俺は母ちゃんと姉ちゃんとともに火の国の温泉街に来ていた
「はぁ・・・・・」
「どうしたの?母ちゃん?」
「何が悲しくて温泉街でアイツに会わないと行けないのかと思ってねぇ」
そう言い俺達はイベント会場へと向かう
「あ、綱手様、あそこみたいですよ」
「う・・・・・あれに並ばないといけないのか?」
「あの、天間、やっぱりやめましょう?」
「嫌だ!俺は自来也先生のサインを必ず貰うんだ!それが俺の夢なんだ」
「「そんな夢すてちまいな(なさい)」」
俺は二人からほっぺを引っ張られながら列に並ぶ
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
二人は目を伏せながら気まずそうにしている
「あの、綱手様。凄く視線を感じるんですが」
「おだまり、シズネ。私はアイツを殴る・・・・・その為に並んでるんだ」
「・・・・・私も殴っても怒られませんよね」
「あぁ」
珍しく女性が並んでいるのを列に並ぶむさ苦しい男達はチラチラ見てハァハァし、母ちゃんは額に青筋を浮かべ姉ちゃんは顔を真っ赤にしている
「次の方どうぞ〜」
列を整理している人が案内をする
暖簾を潜り中に入る
「いや〜、儂の作品を呼んでくれてるお嬢さんがいるとはのぅ」
前情報があったのかニコニコとだらしない笑顔で出迎える白髪のオッサン
「死ねぇ!!自来也!!」
母ちゃんの拳が座っている男の顎に当たると
「ごはっ!!!」
天井を突き破って天高く舞い上がり
「よくも!私の息子に!!」
天に追いついた母ちゃんの踵おとし!
急速に落ちる自来也先生
そして地面に叩きつけられたところに上空から腹目掛けて拳を伸ばした母ちゃんが降りてくる
会場には大きなクレーターができ壁は吹き飛び
自来也先生は血を吐き白目を向き
母ちゃんは目を閉じながら先生に背を向けスッキリした顔をする
「先生ーーーーっ!!」
「ゴブッ」
「ふぅ〜・・・・・シズネ、ギリギリ意識が戻る程度に治療してやりな」
「はい綱手様」
姉ちゃんはスタスタと歩いていくと治療を始める
俺の脳はあまりの衝撃的な光景にフリーズする
「はっ!」
俺の思考が戻ると
「ぐうっ・・・・・いきなり何しやがるんだのう、綱手」
「お前のせいで私の可愛い息子に悪影響がでたんだよ!」
「息子!?お前結婚したのか!?」
「してない・・・・・・今日は息子がどうしても来たいと言ったから来たんだがお前を殴らずには居られなかっただけだ」
「息子・・・・・息子・・・・・」パタリ
「あ、綱手様、自来也様が意識をまた失いました」
「ちっ、仕方ないね。病院に連れてっておやり、病室で書かせりゃいいだろ、その為に腕は折らなかったんだし」
「そうですね」
そう言い姉ちゃんは応急処置をした自来也先生を運んでいく
「さぁ、天間、私達は温泉にいくよ」
「サインは!?」
「シズネが起きたら教えてくれるから、そしたら天間だけの独占サイン会ができるさ・・・・・・会場は病室だがな」
あれで生きてるのスゲェ!
流石自来也先生だ
一ヶ月後
俺は病室を訪れていた
扉をあけると
「む?・・・・・おい綱手!いきなり殴るとはどいうつもりだ!内臓数カ所破裂に顎の粉砕骨折!で死にかけたぞ!」
「・・・・・ふん」
母ちゃんはそっぽを向き姉ちゃんも何も言わない
「んで、お前からワシに会いに来るなんて珍しいのう、何のようじゃ?サイン会を潰してまでの事だ、何かあったか」
そう言い自来也先生は真剣な顔をするが
「私の息子がお前のサインが欲しいって煩いから来たんだよ。腹がたったから殴っただけだ・・・・・・手加減はした」
「殺され掛けて一ヶ月も入院させられて手加減もクソもないわ!」
「あ゛?」
母ちゃんが睨むと自来也先生は固まる
「そ、それより、お前が子供を産むとはのう」
そう言い俺を見る
「はじめまして!千手天間です!自来也先生の本の大ファンです!」
俺はそう言いイチャイチャシリーズと最近買ったド根性忍伝を出し
「サインください!宛先は天間くんへでお願いします!」
「ほほぅ!その年で私の本の良さが分かるか!!」
自来也は顔をパァッと明るくさせる
「お前に分かるか?誕生日のプレゼントで何が欲しいと聞かれて、お前の本が欲しいと普段泣きもせずしっかりと勉強をしていた一人息子が初めて我儘をいい、夜泣きもしなかった子が大泣きをして暴れる母親の気持ちが!」
母ちゃんは目から一筋の涙流し拳を握る
「う、うむ・・・・・」
「これを殴らずにいられる母親がいると思うか!?手加減までして応急処置までしたんだぞ!」
「・・・・・・まさかお前に子供ができて母親としての怒りを向けられるとはのう」
自来也は何とも言えない顔で母ちゃんを見る
「これは、ワシの処女作じゃな。まったく売れんかったのによく持っておるのぅ」
「まぁ、根性物は好き嫌い分かれますからね。でも俺はこの泥臭い作品すきでしたよ。・・・・・・イチャイチャシリーズの次に」
「おぉ、そうかそうか!見る目あるのう!お主!」
「はい!」
自来也先生に本を持って行くと本を受け取り肩をバンバンと叩く
「天間くんへだったな、字はどう書く?」
「天井の天に間取りの間で天間です!」
「よしよし」
「自来也先生のイチャイチャシリーズの濃厚さや!視点には感銘を受けました!」
「ほう!そうか!そうか!ちなみにどこが良かった?」
「そうですね、中のヒロインがお風呂に入ってるシーンが艶めかしくしかしリアリティに溢れつつも男心をくすぐる表現がたまりませんでした」
「おお!よく見ておるのぉ!!儂もあそこは筆が乗ってのう!取材の成果が良くできた場所でのう!そこに目をつけるとはいい目をしてるのう!天間よ!」
自来也先生は満面の笑みを浮かべてながら母ちゃんのほうを見る
「いやぁ!綱手!立派な息子じゃのう!!」
「母ちゃん!自来也先生ともっと話たいんだけど!」
「はぁ、シズネ賭場にいくよ、頭が痛くなってきた。私の天間が」
「はい・・・・・自来也様、くれぐれも天間に変なことを教えないでくださいね」
そう言い二人は出て行いくと自来也先生とあそこが興奮する、あそこの表現が素晴らしいと会話をする
「ほれ、全部書けたぞ」
そう言い俺はサインを確認しカバンにしまうと俺は封筒を取り出す
「あの、自来也先生!お願いがあります」
「む?」
「俺の書いた小説を読んで頂けませんか?」
「ふむ・・・・・ファンであることはわかるがこう見えてもワシは大御所の作家ぞ?」
「はい、俺も自来也先生のような偉大な作家を目指して書いてまして、ただ出版するにも母ちゃんや姉ちゃんに見て貰うわけにもいかず、名も無い新人では売れないため、もし自来也先生から見て売れそうなら自来也先生の教え子として作家デビューさせてください!!俺はイチャイチャパラダイスで学びました!自来也先生の教え子といっても過言ではないはずです!」
「・・・・・・せっかくのファンだ。見るのは構わんがワシの教え子というのもエロも甘くはないぞ」
そう言いう自来也先生の声は引く、先程までのフレンドリーな気配はなく真剣そのものだった
「どれ、見せて見ろ」
俺は封筒を一つとりだす
こっちだって現代で学んだ学力があるんだ!
「ふむ、蝶はかくの如し〜乳倍加の術〜かタイトルは悪くないのう」
そう言い自来也は真剣な顔で原稿を呼んでいく
時計の針の音がやけに大きく聞こえる
パラリパラリと捲れる音
日が徐々に落ち始める
「お主・・・・・年は幾つになった」
「6歳です」
「まずは、6歳でこの観察力と表現力、そして文才は見事といおう」
「それじゃあ!」
「だが、ワシの教え子として出すのはダメだ!」
「そ、そんな・・・・・何が」
自来也はため息をつく
「お主は良くワシの本を呼んでくれておるのは分かった。しかし表現がワシのマネでお前の顔がでてこん!」
俺は頭を殴られたような衝撃を襲う
そうか、俺は憧れるあまり、劣化作品になっていたのか
「しかし、この秋道一族の倍加を使って乳を倍加させる発想は見事だ、しかし乳をデカくするだけがエロではない、そこは早熟とはいえ若さよのう、そして女子の心情表現が分かっていない!乳を武器にしてただ誘惑に間抜けに反応する男だけしかないが、巨乳で自信を持つ女子はたしかにいる、しかし、巨乳に劣等感や可笑しいと思ったり羞恥の心情がほとんどないのは女子の観察がたりん。よいかエロに羞恥は不可欠じゃ!」
「ぐうっ!」
「そして、表現が直接なものばかり、会えて風流を感じる言い回しにすることでそそらせることができるのが小説というものだ。」
「たしかに!俺はただ表面しか見えていなかった!」
「・・・・・・・」
俺は顔が熱くなるのを感じる
俺はこんな未熟なものを尊敬する先生に見せていたのか
恥ずかしさと悔しさが心をしめつけ
ポロポロと涙が落ちる
俺は未熟だ
「天間よ・・・・・・たしかに、今ではワシの教え子としてはダメだといったが、お主には才があるのもたしか。お主にその気があるのならワシの弟子になるか?」
「よ、よろしいのでしょうか」
「なに、お前の母親のせいでもう少し入院生活だ。そろそろワシのエロ道を継ぐものが欲しかったころ・・・・・これは運命であろう」
「自来也先生・・・・・いや師匠!!」
「うむ!・・・・・今回の分は添削してある、また持って来るとよい」
「はい!師匠!」
俺はその日、宿に帰ると
「母ちゃん!」
「おっ、天間・・・・・・何もなかったか?」
「ん?」
「綱手様が珍しく勝ったから心配してたんだけど」
「別に?」
そう言うと二人は胸を撫で下ろす
「そうだ!俺、小説家として自来也師匠に弟子いりした!」
「「は?」」
二人はポカンとすると
「て、天間?もう一度聞かせてくれるか?」
「だから自来也師匠に弟子入りしてきた」
「自来也が師匠?私の天間が?」
「つ、綱手様」
母ちゃんはプルプルと震えると
「シズネ!酒だ!!」
「綱手様!私にも飲ませてください!!」
「今日はとことん飲むよ!シズネ!!」
「はい!!」
なんだろう?そんなに嬉しかったのかな?
そうして俺は師匠が入院中足繁く通い
師匠にエロは何か表現とは何かを学び
それがバレた師匠は母ちゃんにボコボコにされ
更に半年入院することとなり
俺達は温泉街を満喫しつつ忍者と小説家の二足の草鞋の一歩目を俺は歩き出した
そして、ついに師匠が退院し師匠と母ちゃんと姉ちゃんの四人で旅を始めた
最初は母ちゃんは凄く嫌がったが俺が必死にお願いしたら折れてくれた
「天間!男は、男同士、男風呂だろうが!師弟の絆はどうした!」
俺は襟首を持たれながら母ちゃんに抱きつき必死でチャクラ吸着をしている
「いやだ!!師弟の絆より!家族の絆だ!!!」
「えぇい!お主も忍の子だろ!!」
「いやだーー!!俺は小説家を本業にして忍は副業にするんだ!今決めた!」
「やめな!自来也!」
「つ、綱手」
母ちゃんが一喝すると自来也師匠は手を話す
「ほら、とっとといきな、天間は私と入るんだから」
「お主はそれでいいのか!」
「親子なんだ、当たり前だろ?」
「ぐぬぬぬ」
「最近、自来也様に天間取られてましたもね」
「余計なこと言うんじゃないよ!シズネ!」
「あひぃっ!」
「ほら、とっとといきな、ここはちゃんと覗けない宿だしお前は他の風呂にいきな」
「ぐぬぬぬ」
そう言いしっしとやると俺を抱き上げる母ちゃん
「まったく・・・・・天間はいつまでたっても甘えん坊で仕方ないねぇ」
「笑いながら言っても説得力ないですよ綱手様」
「煩いよ」
「今日は私が天間と洗っ子する日ですからね」
「・・・・・天間は私の方がいいよな?」
「あっ!ずるいですよ!綱手様!」
母ちゃんと姉ちゃんがキャイキャイしながら歩いていく後ろ姿を自来也師匠は羨ましそうに眺めている
俺は母ちゃんの肩越しに師匠をみると目があう
「・・・・・・ふっ(勝った)」
俺は師匠に勝った優越感に浸る