今日は珍しく早めに更新することができました。
ただ、慣れないシリアスですので多少読みづらさはあるかもしれません。
もし読みづらいと感じた場合は感想にてこの馬鹿野郎!とでも言ってください。
それでは今回もどうぞ!
俺は図書室から飛び出ると自転車置き場に向けて駆け出し、すぐさま自転車の鍵を外してまたがった。
そして勢いそのまま走り出そうとすると俺が自転車に乗りに来るのを待っていたのかレミリアとさとりさんがふらりと現れて俺の傍まで歩んできた。
「なんだ、2人とも。今俺は先を急ぐんだが。」
「いえ、今日行う貴方の歓迎パーティの話なんだけどね。ちょっと言い忘れてたことがあったの。」
「いい忘れ?」
「ええ、信貴峰さんには今日皆さんの前でスピーチをしてもらうことになってまして…」
…そういえば今日パーティをするとか言ってたな。
完全に頭から抜け落ちていたがそれを思い出したところで今のおれの優先度はかわらない。
俺の歓迎パーティなんかよりも妹紅のところにいかなければ…!
「すまない!俺はパーティに出席できない!」
「え?今日はあなたのパーティで…ってちょっと信貴峰さん何考えて!?」
そのさとりさんの静止の言葉を無視して俺はそのまま家に向けて駆けだした。
said~藤原妹紅~
学校を途中で抜け出した私は自宅に向かってゆっくりと休む…などという事はせずにとある倉庫の中に入っていた。
全ては過去の贖罪をする為、こっちに来てまだ慣れていないであろう信貴峰の為に。
私は昔に町を焼くというとんでもないことをしてしまった。
それは奴らに命令されてやったことだが私がやったという事実だけは変わりようがない。
だったら私に残された道はそれらに対して償うこと、そしてもう起こせないようにすることだ。
私が消えればこの作戦は実行できない、だから奴らを消すか私が消えればもうあの規模の火災は起こせないはずだ。
だから私はこいつらを止めればどうなってもいいという覚悟で挑む。
「…つまりもう俺らには従わないということか妹紅。」
「あぁ、私はもうあんたらには手を貸さない。」
「俺らはお前にとって恩人じゃなかったのか?」
「ああ…命の恩人とは思ってるよ、あんたらが助けてくれなければ私は今ここにはいない。けど…昔みたいにあんたらから教えられた情報のみで生きてきた童じゃない。」
「ふん、恩を感じてるなら黙って言うとおりに動け、それができないのは恩知らずだ。そんな奴には…仕置きが必要だよな?」
「…あんた如きじゃあ私には勝てないよ。あんたは気付いておくべきだった、籠の中に不死鳥を閉じ込めておくことなんてできないって。」
正直こいつ…トップをはっている天夜は頭の回転は悪くないが腕が鈍い、いくら知恵があっても私には勝てないだろう。
そう思い一気に周りの奴らもろとも倒すために私は焔を纏い、奴らに対して突撃を開始した。
~said信貴峰~
家から一番早い移動方法であるタクシーに乗ること15分弱、俺は目的地である湖の倉庫の前に立っていた。
タクシーの運転手にはこの辺りにはガラの悪い奴らしかいないから行かないほうがいいと言われたが正直今の俺には自分の予想が当たっているだろうという確証を得る材料にしかならなかった。
「…妹紅、お前がもう一度事件を起こすなら殴ってやるからな。」
ここまで来る途中に何度もしていた覚悟をもう一度決めてガチャリと正面の大きなシャッターの入り口の隣にあった鉄製の扉を開けて中にはいる。
すぐさま中に入って扉を閉めると誰かいるかどうかの確認を行ったう…少なくともこの付近にはいないようだ。
「それにしても倉庫って割には随分と部屋数が多そうだな…改造でもしたのか。」
そんな考察を行うがまあいいとすぐさま思考を打ち切って妹紅を探しはじめる。
ただしばれないように気配を絶たって静かに、そして周りに気を配る。
いきなり襲われるかもしれないという恐怖を警戒心に変えて前へ、前へと。
そして何やら騒がしい扉の前に立ってその扉に耳をつけて中の声を聴くと妹紅という単語が聞こえ、俺はその扉をバンッと開け放った。
そして中にいた何人かの男が俺の方向を向き、部外者の存在に気付いた。
だが俺はそいつらの視線など気にしてはおらず、ドアを開けた瞬間から目に入った妹紅の姿から視線を動かすことができなかった。
俺の瞳に映っていた妹紅は縄で吊るされてぼろぼろの状態だったのだ。
さらに瞳は閉ざされ、起きているかどうかもさだかではなかった。
「テメェ!何もんだ!」
「なにしにここにきやがった!!」
と、明らかに下っ端の奴らが怒鳴りたててくるので俺は一応名乗ってやることにする。
だが普通に話すのも芸がないので威圧の意味も含めて張るような声で…ふざける。
「俺ァ、お節介焼きの信貴峰空華!!ここには俺のダチを救いに来た!!!」
と、某解説王の名乗りを上げて声を張り上げる。
ちなみにふざけた意味は妹紅の心配を少しでも抑えてかつ先ほどの妹紅の様子を見て一瞬で頭に血が上りかけた頭をクールダウンさせる意味合いも込めている。
…まぁ、この様子をみてまだ妹紅が何か手を貸そうとしているとも思えないからな。
少しだけ落ち着かせた頭でそんなことを考えていると先ほどの下っ端が何をいっているんだコイツとでも言いたげな目でとぼけながら声を発する。
「おいおい、救いに来たってなんだよ。俺たちはこいつに頼みごとをしていただけだぜ?」
「ほう、最近の頼み事は相手を縛って暴行してから頼むのか。それはとても素晴らしい文化だな。」
とりあえずこいつらにおとなしく妹紅を返すつもりはないことだけは分かった。
逆にそれさえわかってしまえばこっちはもうどうでもいい、何より元から覚悟していたことだ。
盛大な荒事になるってことはよぉ…!
だがまだだ、まだこっちから行動するべきではない。
まずは相手の人数だが…うん、いっぱいとしか言いようがないな。
だが一人一人の質はそんなに高くはない、むしろ弱い奴らが徒党を組んだってだけの話だし頭も微妙っぽいな。
…奥の一人を除いて、だがな。
となると俺のするべきことはパッパと妹紅の縄をほどいて逃げることだな。
そしてそれが無理な場合は妹紅だけでもさっさと逃がして俺は殿をしてから別々に逃げるってとこだな、こいつら全員相手とか正直やってられない。
だから、先手必勝!一気に行動を起こして逃げる!!
「るおっらぁああ!!」
若干巻き舌になりながら能力を使って一気に駆け出し、そのまま籠手(一度家に戻ったのはこれのため)をつけた右拳を振りぬいて5人くらいを一気に吹き飛ばす。
そして勢いを殺さず左足の踵、右足、左裏拳とつなげて一気に妹紅までの道を切り…もとい殴り開いた。
あとはこのまま妹紅を助けて逃げ切るだけ、そう思いながら妹紅の足を見た瞬間にその考えは崩れ去った。
なんと妹紅の片方の足が消えていたのだ。
俺はその光景を幻覚でも見ているのかと逃避しかけるがポタポタと滴り落ちる血液が奏でる音によりこれは現実なのだと引き戻されてしまう。
もうこれでは妹紅を連れて逃げることは叶わない…いや、今のおれには逃げることなどできない。
俺はその惨状のせいで現実に戻されるにつれて思考が段々と赤に染まっていっているのが分かった。
もう逃げることなんてできない、そもそも逃げるなんてものは今の俺の脳内の選択肢にはない。
今の俺にある選択肢はこいつら全員をぶっ飛ばすことであった。
「おまえら…覚悟はできてんだろうな!」
もう冷静に動くことなんてできなかった。
不利?そんなものはしらん。無謀?だったらそいつもふきとばすまでだ。
流石に自分のダチをここまでされて冷静にしてられるほど俺は大人じゃあない。
俺は今までとは違う明確な攻撃の意味を持った拳を、足を振るって一掃していく。
拳を振るえば肉を打つ音がして足を振るえば骨が折れる音も度々響く。
当然そんな冷静でない攻撃をしていればこちらも数発拳で殴られ、棒で撃たれたりもしているが怒りによって分泌されたアドレナリンにより痛みとして俺に通じることはない。
そんな攻撃を受けつつも反撃の手を緩めることのない俺の様子を見て奴らは猛獣でも見るかのような目線になり怯んだ。
今の俺に対しそんな隙をさらしてしまえばそれで最後、一気に数名を気絶へ持ち込む。
さらにその様子を見た相手は怯み、それをまた気絶させ、ということを幾度も繰り返していた。
だが途中で相手のボスらしき奴が一度下っ端どもを下がらせて奥の椅子からゆっくりと立ち上がった。
それにより俺の思考も少し落ち着くが…まずいな、戦いが中断されたから痛みに意識が寄ってきている。
「ふん、たった一人でよく俺の手駒どもをこれだけ倒したな。」
「…こんな雑魚どもを何人叩きのめしたところで褒められたくもねえし準備運動にもならねえよ。ただ面倒なだけだ。」
「そうか、それはすまなかったな。では謝罪変わりにこの天夜が直々に相手をしてやろう。」
「ああ、そりゃどうも…お前ひとりやるだけで一気にけりがつくからな。」
「おいおい、勘違いすんなよ。俺が謝罪変わりっていったのは…」
そこで言葉を区切ると先ほどまで自身が座ってた椅子を踵で蹴り飛ばして続きの言葉を言い切った。
「とっとと俺様の
そこまで言うと天夜はポケットより黒い、誰が見ても武器だというフォルムのものを取り出した…
今回もお読みいただきどうもありがとうございます。
なんか敵のボスがえらくチープになってる…もう少し裏設定考えたりしてたのに。
まぁ、とりあえずこの妹紅編もそろそろ終わりますのでどうかあとほんの少しだけでもお付き合いを!
それではまた次回!