終末世界の錬金術師達   作:黒破リンク

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記憶を失った錬金術師の、新たな出会い。


プロローグ
DAY0:part1


陽斗が目覚めてからしばらく経って。

新しい『セラフ部隊』の仲間達が入ってきた。

 

陽斗「入隊式……か。」

 

陽斗は憂鬱そうに咲の話を聞いていた。

そんな中、前の少女2人の話がなにやら盛りあがっていた。

 

月歌「ORCHID!!あんた、ORCHID好きなのかい!?あの、伝説の激情バンド、ギャイアグレイーイボドドドゥドオー!!って叫び散らして魂を震わせる!!」

 

ショートヘアーで瞳の色が赤色で左目が前髪で隠れており、髪色はミルクティーベージュに近い茶髪の少女の名は、『茅森月歌』。

伝説的ロックバンド『She is Legend』の元ギター&ボーカルで、作詞作曲もこなし、メジャーデビューアルバムはその年の新人賞を総なめし、天才という言葉をほしいままにした経歴を持つ。

記憶を失くす前の陽斗も、She is Legendの大ファンであった。

 

ユキ「コピペしたみたいに最初のセリフに戻るなぁーーーー!!恐いわ!!

何回話しかけても、それ以上は同じことしか言わないNPCか!!もうちょい作りこみましょう、ってデバッガーに提案されるわ!!」

 

薄青色の腰まである髪に緑色の瞳とメガネをかけている少女の名は、『和泉ユキ』。

軍に来る前は世界的に活動していたハッカー集団『オーキッド』に所属し、第三次世界大戦を防いだ実績を持つ天才ハッカー。

 

(前の子達、なんか騒がしいな……)と陽斗は思いながら話をきいていた。

 

咲「そこ、ぎゃーぎゃーうるさいぞ。」

 

咲からの注意を受けて、静かになるだろうと思っていた陽斗だったが──

 

月歌「ぎゃーぎゃーなんて一言も言ってねぇよ。ギャイアグレイーイボドドドゥドオー!!だぁぁーーーーーーー!!魂の叫びなんだよ!!この、クッソが!!」

 

なぜか逆ギレをしており、周りの隊員達は若干引いていた。

 

ユキ「いやいや、周りが引くほどキレるな!初日から悪い意味で目立ちすぎだから!」

 

ユキが月歌を諫めている姿を見て、『まともな感性持ってる子だな』と内心陽斗は安心していた。

 

月歌「ごめん、ちょっと興奮しちゃったみたい。もう大丈夫。」

 

ユキ「ふう…お前、そんなキャラだったのか…クールキャラだと勘違いしてたよ。人を見た目で判断するもんじゃないな。」

 

月歌「サンクス。」

 

ユキ「全く褒めてないからな。

……やべー、初日からとんでもない奴に話しかけちまったよ…。」

 

そんな事してる間に、突然警報が鳴り響く。

 

月歌「うん?なんの音だ?」

 

七海「全員、防衛態勢へ移行してください。」

 

月歌「防衛態勢?なんだ、戦争でも始まるってのか?」

 

キャンサーの出現を知らせる警報が鳴り響き、陽斗が急いで外へ向かうと、既にカグヤが待機していた。

 

カグヤ「陽斗、待ってたぞ。」

 

陽斗「行くぞ、カグヤ。」

 

カグヤ「あぁ。

……さぁキャンサー共、存分にカグヤ様の輝きを拝め。」

 

カグヤは『レジェンドライバー』を、陽斗は『ガッチャードライバー』を腰に装着する。

そのままカグヤは仮面ライダーレジェンドのケミーカードをレジェンドライバーに装填、陽斗は『デイブレイクホッパー1』と『デイブレイクスチームライナー』のケミーカードを装填する。

 

CHEMYRIDE

HOPPER1!イグナイト!

STEAMLINER!イグナイト!

 

陽斗は右手を天に翳し、親指と人差し指、小指を立てた状態で顔の横に移動させ、その後体の前で両手で三角を作るように構える。

カグヤは手を顔の前で優雅に回した。

 

2人「「変身!!」」

 

2人はベルトを操作し、変身を完了させる。

 

LE-LE-LE-LEGEND

ガッチャーンコ!ファイヤー!

スチームホッパー!アチーッ!

 

ガッチャードDB(デイブレイク)「ハァッ!!」

 

陽斗はガッチャートルネードを右手に持ちながら小型キャンサーへ駆ける。

小型キャンサーは陽斗に向かって飛びかかってくるが、陽斗は身を翻して回避し、ガッチャートルネードで切り裂く。

 

ガッチャードDB「フッ!!ハァッ!!」

 

続けざまに迫る小型キャンサーの攻撃を受け止め、弾いて吹き飛ばし、ドローホルダーから『デイブレイクカマンティス』のケミーカードを取り出す。

 

ケミーセット!

 

ガッチャードDB「ハァァッ!!」

 

ケミースラッシュ!

 

陽斗はガッチャトルネードを振るい、炎を纏った斬撃波を何発も放ち、小型キャンサーを一掃する。

 

レジェンド「ハッ!フッ!」

 

カグヤは小型キャンサーを『レジェンドライドマグナム』で撃ち抜き、ドローホルダーからレジェンドライダーの力が込められた『レジェンドライダーケミーカード』を数枚取り出してレジェンドライドマグナムに装填する。

 

BUILD RIDER FAIZ RIDER DECADE RIDER AGITΩ RIDER

 

レジェンド「さぁ、ゴージャスタイムだ。」

 

LEGEND RIDE :MASSIMO

 

カグヤはレジェンドライドマグナムのトリガーを弾き、4人の仮面ライダー……『仮面ライダービルド』、『仮面ライダーファイズ』、『仮面ライダーディケイド』、『仮面ライダーアギト』を召喚する。

 

レジェンド「さぁキャンサー共、存分に楽しめ。カグヤ様のゴージャスタイムを。」

 

召喚された4人の仮面ライダー達は、周りにいる小型キャンサー達を間引いていく。

その度に『ゴ・ゴ・ゴ・ゴージャス』と鳴り響く。

 

レジェンド「さぁ、ゴージャスタイムの幕引きといこう。」

 

カグヤは『仮面ライダーセイバー』のケミーカードを取りだし、ベルトに装填する。

 

CHEMYRIDE

 

そのままレジェンドライバーのレバーを開き、ケミーカードの力を解放する。

 

GO-GO-GO-GORGEOUS SABER

ブレイブドラゴン!烈火一冊!勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!

 

ゴージャスセイバー「物語の結末は、カグヤ様が決める。」

 

カグヤは『仮面ライダーゴージャスセイバー』へと姿を変え、火炎剣烈火を手に小型キャンサーを両断していく。

 

ゴージャスセイバー「ハッ!!フッ!!タァッ!!」

 

火炎剣烈火による炎を纏った斬撃を受けて小型キャンサーは次々と倒れていく。

カグヤは続けざまにレジェンドライバーを操作する。

 

GORGEOUS ATTACK RIDE SA-SA-SA SABER

 

ゴージャスセイバー「火炎十字斬。

──ハァァァッ!!」

 

横薙ぎ一閃→縦一文字斬りの順番で炎の斬撃波を放ち小型キャンサーを全て焼き払っていく。

全て倒し終え、2人は手塚達司令部と共にいる月歌達と合流していく。

 

咲「みんなは無事?」

 

七海「総員無事です。」

 

咲「それは何よりだわ。」

 

月歌「なんだか、ロックなことになってたな…。」

 

と、月歌がとんちんかんな発言をしてユキがそれにツッコミを入れていた。

 

ユキ「ロックどころじゃねーー!!いきなりの実戦で命がけだったわ!」

 

月歌「きゃんきゃんうるせー奴だなぁ。」

 

ユキ「普段もっとうるせー音楽聴いてんだろ!」

 

月歌「変なとこで冷静だな。」

 

ユキ「感心するな!!」

 

陽斗「(変なとこで冷静なんだな、この子。……胃が痛そう。)」

 

黒髪の少女「ふう…突然でビックリしちゃった。」

 

陽斗が少し考え事をしていた時、黒髪の少女がいた。

戦闘時とは違う雰囲気を纏う彼女に、陽斗は違和感を感じていた。

 

陽斗「(この子、さっきまでかなり活躍してた子だよな…?)」

 

ユキ「お前…一番活躍してた奴じゃないか?すげーノリノリで戦ってたような気がしたんだが…。」

 

ユキも陽斗と同じように黒髪の少女への違和感を感じていたようで、思わず口に出てしまったようだ。

 

月歌「でもこうして見ると…。華奢だ。」

 

ユキ「そう…こうして見ると印象が違いすぎる…何だこの違和感は…?」

 

カグヤ「……彼女から、何か気配を感じる。」

 

陽斗の横で、カグヤがそうつぶやく。

 

陽斗「……どういうこと?」

 

カグヤ「さっきとはかなり雰囲気も違う。それに、理由は分からないが、彼女の中に、もう1人いるような感覚を感じてな。」

 

陽斗「……??」

 

いまいちカグヤの発言を呑み込めていない陽斗は頭にハテナマークを浮かべていた。

 

可憐「朝倉可憐。FPS系のゲームが得意なだけの、ふつーの元女子高生。」

 

胸の所まである黒髪と、オレンジ色の瞳で、オレンジ色のフードパーカーを羽織っており、頭の上に猫のヌイグルミを乗せている少女の名は『朝倉可憐』。

『一見すると』普通の女子高生で本人も口にしている通り、FPSゲームが得意なゲーマー。

 

ユキ「それが実践でも役立ったってか?」

 

可憐「だと思う。」

 

月歌「で、今のが敵ってわけ?」

 

ユキ「あぁ。NASAが世界中で確認した、14の飛来物から湧き出てきた地球外生命体だ。あたし達オーキッドが掴んでいた情報によるとな。」

 

月歌「へー、そっちのオーキッドもすげーんだな。」

 

ユキ「そっちはうるさいだけだろ。

……ところで、ずっと気になってたんだが…。」

 

ユキはふと陽斗とカグヤの方を向き──

 

ユキ「なんで男がここにいるんだ!?」

 

陽斗「さぁ?俺もなんでここにいるのか分からない。」

 

カグヤ「……この世界がカグヤ様のゴージャスを求めている。故に、この部隊にはカグヤ様が必要。」

 

ユキ「とんでもない人来たな……。てか、名乗れよ!!」

 

陽斗「俺は八薙陽斗。こっちは──」

 

カグヤ「十王カグヤだ。よろしく頼む。」

 

??「そんな情報通だと消されるわよ。」

 

すると突然、金髪で高飛車な少女がカグヤ達に声をかけてくる。

 

月歌「あんたは?」

 

高飛車な少女「名前?言うわけないじゃない。だって諜報員なんだもの。」

 

カグヤ「貴様、『東城つかさ』だろ?」

 

つかさ「……何故それを?」

 

カグヤ「カグヤ様にかかればこのくら──」

 

月歌「さっき、東城と呼ばれて返事してたから。」

 

つかさ「やるわね。」

 

カグヤの話を遮るように、月歌が話す。

話を遮られたカグヤは露骨に機嫌を悪くし陽斗の横に立つ。

 

金髪で高飛車な少女の名は『東城つかさ』。

腰まである金髪に緑色の瞳の持ち主で、髪の両端に白のリボンを付けている。

自称諜報員で、中身はポンコツ故に、本当に諜報員かどうかすら怪しい。

 

陽斗「ちょっ、話を遮られたからって拗ねんな。」

 

カグヤ「別に拗ねてなどいない。」

 

ユキ「いや、すごいイージーミスだから。」

 

月歌「諜報員だったら、この状況のこと、ちょっとは知ってるんじゃないか?本当の声を聞かせておくれよ。」

 

つかさ「敵は宇宙という体内に発生したがん細胞。そこからキャンサーと呼ばれているわ。」

 

月歌「いやここはカニしゃぶだろ。」

 

つかさ「残念。食べられないわ。」

 

ユキ「何に対して、『いや』って否定から入ったんだ?」

 

月歌「カニか、食べたいな、それもカニすきがいい、から。」

 

ユキ「それ誰が言った?」

 

月歌「いや誰も。あたしが思っただけ。」

 

ユキ「ちゃんと述べろよ!頭おかしい奴みたいになるぞ。」

 

月歌「てへぺりんこ!」

 

ユキ「なんだ、それ、流行ってんのか?」

 

月歌「初めて口にした。」

 

月歌とユキの夫婦漫才のような会話に痺れを切らしたのか、つかさが声をかける。

 

つかさ「続けていい?」

 

カグヤ「どうぞ。」

 

陽斗「大丈夫かな、この子達……。」

 

つかさ「キャンサーには、これまで人類が生み出してきた兵器による攻撃が、一切通じなかった。

その結果、人類は敗退を繰り返し、地球上の陸地の大半が彼らに支配された。日本も例外じゃない。九州と北海道が壊滅し、この国も敵の手に落ちようとしていた。

…けど、その寸前に人類は新たな兵器を開発した。それがセラフ。セラフを使うことで、何とかキャンサーを水際で食い止めることに成功。ここから人類の反逆が始まろうとしているの。

その象徴となるものが、基地に設置された『人類残存メーター』。これは日本に今生き残っている人々の数を集計したもので、時計塔に表示されている。元々、1億2000万あったはずの数値も、今では800万ほど。この数値が0を示した時が人類の完全な敗北を意味する。けど、裏を返せばこの数値が増えることは人類の復興と同義。キャンサーを全て排除し、この数値を1億2000万まで戻すことがわたしたちの最終目標よ。」

 

月歌「流石諜報員、詳しいな。」

 

陽斗「いやこれ、手塚司令官が言ってたやつだよ。」

 

つかさ「わたしもさっき初めて知ったわ。びっくりしたわ。たまげたわ。軽く度肝を抜かれたわ。」

 

カグヤ「(それでいいのか諜報員……。)」

 

ユキ「有能そうで、有能じゃない!!」

 

陽斗「大丈夫かなこの子…。」

 

つかさ「どうして、その最新の兵器であるセラフをなんの経験もない私たちが扱えたのかしら。とにかく、もっと調べないことには、謎だらけね。それだけは言えるわ。」

 

ユキ「それしか言えないんだろ。」

 

???「新入隊員と見受けられるが…。」

 

突然、金髪ロングで、貴族を思わせる雰囲気を醸し出している女性が月歌達へ話しかける。

 

月歌「うわ、貴族のような人が現れた!」

 

ユキ「前線で戦ってくれてた人だろ…。」

 

貴族のような人「後方支援してくれたのは、お前達か?」

 

月歌「いいえ。」

 

ユキ「なんで嘘言うんだよ。あたしら、頑張っただろ。」

 

月歌「実感がなくてさ。まるで漫画の世界みたいだったじゃん?」

 

ユキ「まぁ、気持ちはわからないでもないけど、間違いなく現実だったよ。」

 

貴族のような人「ほぅ…今期の新入隊員達はやるみたいだな。行くぞ。」

 

武士のような人「うむ。」

 

艶がある人「やるじゃないかい。」

 

武士のような人「見込みはあるな…。」

 

お面の人「………。」

 

月歌「なに?今の個性派集団、どちら様だったの?」

 

ユキ「先輩方らしい。」

 

月歌「ここに長く居ると、あんなんになっちまうのか…。」

 

陽斗「そんなことないだろ。」

 

つかさ「威圧感が凄かったわね…。」

 

可憐「でも、先頭の人はなんだか格好よかった…。」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

基地に戻った陽斗とカグヤ。

司令室に呼ばれた2人は、咲からとある指示を受ける。

 

咲「八薙さん、十王さん。あなた達には31Aのサポートメンバーとしてこれから戦ってもらいます。」

 

陽斗「随分と突然だな。」

 

カグヤ「(31A……Aって事は前線で殿として戦う部隊って事か…。)」

 

咲「突然になったのは申し訳ないと思っているわ。

だけど、これは決定事項よ。安心しなさい、あなた達と同じ錬金術師もいるわ。」

 

陽斗「わかりました。

……八薙陽斗、31Aのサポート任務、承りました。」

 

カグヤ「……同じく十王カグヤ、31Aのサポート任務、承りました。」

 

そうして、陽斗とカグヤは司令室を出ていく。

その間も、カグヤはずっと陽斗の記憶の事を考えていた。

 

カグヤ「……。(あれから1年経った今も、陽斗の記憶は戻らない…。今までは小隊のサポートメンバーとして戦うことがなかったからいいが、今日からはまた『あの時』と同じように小隊のサポートか…。)」

 

陽斗「カグヤ、どうしたんだ?」

 

カグヤ「……。(あの時のような事が起こった時に、俺は何ができるのだろうか。)」

 

陽斗「おい、カグヤ!」

 

陽斗が隣でカグヤを呼ぶ。陽斗から発せられた声に驚き、カグヤは返事をした。

 

カグヤ「……!?

ど、どうしたんだ、陽斗。」

 

陽斗「どうしたもこうしたもねぇよ、さっきからどうしたんだ?ずっと黙り込んで。」

 

カグヤ「いや、陽斗が記憶をなくす前のことを考えていたんだ。」

 

陽斗「……そうか。」

 

カグヤ「なぁ、陽斗。1つ聞いてもいいか?

……失くした記憶を思い出すのが怖いって思ったことはないか?」

 

陽斗「……怖くはない。けど本当はさ、思い出したいんだ。」

 

カグヤ「……。」

 

陽斗「今みたいにカグヤが辛そうな顔してる時とか、ふとした時に考えるんだよ。

『俺はどうして戦っているんだろう。』とか、『記憶を失くす前の俺は一体どんなやつだったんだろう』とかさ。

……記憶を思い出したいけど、何も出来ない俺が時々情けなくなる。」

 

陽斗の本音を聞き、カグヤは懐からある1つの指輪を取り出す。

 

カグヤ「……陽斗。これを受け取って欲しい。」

 

陽斗「これは……俺たちが持ってるアルケミストリング?」

 

カグヤ「……お前が記憶を失くしたあの日から、渡そうかずっと迷っていたんだ。けど、お前の本音を聞いて、渡す決心がついた。

……だからこれを受け取って欲しい。」

 

陽斗「……あぁ。」

 

陽斗がカグヤが取り出したアルケミストリングに手をかけた瞬間、陽斗は突然頭痛に襲われる。

 

陽斗「……っ!?」

 

突然苦しみ出す陽斗に、カグヤは寄り添った。

 

カグヤ「やっぱり、この指輪を渡したのは間違いだったか……。」

 

陽斗「……っ!!」

 

陽斗の脳裏に、ある記憶が蘇る。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

数年前──

 

『ねぇ、見てよ陽兄!』

 

陽斗の妹と思われる女の子が、右手に着けたアルケミストリングを兄である陽斗に見せつける。

 

『これであたしも陽兄と同じ錬金術師になったよ!!陽兄とお揃い!』

 

陽斗『良かった、──も自分のガッチャを掴んだんだな!』

 

『ううん!まだ全部ガッチャした訳じゃないよ!

──陽兄とカグ兄と同じ階級に行くまで、あたしのガッチャは終わらないもん!』

 

陽斗『言うじゃん!

そう簡単に──に超えられてたまるか!』

 

『陽兄、覚悟してよね!!

超A級錬金術師になって、あっという間に追いついてやるんだから!!』

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

陽斗「はぁっ……はぁっ…。」

 

カグヤ「陽斗、大丈夫か?」

 

陽斗「あぁ……少しだけ記憶を思い出したよ。」

 

カグヤ「そうか……。失敗じゃなかったんだな…。」

 

陽斗「……ありがとう、カグヤ。俺の記憶を思い出させてくれて。」

 

カグヤ「……あぁ。

さぁ、行くぞ。31Aの連中にカグヤ様のゴージャスさを見せる時だ。」

 

カグヤは陽斗を支えて共に立ち上がり、いつもの調子を取り戻してそう言い放つ。

 

陽斗「ハハッ、お手柔らかにな?」

 

……To be continued




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