

「シズか…何、少々物思いに耽っていてな…これから先、様々な事象が起きる様な…そんな胸騒ぎがするんだ。」

 

レイギスは続ける。

 

「私はこの世界に転生し、人間の頃よりも強くは成った…だがそれでも…嫌、だからこそ…私が居ぬ間に誰かが…発展して行くであろうこの村の愛おしき民達が…死んだ時、私はどうなってしまうのだろうとな。」

 

レイギスはそう言い少しだけ手を震わせながら星空に手を伸ばす、そんなレイギスの様子を見て、シズはレイギスを後ろから抱き締める。

 

「…どうした?シズ。」

 

「…分からない、でもこうしないと、レイさんが…何処かに行っちゃうような気がしちゃって…それに、とても不安そうにしていたから。」

 

「そう見えていたか?」

 

「うん、何時ものレイさんと様子が全然違うから。」

 

そうシズが抱き締める力を強めながら言う、レイギスはそんなシズを宥める為に言った。

 

「…案ずるな、私がお前達を残して、何処かに消えるなど有り得ないからな、それこそ私の中に居るあやつ…嫌、俺が許さぬだろう」

 

《お?分かってんじゃねぇか、そんな情けねぇ真似しやがったら直ぐにお前から主導権奪ってやるからな。》

 

そう言う、零の声がレイギスとシズに聞こえていた。

 

「あれ?何で私にまで。」

 

零はシズに言う。

 

《多分、夢で俺がお前さんらに繋がっちまったのと、名付けの上書きの影響だろうな…ジンにも俺の声が聞こえてたみてぇだし。》

 

「そうなんだね。」

 

《あ、おい、私、シズに渡さないといけねぇもんがあんじゃねぇか。》

 

そう言って零はレイギスに言い、レイギスも頷き、シズから離れた後、懐から一対の雫型の耳飾りを出した。

 

「綺麗…レイさんそれが渡したいもの?」

 

「あぁ、新生したお前は、まだその力を上手く扱えないだろう、その為の補助装置兼、防衛装置だな…後もう二つあるが、それを受け取るかは、お前に任せる。」

 

そうしてレイギスはシズに耳飾りを渡し、シズがそれを付ける。

 

「似合うかな?」

 

「あぁ、とても良く似合っているよ。」

 

レイギスが慈愛の籠った目で言い、シズが問う。

 

「それで、もう二つのものは何なの?」

 

「それは今から出す。」

 

そうしてレイギスは手から魔素を出し形を創っていく、一体はイフリートの姿に似ているが、目は元々の赤に、緑と白な混ざったようなものに、炎も三つの色が混ざったようなものに変わっており、纏う雰囲気も穏やか、もう一体はレイギスと似た姿をしているが、耳の先端が蒼く、尻尾の本数も四本で、それぞれの先端は蒼、緑、闇、雷の色となっていた、シズはそれに驚く。

 

「イフリート!?…いや違う…それにレイさんに似たこの人は一体!?」

 

《正確には、俺が吸収したイフリートの分身体を複製、その後メーティスと俺達とでスキルを使い、純粋な精霊として分離させたもんだ…唯、無理はしなくて良い…こいつらを宿すかどうかは任せる。》

 

零がそう言いシズがレイギスに問う。

 

「ねぇ、レイさんこの二体を宿らせようって言ったのレイさんでしょ?どうしてそう考えたの?」

 

「そうだな…先ず、俺がお前を抱いて、スキルを得た時、同時に記憶も見てしまった…当時のアレは自我が薄く、敵対する意思ありと見ただけで焼き殺す事しか能がない…お前はそれを自身がやったのだと酷く嘆いた…そして、スキルで強引に制御しようとし…今に至った、その中で私は、イフリートともし共存していたなら、どうなったかメーティスに聞き、そうなっていればお前の力は少なくとも以前よりも強力でイフリートに意識を支配される事も無かっただろうと断言されてな。」

 

「そうなんだ…私がもっとイフリートの事を理解しようとすればああならなかったって事…なんだ。」

 

シズがそう言い俯くと、零が言う。

 

《あ〜、私はそう言いたい訳じゃねぇんだ…当時のアレは自我が薄いって言っただろ?そんなのがガキの頃のお前と理解し合うなんて、連続で奇跡でも起きねぇと無理だ…だからお前のせいじゃねぇ…つぅか、何で俺が私の足んねぇ説明を補足してんだ。》

 

「それは知らん…長くなったが、理解し合えば自ずと人、魔物、精霊関係なく、力を貸してくれると言う事だ…リムルがやっているようにな。」

 

「そうだね…分かった、私もやってみるよ。」

 

「感謝する…それに役立つスキルをお前にやろう。」

 

そうしてレイギスはシズの手に触れ、創作者で創り出したスキルを渡す。

 

《ユニークスキル、心通者/カヨワセルモノを獲得しました。》

 

世界の言葉がシズの頭に響く。

 

「これって…。」

 

「私が創ったスキルだ、その権能は、どんな存在とも心を込めて話せば、応えてくれると言うものと、心を通わせ、通じあえば、力を限界以上に引き出せるものだ。」

 

「有難う、レイさん。」

 

そうしてシズは二体と向き合い、言う。

 

「初めましてかな?私は貴方達とちょっとだけ似てて違う炎の精霊イフリートっていう精霊を宿していたの…だけど私は、イフリートの事を理解しないで、スキルで制御していた…レイさんが教えてくれたけど、精霊にも心があるって…だから今度は、ちゃんと理解していきたい…こんな私だけど力を貸してくれるかな?」

 

そう言ってシズは手を差し出す…二体はそんなシズを見詰め、その想いが本物であると理解し、手を握り、イフリートに似た精霊は頷き、レイギスに似た精霊は微笑みながらそれぞれの色の光になりシズの体に宿る…シズの体から暖かな七色の光が溢れ、消えた。

 

その様子を見たレイギスがシズに言う。

 

「安定したようだな。」

 

「うん、二人が私の手を握ってくれた時、声が聞こえたの、自分達で良ければ宜しくって、そして、前と違って温かい力を感じるの。」

 

「そうか、であればそろそろ戻ろう、リムル達が心配してしまうからな。」

 

そんなレイギスの言葉にシズが苦笑しながら言う。

 

「スライムさんに言ってなかったの?もう遅いと思うよ?だから私も謝って上げるね。」

 

「ふふ、すまないな、シズ。」

 

そうしてレイギス達が戻っている途中、案の定心配していたリムル達と会い、リムルがレイギスに説教していた。

 

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とある場所…大地は傷付きヒビ割れ辺り一面にはそれしか広がっていない、景色の中一人の豚頭族/オークが歩いて居たが…倒れてしまい、そこに仮面を付けた小さな男がやって来た。

 

「お前に名と食事をやろう。」

 

豚頭族は目を向け、男に問う。

 

「……貴方は?」

 

男が答える。

 

「ゲルミュッド、俺の事は父と思うが良い。」

 

ゲルミュッドと名乗った男は続ける。

 

「このまま死ぬか?」

 

豚頭族は答えた。

 

「…名前を、そして、食事を。」

 

ゲルミュッドは豚頭族の額に手を触れ、告げる。

 

「お前の名はゲルド。」

 

「…ゲルド。」

 

そう答えた豚頭族の体が光る、ゲルミュッドは言う。

 

「やがて、ジュラの大森林を手中に治め、豚頭魔王/オークディザスターとなる者だ。」

 

ゲルミュッドはそう言い、血の滴った肉をゲルドに差し出し、ゲルドはそれを貪るように食らっていった。

 




最後まで見て見て頂き誠に有難うございます、お気に入り登録をしてくれた252名の皆様、栞を入れて下さっている、166名の皆様、評価に投票してくださった、22名の皆様、そして、感想を下さった究極生命体ネズコ様、ありあけ様、本当に有難うございます、これからも良い作品を書けるよう精進して参ります…今後の展開に際し先駆けてお知らせがございます…転スラの小説版を愛読されている方々には申し訳ないのですが、ある悪魔二人をレイギスの配下として加えようと思っております…原作キャラを極力配下にはしないようにはしていたのですが、ぶっちゃけ容姿と性格に惚れてしまい、この二人は配下にしたいと思ってしまいました…原作キャラ仲間にして、貶してんじゃねぇと思う方々、誠に申し訳ありません…嫌になった方は見るのを辞めて頂いても構いません…ポッと出のオリキャラに原作キャラが仲間になるなんてそう思われても仕方ありませんから、唯、私自身にはそう言った意図は一切ない事をここに誓わせて頂きます。

それと不躾な質問で申し訳のですが私のエミュの精度に関しましては、皆様如何でしょうか?私は上手く出来ているでしょうか…良ければ感想の方で教えて頂けると幸いです、それでは、ここまで見て下さった読者の皆様方、また次回に、お会いしましょう。
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