書き溜めていたんで連日投稿になります。
気が付けば季節は初夏を過ぎて、まさに夏本番を迎えようとしている中――
「――さて、今年ももうじき夏休みだが、もちろん君らが一か月休める道理はない」
「「「まさか……」」」
「夏休みは――林間合宿をやる」
「知ってたよッ!! やったァァアア!!!!!!!」
――僕たちヒーロー科は、林間合宿のことで盛り上がっていた。
(合宿か、俊典の時もあったな)
(浜辺みたいなところでやっていたな)
ふぁ!?オールマイトの学生時代のエピソードがさらっと!!
「――ただし」
だけど相澤先生の一睨みで僕たちは一気に静まり返った。
「その前の期末テストで合格点に満たなかった生徒はもれなく――学校で居残り補習地獄だ」
「「みんな頑張ろうぜ!!」」
「クソ下らねぇ」
「女子ィ! 頑張れよォ!!!」
僕の肩を掴んであたかも一緒に応援してるみたいにしないで峰田くん……。
——◆——
期末テストまで残り一週間を過ぎて、皆が各々テストのことで焦っていても時間は過ぎていく。
今は昼休みとなり、食堂でみんなと昼食を取っていた。
「演習試験、内容不透明で怖いね……」
「突飛なことはしないと思うがな…」
「筆記試験は授業範囲内から出るから、まだなんとかなるけど」
「まだ、なんとかなるんや……」
「試験勉強に加えて体力面でも万全に――ッ!」
『危機感知』が鳴った!?
思わず避けると、誰かの腕が勢いよく通り抜けた。
「おっと、酷いじゃないか。当たりもしない人を避けるなんて」
「君は確か……B組の物間くん!」
『危機感知』が鳴ったから絶対故意的に当てようとしたでしょ!!
「君達、ヒーロー殺しに接触したらしいじゃないか。体育祭に続いて注目ばかり集まる要素ばかり増えていくねA組は……ただ、その注目って期待値とかじゃなくってトラブルとかに関しての方が度合いが強いよね? あぁ、怖い怖い! いつか君達のトラブルに巻き込まれて被害を受けるかもしれないと思うぶぁ!?」
物間くんが最後まで言いきる前に、いつの間にか後ろにいた拳藤さんが当身を食らわせて、一発で気絶させた。
「物間シャレにならん。飯田の件知ってるだろ? ごめんなA組、こいつちょっと心がアレなんだ」
心が…!?
「それよりだけど、期末の演習内容を知りたそうだったけど、入試ん時みたいに対ロボットの実戦演習らしいよ」
「え!? 本当!? 何で知ってるの!!?」
拳藤さんから演習試験の内容を聞いて驚いた。
「私先輩に知り合いいるから聞いたんだ。ちょっとズルだけど」
「いやズルじゃないよ! そうだきっと前情報の収集も試験の一環に織り込まれてたんだ。そっか先輩に聞けばよかったんだ…!」
事前の情報収集もヒーローとして当然だし、どんなことにも事前の準備とかは必要だもの!
何でこんな簡単なことに気づかなかったんだ!!
(普通にブツブツ入ってるな)
(もはや定番っすね。むしろ九代目らしい)
——◆——
昼休みに拳藤さんから聞いたことをクラスで話したら上鳴くんと芦戸さんはすごく喜んだ。
「お前らは対人だと"個性"の調整大変そうだからな」
「ロボならぶっぱで楽勝だ!!」
「私は溶かして楽勝だ~!!」
「あとは八百万に勉強教えてもらえば期末はクリアだ」
「「これで林間合宿バッチリだ~!!!!!」
確かに上鳴くんと芦戸さんの"個性"は対人戦だと結構難しい方だ。
それは僕も同じだけど……。
(けど調整は日に日に上がってるじゃないか。入学してまだ日も浅いのに私の『浮遊』での移動の術を新しく出したりさ)
(体育祭での『黒鞭』と三代目の『発勁』なんてすごかったからな)
でも、まだまだです。
もっとうまく扱えるようにならないと。
「――人でもロボでもぶっとばすのは同じだろ。何が楽チンだアホが」
考え込んでた意識がかっちゃんの声で現実に戻る。
見れば鞄を担いで今から帰るみたいな感じだ。
「アホとはなんだアホとは!!」
「調整なんか勝手に出来るもんだろアホ!」
そう言ってかっちゃんは僕を鋭い目で見てきた。
でも、何かどなってくるとかじゃない……な、なんだ?
「ッチ!!」
無駄にでかい舌打ちして帰ってった……な、何だったんだ!?
「デクくん、爆豪くんとなんかあったん?」
「いや、心当たりはないけど……いやまぁかっちゃんのことだから体育祭とかでありそうだけど……」
「あぁいう奴って負けるとめんどくさくなるからな~でもなんか、ガチにはなってなかったな」
確かに、普段と変わりないけど……なんだろう、どこか、変わったような……?
——◆——
それから期末テストの期間に入り、三日間の筆記試験は無事に終え、演習試験の日となった当日。
実技試験会場中央広場に僕たちは集まっていた。
「それじゃあ、演習試験を始めていく。この試験でももちろん赤点はある。林間合宿行きたけりゃみっともねぇヘマはするなよ」
「…先生多いな?」
「五、六……九人?」
他の皆も気づいてるけど、先生方の数が明らかに多い。なんだろう、『危機感知』は鳴ってないけど嫌な予感がする……。
「諸君なら事前に情報を仕入れて、何するか薄々わかってると思うが……」
「入試みてぇなロボ無双だろォ!?」
「花火ィ! カレー! 肝試しー――」
「――残念!! 諸事情があって今回から内容を変更しちゃうのさ!」
「「「校長先生!」」」
何故相澤先生の捕縛布から!?
(あっちのお友達、真っ白になっちゃってるさ)
(ほんとだな……)
「変更って……?」
「これからは対人戦闘・活動を見据えたより実戦に近い教えを重視するのさ! というわけで……諸君らにはこれから二人一組で――ここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう!」
なっ!?先生方との戦闘が試験!?
「なお、ペアの組と対戦する教師は既に決定済み。動きの傾向や成績・親密度……諸々を踏まえて独断で組ませてもらったから、発表していくぞ」
ペアは既に決定済み…つまり僕達で決めることは不可能。
最初の組は轟くんと八百万さんで相手は相澤先生と発表された。
推薦組に『抹消』……成績は確かに推薦なこともあって上位だ。
「そして緑谷と……――爆豪がチーム」
「「ッ!?」」
もう発表されたと思ったら僕のチームはかっちゃんで、お互い思わず向き合っていた。
かっちゃんと、チーム…!?
「で、相手は――」
「――私がする!」
頭上から派手に降りてきたオールマイトがまさかの対戦相手…!?嘘だろ……!?
「
いつものように笑うオールマイトに、僕達は今一度お互いを見てしまった。
その後、先生方が試験での内容を説明していった。
戦闘訓練とはわけが違く、極めて実戦に近い状況での試験で先生方を
会敵したと仮定して、そこで戦い勝てるならそれで良し。
だけど実力差が大きすぎる場合、逃げて応援を呼んだ方が賢明。
勝ってクリアか、逃走してクリアか、どちらにしてもどちらかを達成すればクリア。
先生方は戦闘を視野に入れるためか、ハンデとして『超圧縮おもり』というものを装着して行うらしい。ちなみにデザインはコンペで発目さんのが採用されている。
「よし、チームごとに用意したステージで各自それぞれ試験を始めていく。それぞれ対戦相手の教師と一緒にバスで移動しろ」
「「「はい!!」」」
皆が各々移動していく中、僕はチラッとかっちゃんを見る。
かっちゃんのことだ。話も聞かずただ正面から勝ちに行くって感じ――
「――おい」
「ッ! な、なに…?」
「お前、その"個性"で何ができる」
「え?」
「何が出来ンだって聞いてんだよ。さっさと答えろクソナード」
「ご、ごめん…ていうかもしかして本当に戦う気なのオールマイトと!?」
というかそっちから話しかけてくるとは思わなかったよ!?そう思っていると、かっちゃんは静かに、冷静に言ってきた。
「テメェはどうせ『戦闘は何があっても避けるべき』とか言うだろうが、関係ねェし意味がねェ。相手はオールマイトだ。避けようと向こうは必ずぶつかろうとする。つまりだ。逃げを選択しようと戦闘は避けられねェってことだ。他のクソ教師共はともかくオールマイトは確実にな」
「……ッ」
言われてみればそうだ。
戦闘を避けるべきと言っても、今回オールマイトは
(付け加えるなら、俊典は今回の試験、きっと君たちのことを思って壁になろうとひたすらに思い込んでしまうかもしれない。そのせいでハンデのことが頭から抜けて、おもりがあろうと関係ない強さを出すと思うぞ)
ま、マジですか七代目……用心しないと。
って!かっちゃんなんで胸倉掴んで…!?
「テメェに協力するわけじゃねぇ、俺がテメェを使うんだ! そこんとこ忘れんな!!」
「う、うん…!」
胸倉を押し出す形で放してもらった。
な、何か前よりまともになってる……のか?
でも、かっちゃんに言われて理解した。
隠れて逃げ切るなんてことはできない。
相手はNo.1ヒーローでその実力は本物。
何より40年間も『OFA』を保持し、その力は残り火であろうとその身に残っている。
「んで、何が出来ンだ。さっさと答えろ」
「えっと、主に『フルカウル』『黒鞭』『煙幕』『浮遊』『発勁』。あ、一つ一つ説明するとね、『フルカウル』は――」
「もういい黙れカス。体育祭や戦闘訓練で散々見たわ」
聞いて来たのそっちなのに!?
「……足引っ張ったら殺すぞ」
「わ、わかった」
「…………チッ」
今までに比べて罵倒がなんか、落ち着いてる……かっちゃん、何があったんだ?
この際言いますと日常回ってオリキャラがいるわけでもないから原作と代り映えしないんですよね。
歴代のセリフを知れても実際会話しているの緑谷だけですし。うん、だから日常回は大体ダイジェストみたいにします。
今更の報告申し訳ありません。よろしくお願いします。
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