地獄で叩く! 作:スロウ亀
(つд⊂) ゴシゴシ
( ゚Д゚) …お気に入りが400超えてる
( Д ) ゚ ゚
何が起こったんだこの数日に!?
そしてまさかと思ってランキング見たら―――ランクインしてました
だから何が起こったんだ!?
まさかこんな事になるとは
皆さん本当にこの小説を読んでいただきありがとうございます!!
「人の罪を許さば、また汝も許されん」という言葉がある
善悪というのは必ずしも現れる
善人は人の為や世界の為に悪人は自身の為という
正義が悪を倒すなんて誰が決めたのか
そもそも善悪が決まるのはいつだって己の願望―――欲という物だ
人間は欲深い生き物だと言うが、そもそも欲が無い人間なんてこの世にいない
「い、急がないと!」
ある日の帝都の長い廊下を入る兵士の姿があった
息が上がながらも手にしている箱を落とさないように抱える
そして兵士は目的の場所に辿り着き、ドアを開ける
「ウィンター様!」
「どうしました。そんなに慌てて」
声を荒げる兵士に対して、落ち着いた様子で机の上の書類仕事を進めるウィンター
「遂に例の物が完成致しました!」
「……それは本当ですか?」
兵士の言葉に最後の書類の判を押す手を止める
その反応には涼しい表情から分からないが期待に満ちたような目をしていた
「はい。出来栄えの方を見て頂きたいと思い、大急ぎで持って参りました」
「態々、ありがとございます」
兵士の持っている箱を受け取るウィンター
「では、見せて貰います」
ウィンターは箱を開け、中身を取り出す
それを見た瞬間、目の色を変える
「素晴らしい。良い出来です!」
「ありがとうございます!!」
「これなら大丈夫そうすね。急いで工房に大量生産の発注を!私はこれから交渉に行ってきます!全責任は全てとります!」
「分かりました!すぐに連絡を致します!」
兵士は敬礼をし、急いで工房の場所まで走り出す
そしてウィンターは中身を箱に戻し、それを手に部屋を出る
帝都から離れある森を歩くウィンター
手には先ほどの箱の他に手土産もある。風呂敷に包み担いでいる金棒の先にぶら下げている
「えっと、確かこの辺に」
ある程度森の中を進み、何もない所に手を伸ばし掴む
すると掴んだ所から細い糸のような物が現れる。ぶら下げている風呂敷ごと金棒をその場に置き
「そ~~れ」
糸巻きの歌の如く掴んだ糸を両腕に巻いていくが、糸を巻くスピードが異常に早すぎて突風が発生する程である
しばらくして巻いていくと遠くから何かが引きづって来るような音が大きくなってくる。ある程度巻いた糸の束から腕を抜き、それを掴み引き上げる
「ぎゃっほぁ!?」
奇妙な悲鳴を上げながらウィンターの前に緑髪に緑のコートを着た少年が引きづり出される
引きづられたのか体中に葉っぱや枝が付いていてボロボロだった
「こんにちは、ラバックさん」
「この状況で普通に挨拶ですか旦那!?」
「私はどんな事でも動じないので大丈夫ですよ」
「動じる動じないの問題じゃなくてアンタが俺を引きづったからでしょ!」
引き釣り出された少年はラバック
革命軍の暗殺部隊『ナイトレイド』のメンバーである
「それより案内、お願いしますね」
「いや旦那。俺は案内人か何かですか、別にいいですけど」
そう言ってラバックはウィンターをアジトまで案内する
その際、千変万化・クローステールを丁寧に巻き戻しながらである
「旦那。なんで俺の帝具掴んでも切れないんすか?」
「よく魚の超級危険種さばいたんで刃物扱いが慣れてるんです」
それを聞いたラバックは色々と諦めたという
「こんにちは。ナジェンダさん」
「…ウィンター。何度も言うがここには来ないで欲しいんだが」
ウィンターと真正面に座る右腕に義手、右目眼帯の女性
ナイトレイドのボス、ナジェンダである
「そう言っても革命軍と帝国とは良い商売相手なので」
「それだ、何故革命軍が材料販売企業化されてるんだ。一応反帝国勢力だぞ?」
「けど今更あの
「……確かに。ある意味お前の全ての実権を握ってるしな。それとサラッとオネストの事アホって言ったな」
煙草を吸いながら頭を抱えるナジェンダ
「それで今日は何しに来たんだ?」
「はい。今日は是非とも見てもらいたい物が」
そう言って兵士が持ってきた箱を机の上に出す
「是非これを製作にと」
「製作?」
「はい。その名も……」
ウィンターが溜めに溜め、箱の中身を取り出し上に翳し、机の上に置かれた
それは『オモチャ』
しかしただのオモチャではない
きめ細かい装飾から素材まで全て再現されている。金属部分は光沢のように輝き、生地に関しては滑らかなシルクのように手触りが良い。白いマントはまるで羽のように羽ばたかせ、持っている槍は実物のような完成度ど同時にお子様も安心して設計されている
その正体は
「イィィィィィィィィィンクルシオオオオオオオオオオオォォォォォォォォ!!!!!」
ウィンターのバリトンボイスは会議室だけでなく、ナイトレイドのアジト全体を響かせた
「な、なんだ今の!?」
「台所まで聞こえてきた」
「何よさっきの声は!」
「ビックリしてメガネ落ちそうでした」
「オイオイ敵襲か?」
「旦那の声がしたんですけど」
「何かあったのボス?」
その声に反応し続々部屋にやってくる物達
タツミ、アカメ、マイン、シェーレ、ブラード、ラバック、レオーネの順で入ってくる
「おや皆さん。どうしたんですか?」
「いや旦那の声が響いて」
「すいません。何分これを出す時に舞い上がってしまって」
『これ?』
ウィンターが指差す方を全員見る
そこには完全再現されたDXインクルシオが置かれている
「こ、これってインクルシオ!?」
「はい。男の子向けに作られましたが、ここまで再現するのに時間は掛かりました」
「すげぇ!まるで本物みてぇだな!」
「兄貴!この槍なんか細かい所まで」
一番に反応したのはタツミとブラード
インクルシオに関しては二人は良く知っているからである
「けどなんでこれを?」
「はい。一応ブラードさんには許可を得たんですが、責任者にも許可を。要するにナイトレイドのボスであるナジェンダさんにも大量製作の許可を貰おうと」
「いつも思ったけど、そんな事でここに来たの?」
「私は現場で働くほうが性に合ってますので。それに貴方がそんな風に言うと「そうまでしてここに来たの?頑張ってるのね」っとツンデレ変換されるのがオチですよ」
「誰がツンデレよ!」
「あ、そうだ。もしよければ皆さんで食べてください。 ヘカトンケイル饅頭です」
ウィンターが手見上げに持ってきたのはイェーガーズプロデュースの商品
魔獣変化・ヘカトンケイルのコロ顔型(小さなぬいぐるみ形態)の饅頭である。中身はこし餡とカスタードの二種類
出店や宿屋の土産商品として人気がある
「…饅頭!!」
一目散に土産に食いついたのはアカメ
素早く饅頭の箱ごと掠め取り、部屋を出る。一瞬の出来事に他の者は動けなかった
直後、起こった事を理解しアカメを追うメンバー
「おいアカメ、饅頭独り占めするな!」
「捕まえるぞ。タツミ!」
「その饅頭アタシの好物なんだから!」
「私はお茶の準備しますね」
「ラバック。逃がしたらタコ殴りするよ!」
「はっはぃぃぃいいいいいい!!」
各々帝具使うなりアカメが奪取した饅頭を取り戻すべく激走する
アカメVS他メンバーによる饅頭争奪鬼ごっこが始まる。再び二人っきりになったウィンターとナジェンダ
「相変わらず賑やかな事ですね。さてと、許可の方は頂けません……ナジェンダさん?」
ウィンターは製作許可を貰おうとした時、ナジェンダの異変を感じる
あの騒ぎにも関わらず、ずっと黙って何かを見ていた。その視線の先にはDXインクルシオ
その眼差しは何も考えず、ただ純粋な物欲しそうな物だった
「………」
「………」
ウィンターはずっと見ているDXインクルシオを取り上げ箱に戻そうとする
するとナジェンダは残念そうな顔をする。再び取り出すとまた物欲しそうに見る
そしてまた戻すと残念そうにし、また取り出すと物欲しそうなにする
「………」
「………」
「……ナジェンダさん」
「………」
「ひょっとして……欲しいんですか?」
「あぁ欲しいよ!良い年して男の子向けのオモチャが欲しいんだよ。悪かったな!!」
顔を真っ赤にして照れ隠しで怒るナジェンダ
「別に悪いとは言ってませんよ。それでしたら製作の際にあげましょうか?」
「本当か!?」
いつも以上に目をキラキラと輝かせるナジェンダ
こうしてDXインクルシオと引き換えに製作許可を貰い、ウィンターは帝都に戻った
そして真夜中
時間は23時50分。暗闇の中、淡い炎で周りが照らされる所があった
そしてそこには数百人の帝都警備隊の姿。全員真っ赤の服に真っ赤な帽子を被っている
そこには同じ格好をウィンターも居た
「さて皆さん。今日は仕事終わりで集まって頂きありがとうございます」
拡声器で数百人の人に呼びかけるウィンター
「残り十分で始まります。くれぐれも渡し忘れの無いようにして下さい」
それを聞いた警備隊は側においてあった白い大きな袋を担ぎ始める
始まりの時刻が刻々と迫り
ゴーーーン! ゴーーーン!
日付が変わる合図の鐘が鳴り響いた
「これより帝都サプライズプレゼント作戦。開始です!」
『おぉー!!』
一斉に動き出す帝都警備隊
一人一人が子供のいる家庭にお邪魔し、ぐっすり寝ている子供の側にプレゼントを置く
ちなみにその家庭の親は子供が寝た事を知らせるために起きている為、安全に置ける
ちなみにプレゼントは男の子はてDXインクルシオ、女の子はデフォルメされたコロ抱き枕人形である
「ウィンター様。既に半分近くが配り終えました」
「ご苦労様です。残り半分もお願いします」
「了解しました」
兵士の報告を受け、ウィンターは地図に印をつけて行く
ウィンターの仕事はプレゼント配りの状況と在庫確認である
「さて、テンポ良く行きますよ。イェーガーズの皆さん、お願いします」
『はい!』
呼ばれたイェーガーズも同じ格好をしている
ランはマスティマで空からプレゼントを運び、他のメンバーは警備隊と同じように白い大きな袋を担ぐ
ちなみにボルスは自分の家限定でやっている。スタイリッシュは何をトチ狂ったのかチーム・スタイリッシュのメンバーをトナカイの格好をさせてソリを引っ張らせようとしたのでウィンターの一撃で止められる
「スタイリッシュで良いと思ったんだけどぉ」
「貴方の美的感覚は当てに出来ません。あんな汚物を世に放ったら教育上良くありません」
「汚物なんて失礼ねぇ。これでもパーフェクターをフルに使って出来た特注の全身タイツよ」
「帝具の無駄遣いです其れは」
その後ウィンターとスタイリッシュは黙々と仕事をこなす
プレゼント配りはイェーガーズの頑張りもあり、無事に終えた
ほとんどの警備隊は無事を祝して飲み会。イェーガーズはウェイブの家でパーティー
そしてウィンターは残っていた仕事を済ませ、一人酒をしていた
翌日
「ウィンター様!次々と予約の連絡が殺到しています!」
「このままだと保管していた材料も尽きます!?」
「まさかここまで効果があるとは。至急材料の発注と生産を!!」
職場では大忙しでいた
プレゼントに配られたDXインクルシオとコロ抱き枕人形は子供達には絶賛だったという
しかしウィンターの狙いは他にもあった。子供達にプレゼントした二つのプレゼントは別の物を生産していた
それはDXグランシャリオとコロ抱き枕人形Ver.リボンつきメス
それを近々発売するという事を広告をした途端
一気に注文の予約がくる事となった。さらにウィンターはDXインクルシオに一工夫加えていた
子供向けのDXインクルシオを大人向けに作られた物
その名も超合金インクルシオ
子供向けのインクルシオはタツミバージョンだが、超合金インクルシオはブラードバージョンである
それも限定物として数少なく作っており、超級危険種タイランをウィンターが自力で倒し素材を剥ぎ取った物で帝具に使われているインクルシオとほぼ変わらない素材で出来ている。マニアや金持ち(男性)の間では数百万で買われる事もある
「良いですか皆さん!プレゼントで配って赤字になった分、大黒字にしますよ!!」
『おおおおおおおおおっ!!』
プレゼント配り以上に張り切る警備隊であった
ちなみにナジェンダにあげたインクルシオは超合金インクルシオだったので喜ばれた
本当は25日に更新したかったんですが間に合いませんでした
申し訳ないです
たぶん今年の投稿はこれが最後かもしれません
本当は『笑ってはいけない帝都警備隊24時』みたいな事書こうと思いましたがそこまで気力ありません