大往生したと思ったら星見雅に良く似た妖狐の魔人に転生した件   作:レイギス

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タイトルにありますが、ここに来てクロスオーバータグが機能し始めます…誓って言いますが、この方の他に、隻眼でとても渋く、良い声をお持ちなあの兎以外はこの転スラ世界には入れません…技名などは入れてしまうかもしれませんが、そこはどうか大目に見て頂けると幸いです…分かる方にはこれで誰と最初に会い、次に誰と会うか分かってしまうでしょうが…さて、気を取り直して…イフリートの件から一週間が経ち、街作りも順調、そんな中リムル達はシズから得たスキル変質者の力を確かめていた…その時、それとは違い、ある方法を試しスキルを進化させたレイギスの元に声が響きその声の元に意識を吸い寄せられる…その後、嵐牙と炎牙の知らせを聞いて、リムルは森に急ぐのだった。




第十二話 ■■の前の呼び声と大鬼族の襲撃

イフリートの一件から、一週間、街作りは順調に事を進めていた…そんな中私は、目の前で木刀を構える、シズとジン、雷丸に対し、私も木刀を構えていた。

 

「やあぁ!」

 

シズが私に向かって木刀を振るう…よく見ると、七つの属性を纏わせていた…既に制御が出来つつあるようだな。

 

「霧雨流…流転!」

 

私がシズを弾いた後、ジンの姿が歪み、消えた…私は振り向かず背後からのジンの攻撃をいなしジンがそのまま前に出る。

 

「すっかり霧雨流はものにしているな?ジン。」

 

「私の事も忘れて貰っては困りますよ?レイギス様?」

 

そう言って雷丸がジンの隙を縫うように黒雷を纏った木刀を右斜めに振るう、私はそれを弾き雷丸は後ろに足をつきながら飛ばされた。

 

「ふふ、お前も腕を上げたな、雷丸。」

 

「恐縮です。」

 

「僕もずっと修練を重ねていましたから…それにしても。」

 

「む?どうした?」

 

私が首を傾げているとジンが言った。

 

「いい加減一撃くらい当てたいですよ…いつも涼しい顔で受け流されたり、躱されたり…甘いと思われたら容赦ない反撃が飛んで来ますし…。」

 

「ふむ…これでも、お前達の実力は評価しているぞ?模擬戦とは言え、私と渡り合えるのはそう居ないからな。」

 

「そう言う事じゃないと思うんだけどなぁ…。」

 

シズも苦笑しながら私に言った…あぁ、成程。

 

「お前達はしっかり実力は上がって来ているぞ?私と模擬戦をしているせいで、その感覚はないだろうが…ここの警備班の者や森の魔物達は瞬殺出来るだろう。」

 

私がそう言うとジンは不満そうに言った。

 

「じゃあ少しくらい、レイさんや零さん以外とも戦らせて下さいよ…このままじゃ僕達、自信無くしそうです…。」

 

「あはは…。」

 

「…面目ありません…ジンの言葉は私にとっても事実です、イフリートと戦いこそしましたが、アレはまた別ですから…。」

 

「ふむ、それは困るな…近いうちに相手を用意しよう、では、今日の修行はここまでだ。」

 

私はそう言い、周りに張っていた結界を解く…私達はこの一週間、修行として、一時間、私との模擬戦をさせていた…要因は二つ、一つは戦闘経験の向上、三人は私と比べて、まだ戦闘経験が浅い…リムルも誘ったのだが、丁重に断られてしまった…あのままでは何れ痛い目を見るだろうに…そして二つ目、それは進化した二人の力の制御を高める事…雷丸は言わずもがな、ジンも一足早くに制御が出来つつあるが、シズはまだ多少粗さが残っている、それを詰めていけば力に振り回される事は無くなるだろう。

 

イフリートの暴走により家屋は燃えなかったが、大地は酷い有様になっており、復興していた…それを加味しても街の建設は順調に進んでいる、カイジンとドワーフ三兄弟らが、衣類、道具、住居の建設を進め、リグルドが他のゴブリンロード達を纏め、統治を行っている。

 

リグルドからリムルが家に戻っていると聞き、シズ達と共に家に向かい、先頭を歩いていた私が、問いながら扉を開ける。

 

「リムル、今戻っ……。」

 

「て!?ストーップ!ストーップ!戻れ!!」

 

…そこには人化した服を着ているリムルとリムルが生み出したと思われる女寄りの全裸の分身…それを見て私はそっと扉を閉じた…そんな私を不思議に思ったシズが私に問う。

 

「レイさん、どうしたの?」

 

「…いや、見てはいけないものを見てしまっただけだ。」

 

私が遠い目でそう言っていると勢いよく扉が開き、慌てた様子のリムルが私の腕を掴みながら言った。

 

「待ってレイギスさん!!誤解!色々誤解だからぁ!!」

 

そうリムルが言うので仕方なく事情を聞いてやると、人の姿に擬態出来るようになった為、スライムとの差を確かめるべく、分身体で自身の姿を確認し、大人寄りにも出来ると知ったリムルが、男寄りと女寄り双方を確認していたと言うものだった。

 

「…成程、事情は分かった…だがせめて服は着させてからやれ…アレでは誤解されても仕方あるまい…キリに至っては爆笑しているぞ。」

 

「言い訳の仕様もありません…。」

 

家の中で正座させたリムルに私が言う…キリと言う名前はそのままでは余りにもややこしいので私が急遽付けた俺の名だ、本人も、呼ぶ的ややこしくなっちまうししゃあないかと納得していた…リムルがシズに対し謝罪を口にする。

 

「シズさんごめんなさい。」

 

「うん、リムルさんもわざとじゃなかったし良いよ…でも次からは…服、ちゃんと着せてね。」

 

シズが黒い笑みを浮かべながらリムルに言い、リムルも冷や汗をかきながらはい…と呟き、ジンは呆れてため息を吐いていた。

 

こうしてリムルへの説教は終わる…シズはリムルの事をスライムさんと呼ぶのを止め、今は名で呼んでいる、そして今、私とリムルはリグルドから近況報告を受けていた。

 

「報告は以上であります。」

 

「問題ない、ご苦労さん。」

 

リムルがそう言うとリグルドがリムルに問う。

 

「あぁ、それと…今日も、お食事は必要無いのでありますか?」

 

「あぁ、どうせスライムの体じゃ、味はしないし…。」

 

「む?リムル、その問題は既に解決しているだろう?」

 

「え?……おぉ!!リグルド!今日から俺も飯を食う事にする!」

 

「何と!?…では今夜は宴会ですな?」

 

「うむ、頼んだぞ?」

 

リグルドはそう言い、現場に戻り、リムルは今夜の献立は何だろうかと考えながら上機嫌に歩いていた。

 

「リムルさん嬉しそう。」

 

シズが笑みを浮かべながら言い、私も頷きながら言う。

 

「うむ、そうだろうな、スライムで味覚がない日々であったからな、元人間のあやつからすれば渡りに船だろう。」

 

「確かに、味覚がないのは辛いですね…もし僕がそうなってたら、修練以外、何も手につかなかったかもしれません。」

 

そうジンが冗談交じりに言った。

 

暫し歩き、リグルら警備隊が、周辺の警備兼食糧調達に赴こうとしていた、リムルが食糧調達の労いをリグルに言い、今夜の事を言う。

 

「今夜は宴会の予定だ、美味しそうなのを頼むよ?」

 

リムルがそう言うと、ゴブタが嵐牙狼族から降り、リムルに問う。

 

「今日はリムル様も食べるっすか?」

 

「応よ!何せこの体には味覚があるからな。」

 

リムルが胸を張りながら言うと…ゴブタが言ってはならない事を言った。

 

「ほぉ〜…いっぱい食べたら、おっぱいも育つっすかね?」

 

それを言った後ゴブタはリムルから回し蹴りをくらい、転がっていった、リグルが謝罪しているのを尻目に私とシズはゴブタ元まで歩き、笑顔で告げた。

 

「ゴブタよ、幾ら将来性が皆無なリムルとは言え、そう言った事は女子には言うな…分かったな?」

 

「ゴブタ君?レイさんも言ったけど、あぁ言う発言は女の子には駄目だよ?リムルさんだからまだ大丈夫だったけど…気をつけようね?」

 

その笑顔に何かを感じたのか、ゴブタは真っ青な顔をしながらごめんなさいと謝った。

 

一方リムルはリグルから魔獣の移動を聞き、念の為嵐牙に同行を命じていた、私も影から炎牙を呼び出し命ずる。

 

「炎牙よ、お前も同行しろ…少し嫌な予感がしてな…もし敵と遭遇したらリグルらの事は頼む…相手が躊躇なく殺そうとしてきたなら遠慮せず殺せ、だがそうでないなら私に指示を仰いでくれ、急行しよう。」

 

「かしこまりました。」

 

リグル達と別れた私達は、封印の洞窟に来ていた、雷丸とジンには街に残り、見張りを任せている、私達がシズから手に入れたユニークスキル、変質者の権能を試しに来た為だ、私とキリは一足先に力を使っていたが、あの時は急がなければならず、統合させたいスキル達もまだあったのでそれを、リムルとシズも同様に権能を使っていた、シズは自身のスキルにこれ程の事が出来ると知らず、驚いていた…私の場合はメーティスと私自身も創作者でスキルを複製しながら変質者で統合をそれぞれ分担して行い、効率良く新たなスキル達を手に入れていった…キリは細かい事はお前達に任せると言い寝てしまった。

 

並列演算と思考加速を統合して創った、並列思考加速、更に同様のスキルを複製統合し、エクストラスキル、多重並列思考加速を、メーティスは並列演算を複製統合しエクストラスキル、多重並列演算を獲得し、その後もスキルを統合させていき、リムル達と互いに得たスキルを確認しあっていた…その内の一つが。

 

「何これ、えげつない。」

 

「そうだろうか?唯、自身の魔素で創った炎だろう?」

 

エクストラスキル黒炎、リムルは黒き炎を出すスキルを得ていた、シズも二人の精霊の補助の下、スキルを効率化させ、エクストラスキル、精霊炎/エレメンタルフレイムを獲得していた、私も同様のスキルを獲得した他、怨獄炎/エンゴクエンというスキルを手にした、先ず精霊炎は私が宿した七色の属性の炎を出す権能、怨獄炎はその名が示す通り、私が強い怨みを持てば持つ程赤黒い呪いのような炎の威力が増し、私の意思以外では余程の事がなければ消せず、更に耐性スキルもある程度は無視した痛みを与えるものだった、リムルは言う。

 

「俺達、かなり強力なスキルを手に入れられたな。」

 

「そうだな、シズが齎してくれたお陰だ。」

 

「ううん、私だけなら、自分のスキルにこんな使い方が出来るなんて知らないままだったと思う、リムルさんとレイさんのお陰だよ。」

 

「シズさん…あっそう言えばシズさんの持ってた抗魔の仮面、直ったんだった、はい、シズさん。」

 

リムルがシズに仮面を渡そうとし、シズは首を横に振った。

 

「ありがとう、でもその仮面はリムルさんが持っていて。」

 

「え?でも、これは…。」

 

「今の私は、二人と分かり合えてるから、仮面で抑える必要はないの…それにこれから、リムルさんに必要になると思うから。」

 

「シズさん…分かったよ、それじゃ早速。」

 

リムルはそう言い仮面を付ける。

 

「似合うかな?」

 

「うん、似合っているよ。」

 

「うむ…さて、私ももう一つの方法を試すとしよう。」

 

「そう言えば言ってたよな、変質者とは違う方法でスキルを進化させるって…何なんだ?」

 

リムルが問い、私は答える。

 

「私達は世界の言葉によって死ぬ間際にスキルを得た、ならば相応の対価を払い、一つのスキルをユニークやエクストラ以上のスキルに進化させる事が出来るのではと思ってな。」

 

「レイさん、大丈夫なの?」

 

シズが心配そうに私に問う。

 

「あぁ、問題ない、いきなり意識が飛ばされる等と言う事にはならない筈だ。」

 

そう言い、私は世界の言葉に請願する…この時の私は、そのような事にはならないだろうと…侮ってしまっていた。

 

「世界の言葉に請願する、私の持つスキル、呪術者に、作成者、魔力妨害、創作者…この三つのスキルと私の魔素を生贄に捧げ呪術者の進化を所望する。」

 

《確認しました、個体名レイギス・T・エミリオンがユニークスキル、呪術者を作成者、魔力妨害、創作者と自身の魔素を生贄に捧げ、呪術者の進化に挑戦…成功しました、ユニークスキル呪術者は、究極能力/アルティメットスキル、玉藻之前へと進化しました。》

 

その言葉をリムル達と共に聞いた瞬間、私の頭にキリとも世界の言葉とも違う声が響いた。

 

『ほう?妾と繋がったか、面白い、戯れに招いてやろう。』

 

そう告げられた瞬間、私は自身の魔素の八割を持っていかれる感覚と共に私と寝ていたキリの意識は何かに強く引っ張られる感覚を受けながら意識を失った。

 

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世界の言葉というものを俺達が聞いた後、レイギスが倒れそうになった為近くに居た俺がどうにか抱き止めた。

 

「レイギス!!レイギス!!しっかりしろぉ!いきなりフラグ回収してんじゃねぇよ!」

 

「レイさん!レイさん!」

 

俺とシズさんレイギスに叫ぶが全然目を覚まさない…そんな中、嵐牙と炎牙から、思念伝達が届いた。

 

〔〔リムル様!レイギス様!〕〕

 

『個体名嵐牙と炎牙からの思念伝達、声音から救援要請と推測。』

 

(クソ!こんな時に!)

 

俺はシズさんにレイギスの事を頼み、急いで向かった。

 

走る俺が森の先で見たのは、倒れる警備隊と二人の角の生えた鬼みたいな見た目の奴らだった、その内の一人の爺さんがゴブタを斬ろうとした瞬間、ジンさんが刀を持って爺さんの刀を受け止めていた。

 

「ジン!」

 

「ッリムルさん!」

 

ジンは俺に気づいて爺さんの刀を弾き、俺の元に来る。

 

「来てくれたんだなジン。」

 

「はい、森で強い気配を感じて…途中まで雷丸も一緒だったんですけど、急に血相を変えて別の方向に走って行ってしまって…。」

 

「それも気になるが、今はこっちだな。」

 

「「ウオォォォォォォン!」」

 

咆哮が聞こえて上を向くと、嵐牙と炎牙が、二人の鬼と戦っていた。

 

「嵐牙!炎牙戻れ!」

 

嵐牙と炎牙が俺達の元に来た。

 

「主よ申し訳ありません。」

 

「我らがいながら、このような…リムル様、レイギス様はご一緒ではないのですか?」

 

炎牙が俺に問いかけてきた。

 

「悪い、話は後だ、今はこいつらだ。」

 

俺がそう言っていると、ガキン!という音が聞こえその方向に向くと、紫髪の女の鬼と戦っているリグルが見えた。

 

「戻れリグル!」

 

リグルは紫髪の鬼の攻撃を躱して俺の元に来る。

 

「りっリムル様…申し訳ありません。」

 

「安心しろ、後は俺に任せて、ゆっくり休め。」

 

俺は回復薬をリグルにかけ傷を癒し、嵐牙に問う。

 

「嵐牙、この倒れている者達はどうした?

 

「はっ、魔法により眠らされております、あの桃色の髪の者の仕業です。」

 

嵐牙が顔を向けた方を見て、確かに桃色の髪の女の鬼が居た、見た感じ巫女か姫か?俺が考えていると桃色の髪の鬼の元に鬼達が集まった。

 

「魔法か、中々厄介な相手らしいな。」

 

「面目ありません、まさか大鬼族に出会すとは思わず。」

 

「オーガ?」

 

ゲームよりも随分イメージが違うんだな、なんか鎧まで着けてるし、ていうかどう見てもレイギス達が持ってる日本刀だよなあれ、…六人の大鬼族かぁ、良し。

 

「おいお前ら!事情は知らんが、内の奴らが失礼したな!話し合いに応じる気はあるか?」

 

俺はそう問いかけた…実力差は明白なのに、ゴブタもリグル致命傷ではなかったし、警備隊の殆どは無傷で無力化されてる…何か訳ありか?俺がそう考えていると。

 

「正体を現せ!邪悪な魔人め!」

 

「は?おいおい!ちょっと待て、俺が何だって…?」

 

「魔物を使役する芸当など、普通の人間に出来る芸当ではあるまい、それに先程爺の攻撃を受け止めた魔人、貴様も只者ではない、見た目を偽り、妖気/オーラを抑えているようだが甘いわ!」

 

「正体を現すが良い。」

 

「黒幕から出向いてくれるとは好都合というもの。」

 

…俺の正体なんて唯のスライムなのに…何より、レイギスの事や雷丸の事も気になってるんだ…さっさと、誤解を解かないと。

 

「…あのなぁ…。」

 

「ふん、貴様の言葉など聞く耳を持たん、全てその仮面が物語っている!」

 

「ん?仮面…待ってくれ、何か勘違いしてないか?」

 

誤解を解こうとしたが、刀を向けられてしまったな…。

 

「同胞の無念!その億分の一でも貴様の首で贖って貰おう!邪悪なる豚共の仲間め!!」

 

…仕方ない、ここは戦意を折ろう、俺がそう思っていると嵐牙が聞いて来た。

 

「どう致しますか?」

 

「お前と炎牙とジンさんはあの桃色を相手しろ、決して殺すなよ?」

 

「はっ?」

 

「分かりました…でもそうすると、リムルさんだけで五人の大鬼族を相手する事になりますけど?」

 

「大丈夫だジンさん、負ける気はしない。」

 

「流石は我が主!」

 

「承知!」

 

嵐牙と炎牙がそう返し、赤い髪の大鬼族が言う。

 

「舐められたものだ、真の勇気か唯の蛮勇か…その度胸に敬意を払い、挑発に乗ってやろう…後悔するなよ。」

 

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さて、そう言った長みたいな大鬼族がリムルさんに斬りかかるが、そこにリムルさんは居ない、辺りを探し振り返ると大男の大鬼族の前にリムルさんが居た。

 

木製の金槌で攻撃しようとするが、リムルさんが手をかざし、麻痺吐息使って大鬼族を倒した、その瞬間背後から、大鬼族の女性がモーニングスターで頭を狙うが魔力感知で動きを把握していたリムルさんはしゃがんで躱した…その際振り返った時にデカイ!!と幻聴が聞こえた気がした…はぁ、リムルさんって、結構欲望に忠実ですよね…大鬼族の女性を粘鋼糸で動きを封じた直後に、青髪の大鬼族の男がリムルさんを強襲…でも右腕を身体装甲で覆って逆に刀を折り、そのまま一撃入れて気絶させた。

 

「あんな簡単に……。」

 

「見事ですね、リムルさん、人の姿になって間もないと聞いているのに、今まで獲得したスキル達を上手く使い熟していますね。」

 

リムルさんの戦いに大鬼族の巫女姫さんが驚き、僕は感心していた…でも、あの老人…出来ますね…リムルさんのスキルを言い当ててるんですから…あの人、受けた時に予想していましたが、僕より剣術の技量が上ですね…僕がそう思考していると、リムルさんがもう一度大鬼族の長に話し掛ける…無駄だと僕は思いますけどね、アレはもう、戦意をへし折るか…斬るしかない。

 

「ここら辺にしないか?そろそろ俺達の言い分も聞いて欲しいんだが。」

 

「黙れ!邪悪な魔人め!」

 

「えーと…だからな?」

 

無理ですよリムルさん…もう頭に血が上ってる、アレじゃ話なんて聞く訳がない…オマケに今はリムルさんは仮面を被っててそれが余計に誤解を加速させてる…僕がそう思考していた時、リムルさんの背後にあの老人が回り込み斬り掛かろうとしていた…アレじゃ右腕落とされますね…仕方ないか、それにもしかしたら…僕の予想が当たってるかもしれない。

 

リィン…。

 

「「「!?」」」

 

…反応しましたね、てことは確定か、僕がそう思考しながら老人の刀を愛刀、龍水で受け止めた。

 

「油断し過ぎですリムルさん。」

 

「悪い、助かった。」

 

そうして老人の刀を弾き僕は言う。

 

「先程、僕が鳴らした音に反応しましたね?この音に聞き覚えがあるのは、少なくともあの人に教えを受けた人だけです…お嬢さん、この音を出していた人は何て名前でしたか?」

 

そう言いながら僕は桃髪の大鬼族に刀を向けながら聞いた。

 

「……レイギス・エミリオン様です。」

 

…やっぱりかぁ、それに、やっとアイツも来たみたいですね。

 

「…はぁ、はぁ、リムル様…遅くなりました…同胞が豚頭族に襲われていたのを感知し、救助に向かっていました…。」

 

「……相っ変わらず速過ぎんだよお前……傷は治っててもお前の速さに付き合わされたら吐きそうになんのは変わんねぇんだぞ…。」

 

そう言って、息を切らしながら言った雷丸の背には緑髪の軽装備の大鬼族が居た、それを見た大鬼族達は驚愕し、長が声を上げる。

 

「…お前なのか!?」

 

「…あ〜、若は今の私の名前を知らなかったな…今はレイギス様から雷丸/らいまると名付けて貰ったから今後はそう言ってくれ。」

 

「あ、あぁ…雷丸、先程の魔人に様付けしていたが…どう言う事だ?」

 

「そこにいらっしゃるスライムのリムル様は私の主レイギス様の友人だよ…大方いつもの癖で早とちりして襲い掛かったのか?」

 

凄い、全部当てたな雷丸、長い付き合いなのかな?

 

「なっ、それでは…。」

 

「僕も改めて自己紹介しますね、僕は暴風竜ヴェルドラ弟子、現名レイギス・T・エミリオンさんの弟子のジン・ミズカミと申します…さて、まだやりますか?これ以上やるとなると怪我所じゃ済みませんが?」

 

そう言って僕は抑えていた妖気を解放し、刀に水を纏わせていく…それを見た巫女姫さんが慌てて言った。

 

「もっ申し訳ありません!レイギス様のお弟子様と知らず私達は刃を…。」

 

「別に構いませんよ、皆さんよりも後に僕はレイさんの弟子になりましたから…それと、リムルさん、誤解を解くなら今ですよ?スライムの姿になれば一発です。」

 

「あ、あぁそうだな…俺はスライムのリムル。」

 

そうしてリムルさんがスライムの体に戻った、それを見た大鬼族の皆さんは目を見開いていた。

 

「ほっ本当に…。」

 

「ちなみにこの仮面はシズさんが、昔勇者に貰った物だ、お前達の里を襲ったものと同じか確かめてくれて良い。」

 

「シズ…もしやこの仮面は元は爆炎の支配者シズエ・イザワの!?」

 

シズさんの名前を聞いて老人は驚いていた。

 

「お爺さんはシズさんの事を知っているようですね…それに霧雨の技も。」

 

「うむ、話には聞いておった…そしてお主が言っている事は間違いではないようじゃな。」

 

僕が大鬼族の老人と話している間にリムルさんは長に仮面を渡し長が確認していた。

 

「…似ている気はするが。」

 

「この仮面には抗魔の力が備わっているようです。」

 

それを聞いていた大鬼族の老人も長に言う。

 

「しかし、あの時の魔人は妖気を隠してはおらなんだな。」

 

「では…。」

 

そう言った後、長はリムルさんに跪いた。

 

「申し訳ない……どうやら追い詰められて、勘違いしてしまったようだ…どうか謝罪を受け入れて欲しい。」

 

「うむ、苦しゅうない。」

 

そうして僕達は大鬼族達を回復させ、警備隊も目覚めたのでこれで一件落着かと思った時、リムルさんが言った。

 

「嵐牙、悪いが急いで街まで引き返してくれ!レイギスがスキルの進化の実験中に倒れたんだ!」

 

「なっ!?」

 

「レイギス様が!?」

 

その言葉を聞き、僕はリムルさんに問おうとしたが、直ぐに頭を振り、大鬼族の皆さんを案内する事を優先しようとして、雷丸が僕に言う。

 

「案内は任せろ、お前もレイギス様の元に向かいたいのだろ?早く行け。」

 

「…ごめん、有難う。」

 

そうして僕は炎牙の背に乗って、リムルさんは嵐牙の背に乗ったまま、急いで街まで向かうのだった…レイさん…無事でいてください。

 

 




はい、最後まで読んでくださり有難うございます、レイギス達が究極能力を手に入れたと思ったら意識を引っ張られて行っちゃいましたね…次回でレイギス達は戻って来ます…ではまた、次のお話で会いましょう。
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