東方学園譚~回り咲く恋華詩~   作:くるくる雛

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どうも皆さんくるくる雛です。
今回から少し話が動き始めます。
それでは今回もどうぞ!


第七一話 深まる疑惑

俺は学校への移動中に踏切に捕まってしまい、なんとはなしに空を仰いでみるとあまりものいい天気にふぅと息を吐く。

ここの踏切に捕まると余裕で5分は拘束されてしまうので暇なんだよな…

 

「はぁ…こんないい天気なら学校休んでどっか芝生の有る場所で昼寝でもしてえな…」

「朝からなにを寝ぼけたこと言ってるんですか。それに、今日はあなたの歓迎パーティがあるのではなかったんですか?」

「んぉ?あぁ、椛か。おはよう、寄寓だな。」

「おはようございます。って、寄寓も何も通学路は同じじゃないですか。偶然今までお会いしなかっただけで。」

「そう言われると結構な偶然だな。あ、そういえばフランの事があったとはいえ稽古の約束やぶってすまなかった。」

 

一度自転車の後輪の留め具を降ろして自転車を固定すると椛に向かい謝罪を述べつつ頭を下げた。

実はフランをうちに留めている間椛には約束していた稽古を無しにしてもらっていた。

そんな俺の様子を見た椛は別にかまいませんよといい俺の肩を持ちあげて直立の体制に戻した。

 

「今回の事情は聞いてますし気にしていませんよ。」

「そうか…?約束破っちまったしなにか軽いお願いくらいなら聞くぞ?」

「お願いですか…」

 

そういうと椛はふむ、と少し考えこんだ。

まぁ、急に言われても思いつかないか、と自転車を止めていた後輪の棒の部分(名前は知らん)を上げて自転車にまたがるとそうだ、と言いたげに椛は顔を上げると俺に告げた。

 

「でしたら偶にでいいんですがまたお風呂をおかしいただけませんか?」

「え、風呂?そんなんでいいのか?」

「ええ、実はあのお風呂を割と気に行ってしまいまして…」

 

そう言われて悪い気はしない。あの風呂は俺が自分でイメージして紫さんに言って作ってもらったからな。

 

「なるほど、だったら構わないぞ。」

「本当ですか!?ありがとうございます!!」

「お、おう…」

 

椛が一瞬で表情を変え、とても嬉しそうに声を上げたために俺は少し気圧されてしまった。

というか風呂気に入りすぎだろ。

そんなことを考えているとようやく踏切の遮断機もあがり、通れるようになった。

 

「お、やっとあがったか。」

「本当にここの踏切は一度おりると長いですよね…」

「更に朝のラッシュで間隔が短いしな、次のが来る前に早くいこうか。」

 

そういうと俺達は踏切を渡り、学校へと向かった。

 

 

 

 

 

「お、信貴峰おはよう!」

「おう、魔理沙おはよう。妹紅もおはよう。」

「あ…信貴峰、おはよう…」

 

朝教室に入った時に魔理沙に声をかけられて俺も挨拶を返して妹紅にも挨拶をするとどうも避けているかのような言葉使いになっていた。

商店街の時にあったあいつらが原因だろうが…あいつらとはどんな関係なんだろうか。

…なんか嫌な予感がする。

よくあたると自負している俺の勘がなにか悪いことが起こると注意を促している。

今までも悪い予感を感じたことは幾多もあるが、ここまで胸が騒ぐのは初めてだ。

それに10年前の事件のことも異様なほどに引っかかっているからそのことも調べたい。

…しばらくはあんまりふざけてもいられないかもしれないな。

そんなことを考えていると背中に少し重さを感じ顔だけ後ろを向くといつのまにかフランが俺の背中に抱き付いていた。

なんかえらく懐かれたな。

 

「あ、そういえば言ってなかったな。おはようフラン。」

「うん、空華おはよー!反応がにぶかったけど何か考え事でもしてたの?」

「ん、まぁ少しな。」

 

…俺の考えている事をフランに教えても仕方ないよな。

そう思い自分の胸の中へと納めているとレミリアが俺の背中にくっついていたままのフランに離れるようにたしなめていた。

 

「まったく、いきなり抱き付くのはやめなさいといってるでしょう?」

「えー?ちゃんとあんまり勢いつけずに抱き付いてるから大丈夫だよ。」

「そういうことじゃなく相手が驚くからやめなさいと言っているのよ。」

 

そのレミリアの言葉に少し不満気ながらも俺の背中から離れ、少し飛んでいたのかコツッという音を立ててフランはレミリアの側に降り立った。

…そうだ、レミリアは自分の家でパーティをすると言っていた。それはこの人数を呼べるくらいの家、あるいは庭があるということ。

つまり手っ取り早く言えばお金持ちなのだろう。だったら何か10年前の情報を知っていないだろうか。

 

「レミリア、ちょっといいか?」

「あら、私にお誘い?」

「あぁ、ちょっと聞きたいことがあるんだ。」

「ふーん…いいわ、どうせ朝のHRまで時間あるし構わないわよ。」

「ありがとう、それじゃあここで話すのも何だし屋上でもかまわないか?」

「日の当たるところはあまり好きではないけれど…まぁ、それだけの話ってことね。」

「理解が早くて助かる。それじゃあ移動しようか。」

 

そう言ってレミリアと一緒に教室を出て屋上へと向かう。

途中何人かに声をかけられるが俺は挨拶を返すだけにして上へ上へと向かい屋上の扉を開けた。

丁度よくそこには誰もおらず、二人きりになることができた。

俺と同じく屋上を一瞥したレミリアは俺の数歩前を行き、クルリとスカートをまわしてこちらに振り返った。

レミリアは俺の気から何かを察したのかその瞳には力が籠っているように見えた。

 

「それで?私をここまで連れ出したからにはそれなりの話なのでしょうね?」

「あぁ、俺の勘が正しければきっと重要な話だ。」

「ふぅん…いいわ、暇つぶしに聞いてあげる。それで、内容は?」

「10年前、この街で起きたことについてだ。」

 

その言葉を聞くとレミリアは瞳を細め、俺の聞こうとしていたことにあたりをつけた。

 

「…あの火災のことかしら?」

「あぁ、どうにもその話が引っかかってな。」

「ふむ、まぁ教えることに関し手は別に構わないわ。話によるとフランだけじゃなくて咲夜も変な連中から助けてもらったみたいだし。」

「変な…?あぁ、あの自分たちが思い通りにならないことは無いとか思ってる年代あたりのやつらのことか。」

「えらく毒舌ね…まぁ、それはいいとして身内のものが借りがあるのだから紅魔館の当主としても借りを返さないとね。それじゃあまずあなたの知っている情報、それと何か推測があれば話してみなさい。」

「分かった、まず俺の知っていることだが…」

 

レミリアに聞かれ、俺は自分の知っている情報を語りだす。

その時の時間、場所、店内の様子、犯人不明、消えた遺体。

それと状況から考えて必要な能力とそれをするならば能力が2つあるということ、同年代であろうということを話した。

 

「それと…いや、これが俺の推測だ。」

「なるほどね、中々いい推測だと思うわよ。でも…あなたの今隠したことを言いなさい。」

「いや…これは、言えない。確証もないのに人の尊厳を削ぐことになるかもしれない。」

「それでもいいなさい。他の人に聞かせないために態々ここまできたのでしょう?だいじょうぶ、誰にも言わないと吸血鬼の誇りに掛けて誓ってあげるわ。」

「…わかった、実は俺はこの事件の犯人が妹紅ではないかと疑っている。だが…」

「火をつけれてもさっきあなたの言ったワープ系能力がないってことね。」

「そうだ、それに動機も思いつかない。だからなにか情報を得たいんだが…」

「ふむ…そうね、それじゃあ最初に妹紅の事について話しておこうかしら。私はあいつのことをそんなに知らないけれど確かあの子は昔転入してきたけどそれ以前のことは誰も知らないわ。けれど…転入したのは事件の後ね。」

「なるほど、事件を起こしてから転入した可能性があると。」

 

これは割と重要なことかもしれない。

とりあえず頭の中に記録しておいて損はないな。

 

「ところで事件に関してはなにか情報は無いのか?」

「残念だけど私は貴方が知っている情報以上のことはしらないわ。けれど…」

 

そういうとレミリアは右手を開き、その手の上に赤い光る糸のようなものでできた球体を作り、その中を覗き込んだ。

 

「そうね、運命によればその犯人はまだ生きているみたいよ。」

「…何故わかる?」

「私の能力は『運命を操る程度の能力』情報が少なくて犯人の正確なことは分からないけどそいつが死んでないことだけはわかるわ。」

 

 

 

 

 

俺は本音を言うと妹紅が犯人ではないという情報がほしかったが寧ろ疑念が深まってしまった…




今回もお読みいただきありがとうございました。
やっと話の伏し目までこれました。
…小説投稿から1年4ヵ月でやっと一つ目の伏し目とは…終わるまでいつまでかかるんでしょうね。
それではまた次回!
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