東方学園譚~回り咲く恋華詩~   作:くるくる雛

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どうも皆さんくるくる雛です。
ずっとバトルが続いてますね…早く劇に移りたい。
それでは今回もどうぞ!


第二七話 夜に咲く、天の子

俺が彼女に殴られ再び行動不能状態から復帰してから第2体育館へと移動したが、レミリアさんはずっと不愛想な顔をしている。

さっきから何度か離しかけているのだが…

 

「あの~…レミリアさん?」

「…」

「あっはいすいません。」

 

こんな感じに目線だけで殺気を放ってくる、それに対して俺が謝罪をする。

そんな事をもう十数回は繰り返している。

速攻で謝罪をするのはどうなんだというかもしれないが、レミリアさんの殺気は尋常ではない。

分かりやすく例を言うと、さっき俺の実力を測りたくて来たのであろうはたてさんがレミリアさんの殺気を見て死を覚悟した顔をするも、もう一度レミリアさんが睨むと全力で逃げていくくらいには怖い。

だから…少しくらい怖いと思っても仕方ないよね!

なんて自己逃避しているとレミリアさんがものすごく大きい溜め息を吐いた後俺の頬を平手で軽くたたく。

ただし勘違いしてはいけない。軽くとはいってもそれはレミリアさんの軽くであって、俺からしたら普通にいたいって言うか、ものすごく叩かれたところがヒリヒリしている。

 

「…ひとまずそれでさっきの件は許してあげるわ。」

「え、あ、あぁありがとう?」

 

正直怒られていた理由は分からないが…(いや大方あの冗談のせいなんだろうけどそこまで怒る内容ではなかったはず。)ひとまず許してもらえたようだ。

 

「だから!もう、あんな冗談は言わないこと。いいわね!?」

「は、はい!」

 

半ば脅し気味に確認を取られ俺は直ぐに同意を返す。

その俺の反応に納得したのかレミリアさんは表情をもとに戻し、入り口に現れた二人組を見据える。

 

「さて、今回はあなたが相手なのかしら?…咲夜。」

「あら、流石はお嬢様。気づかれていましたか。」

「あたりまえよ、私を誰だと思っているのかしら?…まぁいいわあなたと直接戦うなんて久しぶりね。」

「えぇ、そして前回は私の敗北でした。ですが、今回はお嬢様は能力を封じられています。」

「あら、それなら私に勝てるとでも?私も随分と甘く見られたもの…ね!」

 

その言葉を皮切りにレミリアさんは咲夜さんへと回転しながら飛び込み、メダルを狙う。

しかし、咲夜さんは2本のナイフを交差させてそれを受け止める。

 

「私のスペルは基本的に吸血鬼の身体能力を持ってしてするものが多い。弾幕が打てないところでさして問題はないのよ。」

「あら、そうでしたわね。ですが、あなたの時間も私のもの・・・時も進まない妖に勝ち目は、ない」

「ふふふ、また随分と大きく出たわね。こんなに陽も高いけど、本気で倒すわよ。」

 

そう言って二人は二度目の激突をしてそのままナイフを、拳を振るう。

その二人の姿はさながらダンスを舞っているようでつい見とれそうになるが俺にも相手がいるみたいだ。

俺は二人の舞う姿から目を離し何度かクラスで見かけた相手へと目を向ける。

 

「で、あんたが俺の相手ってことになるのかな?」

「どうやらそうみたいね。それとあんたじゃなくて比那名居天子、よ。」

 

俺の目の前に立つ女性は青い髪に桃の飾りがついた黒い帽子を被り、言葉なんかは普通だがどことなくレミリアさんと似たような雰囲気を持ち、片手剣を構えている。

それに立ち振る舞い方をみるかぎり、上流階級の動きだ。

 

「それはどうも失礼したな、比那名居さん。」

「天子でいいわよ長ったらしい。それにその苗字はあまり好きじゃないの。」

「そうかい、親の名字が嫌い、か。それには同感するよ。」

 

…この人も親が嫌いなのだろうか。

 

「あら、あなたも自分の名字が嫌いなの。」

「あぁ、だから俺はこの信貴峰って苗字に変更したんだ。もともとは別の苗字だったんだがな。」

「そっ…あなたって割と気が合いそうね。」

「そうだな。俺もそう思うが…今は一先ず戦おうか。」

「そうね、私もあなたの実力を知っておきたいし。」

 

そう言って天子さんは緋色に輝く剣を革製の鞘から抜き放つ。

俺は首を左右に勢い良くねじり、気を入れ替えて半身に構える。

 

「レディーファーストだ、お先にどうぞ。」

「あら、あなた女性の扱い方が分かっているわね。少し好感は持てるけど…長くたのしませてよね!」

 

その言葉と同時に天子さんは俺に向かって飛びこみ、左から右へと横一文字に剣を振るう。

俺はそれをしゃがんでかわし彼女の懐へと潜る。

鋭さはあまりないが、剣から伝わる迫力と技術は椛さんの上を行っている。

俺は気合を入れなおし天子さんの剣を持つ右手に向けて拳を打つ。

狙いは剣を手から離れさせることだ。

 

「せいっ!…!?」

 

一先ず今の感想を言っておこう…ま・た・か!

つまりどういうことかというと萃香のように体が硬い。

いや、これはおそらく萃香よりも固いだろう…いいかげんにしろやぁ!

そんな俺の心の叫びもどこ吹く風、天子さんはそのまま右腕を振りおろしてくる。

俺はその攻撃を天子さんの左側を飛び込みながら前転することでそれをかわし、そのまま更に前へジャンプすることで一度距離をあける。

 

「あなた、なかなかいい動き方をするわね。私の配下にしたいくらい。」

「そりゃどうも、だが僕やら配下やらは先に先約があるんでな、断らせてもらうよ。まぁ、先約のほうも僕になるつもりもないが…なんでそんなに人のことを配下にしたがるかね。」

「さぁ?あなたが今彼女がいないフリーの状態の男だからじゃないかしら?」

「…じゃあ聞くが俺に彼女ができたら配下にするのあきらめるのか?」

「……あきらめないわね。」

「やっぱりか。」

「じゃあこうしましょう。私が勝ったらあなたは私の配下になりなさい。」

「じゃあ俺が勝ったらどうする?」

「そうね、じゃああなたが勝ったらあなたの言うことを何でも一つだけ言うことを聞いてあげるわ。」

「はぁ…その商品があるなら負けるわけにはいかないな。」

 

レディーファーストは既にしたので今度はこちらから攻めさせてもらう。

あの固さなら全力でも問題はないだろ!

まず一手目、迎撃しようと剣を振ろうとする天子さんの右手を回転蹴りで弾く。

そして二手目、右手を弾かれたことにより重心が右に傾いているので、がら空きの左肩に先ほど天子さんの右手を弾いた足を地面につけそのままかかとでの回転蹴りを撃ち、完全にバランスをくずさせる。

天星拳信貴峰流『開軸脚』

…素人が練習せずに実践レベルでやろうとするとほぼ100%足をぐねる技だ。

このまま背中のメダルを狙うがその拳はバランスを崩しながらも天子さんが背中に回した剣によってはばまれる。

そのままもう一度右ストレートを放つがそちらはバランスを取り戻しつつあった天子さんの左手に捕まれる。

 

「ふー、危ない危ない。今のは一瞬負けるかと思ったわ。」

「俺としてはそのまま負けてくれた方がうれしかったんだがな。」

「あら、ひどいことを言うじゃない。女性に花を持たせるのは紳士のたしなみではなくて?」

「女性に中途半端な付き合いをするのも紳士としてはやっちゃいけないことだろう?」

 

できるだけ使いたくなかったが…俺は右手の機会に触れ能力を解放する。

…これ疲れるんだよなぁ、まぁ倒れた後はレミリアさんに任せればいいか。

 

「ま、女性に花を持たせようとすると一人にしか勝てないからってのも本音かもな。」

「…それを黙っていればかっこいいと思ったのに残念な人ね。」

「シニカルキャラなもんでな、格好よさは諦めてくれ!」

 

俺はさっきとは比べ物にならない速度で突っ込み、右手に力を流し渾身の掌底を放つ。

流石にこの技は片手では抑えきれないと判断したのか天子さんは両手をクロスにして俺の攻撃を受ける。

 

「っつ~、この私に本気で防御させる威力を霊力すら覚えていない人間が出せるとわね…油断してたわ。」

「どうだ?これならもっと楽しめるか?」

「えぇ、あなた上等ね。でも、もっとよ!この程度じゃ物足りないわ!もっと私に刺激を与えなさい!」

「だったら!アンタが満足するまでやってやるよ!」

 

俺は天子さんに向かい、かかとでの回転蹴りを。天子さんは俺に向かい剣での回転切りを放つ。

足は防具をつけているので切れる心配はない。俺は全力で振り抜き二人の攻撃がぶつかり合う!




今回もお読みいただきありがとうございました。
能力の出し惜しみ?なにそれ、おいしいの?
正直能力使わないと戦い方が思いつかないです。
…あと何人位戦うことになるんでしょうか。
それではまた次回!
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