東方学園譚~回り咲く恋華詩~   作:くるくる雛

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どうも皆さんくるくる雛です。
最近別小説を書き始めてそちらを優先してたら危うくこっちの小説の投稿予定日に間に合わないかもしれないというバカをやらかしました。
ま、まにあったから許してくれますよね?
それでは今回もどうぞ!


第六九話 視界に浮かぶ金の草原

「ただいまー!」

「はいはい、おかえりただいま。さて、まずは風呂を入れないとな…」

 

俺がこの後やらないといけないことを口に出して確認していると隣からフランが手を上げて何かを主張してる様子をしめした。

 

「どうしたんだフラン。」

「御風呂の準備は私がする!」

「え、いや。別にいいから休んでろよ。」

「ううん、やらせて!信貴峰の手伝いがしたくて一日伸ばしたんだから!」

「…そうか、なら頼もうかな。」

「あ、でも……」

「ん?」

 

なにやらそこまで言ってフランはうつむき、人差し指を合わせて恥ずかしそうにつぶやいた。

 

「私、料理はできないからそれだけやってほしい…かも。」

 

申し訳なさそうに呟くそのフランの姿を見て吹きだしてしまった。

 

「あ!ひどい!笑わなくてもいいじゃない!」

「すまん、すまん。そうだな…風呂の用意できたら先に入っていいからあがった後にテーブル拭いて食事の準備だけしといてくれ。」

「うん、わかった!」

 

そういうとフランは風呂場へとかけだしていき、俺は夕飯の準備を始めるのだった。

 

 

 

 

 

「ごちそうさまでした。」

「ほい、おそまつさん。さて、じゃあ俺は風呂に入ってる。」

「うん、いってらっしゃい。」

 

そのフランの可愛い見送りを背中で受けるとぱっぱと下着やらを準備して風呂へと入ると体を洗い、浴槽へと浸かった。

その気持ちよさに思わず年寄りくさい声をだしてしまう。

風呂はいい、何かを思考するのに一人になれるし落ち着ける。

 

「…10年前、少女、火災、亡きがらは無し、か…」

 

10年前の昼すぎに事件を起こしたとなるとその少女は俺達と同年代か、それより3つ下だろう。

5月というのは幼稚園にしろ小学校にしろ給食がはじまるから昼過ぎに変えるのは不可能、だけど俺と同学年なら10年前は小学一年。

だとすれば半日授業で昼頃に帰宅することは可能だから時間帯は合う。だが問題は一つ。

 

「誰がやったかということなんだよな…」

 

火事自体はマッチ等を使えば別段能力等がなくても引き起こせる。

だが誰にも気づかれないうちに手の付けようがない状態にするにはとてつもない火力が必要だ。そうなってくると大掛かりな機械、あるいは能力による発火が必要だろう。

しかし少女に大掛かりな機械を抱えて店にいけるかというとそれもまたきつい。

そうなると必然的に能力による発火になり、俺の知っている限り同年代で発火能力を持つのは広義的に解釈するならば色々な人が使えそうだが直接的な発火能力を使えるのはやはり妹紅だろう。

 

「だけど、火の能力を使うならばもうひとつの亡きがらの消失の理由が分からないな…」

 

そう、いくら火の能力が使えても遺体の消失の原因が分からない。

そもそも店の焼け跡で押しつぶされているのだからそこから力づくで出ることができない。

妹紅さんはドッジボールの時の事を思いだせば足の力は強いかもしれないがそれもがれきで押しつぶされた状態では意味がないだろう。

となると妹紅さんに追加でワープ系の能力が必要になるが…能力二つ持ちとかあるのか?

こればかりは本人に聞かないとわからないな…

 

「けど能力なんてそう簡単に聞いていいもんなのかね、今までは会話の流れでうまく聞けてたけどそれメインで聞きだそうとしたらなんか違う気がするし。ふむ…なんかいい方法はないもんかね。」

 

そんなことを考えているとついのぼせそうになってしまったので考えを中断して風呂からあがるのだった。

 

 

 

 

 

「ん、もうこんな時間か。そろそろ寝といた方がいいな。」

 

風呂から上がった俺はフランと共にのんびりと時間を過ごしているといつのまにか時間が過ぎて明日の学校のことを考えるとそろそろ寝ておくべき時間になっていた。

 

「うん…フランももう、結構眠い…」

「じゃあもう、2階に上がって寝てきなよ。俺は少しだけ本よんでから寝るからさ。」

「分かった…お休み…」

 

そういうとフランは階段を登って俺の部屋へと向かって行った。

さて…寝るか。

ん?なんでフランに本を読むって嘘ついたかって?

いや、寝るって言って布団引かずにいて不審がられたら面倒だろ?

ソファに寝ころんで体を休めながらまた10年前の事件と妹紅の事をまた考えながら目を閉じると、思考の海を過ぎて夢の世界へと落ちていった。

 

 

 

 

 

said~フラン~

 

「そろそろ寝たかな…?」

 

信貴峰が寝ているリビングの扉を少しだけあけて中を覗くとソファの上でジャケットを布団代わりに寝ている信貴峰の姿がそこにはあった。

…とりあえずちゃんと寝てるみたいだしばれないよね?

私は信貴峰が起きないようにかかえるとさっきまで自分が寝ころんでいたベットへと信貴峰をはこんでちゃんと頭を枕に載せて横向きに寝かせると私は信貴峰に背を向けて信貴峰の腕を枕に寝転んだ。

 

「…あったかい。」

 

そういえば昔はこうしてお姉さまと一緒にねてたな…。

少しだけ迷惑みたいに話すんだけどそれでも顔は笑っていて、強くだきしめてくれたっけ。

…思いだしたらもう少し強く抱きしめてほしくなっちゃった。

どうにかもう少し強く抱きしめてくれないかと腕をひっぱったりすると願いが届いたのか信貴峰がぎゅ、と強く優しく抱きしめてくれた。

そのタイミングのよさに私はつい信貴峰が起きているのではないかと疑ってしまう。

 

「あう…ひょっとして信貴峰おきてる…?」

 

私が小さな声でそう聞くものの信貴峰は応えなかった。

やっぱり寝ていると安心するとついあくびが出てしまい、眠気が次々と湧きだしてきた。

私はその眠気に抗うことはせず体をゆだねてゆっくりと優しい静寂の暗闇に意識をゆだねるのだった。

 

 

 

 

 

said~信貴峰~

「あう…ひょっとして信貴峰おきてる…?」

「…」

 

フランがそう俺に聞いたとき、俺はものすごく起きていた。

 

 

 

 

 

俺は腕になにか少しの重さと鼻孔をくすぐるベリーのような甘酸っぱい香りに目を覚ました。

というかそもそもうちのソファは腕を真っ直ぐに伸ばせるほどおおきかったっけ?

そもそもソファの柔らかさとはまた違うような…

そう思って瞳をうっすらと開けると綺麗な黄金の細い絹のようなものが視界に広がっていた。

俺はその光景に目を奪われそれがフランだと気づくのに少しの時間を要してしまった。

何故?と疑問を頭に浮かべる前にフランがなにやら俺の腕をしきりにつかんで自分の体にまとわせようとしていた。

…これは抱きしめろってことなのか?

とりあえずフランの要望通りに抱きしめるとフランは可愛らしい声を出して俺に起きているかどうかの確認をしてきた。

だが俺は抱きしめたことによりフランの香りが強くなってしまいその言葉に返答ができずにいた。

すると俺が寝ていると勘違いして安心したのか小さなあくびの声が聞こえてそう時間を置かずにスー…スー…という微かな寝息が聞こえてきた。

…これはもう動けないな。腕も枕にされちまってるし。

俺はドキドキして今日は眠れないんだろうなと考えながら明日の日本史の授業で寝ようと考えたのだった。




今回もお読みいただきありがとうございました。
今話で思い知りましたが添い寝って難しいんですね。
単純に文章力と話の想像力がたりないせいでしょうが…
また次回!
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