東方学園譚~回り咲く恋華詩~   作:くるくる雛

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どうも皆さんくるくる雛です。
このバトルパートってあとどのくらい続くんだろう…そんなことを考えています。
それでは今回もどうぞ!


第二一話 人生楽は早々できない。

レティさんとの戦闘の後10分ほど休憩し、俺は少し体を動かしていた。

 

「よし、こんなものか。」

 

そうして体をほぐしたところでぬえと鍵山さんの所へと戻り、二人に話しかける。

 

「待たせたな。」

「あ、終わった?」

「あぁ、それでそろそろ30分か?」

「はい、もうマップの準備はできてますよ。」

「お、気が利くな、ありがとう。」

 

その言葉と共にマップを開き、確認をする。

ってこのマップ…

 

「俺関係ないというか…意味がないような。」

『へ?なんで(ですか)?』

「いや、だって俺そんなに名前しらないし。」

『あっ…』

 

そうなのだ、正直俺にとってはこのシステム自分の居場所を晒す以外の何物でもないのだ。

俺の名前を知らない人でも転校生という噂といままで合った人たちの傾向から男ということもばれているだろう。

そうなると女子ばっかりのこの学校では珍しさ目当てに俺に殺到する可能性もある。

つまり俺にとってはプラスはほぼなくほとんどマイナスばかりのデメリット以外のなにものでもない。

ひとまずそこまで考え付いたことを彼女達に伝え、これからの動き方を相談する。

 

「それでこれからの動き方は二人ともどう思う?」

「私はここから早めに移動した方がいいと思います。囲まれると流石に危険ですから。」

「そうね、妖精とか下級妖怪なら囲まれてもそうそう負けないけど面倒なのは変わりないからね。」

 

まぁ普通はそうだよな、俺だってまともに戦うならそうするが今回のルールだと完全に逃げるよりは…

 

「なぁ二人とも、俺は完全に逃げるより少し離れた所で相手の裏のメダルに書いてある番号を見て敵の数を減らした方がいいんじゃないかと考えてるんだが…どうだ?」

「いや、そりゃそうだけど。メダルの裏に書いてある番号って小さいよ?」

「そうですね、あれは多分近くで見ないと確認できない代物だと思います。」

「まぁそりゃそうだが、さっき文さん達と分かれる時に双眼鏡を借りてな、これで見れないか?」

 

そう言って制服のズボンについてあるポケットから小さめのサイズの双眼鏡を取りだす。

 

「あぁ、それなら楽でいいわね。アタシは賛成だわ。」

「んー…でもそれは少しだけ危険はありますね。いくら双眼鏡を使ってもある程度近くでないですと見れませんから。」

「まぁそりゃそうだがメリットと差し引いてプラスになると思うが…そこまで心配してるってのは何を気にしてるんだ?」

 

そう問いかけると鍵山さんは少し顔を暗くさせて告げた。

 

「依姫さんや幽香さん、それに新しくきた人の力を図りたがる萃香さん、それにこのルールだと技術での勝負になることもありますから妖夢さん、その人達が来ると厳しくはないでしょうか。」

「あっそうか…確かにあいつらが来たら面倒ってレベルじゃないわね。それにあいつらだと遠くから双眼鏡で覗いていてもへたしたらばれそうだわ。」

「ふむ、まぁそういう人がおかしくないかもな。俺だってできるっていうか気配を読むのは武術なんかの基本だからな。」

「…できるんだ。」

 

ぬえさんが呆れと驚きの中間のような顔でこちらを見てくるが一先ずスルーし言葉を続ける。

 

「じゃあ二人は俺の少し後ろで周りを確認しといてくれ、いざとなったら先に逃げれるようにな。」

「まぁ私は少しでも安全になるならいいけどさ、あんたはどうすんのさ。鬼とかに目をつけられてから逃げるのは無謀よ?」

「俺はいざとなったら能力が使えるから二人よりは逃げやすい、少しだけ危険な位置でいいよ。たぶんそれで生存率は同じくらいだろう。それに無謀は男の特権ってな。」

 

少しだけ格好をつけながら俺はそう応える。

ぬえは例のごとく呆れたような顔をしていたが作戦は決まり俺が双眼鏡で敵の背中を覗きぬえと鍵山さんが後ろで周りの確認をすることになった。

 

 

 

 

 

俺たちが作戦を決めてまつ事5分、ついにその時が来た。

 

「…来たぞ!」

 

その俺の言葉に回りを見張っていた鍵山さんとぬえが俺に近づいてくる。

ふむ、ここから見る限りはさっきまでのような一筋縄でいく相手ではないのは確かだが詳しい実力までは分からないな…

 

「ちょっと貸して!」

「おっおい…」

 

俺が相手の実力を図ろうと悩んでいると横からぬえがおれの双眼鏡を奪ってしまった。

慌てて双眼鏡を取り返そうとも考えたが彼女のほうが学園の人達の力は把握しているだろうと断じ、彼女に双眼鏡をそのまま譲り渡し彼女の反応を待つ。

だがぬえは一切反応をせず固まって…!?いや違う!ぬえが震えている!?

俺は慌ててぬえの肩を揺すり声をかける。

 

「ぬえ!おいどうした!」

「…想像してた中で一番最悪な奴が来た…」

「え?」

「ぬえさん。ひょっとして、いえ確認ですが現れたのは…萃香さん…ですか?」

「その通り…よ。」

「ふむ、でその萃香って人は強いのか?」

 

ぬえから双眼鏡を取り返して件の萃香さんを見つつぬえに質問を問いかける。

…っていうか、あれ?

 

「強いってもんじゃないわよ…今回の能力が使えないルールだと間違いなく最強の一角に入るわ!」

「ぬえさんの言う通りです。萃香さんは鬼としての力もありますが、それ以上に技の萃香と言われるほどの体術の使い手です。」

「ふーん…で、俺はどうすればいい?」

 

俺は説明を聞きながらも萃香さんの方を除き続ける。

いやーこれもうあれだね。

 

「どうすればいいって、あんたまさか戦う気じゃないでしょうね!?」

「それはいくらなんでも無謀ですよ!?作戦通り萃香さんの背中の番号を見てください!」

 

いや、あのこれ作戦とか以前にもうあれだね、うん。

 

「これ、完全にばれてるな。」

「へ?」

 

うん、こっちに向かって手を振ったり手招きしてるし一回も背中見せてないってことは最初っからばれてたな。

いくら俺でも最初から気づくのは無理だ…つまり俺より上の強さだってことだ。

 

「ちょっ!?二人とも急いで逃げるわよ!」

「…逃げれればですけどね。」

 

え?と俺が言ったころには既に萃香さんがこちらに走ってきていた。

って、めっちゃ早えええええ!?

もう俺は生き残ることを諦め二人を逃がすことに全力を注ぐことにした。

 

「二人とも全力で武術部まで走れ!」




今回もお読みいただきありがとうございました。
さーてゲームが始まってまだまだ序盤だというのにラスボスクラスが出てきて参りました。
信貴峰は萃香に勝てるのか!詳細はまた次回!(明日とはいわない)
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