出来たので更新です。
「はぁ…はぁ…!」
右腕を抑えながら息を整える。
マスキュラー…歴代の力を持ってしても強い
「お前大丈夫か!?」
「大丈夫……それにまだ、やらなきゃいけないことがある」
「まだって…何をやらなきゃいけないんだよ!?」
「防御されるのは分かってた…だからこそ撃ったんだ…」
「え?」
疑似100%でも耐えれるほどのパワー…疑似100%を囮に【黒鎖】で筋線維を絡めて捕縛からの本当の【100%スマッシュ】を撃ってやっと倒せたんだ。
「けど、それでも強い
現状、狙ってる生徒は僕とかっちゃんだってことは分かってるんだ。
皆がその情報を得ていないかもしれない…なら!
「動いて救けられるなら…動かなきゃいけないだろ!!」
「…ッ」
「ひとまずマスキュラーは放置しとく! 疑似100%に【黒鎖】、本当の100%を放ったんだ。しばらくは起きないと思うし、起きてもまともに動けないと思う」
これでまだ意識を保って動いたらそれこそ本当に、オールマイト級だ。
でも、まずは最優先がある。
「何よりまず、君を守らなきゃいけない」
「え?」
「君にしか出来ないことがある」
ここから見える位置で、蒼い炎が森を燃やしている。まだそこまで大きくはないとはいえ、風向き次第では大きくなって被害が拡大する。
クラスメイトやB組の"個性"で、消化できる人は限られてる。
けど、その中で唯一一番適した"個性"を持っている人が、子がここにいる。
片膝を曲げて膝立ちになって、洸汰くんと目線を合わせた。
「今必要なのは、君と君の"個性"だ」
「えっ!?」
「――僕らを救けてくれ」
洸汰くんは困惑している。
無理もない…まだ僕達よりも幼い子供だ。
そんな子に頼ってる自分が一番情けないのも自覚している。
(坊主、それでも急いだほうがいい。奴らの狙いがお前さんと幼馴染ってことは、あいつが目を付けたに違いない)
(他にも奴が欲しがりそうな"個性"を持ってる子はいる。急いだほうがいい)
五代目と六代目に言われ、僕は立ち上がり洸汰くんを抱き上げる。
「まずは施設に行こう! しっかり掴まってて!!」
「え、でもお前、右腕…」
「大丈夫!」
『フルカウル』を纏い、『浮遊』と『黒鞭』も同時に発動させる。
「――仮に腕が使えなくなっても戦えるから!!」
そして飛び出して、施設のある所へと急いで向かう。木々に『黒鞭』を伸ばし掴んで、その引っ張る勢いの遠心力+『浮遊』で加速する!!
施設の道中に
(九代目、森の中に人影が!)
ッ!暗くて見えないけどアレは……!!
「相澤先生!!」
「ッ!?」
『浮遊』を解除して、先生の傍に着地する!!
「緑……ッ!」
「先生、良かった!」
洸汰くんを下ろして、すぐにでも知らせないと!!
「大変なんです! 伝えなきゃいけないことがたくさんあるんです!! けど、とりあえず僕マンダレイに伝えなきゃ行けないことがあって……洸汰くんをお願いします! 水の"個性"です、絶対に守ってください!」
「おいって……」
(落ち着け小僧!)
…あっ!
二代目に言われてハッとした。
一瞬落ち着いたのに気づいたのか、今度は相澤先生が口を開いた。
「お前その怪我、また勝手に"個性"を使ったな?」
「ッ…すみません。ですが――」
「――だがお前ならすぐにマンダレイの元に行ける。だから、
……――ッッ!!!!!!
——◆——
「――あ~んもう! 近い! アイテム拾わせて!!」
「ッ!! (此奴…我の【キャットコンバット】を読んだ動きを…!!)」
施設が離れた位置の広場。
そこには現在もマンダレイと虎が、依然として
どちらも肉体を直接強化する増強型の"個性"ではないが、己の鍛えた身体能力を駆使している。
そして虎はキャットコンバットにてマグネを捕えようとするも、マグネはそれを躱しいなしを繰り返していた。
少し離れた位置ではスピナーが繋ぎ合わせの刃物の大剣をを振り回し、マンダレイはその攻撃を躱しながら、反撃の機を伺っている。
「しつこい!!」
「そりゃあお前の方だ!! とっとと粛清されちまえェ!!」
スピナーが大剣を大きく振りかぶり、マンダレイに振り下ろそうとした瞬間――
【――スマッシュ!!!!!】
『フルカウル』を纏い『浮遊』と【エアフォース】で戻って来た緑谷が一撃で大剣を破壊した。
「――えぇ!?!?!?!?」
「マンダレイ! 洸汰くん無事です!」
「君…!」
緑谷は着地の衝撃で痛む右腕を抑えながら、すぐに相澤からの伝言を伝える。
「相澤先生からの伝言です! 『テレパス』で皆に!! A組B組総員! プロヒーロー『イレイザーヘッド』の名に於いて戦闘を許可する!!」
それを聞いたマンダレイは『テレパス』を発動させ、同じようを全員へ伝達させた。
『A組B組総員!! プロヒーロー『イレイザーヘッド』の名に於いて――戦闘を許可する!!!!』
『テレパス』が無事に全クラスに伝わったことだろう。しかしまだやらなければならないことがある。
マンダレイは避難するよう叫ぶも緑谷は立ち上がり、もう一つ『テレパス』で伝えることを叫んだ。
「
「えっ!? ちょっと待ちなさい!! かっちゃんは誰か分からないけど貴方はすぐに戻りなさい!!」
「ッ!?」
緑谷は駆け出す。
同時に情報を漏らしたこと、何より拉致の対象者がここにいることに、少なくともマグネはすぐに気づいた。
「(さっきの地鳴りのような音……! 派手なパワーバトルが出来るのは私らの中じゃ二人……情報漏らしたってことは……――まさか血狂いマスキュラーが倒された!? 事前の情報からあの子が異常な強さなのは聞かされてたけど、それでもあの小さな子に、パワー負けしたってこと……!!)」
事前の情報を元に、緑谷の強さは十分理解していた。だがその理解が甘かった。
いくら強かろうとあのマスキュラーには勝てる可能性は低いからと思っていたから。
だが現実は違う。
緑谷は勝ち、情報を得た。
それも拉致する対象者が。
拉致対象者だが、それが不可能なら率先して殺すように言われている。
マグネは改めて緑谷の危険度が高く、今後連合の大きな脅威となると判断し、動いた行動は一つのみ。
「(この子は拉致なんかじゃダメ!!!! ホント殺しといたほうがいい!!!!!!)」
マグネは虎の攻撃を躱すと同時に緑谷へ駆け出す。
緑谷は『危機感知』で既に感知しマグネがこっちへ向かって来てるのに気づき振り向く。
「――手を出すなマグ姉!!」
しかしそこをスピナーがナイフを投擲し妨害した。
「あっ!? ちょっと何やってんの!? 拉致対象者だけど、優先殺害リストにでもあった子よ!?」
結果マグネは足を止めてしまい、緑谷は『浮遊』を発動して空から目的地へと向かった。
「そりゃ死柄木個人の意思」
「スピナー何しに来たのよあんた!?!?!?」
「あのガキはステインがお救いした人間! つまり英雄を背負うに足る人物なのだ!! 俺はその意思にしたが――」
思わずマグネはスピナーへ叫び、スピナーはその理由を語る。
その隙にマンダレイと虎は一発与え、鎮圧させた。
「やっといいの入った…!! けど……あぁもう仕方ない! とりあえず伝えなくちゃ!!」
マンダレイは再び『テレパス』を発動させ、緑谷の伝言を伝える。
『
——◆——
マンダレイにも伝言は伝えた!
このまま空からかっちゃんを探す!!
かっちゃんたちは肝試しで二番スタートだったから、そこから動いていなければそう遠くには――
(――緑谷くん!!!!!!)
ッ!?初代!?
どうしましたか!?
(さっきから、
えっ?それってどういうことですか?
(これは、この気配は――)
――ッ!!!!!!!!!!!
『
(九代目! 横だ!!)
六代目にも言われて横を見れば――
——◆——
神野区のBAR。
そこではコップを磨く黒霧とカウンターに並べてある写真を見る死柄木弔がいた。
「本当に、彼らのみで大丈夫でしょうか?」
「うん、それに俺の出る幕じゃない。アイツらだけで十分。つまりさ、ゲームが変わったんだ。今まではロールプレイング…装備は万端だけどレベルは1のままラスボスに挑んでた。だけどやるべきはシミュレーションゲームだったんだよ」
死柄木は前回の失敗とショッピングモールで緑谷と接触したことで、今回は何をして成功させればいいのかを自分なりに模索し、その答えを導いている。
そして
「俺はプレイヤーであるべきで、使える駒を使って格上を切り崩していく。そのためにまず超人社会に
「捨て駒…というわけですか?」
「バカ言え! 俺がそんな薄情者に見えるか? 寄せ集めと違って、やつらの強さは本物だよ。向いている方向はバラバラだが頼れる仲間さ」
死柄木は一枚の写真を手に取る。
「ルールでがんじがらめの社会……抑圧されてんのはこっちだけじゃない。成功を願ってるよ」
死柄木はそう言いながら写真を置き、もう一枚の写真の方を見る。
「俺はアイツを率先して殺すよう指示したが、まさか先生は拉致して連れてくるように言ってくるなんて……先生に目を付けられるなんて災難だな緑谷は」
「緑谷出久…USJの接敵、並びに体育祭の中継で見た、ヒーローサイドの複数持ち……ラグドールの"個性"同様に先生が目を付けるのも納得です」
「それもだけど、今回緑谷にはさすがに同情が湧き出るわ」
「ですが彼を現状止められることが可能なのは、より強化された脳無かそれこそ同じ複数持ちだけ。だからこそ――先生は動いたのでしょう」
——◆——
「くっ!!」
即座に【エアフォース】で一本、また一本と迫る黒に赤のラインが入った棘を躱す。
「ぐぁっ!!」
右腕の痛みが…!!それでもギリギリ躱せた!!
それよりも何だアレは!?いつの間に――ッ!?
また鳴り出して咄嗟に振り向く。
「――はっ」
だけど振り向いた先の、僕の視界には、
「――『空気を押し出す』」
そして次の瞬間、避ける暇もなく空気が身体全体に襲い掛かってきて、そのまま木々を倒し、地面を抉る勢いで吹き飛ばされる形で叩きつけられた。
「――カハッ!!!!!」
(出久くん!!!!!!)
(坊主!!! 大丈夫か!?!?!?)
身体が…今ので、骨の数本折れたか…!?
何だ今の…まだ他に
また鳴った…しかも……もう、すぐ後ろにいる!!
それどころか……息が、できない…!!
身体が、動かない…!!!
何だ、この感覚……まるで一歩でも動いたら、死ぬかもしれないって、身体が本能的に訴えて来てるような…!!!
(おい、待て待て待て……!!!)
(なんで…
(動け九代目!! このままじゃまずいぞ!!)
歴代も慌ててる…今まで見たことない程に。
頑張って身体を動かして、ゆっくりと…ゆっくりと後ろを確認する。
「――マスキュラーを倒し、イレイザーヘッドの伝言を届け、そのまま友の救助に向かう行動力……まさにヒーローと言える。流石はオールマイトの教え子だ」
スーツを着て…顔全体を全く見えなくしているように黒いマスクを被っている男性……コイ、ツは……!?
(……最悪の事態だ小僧!!!
つまり…コイツが……!!!
「初めましてだね。『ワン・フォー・オール』九代目継承者――」
コイツが……!!!!!
「――緑谷出久」
――オール・フォー・ワン…!?!?!??!?
緊急事態。
合宿襲撃に魔王AFO参戦。
AFOのことと爆豪達のことは次回か次々回辺りに。
賛否両論激しくなりそうですし、何かしら言われるのは目に見えてます。
けど許して下さい……これが最も浮かんだ最適な流れなんです。
どうかご理解、ご了承、お許しをお願いいたします。
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