タグには週一と書きましたが次の話までは毎日更新いたします。
さて、今回は説明回なのでつまらないかもしれません。
正直面倒だという人はガンスルーでどうぞ。
それでもOKという人はどうぞ。
次の日、俺はドキドキしながら紫さんを待っていた。
「9時までもう少しか…こうなんかそわそわするな。」
引っ越しという人生にそう何度もないことだがなぜだか小学校の頃の遠足の朝を思いだす。
そんなことを考えていると自分の目の前の空間に縦の線が入りスキマが現れた。
「おはようございます。紫さん。」
「えぇおはよう空華君。引っ越しの準備はできているかしら?」
「はい、必要な物だけを詰め込んでおきました。」
いやぁ、大変だった。
引っ越しなんて初めてだから何をしたらいいかわからなくてとりあえず必要な物を鞄に詰めたり、物が多くて入らないからどうにか詰め込んだりしてバックがしまらなくなってチャック無理やり絞めたりしてたら指が赤くなっちまった。
「まぁ部屋ごと引っ越すから荷物をまとめる必要なんてなかったけど。」
「準備しろって言ったの紫さんですよね!?」
「あら、私は準備しといてと言っただけで物を鞄に詰めたりしといてなんて言ってないわよ?」
「ぐ、紛らわしい言い方を…」
「私は心構えと身だしなみという意味で準備といったの、だれも引っ越しの準備なんていってないわ。」
紫さんはそういいながらクスクスと扇子で口元を隠しながら笑った。
この人絶対こうなること分かってた気がする。最初に出会った時の清楚なイメージは何だったのだろうか。
「あなたが勝手に思ったんじゃない。」
「さらっと人の心よまないでもらえます!?」
「クスクス、さて緊張はほぐれたかしら?」
「えっ?あっ…」
気づけば今の紫さんとの駆け引きの間に緊張が無くなっていた。
この人は緊張していた俺を気遣ってくれたのだと気づいた。
でも、そんな一目でわかるほど緊張していたのか…
「紫さん、ありがとうございます。」
「ふふっ、では行きましょうか、とは言っても部屋ごと移動するからあんまり実感はないでしょうけれど。」
そういうと紫さんは扇子を一振りする。すると部屋が少し揺れ窓から見える外の風景が変わった。
「紫さんまさかこれひょっとして」
「えぇ、もうついたわよ。それと…」
「?」
紫さんは一拍置いて綺麗な、そして少し楽しげな声で続けた。
「ようこそ幻想郷へ、空華君♪」
「…はい!」
ここは自分のいた所とはまったく違う別の街、そう思うだけで窓から見える景色が輝いて見える。
「それじゃあ空華君私は一度自分の家に戻るわ。夕方に色々の説明とかをしに来るからその頃には家にいてね。」
「わかりました、それではまた後で。」
「それじゃあね。」
そう言い残しスキマに入っていった。
「さてそれじゃあ荷物の整理とこっちで買わないといけないものをメモに書いて、あとは家は変わってるみたいだから部屋の確認だな。」
そう言って俺は鞄の中から荷物を取り出す作業に移った。
「ふぅやっと終わった、割と時間かかったな。」
片づけを初めて既に5時間が経過していた。ちなみに昼食は持って来たパンで済ませた。
「んーまだ紫さんが来るまで時間があるか、ゲームでもして待つか。」
そう言うと鞄の中から二つ折りのゲーム機を出し遊ぶことにした。
遊ぶゲームはモンスター狩人というゲームだ。最近4作目の外伝がでたので前作から引き継いであそんでいる。
「部屋ごと移動したからパソコンがそのまま使えるのはうれしいな。さてネットにつないで、と。」
ネットにつないで自分が部屋を作り誰か一緒に遊べる人がこないかと待って2分後に一人の狩人がへやにはいってきた。
「お、きたか。とりあえず挨拶してと。さてこの人の狩人ランクは~…999だと!?」
軽く遊ぶにしては凄いレベル(カンスト)の人がきた。
「えーと、名前は…teruyo?あれか?輝夜姫の読み間違いとかか?ってあと二人来た、こっちは狩人ランクは、70と117か、えっと名前は、鉄の輪とブラド?吸血鬼だっけか。」
とりあえず何に行くかを聞いてみることにした。
「ふーん、ブラックドラゴンかまた強いのを選んできたな。まぁちょうど素材欲しかったしいいか。」
そんな感じで夕方までの時間を過ごした。
ゲームもひと段落し電源を切ると紫さんが部屋の中に入ってきた。
「あ、ちょうどいいタイミングですね。」
「できる女は空気をよめるのよ。」
微笑みながら紫さんはそう言った。
「さて、じゃああなたにこの街のことと学園のことの説明をしないとね。」
そう言って紫さんは懐から1枚の地図を取りだした。
「この地図はこの辺りの地図ですか?」
「えぇそうよそれじゃあまず、主要なところの説明をするわね。」
俺の顔をみてうなずいたことを確認した後に紫さんは続けた。
「まず見ての通り幻想郷の中心には大きな街があるの、この街の中心地から少し西側に学園があるわ。ここは近くに大きな駅があるから今後待ち合わせとかするならここをお勧めね。」
(ふむ、中心となる駅かこれは覚えておいた方がいいな。)
「次にこの家の場所は学園とは街の中心を挟んで反対側のここね。ここから学園まで電車は直通しているけれど自転車でも行ける距離ね。まぁあなたの好きにするといいわ。」
(成程、だったら当分は街の探索も兼ねて自転車で登校した方がよさそうだな。)
「あとは街の西側に湖があったりするけれど、現状この二つの情報で良いでしょう。この地図はあなたにあげるからまた見ておきなさい。」
紫さんがはい、とこちらに地図を渡してきたので受け取る。
「それじゃあ次は学園の説明に移るわね。」
「あっはい、お願いします。」
「あなたが行く学園の名前は私立ゆっかりん学園よ。」
「なんですかその変な名前!?」
あまりの名前に俺がつっこむと前にも誰かに同じ突っ込みをされたのか「藍と同じこと言うのね…この名前いいと思うのに」と呟いている。
「え~と、それは本当の学園名じゃないですよね?」
「えぇ。本当の学園名は私立幻想郷学園よ。」
普段普通の日常は退屈と思ってましたがそのありがたみが分かった瞬間だった。
「それじゃあ学園の説明に移るけれど、まずこの学園の特徴は努力制と才能制、それと公立制があるわ。」
「へっ?なんですか?その努力制やら才能制というのは。」
「はいはい、これから説明するからちゃんと聞いてね。まず普通の学校での成績の付け方はテストによる点数が大体7割そして平常点と言われるものが全体の約3割この二つを足して成績が決まっているのは知っているわね?」
「え、ええ学生なら大体の人はしっているかと思いますが、」
「努力制ではその割合いが変わってテストでの点数が5割そして平常点も5割になるの、つまり頭が良くない場合はサボらず学園に登校していれば大体100点の内の30点は入る仕組みであとは授業態度なり先生のお手伝いなどで10点を稼げば補習はないってわけ。」
「な、なるほどでは才能制は?」
「才能制は平常点が0になってテストでの成績がそのまま学期ごとの成績に直接反映されるの。つまりテストで40点とれるならいくら休んでも構わないってこと。公立制は公立高校等と同じテストの成績が7割で平常点が3割の通常の成績判断よ。」
「成程、自分に合った成績の付け方で学園生活が送れるのか…」
「そういうこと♪なんといっても学園では楽しく生活できることが一番だもの。ところで空華君はどの制度にする?」
「そうですね、努力制ならサボりさえしなければ補習なしで行けるのでしょうがそれじゃあ面白くないですし公立制でお願いします。」
「わかったわ、それじゃあ明日学生証を郵便受けに入れておくからそれを持って明後日学園の学園長室に来てね。」
それじゃあまたと言い残し紫さんはスキマへと入っていった。
「なかなか楽しそうだな…さてと、じゃあ夕飯でもつくるか。」
そう言って俺は台所へと夕飯を作りに行った。
前回に引き続き本作を読んでいただきありがとうございます。
やはり説明回だと話の進展がないからつまらないですねぇ…が、学園からが本編だからしかたないよね?ね?
それでは皆さんまた明日お会いしましょう。