東方学園譚~回り咲く恋華詩~   作:くるくる雛

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どうも皆さんくるくる雛です。
最近なにやら自分の文章力が落ちてきている気がします…早いうちになんとかしなければ。
それでは今回もどうぞ!


第六六話 今まで会った中で一番ダンディーな気がする

「っよし、これでいいか。一輪さん頼まれてた個数できあがったぜ。」

「あら、もうできたの?うーん…それじゃあよもぎの団子もお願いできるかしら?」

「了解、それじゃあこっちも同じ個数でいいかい?」

「えぇ、それでお願い。私もこっちのお汁粉の準備が終わり次第手伝うわ。」

「はいよっと」

 

まずはヨモギを団子に練り込み、そしてひとつひとつ小さく分けていき団子の形へ成形。

この工程を何回もして一定の数が揃えばゆでるだけ…なんだが。

 

「その一定の数が異常に多いんだよな…」

「あはは…まぁ、この辺り一帯の人たちが一斉にくるからしかたないわね。お茶を入れる方は例年こっちよりも忙しいしまだましな方よ。」

「これでましって…あ、そうだ。」

 

とあることを思いついた俺は生地の塊から4つほど一口大にちぎり取り、それぞれ両手の人差し指と中指、薬指と小指の間に挟んだ。

 

「なにするつもりなの?いっとくけどそれで遊ぶなんてことはやめてよ?」

「んー…まぁちょっとみてればわかるさ。」

 

言うが早いか俺は指で挟んだ団子を弾くと能力を使用して回転を持続させて薬指と中指の上で回転させ続け、一定時間立ってから皿の上へと落とすと…そこには見事な団子が4つできていた。

 

「お、案外上手くできたな。」

「へぇ、すごいわねってちょっと待って。いまのやり方だと普通ピザみたいな形になるんじゃないの?」

「確かに普通にしたらそうなる。だから俺は団子を回した時に起こる風を団子から離れるように動かすんじゃなく回転してゆっくり団子の方に向かうように操ったんだよ。」

「…よくそんなに一気にいろいろできるわね。」

「いや、実際に考えてるのはひとつずつだからそんなに難しくないよ。最初に団子を回すイメージを固定して後は風の動きに気を配ればいいってわけさ。」

 

そう一輪さんに説明しながらも俺は団子を作り続ける。

それを一輪さんは感心したかのように見ているが…

 

「一輪さん、お汁粉の灰汁とらなくていいのか?」

「え?あ!そうだった!」

 

そう言うと一輪さんは鍋の元へと駆け出してすぐさま慌てた手つきで灰汁を取りだし始める。

それに対して俺は苦笑してまた団子作りへと意識を向けるが、どうにも無言では居心地が悪いので一輪さんに話題をふる。

 

「そういやぬえさんはここの関係者みたいな話を聞いたんだけどどういう関係なんだ?」

「あぁ、ぬえはここに住んでるのよ。」

「へ?そうなのか?それにしてはあんまり落ち着きはなさそうだけど…」

「まぁ、あの子は最近ここに来ただけだからね。私はあんまりくわしくないけど前に聖と何かあったらしくてその時にここに住むことがきまったのよ。」

「ふーん…ってうおわ!?」

 

一輪さんと軽く談笑しつつ団子を作っているとなにやらピンク色の何故か顔のある何と言っていいのか困る存在が両肩?に醤油の樽と味噌の樽を担いで台所に当たり前のごとくはいってきて俺は思わずすっとんきょうな声を上げてしまう。

 

「信貴峰さんどうしたの…って雲山ね。お帰りなさいおつかいありがとうね。」

 

そういうと一輪さんはその雲山と呼んだ相手から調味料を受け取ると俺の方へと向きなおった。

 

「それじゃあ信貴峰さんに紹介するわね、この男性は雲山。私の従者みたいな感じ…かな?」

「お、おう?自分でも把握できてないのか?」

「んー…雲山とは家族のような気もするけど友人みたいな感じでもあるしパートナーでもあるのよ。だからどれって言うのは言いづらいのよ。」

「はぁ、なるほどね。まぁこれからよろしく…でいいのか?」

 

そういって雲山さん?にむかい手を伸ばすと手をのばすと雲山さんは俺の手を力強く握り返してきた。

 

「お、おお?なかなか握力強いな…」

「それは恐悦至極じゃのう。」

「ふおぉお!?」

 

瞬間、俺は驚愕した。

なにやらえらい渋い声が俺の頭上から聞こえてきてまたもや俺は驚愕の声をあげてしまう。

 

「なんじゃ、わしが喋った程度でそんなに驚きおってからに。少し失礼ではないか?」

「それはすまないが…あ、あんた喋れるのか。」

「うむ、何故かわしは喋れない妖怪と勘違いされやすいがしっかりと話すことができるぞ。」

「そ、そうですか…」

 

完全見かけのせいだろそれ。

そう思うものの流石にそれをそのまま伝えるのは酷な話なので自重する。

 

「ほらほら談笑もいいけど、早く団子も作らないと間に合わないわよ。」

「あ、そうだったたな。あと少しだしすぐに終わらせるよ。」

「ふむ…ならわしはもう団子を随時ゆでていくとするかの。」

「あ、俺の仕事なのにすみませんね。」

「なに、わしもこの寺の関係者故このくらいはしておかねばな。」

 

そんな話をして団子を作り始め、あまり時間を置かずに用意された材料分の団子を作り上げると一輪さんに少し休憩を言い渡されたが寺でスマホをいじるのもどうなのかという考えが沸き、手持無沙汰になってしまう。

そんなわけで仕方なく寺の中を適当に散策していると縁側に人の気配を感じ、そちらへと足を向ける。

するとそこには見知らぬ誰かに膝枕をしてもらってるフランと頭に…何かの花?のような冠を被った人がいた。

一応袈裟のようなものを着ているところからここの関係者だろうと察し、声をかける。

 

「フランここにいたのか…あ、どうもこんにちは。」

「こんにちは…って貴方はどちら様でしょうか。」

「おや、ぬえさんから話が通ってないんですか…俺は今日一日手伝いに誘われた信貴峰空華です。」

「あ、お手伝いの方ですか。どうもこのお寺の本像をやらせていただいております寅丸星と申します。」

「へぇ~御本像ですか、それは大変ですね…って御本像?」

「はい、御本像です。」

 

御本像ってやれるものだったか?まぁ、幻想郷だし今更突っ込むのもあれか。

なんて考えていると寅丸さんから声をかけられそちらへと意識を戻す。

 

「今は休憩中ですか?」

「えぇ、一輪さんに言い渡されたので少し暇を持て余しています。」

「おや、なら一緒にお茶を飲んでいきませんか?この子が寝てしまって私も少し暇なんです。」

「そういうことならお言葉に甘えて。」

 

そう言って縁側に腰かけると寅丸さんは側に置いてあった御盆の上で湯のみにお茶を注ぎはい、と言いながら手渡してくる。

俺は軽く一礼してお茶を受け取ると軽く口に含み、一息つく。

そうして俺が落ち着いたのを見計らってフランの頭を撫でていた寅丸さんが話を斬りだす。

 

「ふふっ、その様子をみると中々忙しかったようですね。」

「そこそこですかね…ところでフランは遊び疲れかなにかですか?」

「いえ、どうやら昨日寝付けなかったらしいんです。」

「昨日は早めに寝たはずなんだがな…夢で何か見でもしたんでしょうかね。」

「かもしれませんね、とにかく今はこのまま寝かせといてあげましょう。」

「すみませんね俺の連れなのに。」

「いえいえ、貴方には寺のお手伝いをしてもらってるんですからこれくらい大丈夫ですよ。」

 

そう言って寅丸さんがもう一度フランの頭を撫でるとフランは少しくすぐったそうな声をあげてピクンと反応を返す。

それを見ていた俺は少し笑みがこぼれてしまう。

なにか、こんな風に安らぎながらのんびりしているのは久しぶりだな。

…手伝いがこの後も控えてるからほんのわずかな時間なんだろうけど。

まぁ、今はこの安らかな時間を楽しむとしようか…




今回もお読みいただきありがとうございました。
そう言えば本日は東方人気投票の結果発表日ですね。
皆さんは誰に投票したのでしょうか?私の一押しはもちろん雛様一択ですが。
それと今、来週はものすごく寒くなるそうですので皆様風邪を引かぬようご注意ください。
それではまた次回!
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