勝利の女神:NIKKE[DAEMON X MACHINA] 作:ちしかんn号機
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〔クロガネSIDE〕
ヘレティック[モダニア]がタイラントボディを纏い俺とスノーホワイトを見下ろす。
脅威はヘレティック状態のシンデレラ程ではない。
だが、アーセナルの武装を修理しきったとはいえ全体の出力は精々70%しか出せない。
武装に至っては[グリムリーパーⅡ]以外は50%発揮できるかどうかだ。
何よりノインの皆から受け継いだ能力まで失っている。
スノーホワイトも武装を見る限りかなりガタがきている。
本来の火力を発揮できるのは虎の子の[セブンドワーフⅠ]だけのようだ。
この状況で戦力が未知数であり[サテライトシールド]の飽和率を一気に30%までもっていった火力を持ったヘレティックとの交戦か。
勝率は3割を見て挑んだ方が良いな。
『スノーホワイト。俺が接近戦で奴を翻弄と同時に囮になる。後方から遠距離支援を頼む。隙が出来れば[セブンドワーフⅠ]の最大火力を叩き込め』
「何故私の武装を知っているかが気になるが後にしようかーーートーカティブは?」
『奴はこの戦いについていくことは出来ない。そもそもあの程度の敵ならアンタであれば問題ないだろう?』
「ああ―――なら任せたぞ」
『任された―――エンカウンター!』
俺は背部の非固定スラスターを点火させてタイラントボディ[モダニア]に接近する。
それに気づいたタイラントボディ[モダニア]は背部のウィングニットから大型のミサイルを4基射出し、俺に向かって飛んできた。
『[グリムリーパーⅡ]レディ』
俺は[グリムリーパーⅡ]を二丁両手持ちして飛んできたミサイルを全て迎撃、そのままタイラントボディ[モダニア]に射撃を繰り出す。
数発着弾したが、でかい図体に似合わず[ストームブリンガー]以上の飛行軌道で回避された。
だが―――
「そこだ!」
スノーホワイトが地上から使えるセブンスドワーフによる遠距離支援攻撃で逃げるタイラントボディのモダニアを追撃する。
俺も[グリムリーパーⅡ]を構え、奴の軌道を見極め射線を修正。
だが―――
『弾丸がそれているな…ッ』
[グリムリーパーⅡ]の射撃が数発当たってから、俺とスノーホワイトの射撃が不自然な挙動でそれる。
センサーでタイラントボディ[モダニア]をスキャンすると強力な磁場が奴の周囲を覆っていた。
高出力レールガンでもない限り、実弾であの磁場シールドを貫くのは不可能か。
ならば―――
『[デッドリードライブ][タイラントハンマー]レディ』
両手に2機の[タイラントハンマー]を装備し、ショルダーウェポン[デッドリードライブ]を起動。
『[デッドリードライブ]拡散照射方式から射撃方式を集束連射に変更。攻撃対象の軌道、周囲の環境情報を計測―――今!』
俺は[デッドリードライブ]の射撃方式を変更し、拡散ビームから連射式のビームにしてタイラントボディ[モダニア]に青いビームの弾幕を喰らわせる。
放ったビームによる弾幕がタイラントボディ[モダニア]ヒットしていく。
コイツの空中起動や飛行時の癖は大体把握した、そして狙いはスラスターだ。
俺はタイラントボディ[モダニア]にある背部メインスラスター部分を重点的に攻撃。
そしてスラスターの耐久力が限界に達して爆発を上げ、それと同時に奴に大きな隙が生まれた。
今だ!
俺は両腕に装備した[タイラントハンマー]にエネルギーをチャージ。
[タイラントハンマー]の機関部が黄色く発光し周囲の空気が震える音が鳴り響く。
『[ウィングシフト]レディ』
最大までエネルギーを溜めると同時にタイラントボディ[モダニア]に向かって[ウィングシフト]を機動と同時に最大出力で奴に接近。
そして―――
『喰らえ!!』
タイラントボディ[モダニア]が[タイラントハンマー]の最大火力発揮距離に入ったと同時に振チャージした2機の[タイラントハンマー]による攻撃を繰り出し奴の背部に完全直撃。
装甲や機器類が強力な力によって破壊される感触と同時にタイラントボディ[モダニア]が急速墜落し地面に激突した。
《[タイラントハンマー][デッドリードライブ]オーバーヒート―――再使用まで10分。[ウィングシフト][デッドリードライブ]最大出力連続使用により[エブラ粒子]残量50%です。自己回復まで6分》
ヘッドマウントディスプレイとAI音声による警告が流れて来た。
クソ、100年前はこれ以上の連続使用してもオーバーヒートにならず[エブラ粒子]もここまで減る事はなかった。
エネルギー効率も貯蓄できる量もかなり最悪になっているな。
これは早々に[X MACHINA]の修理と俺専用のアーセナルの製造をしないとこの先の戦いについていくことが難しいな。
最悪今ある施設で無理やり改修、
そう考えながら[ウィングシフト]を収納し、武器を[グリムリーパーⅡ]に変更してスノホーワイトの近くに着地する。
「凄まじい力だな」
『勝利の女神に褒められるとは光栄だな。といってもこれでも一杯一杯だが』
「そうなのか。奇遇だな、私の武装も一杯一杯で本来使える7つの武装の内、3機の武装が使用不可能だ」
『そうか。さて、まだ終わってないぞ。今度はヘレティック本体との戦いだ。残弾は?』
「問題ない。そっちは?」
『しばらく奴を撃墜した武装は使用できない。しばらくは遠距離戦だ』
「そうか。ならお前に合わせる」
『いや、俺がアンタに合わせる。そっちの方がやりやすいだろう?』
「わかった」
そして俺とスノーホワイトはタイラントボディ[モダニア]の残骸を見て射撃体勢を取る。
そして―――
「あらまあ。私のタイラントボディが破壊されちゃいました。流石は100年前に[クィーン]を[
「ッ!なんだと…ッ!?」
[モダニア]の言葉に目を見開き俺を見るスノーホワイト。
どうやら俺とシンデレラがクィーンと戦った事はヘレティックに周知されているようだな。
この情報はまだスノーホワイトやゴッデス部隊の皆には伏せておきたかったんだがな。
「おい、どういう事だ!お前が[アナキオール]と共に[クィーン]を追い詰めたというのは!」
『こうなったら説明したい……が、目の前のヘレティックを片づけるのが先だ』
「……ッ。わかった」
スノーホワイトも瞬時に状況を理解し[モダニア]に向き直る。
「あらま。私のタイラントボディを破壊しただけで勝てるつもりなんですか? 旧時代の遺物である貴方達では私には勝てませんよ?」
「それはどうかな? 私は[クィーン]を倒し地上を奪還するまでは死ぬ気はない」
『右に同じだ。それにお前の声と雰囲気はかつての俺の部下に似ている。そんな容姿と雰囲気でそう喋られると頭にくる。何より―――シンデレラをその名で呼ぶなッ!』
俺はそういうと同時に2丁の[グリムリーパーⅡ]の引き金を引く。
だが[モダニア]が背部のウィングユニットを展開する同時にタイラントボディと同様に強力な磁場で弾かれた。
「あの磁場の密度を単身で、しかもタイラントボディ無しで展開できるだと…ッ!」
『クソ。徹底した実弾対策だな…ッ』
まるで俺を警戒するかのような構成だな。
この装備はビーム兵器はあるが[デットリードライブ]のみで他は実弾による遠距離兵装。
それに100年前の俺の戦闘がラプチャー側にフィードバックされている可能性が高いな。
「私にこの防御兵装をその単身で放てるとは…。ですが私が持っている[機械の悪魔]による
やっぱり持っていやがったか。
こうなると、ヘレティックを製造できるヘレティックが地上にいる事が確定したな。
なにせ、ゴッデス部隊による[アークガーディアン作戦]で大量のヘレティックが現れたと聞いた。
クソ…状況が好転したかと思えば、それが帳消しになるレベルで最悪に傾きすぎている。
「どうやら[クィーン]との戦いによる弊害がまだ残っているみたいですね。それにそちらのニケの武装も7種あるはずなのに4種類しか使ってませんし、威力も下がっている。お二人の武装はきちんとメンテナンスされていないようですね。かわいそうに」
そうモダニアが言うと同時に奴がスノーホワイトの眼前に移動してきた!
ヤバい!!
俺はまだエブラ粒子が少ない状態で[ウィングシフト]を起動しそのままスノーホワイトを横に突き飛ばす!
「な…ッ!?」
「あらま、攻撃を察知されましたか? ですが対象が変わっただけの事です」
[モダニア]が翼を展開して俺をそのまま掴み、遠くの岩山へと投げ飛ばした!
『グッ!?』
岩山に衝突したがアーセナルを纏っていたおかげで致命傷は避けた。
だが―――
《耐久値50%に低下》
投げ飛ばされただけでアーセナルの耐久が半分持ってかれた。
パワーも想定していた数倍はあるな…ッ。
「あら? 以外に耐久性があるのですね。でなければ大破した状態で大気圏突入してそこまで原型は残らないという事でしょうか?」
『余計な情報をペラペラと…ッ。お前はどこまで知ってやがるんだ…ッ』
「どうでしょうかね? まあ、これから死ぬ貴方には関係ないでしょう?」
「私を忘れてもらっては困る!!」
そう言いながらスノーホワイトが[セブンドスワーフⅠ]の最大出力をモダニアに放った。
「危ないですね?」
軽々とスノーホワイトの射撃を展開した磁場を集中させて弾道をずらしやがった。
「[セブンドスワーフⅠ]の最大出力を…!?」
「本来の性能でしたら危なかったですね。ですがその状態では私に勝つことは不可能ですよ?」
そう言いながら今度は右ウィングユニットに並列装備されたガンユニットをスノーホワイトに向けた。
《警告。[モダニア]のガンユニットらしき武装から高エネルギーを感知。波形パターン……高密度によるエネルギー弾による誘導式機関砲攻撃と推測》
そのAI音声と共に[モダニア]のガンユニットからエネルギーによる無数の弾幕が放たれた!!
「クッ!」
スノーホワイトは左へ飛びながら走り抜け回避。
『[タイラントハンマー]レディ! 俺を忘れるなよ!!』
オーバーヒートから回復した[タイラントハンマー]を装備して[モダニア]に接近戦を仕掛ける!!
「忘れていませんよ?」
[モダニア]がそういうと同時に、奴のガンユニットから俺に向けてエネルギー弾による弾幕が襲い掛かって来た!
しかもスノーホワイトを射撃牽制したままで…ッ!?。
『なんだと…ッ!?』
俺は在り得ない攻撃に判断が遅れて[モダニア]の射撃をもろに喰らった!
《警告。耐久値が急激に低下。[サテライトシールド]を自動展開》
アーセナルに内蔵されたOSが自動で[サテライトシールド]を展開。
俺はすぐさま立て直しつつ、左右の回避運動を行って接近を試みるが[モダニア]の弾幕が凄まじい…ッ!!
しかも、スノーホワイトも回避しきれずにかなり被弾してきている…ッ。
全く違う動きをしている対象を同時に攻撃できる武器とか想定外にも程がある…ッ。
《警告。[サテライトシールド]の飽和率90%に到達。まもなく防御限界が来ます》
「が…ッ!!」
[サテライトシールド]もうすぐ限界と同時に、スノーホワイトの右脚が[モダニア]の弾幕で破壊された…ッ!?
動けない状態でこれをくらえば即死…ッ!
俺は残った[サテライトシールド]を使って強引に移動しスノーホワイトの盾になるように立ちふさがる!!
「クロガネ…ッ!?」
『いいから…ッ!生き残る事だけを考えろ!!』
《[サテライトシールド]限界に達しました》
そして[サテライトシールド]が稼働限界がきて[モダニア]の弾幕がアーセナルに直接きた!!
俺は[タイラントハンマー]を装備した両手でガードしながらスノーホワイトを庇うように奴との距離を強引に詰める!!
《警告。これ以上の損傷は危険です。今すぐ回避行動を》
それが出来ないんだよ!!
せめて生き残ったゴッデスである彼女は守らなきゃいけない!!
だから持ってくれよ…ッ、俺の[X MACHINA]!
『[デッドリードライブ]レディ!! 射撃方式を集束砲撃に変更!!
俺の指示通りに[デッドリードライブ]が起動すると同時にビーム発射口が変形し1つの砲門となる。*1
そして[X MACHINA]にある全エブラ粒子を集束させ―――
《全エブラ粒子[デッドリードライブ]にチャージ完了。ですが、射撃時に武装が自壊する可能性が90%》
『構わない!撃て!!』
直径2mはあるビーム砲を[モダニア]に向けて放ち、奴を呑み込んだ。
さて、今回の話はクィーンとしてミラーに製造されたであろうモダニアの強さと、どれほどクロガネが100年前よりも弱体化しているかを見せる回でした。
今思えばモダニアのバーストスキルって味方にしては頼もしいですが、敵になるとマジで最強ボスになり得ますよね。
まず全員に同時連射攻撃によりクラウンのシールドが即溶け、次に遮蔽かニケが即溶ける。
耐えられるのはモランかコラボキャラのマキマくらいじゃないんでしょうか?
あと、ストーリーであった磁場シールドも強いですよね。
指揮官の不意の一撃以外は満足いかない整備のセブンスドワーフⅠでも余裕で防ぎきってますからね。
さて、次回がどうなるか!?
お楽しみに!
感想お待ちしております!!