勝利の女神:NIKKE[DAEMON X MACHINA] 作:ちしかんn号機
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〔クロガネSIDE〕
ラピ、アニス、ネオンの3人が前哨基地に駐屯するようになってから早数日。
3人ともそれなりに馴染めるようになっており[カウンターズ]の滑り出しとしては順調だ。
因みにカウンターズ専用の事務所はまだ完成していないので、簡易建設したプレハブ小屋となっている。
因みに俺の家は隣だ。
居住スペースと、アーセナル専用整備スペースがある。
勿論アーセナル専用スペースは俺以外は入れないようになっているし、虫一匹すら侵入できない様にしてある。
そんなこんなで今日もカウンターズとして、前哨基地の仕事の日々だ。
「ラピ。前哨基地全体の状況は?」
「レイヴンの報告を見る限り問題なさそうです」
「そうか。ネオン、武器庫と弾薬庫は?」
「問題ありません。早く今日の仕事を終わらせてフォージさんの所で火力を極めるべく私の[オールブレーキ]を改造したいです」
「そうか。アニス、定期侵攻してくるラプチャーの報告は?」
「前の出たと変わりなしね。ていうか人とニケが互いに戦闘してラプチャーを撃破って凄いね」
「まあな。固定式の銃座や兵器なら人間でも扱える。人間は面制圧でニケは漏れた奴や散会したラプチャーを撃破。まあ、こういった防衛施設があるからこそできる手段だけどな」
そんなこんなで俺が一人でやっていた業務を3人に分担して行う。
基本的に任務が無い時はこの毎日だ。
始業時間は8時で終業時間は16時。
時間外労働にはもちろん残業代も付いて、23時以降の労働は残業+夜勤手当にその後は2日の休暇。
有給も年30日あるし、夏季冬季にそれぞれ1週間ずつの特別有給もある。
出産関係の特別有給や育休とかもちゃんとある。
これは前哨基地全体の大まかな就労規則。
前哨基地職員の給料は俺持ち―――というか、前哨基地産の生の食材に技術などでかなり設けているから、今はそこから給料とか維持費なんかを算出している。
「それにしても前哨基地ってある意味最前線だからかなり過酷かと思ったけど、下手したらアークよりも快適よね」
「そうですね。ちゃんとプライベートの時間は確保できますし、給与もちゃんとしています」
「待遇を考えればアーク三大企業並みね。これをクロガネ少佐や集めた人材でここまで築き上げてきた…。これを中央政府やアークの特権階級が知ったら面白い顔はしないでしょうね」
「それはあるわね。下手したらあの手この手で潰してきそうね」
「でも、師匠達は全然平気ですよね?」
そうネオンが言うと2人の視線が俺に向いた。
「まあ、最初の頃はかなりの干渉があったな。アークにいる特権階級や中央政府高官、アウターリムの非合法組織、エンターヘブン、OOOOOO。まあ、最初は大変だったが、今では大規模な侵攻が無い限りは問題はないな」
「クロガネ様の敵はラプチャーの他にも多いいのね」
「クロガネ少佐を良く思わない人物の方が多いいのでしょう」
「そうですね~。社長さんの付き合いでロイヤルロードを歩いたときなんか、師匠を見る一部の富豪たちは睨んだり、バツが悪そうにしていましたし」
「そうだな。俺の事を嫌いな連中がアークにはたくさんいるかな。だが、そんな連中は俺や仲間達が築き上げた恩恵にあずかっているのも現実。下手に手を出せばどうなるかは、
ここまで来るのにエンターヘブン、中央政府の高官共、OOOOOOの干渉はかなりひどかったな。
最終的にエニックはそいつらよりも俺がアークにもたらした貢献の方がデカいと裁定。
そこからはコレと言ってトラブルはない。
まあ、油断する気は毛頭ないけどな。
1年前にレイヴンが勧誘したアウターリム出身の女がOOOOOOのスパイで俺らを裏切ってからは猶更だ。
そんなことを考えながら今日の業務を片づけたと同時に前哨基地限定の内線で連絡が来た。
「はい。こちらカウンターズ仮事務所。指揮官のクロガネだ」
〘私だ〙
「レイヴンか。どうかしたのか?」
〘厄介な客人がそちらに向かっている〙
「厄介な客人? 普通はそんな奴はつまみ出せるだろう?」
〘そこも含めて厄介だ。その客人は―――ミシリスCEOの“シュエン”だ〙
「なるほど。確かに安易につまみ出せないな。そんなアークのお偉いさんが俺に用ってか?」
〘その通りだ。
「大丈夫だ。ニケ技術に関してだけ天才のクソガキ程度あしらえる」
〘そうだな。エデンの彼女の対応をしている君なら猶更か〙
「ノアの事か? あいつは自分を奮い立たせる為に強がるための意地だ。シュエンと比べるのはあいつに失礼だ」
〘そうだったな。失言すまない〙
「良いさ。とりあえず判った、シュエンは俺が対応しておく」
〘ああ。念のため、前哨基地全体にシュエンと極力関わらないようにしておくように通達しておく〙
「ああ。頼む」
俺は電話を戻して机から立ち上がる。
「どうしましたか?」
「いや、ミシリスのCEOが俺に用事があるとかでここに来るんだと」
「ミシリスのCEOが? もしかして知り合いなのですか?」
「この顔を見て知り合いといえるか?」*1
俺は嫌そうな顔を3人に見せる。
「露骨に嫌そうね」
「まあ、社長さんとミシリスのCEOの会談に同席したことありますが、性格はかなりひどいですからね」
「私達も同席しますか?」
「いや、あのシュエンの事だ。お前等を使って俺を脅そうとする可能性がある。ここは俺1人で対応するから扉越しに待機してくれ」
「了解しました」
「うん、でも気を付けてね」
「かなりヤバい性格なので、師匠の火力で吹っ飛ばすのもありですよ」
「ありがとうな」
俺はそう言いながら席を立ち、仮事務所の応接室に良き来客対応できるようにしておく。
一応、客人だからな。
◇
応接室と先ほど仕事をしていた部屋の扉前に3人を待機させ、俺は外でシュエンを待つ。
すると、少し遠くからアークでも高級車に分類される車両が来た。
車には大々的に[
俺的には会いたくないんだよな。
イングリッドやアンダーソン、テトラCEOからも、俺とは間違いなく反りが合わない存在だって言われている。
以前は偶然やあえて干渉を避けるように動いていて、いつの間にか興味を失って関りに来ないと思っていたがこのタイミングで来るとはな。
そう心の中でため息をついていると、車両は俺の前で止まり最初に2人のニケが出て来た。
「どうも」
「どうも」
「こんにちわ」
出てきたのは黒髪長髪に露出が派手なボンテージ服を着た大人風なニケと、ピンク色の髪をツインテールで纏めた小柄なニケ。
ていうか大人風のニケの格好ってSMプレイのSサイド女性の服装だよな。
って、こんな時にそんなことを考えている場合じゃないな。
まったく、あの聖女もとい性女のお陰で異性や性的趣向を意識させらる弊害がくるとはな。
そして、大人風のニケが車両の扉を開けると、小柄なニケと同じ背丈だが、いかにも未成年な体格に性格の悪そうな感じを出している女が出て来た。
「まったく、私を悉く無視し続けて会って早々謝罪も無いわけ?」
「会いたくない奴に会うなんて俺は御免なんだよ。何しに来やがった―――“シュエン”」
「おい、この私を呼び捨てとはいい度胸ね。“悪魔”」
開口一番嫌味を言ってきたクソガキはアーク三代目企業3代目CEOの“シュエン”。
ニケ技術に関しては右に出る者はいないとされる程の天才である。
人柄は最悪といってもいいほどで、
平気で中央政府所属の人員を使い潰し、自ら生み出した[メティス]以外のニケは鉄屑呼ばわり。
常人なら極刑レベルのやらかしを数えきれないほど行っているが、ニケ技術の天才とミシリスCEOという肩書で許されている。
俺や前哨基地にいる職員達、アークに属さない[ピルグリム]に分類されるニケの“イサベル”“ハラン”“ノア”が最も嫌う人間だ。
「お前にお目にかかりたい奴なんざ、お前の技術かミシリスの影響力を借りたい奴だけだ。お前という人間を好いている奴なんざいるかどうかも怪しい」
「この私にここまで無礼な態度を取ったのはお前が初めてよ。良いわ、その無礼を後悔させてあげる―――ユニ、跪かせて」
ピンク髪をツインテールでまとめたニケ―――ユニに主演がそう命じる。
「うん」
そしてユニが手を光らせる。
《警告、体の神経に不正アクセスを検知。直ちに遮断します》
俺の瞳にそう表示された。
なるほど、このユニというニケの脳力で俺の神経にアクセスして何かをしようとしたな。
「あれ…」
「ユニ、さっさとしなさい」
「さっきからやっているけど、弾かれる」
「は?」
《同じアルゴリズムでの神経への不正アクセスを検知。不正アクセス元に攻撃を推奨》
そう俺の瞳に表示される。
とりあえずは止めておこう。
ユニというニケはシュエンに命じられただけだからな。
「だめだ…ユニの力が全部弾かれる!? こんな事が…」
「ッ! 全く使えない鉄屑ね。ミハラ、ソイツと感覚を共有しなさい」
「はぁ~い」
大人風のニケ―――ミハラが体から青色の波長を放つ。
《別アルゴリズムから、異なる神経への不正アクセスを検知。直ちに遮断します》
今度は違ったアプローチでの神経への不正アクセスか。
「あら。私も弾かれるわ」
「はぁ!? どういう事!?」
「どういう事も何も弾かれるだけよ。彼の感覚に入ろうとすると私よりも強力な力で弾かれるわ」
「ユニも同じだよ」
ミハラとユニの言葉に苛立ちを見せるシュエン。
まあ、俺はアウターとして設計された人間じゃない存在。
俺の身体に物理的にもオンライン的にも干渉するももは全部弾くし、反撃して対象を破壊することも可能だ。
今回はしないけどな。
「使えない鉄屑共ね!! こうなったら直接私が手を下すまでよ!」
そういってシュエンはミハラから拳銃を取り出し俺の足に向けて引き金を引いた。
だが、シュエンが放った銃弾は俺のズボンを貫通することなく勢いがなくなり地面に落ちた。
「ッ!? どういう事!? 銃が効かないなんて!」
「そりゃ、俺は立場上色々と狙われる立場なんだ。こうしていつも来ている服に防弾処置ぐらいはする。ま、それよりもだ―――今、俺を撃ったな?」
「お前みたいな屑をいくら殺しても問題ないのよ。私は何をしても許されるの。アークは私という存在を必要としているから」
「そうやって数多もの人間を脅迫させて無茶をさせて何度も人間を使い捨てたって事か。
「黙れ、さっさと跪きなさいよ!!」
シュエンが俺に向けて引き金を引いて銃弾を当ててくる。
まあ、ニケが持つ銃弾で傷が出来る程軟なつくりなんてしてながな。
最低でも量産型ニケがもつメインウエポンくらいじゃないとな。
ま、ここまでされたんだ。
正当防衛くらいはしてもいいよな?
俺は瞬時にシュエンから拳銃を奪い分解する。
「なっ!?」
奴が驚いているようだが、俺はすぐさまシュエンの顔面を右手でつかみ持ち上げる。
「グッ!? なにをするの!!」
「拳銃のマガジン使い切るまで俺の足目掛けて撃ちまくった。
「なによ…!! 私を誰だと思って…!!」
「ニケ技術しか取り柄が無い傲慢不遜なクソガキだろ?」
「生意気…な!! ミハラ!ユニ!こいつを撃ちなさい!」
「悪いけどニケは人間を撃てないわ」
「無理だよ」
「だったら、こいつを無力―――痛い!!」
俺はシュエンが言い終える前にこいつを掴んでいる右手の握力を強くする。
「面白いな。距離がある2人とお前を掴んでいる俺。この2人が俺に手を出す前に―――お前の頭を握りつぶすなんざわけない」
「ヒ、ヒィ!?」
「どうだ? 初めて他人に自分の命を掴まれている気分は?」
「な、なんなのよ…お前は……只の…人間の…癖に!!」
「人間?違うな。俺は―――悪魔だ。覚えておけ、井の中の
俺はシュエン目にこれでもなく悪魔らしい笑みを映した。
そしてシュエンは―――
「あ、あぁ……」
恐怖が限界に達したか、その場で漏らした。
やはりシュエンはわからせる構想は書いていて楽しいですね。
今度も徹底的にわからせます。