最近少しモチベーションが戻ってきたので更新速度が速くなるかも…?
それでは今回もどうぞ!
さて、まずはどうしようか…こっちから話かけてもいいが、この様子だと放っておいても話しかけて来そうな気もする。
なら、まずは今回迷惑をかけた人達にお礼を言って周った方がいいだろう。
そう決めると俺はまずさっきから永江先生と話をしている天子さんの元へと近づき、話しかけた。
「や、天子さん」
「あら、空華。真っ先に私のところに来るとは中々解っているじゃない。」
「そりゃあ、今回何だかんだ命を救われたんだから先にその礼をしとかないとな…ありがとう天子さん、今回は本当に助かった。」
「別にいいわよ、そんなことよりも今度からは一人で全部しようとせずに私達を頼りなさいよ?その…友達…なんだから。」
正面から友達だと言うのは流石に恥ずかしいのか少し頬を染め、指先で掻きながら天子さんははにかんだ。
「天子さん…ああ、今度またこんなことがあったら無茶はしないようにするよ。」
「ん、わかったならいいわ。ほら、他にも話す人がいるんじゃないの?」
「ああ、色々な人に世話をかけさせたからな。それじゃあまた。」
そういうと俺は天子さんの元を離れると、今度は壁際で何かとても赤い液体を飲んでいるフランの側へと近よった。
「あ、信貴峰。」
「よおフラン。どうした?こんな壁際に一人で突っ立って。」
「んー…こうして端の方によっていたら誰かが話しかけるかなって思ってまってた。」
フランは話しながら何故か「誰か」の所でじっくりと俺の方を見るとまた視線を会場の中心へと向け、コクッとグラスの中身を嚥下した。
…なんかアルコールの香りがしたけどまさかな。
「ふぅ…これもおいしいけど、少しまだ若いかな。」
前言撤回、あれ絶対ワインだわ。
てか、そんな感想でるってもしかして結構飲み慣れてるのか?
こっちに飲酒に対する年齢制限はないのか…
「そういえばフラン、前にしてもらったタロットの結果の話しなんだが…」
「タロット…?ああ、確か戦車がでたやつね、それがどうかしたの?」
「いや、ああいう占いの類いはあんまり信じていなかったんだが案外あたるもんなんだな。」
「えっ!?あ、いや、うん。と、当然よ。私の占いはパチュリーに教えてもらったんだから!」
「…」
何故か慌て始めたフランのその反応に俺は瞬きをせず、一切目をそらさずに見続けると目に見えてわかるように同様していき自分から自白をし始めた。
「…嘘をついてごめんなさい。」
「ん、よし。それにしても慣れた手つきでやってたから今まで何回か占いを当てたことが事があると思ったんだがそうでもないんだな。」
「うん、パチュリーにやり方を聞いて練習したんだけど今までやったことがなかったから…」
「え?つまりフランは今回初めてやって占いを的中させたのか?」
「うん、そうだよ?」
…フランは意外と占い師の才能があるのかもしれないな。性格的には胡散臭さがたりないかもしれんが。
そんなことを考えているとフランは目をキラキラと輝かせて話しかけてきた。
「そうだ、空華!占いが当たったってどんな結果だったの!?」
「戦車の暗示の中の援軍が当たったよ。ほら、レミリアと天子さんが助けに来てくれたからさ。」
俺が伝えるとフランは自分の占いが当たったことが嬉しいのか両手をガッツポーズして全身から喜の感情を溢れさせていた。
…やっぱりフランは以前家出したときの暗い顔よりもこういう笑顔のほうが似合うな。
と、心の中で思っていたつもりなのだが表情に出ていたらしく、俺の顔に気付いたフランがなんで笑ってるの?と聞いてくる。
俺はとっさになんでもないよと答えてまた軽く話をしてそれじゃあ、と分かれるとまた誰か話す人はいるかと周りを見渡し始める。
ふむ…流石に最初に考えてたように簡単に話しかけてくれる、なんてことはないか。
あんまり興味を持たれてはなかったか、と自嘲交じりに軽く下を向いて苦笑をするといつの間に来たのかはしらないが、足元に尻尾が二つに分かれて先端に火がついてる黒猫がそこにはいた。
「…この館で飼っているのか?」
そういって無事な左手で猫の頭を撫でると猫は瞳を閉じて自分からもっと撫でてくれと言わんばかりに頭を俺の手へと擦り付ける。
こんなパーティ会場に出てくる時点でなんとなく思ってはいたが人懐っこいのだろうか?
「まぁ猫又ってのはなんとなく幻想郷らしいけどな。」
なんて呟きながら猫を抱き上げた瞬間、ポフンという軽い音とともに俺の腕の中の猫は姿を隠し、代わりに赤い火のような髪をおさげでまとめ、全体的に黒とも緑ともつかないドレスを纏った猫耳の少女が俺の腕の中で抱かれていた。
「おわぁ!?」
俺はその状態の変化についていけず驚きの声を上げるが当の少女はそんな状態の俺を見てにゃははと楽しそうにわらっていた。
「にゃはは…!お兄さんいい反応するねぇ。」
「お、おう。楽しんでくれてなにより(?)だ。」
「ちょっと、お燐!いきなり信貴峰さんに何してるの!?」
さっきの俺の反応を見ていたのかさとりさんが少し怒り気味にこっちへと歩いてきた。
口調から察するとどうやらこの少女を知っているようだが。
「さ、さとりさん?この人、もとい妖怪と知り合いなのか?」
「ええ、お燐…この子は私の家族です。今のように人を驚かせたりするのが趣味なのですが…すみません、あまり他人を驚かせるなとは言ってるんですが…」
「ああ、大丈夫。驚きはしたけど別にそれだけだから。」
そう言いながら俺はさとりさんに手のひらをむけて気にするな、という意を表明した。
…一瞬何か女性特有の柔らかいものが当たって役得だった、なんて考えが沸いてたし。
と、一瞬思ってさとりさんに面向けると何故か顔を赤くしていた。
「…信貴峰さん、私の能力を覚えていますか?」
「ん?確か心を読む…あ」
「ええ、そうですよ。つまりあなたが…まあ、私にはない物に歓びをえたこともわかっております…さて、何か言うことは?」
「…男の性はしかたないと思うんだ。」
「そうですか…ですがそれで無罪にはならないんですよ!」
そう叫ぶとさとりさんの3つめの瞳が光り、俺の記憶が甦えさせられる。
…主に母に鍛えられてる時の記憶を。
「ごほぉ!?」
「まったく…とりあえず今回はお燐も悪いですからこれくらいにしておきます。それにお燐も今度からああいうことはやめなさい!」
「にゃあ…」
さとりさんは俺への能力をといてお燐さんへと軽く説教をし、引っ張っていきながらまた別のところへと歩いていった。
…やべえ、あの記憶を蘇らせるやつをずっとやられてたら絶対吐いてた。
少し気分の悪くなった俺は近くのテーブルに置いてあった葡萄ジュースを口に含み少しだけ気分を落ち着かせる。
そんな一連の行動を見ていたのか、いつのまにか来ていた聖先生が後ろから俺の背中をさすってくれていた。
「あ、ありがとうございます。聖先生。」
「いえいえ、それよりも今回は相当無茶をしてしまったみたいですね。」
俺の怪我をしている手をみながら聖先生はそう話した。
「私達がもう少し早くついていたらその怪我もなかったでしょうに…すみません。」
そう言って聖先生が頭を下げ始めるのをみて俺は無事な手で聖先生の肩を掴み、謝るのを止めさせる。
「いやいやいや!むしろ先生やレミリアや天子さん達が来てくれなかったら手どころが確実死んでましたし、妹紅も救えなかったんですからむしろ感謝してますよ!」
「しかし、生徒を守るのは本来私達教師の役目で…」
「だから命を守って頂いたじゃないですか!もう、感謝しかしてないので謝罪なんてしないでください!」
「そうですか…では、代わりにひとつだけいいでしょうか?」
「ええ、それで気が済むなら。」
俺の言葉を聞くと聖先生は腕をゆっくりと天に掲げ、手のひらが俺に対して垂直になるように構えた。
そして次の瞬間、俺に向けて鋭く手を振り下ろした。
いわゆるチョップ、日本語で言うならば手刀打ちだ。
そしてそれを認識した瞬間に俺は目を瞑った、恐怖からではなく自分が周りに心配をかけた分だから仕方ないという納得からだ。
しかしその手は俺を打つことはなく、代わりにふわりと俺の頭を包み込むような感覚が伝わってきた。
一体何がどうなったのかと瞳を開くとそこには見るものを安心させるような顔をして、俺の頭を撫でている聖先生がいた。
「今度こういった事や、何か悩み事ができましたら私達教師に言ってくださいね。生徒の悩みを聞き、守るのが私達教師の役目ですから。」
「…はい。」
この年になって頭を撫でられるという恥ずかしさを感じながらも、何故か俺は先生にやめてください、とも離そうとすることもできず、ただなすがままに頭を撫でられた。
しかし、ただ恥ずかしいだけでなく、どこか暖かみを感じさせ、ホッとする不思議な感覚だ。
そうしてひとしきりなで終えると聖先生は俺の頭を撫でるのを止め、俺にまた話しかけた。
「それでは今度からはあまり無茶はしないように。」
「…そもそも今度がないことを祈りますよ。」
「それもそうですね。それでは他に話す方々も居ますでしょうし、今日はこのくらいにしておきますね。」
「はい、また明日からよろしくお願いします。」
そう言って俺は聖先生から離れ、誰に話しかけようかと思うのだった。
今回もお読みいただきありがとうございました。
更新速度が速くなるかも、とは申しましたが実際どうなるか…
また次回!