『決・勝〜ッ!出揃った4人のブロック覇者とMr.ディアマンテ!ここでの勝者に贈られる賞品とはァ〜!悪魔の実 最強種”
ギャッツの宣言と共に開催されるコリーダコロシアムの決勝戦。Dブロックの結果に納得いかない戦士達が乱入してきたりとトラブルはあったが、それを収めたディアマンテによって試合は滞りなく進められることになった。
「さっき迄とは階級違いの闘魚達!リング上の戦士達にも手を出す。ルール無用の極悪ぶり性格は最悪!各群れのBOSSクラスの闘魚達!そしてその中の一匹の背に!今大会の賞品「メラメラの実」がのっている!」
マイクを片手に会場の観客達と戦士達に向かって試合のルールの説明を始めるディアマンテ。
「ルールは簡潔!そいつを奪って最後までリングに立っていた奴が優勝だァー!」
ディアマンテの宣言と共に試合は開始となった。
Aブロック────マーカス・アマテラス
Bブロック────「人食い」バルトロメオ
Cブロック────謎の老人ルーシー
Dブロック────「無敗の女」レベッカ
そしてドンキホーテファミリーからは「コロシアムの英雄」ディアマンテ
良い意味でも悪い意味でもここまで注目されてきた5人の猛者達。
「くたばれレベッカー!」
「地獄に堕ちろバルトロメオー!」
「ルーシー!番狂せを見せてくれぇ!」
「ディアマンテ様ぁー!」
「頑張って!アマテラスちゃーん!」
観客達の反応は様々だったが戦士の1人であるルーシー改め麦わらのルフィに代わりに大会に参加しているサボは警戒するような眼差しでアマテラスの方を見ていた。
「(“神の騎士団”……まさか大会に参加しているとは。ドラゴンさんから話は聞いているが……)」
サボと同じく革命軍であるハックからの報告によりマーカス家の天竜人が参加していることは事前に分かっていた。
神の騎士団。
革命軍トップであるドラゴン曰く世界政府打倒を目指す上で”神の騎士団が動き出してから本番”とまで言わせるほどの怪物達。サボも革命軍の参謀総長として将来的に敵対することを避けられない組織ともいえる。
「ねむい……」
目を擦っている少女は年齢通りの幼さを感じさせるようで世界政府の一員とはとても思えない。
しかしアマテラスが黒ひげ海賊団の1番船船長ジーザス・バージェスに圧勝したとハックから報告を受けており感じられる覇気からしても強いのは間違い無いだろう。
「(いずれは戦う相手……。革命軍が本格的に動き出す前に手合わせができるのは願ってもないチャンスだ。この戦いでその力を見極めさせてもらおうか)」
アマテラスの正確な実力をサボは知らない。
ルフィと交代する形で途中参加したためアマテラスの戦う姿をまだ見れていないのだ。だがどれだけ強かろうとこの戦いは負けるわけにはいかない。革命軍のNo2として。そして今は亡き友の忘れ形見となるメラメラの実もこの戦いには懸かっているのだから。
そんな気合十分な姿でアマテラスに向き合う。
「お嬢ちゃんが強いことは知っているからな。子供でも手加減は無しだ」
「んー……だれー?」
ルフィの名前を覚えていないアマテラスだが、その潜在能力と悪魔の力はハッキリと覚えている。そのため今対峙している相手が完全な別人であることを見抜いて首を傾げていた。
「おれの正体なんて何だって良いじゃないか。さあ、いくぞ!」
その宣言と共にサボが武装色を纏わせた指を竜の爪のような形にしたままアマテラスの方に駆け出す。驚異的な指の力を活かした竜爪拳と呼ばれる武術からなる技は鋼鉄ですら卵のように握り潰せる。
「────”竜の鉤爪”!」
それは嵩取る権力を引き裂く為の“爪”。打倒世界政府のために編み出された技に対してアマテラスは武装色で受け止めた。
メキメキ……という鈍い音に幼い少女の痛々しい姿を想像した会場の観客が思わず口を手で覆ってしまう。しかしよく見ると苦しそうな顔をしているのはサボの方だった。
「っ……!」
「え、ええ!?どうしたんだっべか大先輩!!」
僅かな呻き声と共に後ろに下がりアマテラスから距離を取るサボとそれに驚くバルトロメオ。
攻撃した方の手をもう片方の手で苦しそうに押さえている様子はどちらが攻撃を受けたのか分からない有様だった。その指は骨折はしていなかったが突き指でもしたかのように赤く腫れ上がっている。
『これはどういうことか!?攻撃した筈のルーシーが逆にダメージを受けている!一体何が起きたんだァ!?』
ギャッツの実況と共に観客達が沸き立つ。今の攻撃は小手調べで放ったものであり本気ではない。それでも逆にダメージを負わされるというのはサボも想定外だった。
「(武装色が想像よりずっと硬い……!これは厳しい戦いになりそうだな)」
そんなことを考えながら険しい顔をするサボの心境を知ってか知らずかアマテラスが欠伸をしながら再び腕に武装色を纏わせていた。
「それじゃあいくねー」
その宣言が終わった次の瞬間にはアマテラスがサボの視界から消えていた。驚くサボを置き去りにして、そのまま背後に回ったアマテラスが腕を振り下ろした。
「ぐぁっ……!」
地面に叩きつけられて一瞬だけ白目を剥いてしまうサボだがすぐさま意識を取り戻し手に武装色を纏わせる。
「竜の────」
「”はい・くろっくー”」
技を打ち出す前に再び武装色を纏った拳を打ち込まれるサボ。その衝撃だけで闘技場は半壊してしまう。
「がっ……」
その凄まじい速力に防御用の武装色を纏う暇もない。
完全に無防備な状態で攻撃を受けてしまったサボの意識が今度こそ沈黙する。
『ル、ルーシがいきなりダウンしたぁ!』
「どえぇぇ!大先輩がぁぁ!?」
ギャッツの実況と共にサボがやられてしまった事に狼狽えるバルトロメオだが嫌な予感を感じとり、ほぼ反射的に指を結ぶ。
その直後、凄まじい激突音が会場に鳴り響いた。
「なにこれー?」
「き、危機一髪だべ……」
沈黙したサボの1番近くにいるという理由でアマテラスから攻撃されたバルトロメオだがバリバリの実の力で発生させたバリアによってなんとか凌いでいた。
だが、アマテラスの攻撃は一度では終わらない。そのまま武装色を纏わせた拳をバリアに向かって連続で叩き込む。そのたびに会場全体を震わせるような衝撃が鳴り響く。
「なんて猛攻……!」
バルトロメオの近くにいたレベッカがその衝撃に耐えきれず思わず膝をついてしまう。他のメンバーのことを無視してバルトロメオのバリアに向かって攻撃を続けるアマテラス。
だが、これを好機と捉えて動くものもいた。コロシアムの英雄と呼ばれているディアマンテがバリア破壊に夢中となり無防備な後ろ姿を晒しているアマテラスに向かって半月を描くように剣を構える。
「”半…月〜グレイブ”!」
地面を抉るほどの強烈な斬撃がアマテラスに向かって放たれる。だが、アマテラスは背中に武装色を纏わせるだけで躱すことすらしなかった。
「なっ……無傷だとォ!?」
斬撃が直撃するもアマテラスには傷一つ付いていない。
自身のとっておきの剣技を凌がれたことにディアマンテが思わず舌を打つ。一方で他の出場者を無視して攻撃を続けるアマテラスではあるがバリアはビクともしない。自分の攻撃をここまで受けきれる壁はアマテラスも初めての経験だった。
「かたいー……」
「ヘーッハハハ!無駄だべ!バリアは何者も寄せ付けないという"理屈"!どんな強さも無意味だっべよ!」
バリアの鉄壁さを誇るバルトロメオ。バリバリの実のバリアは今まで一度も破られたことがない。硬さという物理法則ではなく通さないという理屈で成り立つバリアはまさに絶対防御ともいえる。
このまま防御力を活かして敵の猛攻を耐えきり疲弊したところを狙う。自分の能力に絶対の自信を持つバルトロメオだからこそ取れる戦法だった。
「ん……それじゃあ本気でいくねー」
だが、それもアマテラスの言葉で状況が変わってしまう。今までと違い手加減抜きの武装色、そして莫大な
途轍もない強度の武装硬化に凶猛な黒雷を弾けさせているその様は圧力だけで人を殺せてしまいそうだった。バリアは確かにアマテラスの攻撃を通さないほどに強固なものだった。
しかし本当の意味で絶対的な能力など有りはしない。過剰な覇気に能力は通用しないのだ。
例えば病気を生み出し使役する悪魔の実があったとしてもアマテラスの覇気なら能力で生み出されただけの病は覇気で無力化できる。
この国で起きている人形化の呪いですら防ぐことができるだろう。それを知っているアマテラスだからこそ覇王色をまとった手加減抜きの攻撃でバリアが破れるかを試すことにした。
覇王色の覇気は熟練者であれば威圧対象者を選ぶことができるので対象外のものが圧を受けて気絶することもない。
当然その様子を見ているだけの観客達は対象外ではあるが……アマテラスの纏う雰囲気が明らかに変わったことは感じ取っているらしくごくりと唾を飲んでいた。おそらく次に放たれる一撃はこれまでとは桁違いものになるのだと。
一方で覇王色の対象者として圧に晒されているバルトロメオはたまったものではなかった。
「ど、どえぇぇ!?うっ…!あぁっ……!?」
バリアを自分の周囲を囲うように出していたが頑丈なリングにすらヒビを入れてしまうほど強烈な覇王色の圧力はバリア外である地面を通してバルトロメオを蝕んでいた。
その圧力にやられて徐々に足元がおぼつかなくなっていき……アマテラスが攻撃する直前で気絶した。
「あ……」
覇王色を纏ったアマテラスの攻撃とぶつかるまでも無く倒れてしまったバルトロメオ。
自分の覇気で無敵のバリアを破れていたのかちょっとだけ試してみたかったアマテラスだったが戦意がなくなった相手を追撃する必要もないので残った戦士を相手にすることにした。
「あと1人だけー?」
「な……あぁ……」
今の覇王色でバルトロメオの近くにいたレベッカも気絶してしまったので残っているのはアマテラスと唖然とするディアマンテだけだ。
『な、なんと!ルーシーに続きレベッカ、バルトロメオも戦闘不能になったぁ!子供にも関わらず何という強さか!恐るべし!マーカス・アマテラス!』
「良いぞー!アマテラスー!レベッカもバルトロメオもざまぁねえぜ!」
「きゃーアマテラスちゃん素敵ィー!」
観客達から特にヘイトを買っていたレベッカとバルトロメオがダウンしたことで多くの観客から歓声の声が上がっていた。
コロシアムの英雄と呼ばれているディアマンテ、そしてこの短い期間で多くのファンを獲得したアマテラス。どちらが勝っても観客が納得できる結果になるため大会の盛り上がりも最高潮に達していた。
「アマテラスー!お前ならディアマンテ様にも勝てる!頑張れー!」
「ディアマンテ様ー!格の違いを見せてやってください!」
アマテラスを応援するものとディアマンテを応援するもので二分化された声援。この2人のうちのどちらかがメラメラの実を手に入れるのだと観客達はこれから起こるであろう激突に胸を躍らせて期待の入り混じった声援を2人に送っていた。
一方で観客達の期待とは裏腹にディアマンテの心中は大いに荒れていた。
「(ふざけるな!人の気も知らねェで勝手なことを言いやがって……!何なんだあの馬鹿げた覇王色は!?)」
先程バルトロメオに見せた覇王色。
それはディアマンテ達が王と讃えるドフラミンゴを遥かに上回るものだった。
幹部のメンバーは”神の騎士団”の話をドフラミンゴから聞かされてはいる。
何でも世界政府の隠し球と評されるほどの実力らしく、ディアマンテはAブロックの試合は見ていなかったがあのバージェスを相手に圧勝したと報告を受けていたので相当な猛者であるという予想はついていた。
しかしそれでも見積もりが甘かったと言わざるを得ない。
騎士団のたかだか一団員でしかない筈のアマテラスの力はどんなに少なく見積もっても四皇クラス。それこそ海を統べる怪物達ともやり合えるほどの力がある。
────勝てない
そんな考えが頭をよぎるのは至極当然の結論であり、ディアマンテはこの事態にどう対処するか頭をフル回転させていた。
「(クソッ、メラメラの実を渡すわけには……!こうなったら運営者権限で大会自体を強制中断させるか?それとも大会終了後に適当な難癖をつけて優勝を取り消しメラメラの実を取り上げるか……)」
そんなことを考えるディアマンテ。
見たところアマテラスは天竜人にしてはだいぶ人の良さそうな子供だ。少なくとも天竜人特有の短気さや癇癪持ちではないと睨んでいた。
そのため他の海賊や裏社会の大物達との間で磨いてきたディアマンテの話術なら言葉巧みに相手を説き伏せることが出来るかもしれない。
もちろんそんなことをすれば観客からの非難は避けられないだろうし自分の名声も地に堕ちる可能性がある。しかしそのリスクを踏まえてもメラメラの実という存在はあまりにも大き過ぎるのだ。
「(名声を重視してこのガキに悪魔の実を渡すか……それともリスクを犯してでもメラメラの実を死守するか……どうする?)」
思考に耽るディアマンテだが時間は待ってくれない。
アマテラスが動き出そうとしたのを見たディアマンテが慌てて懐からマイクを取り出して大会を中断させようとしたところで……それは起きた。
「きゃー!私のぬいぐるみが変なおじさんにー!?」
「人間に戻れたァー!」
「客席に猛獣がー!?」
突然の事態にパニックとかす観客達。その事態はコロシアムだけで無くドレスローザ全体で起きているようだった。国中のおもちゃ達が一斉に元の姿に戻ったのだ。
「ホビホビの呪いが……!?トレーボルの奴……!シュガーから目を離したかマヌケめ」
狼狽えるディアマンテではあるが不幸は更に続く。
アマテラスもディアマンテもパニックとかした観客達に目を奪われていたところに先ほどまで倒れ伏していた1人の男が起き上がったのだ。
「───竜爪拳!”竜の息吹”」
武装色の覇気で強化した両腕の拳にてリングの核を破壊したサボ。アマテラスの攻撃で半壊していたリングが一気に爆発した。その反動で水中の闘魚も何匹かが飛び出す。
「なっ、足場が!」
足場が崩れてディアマンテが水中に浸かってしまう中で見聞色により未来が見えることに加えて鳳凰の能力と六式の月歩を使えるアマテラスは水に浸かることなく空に避難していた。
「ハァハァ……アレを取ったやつの勝ちだよな……!」
満身創痍な身体を動かして運が良い事にすぐ近くまで来ていたメラメラの実を背に乗せた闘魚の背中に乗るサボ。だが、メラメラの実を求めているのはアマテラスも同じ。
すぐさまサボの元に向かおうとして───
それを感知したアマテラスが一旦サボを無視して気絶から復活していたバルトロメオを抑え込む。
「ブヘェ!?」
リング崩壊の衝撃により目を覚まして崩れた足場に捕まっていたバルトロメオだったがアマテラスからの追撃を受けて再び意識を失う。
もしバリアを張られていた場合はアマテラスの負けがほぼ確定していただろう。
莫大な覇気でバリアを破れるかが不明なことに加えて破れたとしてもそんな規模の攻撃をすればバリア内側の相手ごとメラメラの実を吹き飛ばして駄目にする本末転倒な結末を迎えることになっていたのだから。
その未来は避けられたが、この一手によりほんの僅かな時間を稼がれることになってしまう。
そしてサボはそんなチャンスを見逃さない。
自前の怪力で宝箱を破壊して手に取ったメラメラの実を口に近づける。
それを見たアマテラスがすぐさま迫ろうとするが……一手遅い。サボがメラメラの実に齧り付く方が早かった。
「あ……」
ほんの少しの差。
振るわれる直前だったアマテラスの拳がサボのすぐ目先で止まる。これ以上は攻撃する意味がない。メラメラの実を食べられた以上は既に手遅れなのだから。
アマテラスにしては珍しいミスだった。
サボやバルトロメオを沈黙させた時にそのまま放置するのではなく場外に落とすなどの行動をとるべきだったのだ。しかも既に意識を手放していたサボとバルトロメオに対して見聞色を使っていなかったというのも大きい。
或いはオーバーキルレベルな威力の攻撃をサボかバルトロメオのどちらかにしていれば、ここまでの短時間で2人の意識が戻ることはなく、この事態は防げていたはずだった。
もともと命令がない限りは戦う相手に対して必要以上の攻撃をしない傾向があったアマテラス。もしも他の騎士団メンバーが戦っていた場合は相手を容赦なく再起不能にしていただろう。
だが結果としてアマテラスは、もう倒したものと意識していなかった2人にしてやられメラメラの実を掴み損なってしまった。
『ゆ、優勝!優勝ー!こんな時に何ですが何とこの混乱に乗じて賞品”メラメラの実”を手にしたのは!今大会におけるダークホース!ルーシー!』
客席がパニックとかしている中でも自分の役目を忘れないギャッツの声がコロシアムに響いた。
「まけちゃった……」
「悪いな。腕比べはお嬢ちゃんの勝ちだが試合はおれの勝ちだ」
珍しくしゅんとするアマテラスと呼吸を整えながら自分が得た能力の使い心地を試すように身体を発火させるサボ。
「畜生!ドフィに何て言えば……!」
そして頭を抱えるディアマンテと反応は様々だったがコリーダコロシアムの戦いはサボの勝利で幕を閉じた。
□◆□◆□◆
「ふわぁ……」
大会が終わってドレスローザに用が無くなったアマテラスはマリージョアに帰ろうとしていた。
オモチャが人間に戻ったことで国中が大パニックになっているが、お願いされたわけでも命令を受けたわけでもないのでアマテラスがそこに関わるつもりはなかった。
欠伸をしながら翼を背中から生やして空を飛ぼうとするアマテラスだったが突如として前方に巨大な糸が降り注ぐ。
アマテラスが見聞色で確認してみるが国を囲う檻のように糸は展開されていた。人が抜けられる様な隙間もない糸は時間経過と共に少しずつ国の中心に向かって縮小している。
どうやらこの国に閉じ込められてしまったみたいだった。
「んー?」
突然の出来事に首を傾げるアマテラス。
見聞色で確認した限りだとこの糸は現在国で感じられる気配の総がかりでも壊すことはおろか縮小を止めることさえも難しい程に強固なもの。
アマテラスの力なら一応破壊はできる。しかし、それをやって良いのかが分からない。
この糸がどういう意図で出されたのかアマテラスは知らないし破壊することで誰がどんな被害を被るのかも不明。
任務以外で無関心なことには関わらないアマテラスはお願いが無い限り他人の人生には踏み込まない。
それは悪人でも善人でも変わらない。だから破壊という手段を取る前に糸の能力者に直接解除してもらえないかを確認することにした。
そう決めたアマテラスがこの糸の出元であろう能力者の気配がする方向に向かい出す。
□◆□◆□◆
新地「王宮」にて。
そこにはドフラミンゴと最高幹部の3人。そして幹部のベビー5、ラオG、グラディウスと多くの部下達が集っていた。
シュガーの気絶に伴いホビホビの呪いが解けた後、ドレスローザに鳥籠を展開して悪辣なゲームを開催したドンキホーテ海賊団はこれからの方針を話し合っている。
「それじゃあドフィ。海軍の奴らも纏めて消しちまう方向でいいんだな?」
「ああ、天竜人が来ている以上は交渉するだけ無駄だからな。ガキとはいえ神の騎士団の一員。この機会に奴らは必ずおれの首を狙ってくる筈だ。藤虎もマーカス家のガキも一緒に消えて貰おう」
本来であれば海軍が七武海である自分達を狙わない様にドフラミンゴ自らが大将藤虎と話をつけるところだった。
しかしマーカス・アマテラスがこの国にいることで状況が変わった。ドフラミンゴは聖地マリージョアの内部にある重大な「国宝」の秘密を知っている。
そのため口封じのために今まで幾度となく追っ手が差し向けられてきたがそれでも中々死なないドフラミンゴに対して政府は弱腰になっている。
しかし現在この国には海軍の大将という特大の戦力が滞在しており鳥籠の力により外部との通信も不可能な状態のいま外に「国宝」が漏れる心配もない。
鳥籠を解除すれば国の人間が逃げ出しドフラミンゴが窮地に追いやられることになるのだから。おまけにドフラミンゴの七武海の剥奪がほぼ決定的なこの状況。
“神の騎士団”であるマーカス・アマテラスはこの機会を逃さず大将藤虎と連携して必ず自分の首を狙いにくる筈だと踏んでいた。
そして神の騎士団がそう決めたのであれば海軍とは交渉するだけ無駄だ。
海軍は天竜人には逆らえない存在なのだから。神の騎士団との交渉も自分が「国宝」の秘密を知っていることからも難しいとドフラミンゴは考えていた。
「フフフ…それにしても天竜人が今日この国に来ているとはな。数奇な巡り合わせもあるもんだ」
コリーダコロシアムにてマーカス・アマテラスという名前の少女が参加しようとしていると聞いたドフラミンゴはまさかと思い少女の参加を許可したのだ。
そして天竜人らしかぬ強さを見せる少女の話を聞いて神の騎士団であるとの確信を得た。”神の騎士団”についてドフラミンゴも多くを知るわけではない。かつては聖地マリージョアで暮らしていた過去から少し知っているだけだ。
曰く────天竜人で構成された組織
曰く────不死身の騎士団
天竜人である彼らではあるが強力な力を持っているのは間違いない。現にアマテラスは大会でも圧倒的な強さを見せつけていたのだから。
「消えてもらうといってもマーカス家のガキだけは殺さずに捕縛する必要がある。流石に天竜人が消えた事実を揉み消すのは無理だからな」
「ベヘヘ!シュガーの能力で人形にしちまうんだな」
トレーボルの言葉に口角を釣り上げるドフラミンゴ。「国宝」のこともあってドフラミンゴに弱腰となっている世界政府。そんな彼らも天竜人が殺されたとなれば流石に本腰を入れてくるだろう。
しかし、そんな緊急事態もシュガーがいれば心配する必要がない。
「フッフッフ……誰でだろうがホビホビの力の前には道化でしかない。天竜人がおれ達の奴隷に堕ちる様が今から楽しみだ。もっとも……人形化された時点で誰だったかは忘れちまうがな」
上機嫌そうにフフフと笑うドフラミンゴ。
今は気絶しているシュガーの能力を使って世界政府の記憶から消してしまえばこの事態はどうにでもなると考えているようだった。
「あ、ああ……そうだなドフィ」
しかし最高幹部であるディアマンテの返事は歯切れが悪い。
ドフラミンゴの様に映像越しではなく唯一現場でアマテラスの力を見ていた彼はその判断が本当に正しいのかを疑問視していた。
「(本当に勝てるのか……?あの怪物に)」
コロシアムで感じた覇気は間違いなくドフラミンゴより上。
勿論戦うとなれば全力でサポートはする。しかし、それでも勝てる未来が全く思い浮かばないのだ。仮にこの場にいる幹部全員でかかっても抑えられるか怪しい。コロシアムではそれだけの覇気を感じた。
しかもアマテラスだけでなく海軍や各地から集まった猛者達も同時に抑えなければならない。
だからこそアマテラスだけは暴力ではなく何らかの取引を交わすなりして交渉という形で穏便にこの国を離れてもらった方が良いのでは……とディアマンテは考えていた。
「……ドフィ」
「ん?どうしたディアマンテ」
「あのガキ……マーカス・アマテラスについてなんだが」
ドフラミンゴは交渉が無理だと考えている様だがそれでも進言しなければならないとディアマンテが声をかける。
だが……少しばかり遅かった。
もう少し早くその決断をしていればこの後ドンキホーテ海賊団が迎える結果は変わっていたのかもしれない。
結果として────タイミング悪く例の少女が空から現れてしまった。
「あなたがあの糸の能力者ー?」
「フッフッフッフ!まさか自分からのこのこやってくるとはな」
国が大惨事になっているというのに、それを感じさせない様な雰囲気を出している少女を確認した幹部全員が臨戦態勢に入るなかでディアマンテだけは狼狽えながら冷や汗をかいていた。
「えーとね、もう帰りたいからあの糸をけしてほしいのー」
「フフフッ……その必要はないさ。今日からこの国の地下交易港がお嬢ちゃんの家になるからな」
「んー?」
首を傾げるアマテラスを捕縛するべくドフラミンゴが動いた。
「”
見えない「能力の糸」を伸ばしてそのまま捕まえようとするが見聞色で感知したアマテラスがそれを回避する。
「”
「”腰痛の構え”──── “目の突枯”!」
ドフラミンゴに合わせて技を出すグラディウスとラオGだがその全てをアマテラスはあっさりと交わしていた。
「なにするのー?」
「フッフッフ……惚けやがる。騎士団のお前には国宝を知るおれの首がさぞ欲しかろう」
「なんのおはなしー……?」
再度、首を傾げるアマテラス。
そもそもアマテラスはドフラミンゴのことも国宝のこともまだ上から聞かされてはいないのだが、ドフラミンゴも幹部達もそんな事情は知らないし知っていたとしてもこの国から逃して良いことは無いとして攻撃を止めることは無い。
「んー……いま糸をけすのがむりでも3週間はまつよー?だから攻撃をやめてほしいの」
アマテラスは今から3週間後に他の騎士団から誘われて食事会に参加することになっている。
そして、その約束の期日までは任務など他の予定も入っていない。そのため糸を消せない事情があるならその間はこの国に滞在しても構わなかった。
しかしそんな口だけの言葉など戯言にしか聞こえていないドフラミンゴ達の手は緩まない。それに仮に信じたとしても国の秘密を知られた今、天竜人であるアマテラスを外に逃す理由など何処にもない。
「”
「”ベタベタチェーン”!」
「”
ドフラミンゴと幹部達の連携攻撃の全てを捌いていくアマテラス。何をいっても彼らがアマテラスへの攻撃を止める気配はない。
しかも糸の能力者本人であるドフラミンゴから憎悪を向けられていることをアマテラスは感じていた。
なぜそんな憎悪を向けられているのか心当たりはないのだがきっとあの人には自分を恨む理由があるのだろう、とアマテラスは結論づけた。
「きゃーなになにー?どういう状況なのこれー!」
「チュパ……あれは話に聞いていた天竜人か?」
「あのガキと戦っているようだイーン!」
騒ぎを聞きつけて王宮外で待機していた幹部達も続々と集結する。
攻撃を捌きながらその様子を見ていたアマテラスはもう説得は無理だとして自力で糸を破壊することにした。他所の人生には極力関わらないのがアマテラスの考えではあるが仕方がない。
この様子だと攻撃を止めることも約束の期日までに逃してくれることも無いだろう。
「うーんと、ごめんねー」
一言謝ったアマテラスは攻撃を躱しつつ空に向かって高く飛び跳ねた。そして背中から翼を生やして覇気を纏わせる。
「────”ひのぎり”!」
翼から放たれた莫大な炎と覇気が込められた飛ぶ斬撃が鳥籠に向かって放たれる。その直後に凄まじい衝突音が鳴り響いた。
斬撃と鳥籠は一瞬だけ拮抗して────斬撃がそのまま鳥籠を貫通して進んでいく。更に連続で放たれたその斬撃はアマテラスの前方方向の糸を容赦なく引き裂いていった。
「な────」
ドフラミンゴも幹部達も目の前で起きている光景が信じられずに硬直する。
彼らにとって鳥籠という技は絶対的なもの。
国に現在集結している国民、兵士達、他国の戦士達、海軍など猛者を含めた数万人がかりでも糸の収縮速度を多少緩めるのが精一杯だと見立てられるほどに信頼を置いている檻なのだ。
そのため誰であろうが破壊される可能性など微塵も考えていなかったといっても良い。
「い、糸が破壊されたぞ……!?」
「これなら逃げれる!助かった」
一部分ではあるが鳥籠が破壊されたため籠に生じた隙間に向かって国民達が一斉に走り出す。
その一方でドフラミンゴとの戦いで重傷を負いルフィに担がれていたトラファルガー・ローも信じられないものでも見たかのように目を大きく見開いていた。
「あり得ねぇ……!あの鳥籠を」
鳥籠の恐ろしさをよく知るローだからこそ、目の前の光景が信じられない様だった。
「なんだ今の斬撃……!?あの子供がやったのか」
「やっぱスゲェなあいつ!」
「なんだ、ルフィ。知り合いなのか」
「ああ、名前はアマテラスでコロシアムに参加してた。おれは途中でサボと交代したから戦ってないけど子供なのにでっけぇ覇王色が使えるんだ」
「へぇ……そんな凄いやつなのか」
「アマテラスはミンゴと戦っているのか?急ぐぞゾロ!ミンゴは俺たちがぶっ飛ばすんだ!」
ローを担ぎながら遠方の王宮にて空に浮いている少女を見ていたゾロとルフィが走り出した。
一方で国中から注目を集めている少女は翼を生やしながら自分が生み出した籠の隙間を見つめていた。
「それじゃあね」
そういうなりドフラミンゴ達に背を向けて籠の隙間に向かい出す少女。
「────絶対に逃すな!」
だが、覇王色も込められたドフラミンゴの怒号により硬直していた幹部達が一斉に動き出す。
「”
鞭のような糸を繰り出すドフラミンゴだが先ほどまでとは違い明らかに焦りを見せていた。
今までは鳥籠という存在があったからこそ国の人間全員を閉じ込めて口封じができると考えていた。しかしその前提も完全に崩れてしまった。
何としても眼前の少女を抑えなければならない。
この国から出ようとしている様子から先ほどの言葉通りこの場ではドフラミンゴを殺す意志はないらしい。だがそんなのはもはや瑣末な事でしかない。
破壊された鳥籠は、また貼り直せばいい。最悪住民の何人かは逃しても構わない。
その程度ならいくらでも揉み消せる。だが、天竜人であるこの少女が「この国の秘密」と「天竜人に危害を加えようとした」という事実を政府に報告した場合はもみ消しなど不可能。ドンキホーテ海賊団はおしまいだ。
マリージョアの国宝の秘密で政府を脅すにしても限度がある。
仮に今この場を凌げても海軍も政府もドンキホーテ海賊団を潰すための戦力を差し向けてくるだろう。それに今回、四皇黒ひげの幹部であるバージェスも大会の脱落者として人形化したことから情報が外に漏れた場合は政府だけでなく四皇も敵に回す可能性がある。
だからこそマーカス・アマテラスだけは絶対に逃すわけにはいかなかった。
「ドフィ……おれに任せろ」
甲高い声と共にアマテラスの前に立ちはだかったのは最高幹部の1人であるピーカ。大地と同化して巨大化した彼は巨大な山のごとき「岩石の巨兵」のような風貌のままアマテラスに向かって拳を振り下ろす。
「んー……」
それを躱したアマテラスはこの状況をどうするか考えていた。
「アマテラスが殺しに来た」という誤解は自分が先ほど国から逃げようとしたことで解けたはずなのだがアマテラスを攻撃する手は一向に緩まない。むしろ先ほどよりも勢いが増していると言っていい。
相手の事情は分からないが籠を壊すだけではやはり駄目なようだ。
ドフラミンゴはアマテラスを逃さないように鳥籠を再び貼り直して幹部達と共に鬼神の如き形相で迫りかかっていた。
そこには「絶対に逃さない」という強い意思が感じられる。アマテラスとしては、あまりやりたくないのだがこうなっては力ずくで無力化するしかないだろう。
そのように考えたアマテラスは「ごめんね」と先ほど同様に一言謝ってから戦闘態勢に入った。
「”
「”
先ほどまで反撃をせずに躱すだけだったアマテラスが手に武装色を込める。
そして自分に向かって来たベビー5とラオGをそのまま纏めて吹き飛ばした。その衝撃だけで国が揺れてしまいそうになる。
「ラオG、ベビー5……情けない」
白目を剥きながら遠方に吹き飛ばされていく2人を見てポツリと呟くピーカ。一方でアマテラスは足に強力な武装色を込めて甲高い声と共に攻撃を続けてくるピーカと向き合う。
「これで───終わりだ!」
彼は町そのものと言っても良いほどの大きさの拳を空に浮いているアマテラスに向かって放つ。その攻撃を交わしたアマテラスはそのまま
「”はい・くいっく”!」
「ゴブッ───」
強烈な覇気を受けたピーカは纏った岩石ごと、もう人が避難して居なくなってしまった鳥籠付近の後方にまで吹き飛ばされた。
「ピーカ!?おのれ小娘がァ!ベタベタ───ピギャ!?」
そのままの勢いで空から落下してきたアマテラスの蹴りがトレーボルに直撃する。トレーボルは攻撃をすることもできずに白目を剥いた。
「な……」
「ちょっと嘘でしょ!?」
幹部クラスが最高幹部を含めてあっという間に4人もやられてグラディウスとデリンジャーに動揺が走る。だが、その直後に周囲の地面が糸に変わっていった。
「───”
悪魔は稀に覚醒する。
そして
王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴ。
極めて珍しいステージにまで到達して「七武海で最も危険な男」とまで評された男の力は計り知れない。
「───”
そうして生み出した無数の鋭い糸が矢に変えて放たれる。
千本にも及ぶ糸の矢に対してアマテラスは空に跳ぶことで回避した。
「フッフッフ…!俺の頭上に立つとは気分が悪い!」
「そうなのー?」
「そうやって余裕でいられるのも今のうちだけ……聖地の天竜人は引き摺り下ろされる。そしてお前らが牛耳る世界は必ずおれが壊す!その手始めがお前だ小娘ェ!」
強力な覇王色を剥き出しにしながらアマテラスに迫るドフラミンゴ。
世界への憎悪。
それがドフラミンゴを突き動かす動力源だ。天竜人というだけで民衆から拷問を受けて殺されかけたトラウマ。天竜人に戻ろうとする自分のことを受け入れなかった他の天竜人への恨み。
そんな彼が「天竜人の牛耳る世界を壊す」という目的を抱えるのはある種当然のことだったのかも知れない。
そんなドフラミンゴの目の前に天竜人がいる。
全てが思いのままで選ばれた存在がいる。本来であれば尊く気高い血族である自分も座るべきだった席に悠然と座っている少女がいる。
元々抱えていた天竜人への恨みや羨望といった感情。それらが実際に天竜人を目の前にすることで一気に爆発した。
怒りが生み出すパワーは凄まじい。
この一瞬においてドフラミンゴは普段を大きく上回る力を発揮していた。それこそ……アマテラスがある程度の警戒を見せるぐらいには。
「16発の聖なる凶弾……”
全力の武装色を纏わせた糸を束ね16本の鋭い矢に変えて一斉に相手に放つそれはドフラミンゴの技の中でもトップクラスに入る大技。武装色だけでなく天竜人への怒りをも込めた渾身の一撃。
それに対してアマテラスは覇王色を拳に込めながら振るった。
その一撃が放たれた瞬間に……覇王色の威圧対象となったものは一部を除いた全員が泡を吹いて倒れ伏した。デリンジャーやグラディウスなどの幹部クラスのメンバーも何が起きたか分からないまま意識を手放していく。
黒い稲妻のように迸る莫大な覇気は一種のエネルギーの塊となりレーザー砲の様に射出されていた。
触れずに相手を攻撃できる覇王色の応用技であるそれは拳が直撃してもいないにも関わらず糸を軽々と粉砕しながらドフラミンゴに直撃する。
その瞬間───ドフラミンゴのサングラスが砕け散り空中から叩き落とされた。
麦わら海賊団、コロシアムの戦士達、トンタッタ族、海軍、国民たち、ドンキホーテ海賊団の幹部達。その全員が流れ星のように地下深くまで落下していくドフラミンゴと眠そうな顔をしている少女を見て唖然とする。
「な、ああ……!」
最高幹部であるディアマンテはこの中で覇王色の圧に唯一耐え切っていた。
だが、そんな彼は腰を抜かして膝を震わせていた。体が全く動かない。覇王色の圧力にあてられた身体は指一本ですら動かすことができなかった。
「ん……ねむい……」
アマテラスは震えるディアマンテを追撃することはなかった。
そして眠たさが限界に達したアマテラスは少しだけ仮眠を取ることにして、そのまま近くにあった手頃な岩に寝そべり目を瞑った。
「すぅ……すぅ……」
ドフラミンゴを撃ち落とした直後とは思えないほど無垢な顔で眠りにつくアマテラス。仕留めるなら眠りについている今が最大のチャンスだろう。
「あぁ……う……!」
しかしディアマンテは震えるばかりで一歩も動けない。
「クワハハ!堕ちる王下七武海、怯え果てる最高幹部、そしてその偉業を為した天竜人の少女!久しぶりのビッグ・ニュースだ。明日の新聞は世界を揺らすぞ!」
大手新聞「世界経済新聞社」の社長モルガンズがほくほく顔で醜態を晒している自分をカメラに収めていても。
「いたぞ!あそこだ!」
「幹部達及びドフラミンゴを撃ち落としたと思わしき少女も発見!メイナード中将、この娘はどうしますか?正体は不明ですが念のため眠っている今のうちに海楼石の錠で拘束した方が良いのでは?」
「なっ……口を慎め馬鹿者がァ!このお方はマーカス・アマテラス宮!天竜人であらせられるぞ!」
「て、天竜人ォ!?大変失礼しました!」
自分よりも格下の海兵達が海楼石の錠を持って近づいてきた時でさえも……ディアマンテは少しも動くことが出来なかった。
・ドンキホーテ海賊団
そもそもアマテラスを大会に参加させるべきでなかった。
子供は参加できないと突っぱねていたらアマテラスも諦めて国から出ていた。
また、ドフラミンゴが懸念していたアマテラスが世界政府に報告するということについても、アマテラスはそもそも「ドレスローザの事情」をそこまで把握していない上にドフラミンゴのことも知らないので政府に報告することはなかったりする。
・ベビー5
アマテラスに吹き飛ばされた地点に偶然サイが居れば原作同様サイと結婚できる可能性がワンチャンあるか……?
・ディアマンテ
ガクガクブルブル
・ルフィ+その他
消化不良。一応残った幹部クラス(ジョーラとか工場長とか)+部下達の相手はしている。
・藤虎
原作通り土下座会見を行った。
・アマテラス
ディアマンテがやろうとしていた難癖つけてメラメラの実を没収するというのは実は有効だったりする。「大会に参加させてもらっている立場なので運営の方針に従う」という考えのため素直にメラメラの実を返していた。そのため優勝しようがしなかろうが、メラメラの実を手に入れる事はできなかったと思われる。
そして大会にはマーカスという家名を隠して参加するべきだった。嘘が付けないので無理だが。
・フィガーランド・ガーリング聖
海軍からの連絡を受けて般若のような形相でアマテラスの帰りを待っている。シャムロックは任務中で不在。
・モルガンズ
ほくほく顔。アマテラスの寝顔まで写真に収めている。
・原作
ドレスローザ国民の認識は人形化を解いてくれたのが麦わら海賊団のウソップ。そしてドフラミンゴとその幹部を倒してくれたのがアマテラスという認識になっている。アマテラスが政府所属の天竜人であるというのは新聞で知ることになると思うので世界政府が退治してくれたという認識になると思われる。
なお、人形化を解いたのはウソップなので原作通り「麦わら大船団」は結成された。