マーカス・アマテラス。
まだ7歳の少女である彼女の前にある人物が立ちはだかっていた。
「ウォロロロ……お前がマーカス・アマテラス。おれの取引に手ェ出した天竜人か」
超巨大な東洋風の青い龍の風貌をした男は「最強の生物」と呼ばれている存在。
そして新世界の海を統べる四皇の一角にして、他の四皇ですら「怪物」とまで評価するほどの力の持ち主。
────百獣のカイドウ ”懸賞金46億1110万ベリー”
その常軌を逸した肉体強度と生命力を知る誰もが口を揃えて「一対一でやるならカイドウ」と言う。
かつて四皇にして猛威を振るっていた白ひげが2年前に起きたマリンフォード頂上戦争で亡くなった今、世界最強に最も近いのは間違いなく、この男だろう。
「んー……」
世界トップクラスの実力者を前にしてアマテラスは何でこんなことになったのだろうと、つい先ほどまでの出来事を思い出していた。
□◆□◆□◆
────時刻はやや遡り
ここのところ激務続きなアマテラスだったが軍子との制圧任務を終えた次の日に久しぶりの休暇を貰ったため、しばらく出来ていなかった空中散歩を楽しんでいた。
久しぶりだったので普段の散歩よりも長時間、空を飛んでいた。
その結果、周囲の景色が見慣れないものになるまで進んでいたのが……もう少し進むと四皇のナワバリ内に入るということを見聞色で感知したため、そこで動きを止めた。
仲間や恩人以外の名前を覚えないアマテラスではあるが、それでも海を統べる四皇達の顔は写真越しにハッキリと覚えてるし、彼らがどこを本拠地にしているのかも教えられている。
島の形などを見聞色で確認したところ、どうやらカイドウ率いる百獣海賊団の本拠地である和の国や鬼ヶ島付近まで来てしまったらしい。
とはいえ現在アマテラスがいる場所は彼らのナワバリ外だし20km以上離れているので問題はないのだが。
「ふわぁ……ねむい……」
今日は晴れており暖かい。
そんな空気に釣られて眠たくなったアマテラスはマリージョアへと帰る前に少し仮眠を取ることにした。
そのまま付近にあった無人島の手頃な岩の上へと寝そべり目を瞑る。
こうして悲劇は起きた。
異変が起きたのはアマテラスが寝てから40分ほど経過した頃だった。何と百獣海賊団の最高幹部である大看板が部下を引き連れて島に上陸してきたのだ。
その男はカイドウの腹心とされる3人の懐刀の1人。
────火災のキング ”懸賞金13億9000万ベリー”
この島は確かに百獣海賊団の管轄外の土地であった。
しかし数日前に百獣海賊団の船員が鬼ヶ島への帰還中、島に途中停泊していたのだ。
そして航海中に船を破損してしまったこともあり何か使える物資はないかと島を探索していたところ、船員の1人が島内に希少な資源が眠っていることを偶然発見した。
そのため彼らは今回、資源の回収と島を新たなナワバリにするべく上陸していたのだ。
当然の事ながら情報を外に漏らすわけにはいかないので万が一目撃者がいても直ぐ消せるように飛行能力を持ち合わせているキングが今回派遣されていた。
数時間前に四皇であるビッグマムがカイドウに対して、「そちらに向かう」ということを匂わせるような発言を通信越しにしていたので百獣海賊団の警戒度が普段より上がっていた事も関係していた。
そんな彼らは上陸して直ぐ、すやすやと眠っているアマテラスの存在に気がついた。
太陽の光が眩しかったのか顔を手で覆いながら寝ていた少女はただの子供にしか見えないが、誰が相手であろうと島に滞在している時点で彼らがやることなど決まっている。
「何でこんなところに子供が……キング様、どうします?」
「決まってる……消せ」
キングの発言を受けた部下達がアマテラスに向かって刀を振り下ろそうとするが殺気を感知したアマテラスはすぐに起き上がり、そのまま覇王色で部下を気絶させてしまった。
「お前は……マーカス・アマテラス!」
起き上がったアマテラスの顔を見たキング。
初対面ではあるがモルガンズの新聞のこともあり、キングはアマテラスのことを知っている。
それに百獣海賊団にとっても彼女は因縁深い人物でもあった。
何せ彼女はドフラミンゴを潰した張本人なのだから。ドフラミンゴとカイドウの“人造悪魔の実SMILE”の取引を停止させた最大の要因と言っても過言ではない。
そのためキングがアマテラスを消すという判断をしたのは当然の成り行きであった。
島に滞在していたことを抜きにしても百獣海賊団に多大な損失をもたらした存在であることに変わりは無いのだから。
「────”
戦闘機の如く凄まじいスピードでアマテラスに接近したキングがそのまま炎を纏わせた拳撃を繰り出そうとする。
ドフラミンゴを倒した前情報に加えて先ほど見せた覇王色からアマテラスが強者であることは分かっているため最初から全力でかかっていた。
キングは大看板の中でも最強と称せるケタ外れの怪物であり、その評価の通りカイドウに次ぐNo.2の実力者。
しかも自然界のあらゆる環境下で生存できるルナーリア族の末裔でもある彼は、カイドウ同様に異常に頑強な肉体の持ち主。
古代種 “リュウリュウの実” モデル “プテラノドン”の能力者でもある彼は恐竜の頑強さも合わさり鉄壁とも言える防御力を持っているのだが……
「”はい・くろっく”」
「グッ!?」
それでもアマテラスには通用しなかった。
ルナーリナ族であるキングは背中に炎を灯して自在に操ることができる。
そして「背中の炎」が燃え続けている間は如何なる攻撃も通用しないほどの頑強さを発揮して、逆に消えている間は機動力が増す「スピードモード」となる。
だが、そんな鉄壁の防御力も覇王色を纏ったアマテラスの攻撃を凌ぎ切ることはできず、スピードモードの速さも見聞色で見切られてしまうため完全に押されていた。
「くっ……」
「嘘だろ!?あのキング様が……!!」
アマテラスとの戦闘が始まってから数十秒程度しか経過していなかったが大きなダメージを負ったキングは膝をつきながら息を荒げていた。部下達はそんなキングの有り様を見て慌てふためいている。
一方でアマテラスはこの状況に困惑していた。
彼女からすれば百獣海賊団のナワバリ外で仮眠をとっていたところをいきなり襲われて、しかも何故か目の敵にされているのだから。
寝起きで寝ぼけた状態のまま反射的な迎撃対応をしてしまったが四皇との戦いなど許可されていない。そのためアマテラスは一刻も早くこの場を離れる必要があった。
「んー……よくわからないけど、もうかえるねー」
「────逃すか!」
完全に押されている状況でも尚、キングはアマテラスへの追撃をやめようとしなかった。
とはいえ、それだけなら何の問題もない。
速力はアマテラスの方が遥かに上なので、そのまま振り切れば良いだけなのだから。
問題は……キングの部下から連絡を受けた四皇カイドウがこちらに向かっていることだった。
鬼ヶ島からアマテラス達がいる島まで20kmは離れているが本気を出せば雷にも匹敵する速力を出せるカイドウからすれば、その程度の距離はゼロに等しい。
四皇と許可なく戦う。
そんなことをすれば間違いなくドフラミンゴを倒した時以上のお説教を受けることになるだろう。
急いでこの場を離れようとするアマテラスであったが、それも叶わなかった。
キングが文字通り身体にしがみつく勢いでアマテラスの動きを妨害してきたのだ。カイドウがアマテラスを目当てにこちらに向かっていることはキングも見聞色で感じているらしく、ルナーリナ族と恐竜の頑丈さを盾にした決死の覚悟で時間稼ぎをしていた。
「ウォロロロロ!面白い状況になってるじゃねェか」
「来ちゃった……」
結果としてカイドウが来る前に逃げることは叶わなかった。
そして幼い子供に全力で抱きついている大看板という、なかなか見ることが出来ない光景にカイドウが笑い声をあげた。
□◆□◆□◆
「ハァハァ……カイドウさん……」
「後はおれがやる。お前は手を出すなよ、キング」
そう言ってキングを下がらせたカイドウが龍形態のまま空からアマテラスを見下ろした。
「ウォロロロロ……お前がマーカス・アマテラス。おれの取引に手ェ出した話題の天竜人か」
その言葉に何のことかと首を傾げるアマテラスだが今は相手の事情を聞く余裕などない。
一刻も早くこの場を去る必要があった。
「戦うつもりはなかったのー。だから、もうかえるねー」
「そうはいかねェ……ジョーカーを潰し、うちの”大看板”をあそこまで追い詰めたお前には興味がある」
カイドウは期待の混じった目でアマテラスのことを見ていた。
感じられる覇気は超一級品。
もしかしたら自分を楽しませてくれるかもしれないと部下から連絡を受けてここまでやってきたのだ。そのためアマテラスが何を言おうと止めるつもりは無かった。
「ウォロロロロロ!さあ、いくぜ───“
カイドウの口から強力な炎が吐き出される。
破壊光線さながらのそれは、その気になれば巨大な島でも貫通してしまう程の強大な威力を誇る。
それがアマテラスに直撃して巨大な爆発を起こす。
しかし、その爆炎の中から体長40mはありそうな強大な鳥が飛び出した。それを見たカイドウが興味深そうに目を細める。
「”トリトリの実”の幻獣種……確か”鳳凰”だったか?」
モルガンズの新聞は世界中に発行されているので当然カイドウもアマテラスの能力は知っている。
その羽が奇跡をもたらすということや黄金の炎を自在に操れることなども。
「おもしろい……政府の隠し球と言われた力を見せてみろォ!!」
その宣言と共にカイドウが雷の咆哮と共に突進する。
一方でアマテラスはかなりの焦りを見せていた。目の前にいるカイドウはすぐに倒せるような存在ではないし、相手の様子からして言葉による説得も不可能。
見たところ速力はアマテラスが勝っているのでマリージョアまで逃げることは出来そうなのだが……そのやり方だとカイドウは間違いなくマリージョアまで追いかけてくる。
そうなれば言うまでもなく多くの同胞達に被害をもたらすことになる。そしてマリージョア以外の場所に逃げようと恐らくは地の果てまで追いかけられることになるだろう。
せめて騎士団の誰かと連絡を取ることができれば良かったのだが先ほどキングに力強く抱きつかれた際に持参していた
それに五老星のようなテレパシー能力をアマテラスは使えないのだ。
騎士団と連絡を取れさえすれば
このやり方なら直接逃げるのとは違い、アマテラスが何処に行ったかわからないのでマリージョアまで追いかけられる心配もないのだが、連絡手段が無い以上はそれも難しい。
騎士団の誰かがアマテラスと連絡が取れないことに気がつき呼び出してくれるのを待つという手もあるが期待はあまり出来ないだろう。
アマテラスは休暇中なので彼女の力が必要になるような緊急事態でも発生しない限りは呼び出される可能性は限りなく低いと言って良い。
連絡が取れない、逃げるのも難しいとなると戦うしか方法が無い。ドフラミンゴの時と同じように何を言ってもカイドウは攻撃を止める気配がないので、やるしか無かった。
可能な限り早く戦闘を終わらせて、マリージョアに帰還する。
そんな意思の元、アマテラスは
「────"ふぁいあー"!」
「むっ!!」
先ほど放たれた
更にそのまま足に強力な武装色と……覇王色を込めながらカイドウの懐に入った。
「────"はい・くいっく"!」
「グオォォ!?」
蹴りをモロに受けたカイドウが大きなダメージに叫びをあげる。
獣型状態のいま体長は40m以上ということもありパワーも凄まじい。おまけに覇王色という強力な力も込められているのだ。
それは絶対無敵と称されたカイドウの肉体と青龍の硬い鱗を貫通して確かなダメージを与えていた。
しかし……それだけの威力を受けてもカイドウが倒れることは無い。それどころか手傷を負ったにも関わらず顔には笑みすら浮かんでいた。
「おどろいた……てめえェ覇王色を纏えるのか!?
こいつは楽しい戦いになりそうだ……!!」
歓喜の表情と共にカイドウは身体の形を龍のものから人型へと変形させていく。
身体からは長大な尻尾が生えて筋肉質な肉体は青い鱗模様で覆われている。そして頭からは先端が紫色の六本角が生えていた。
まるで青鬼を連想させるような禍々しい変貌であるそれは”ウオウオの実” モデル “青龍”の人獣型。
その形態のままカイドウが八斎戒と呼ばれる金棒にアマテラスと同様の武装色と覇王色を纏わせた。
アマテラスもそれに対抗するべく獣型から人獣型に切り替える。肉弾戦に最も適した形態へと変貌を遂げた両者が共に向かい合う。
先に動いたのはカイドウの方であった。
「────”
それは手にした得物に莫大な覇気を纏わせ、そのまま振り抜くというシンプルな技ではあるが四皇幹部クラスでも一撃で沈められるほどに規格外な威力を誇る。
しかも瞬間速力は雷速にも匹敵するため未来視の域にまで到達した見聞色でも回避が困難な一撃。
「────”ひづめ”!!」
「グヌッ!?」
だが……それでもアマテラスを捉えることはできない。
あろうことか神速のソレを躱されるだけでなくカウンターまで決められていた。
覇気と炎が込められた蹴爪型の指に貫かれたカイドウの口から血が吐き出される。そしてアマテラスの攻撃はそれだけで終わらない。
「────”ひのぎり”!!」
「ガッ────」
鳳凰の翼から放たれた斬撃がカイドウに深い傷を負わせる。
かつて和の国の英雄であった、おでんから受けた以上のダメージに白目を剥きかけるカイドウだが……直ぐに正気を取り戻して金棒に覇気を込めた。
20年前なら今ので沈んでいただろうが、今のカイドウの実力は当時を遥かに凌駕している。
「”
「あっ……」
筋肉を巨大化させながら全力の武装色と覇王色を纏った「雷鳴八卦」の強化版となる攻撃。
威力も速度も先ほどとは桁違いになった一撃にアマテラスも躱しきれずに直撃してしまう。当たる直前に武装色でガードしていたが、それでも無傷とはいかず頭からは一筋の血が流れていた。
そんなアマテラスを見ながらも荒い息遣いのままカイドウは自分に刻まれた切り傷に触れる。
「あの時のおでん以上か……この傷は残るぜ……!!」
傷を刻まれたカイドウの顔に浮かんだ表情は怒りでも憎しみでもなく……歓喜のそれだった。だが、一刻も早く帰りたいアマテラスからすればたまったものでは無い。
「もう、かえらせてほしいのー」
「冗談キツいぜ……こんな楽しい戦いを中断するわけないだろうがァ!」
ハイテンションな状態のまま腰につけていた酒入りの一升瓶を手に取り、ごくごくと飲み始めるカイドウ。
「────”
それは実力者相手にのみ見せるカイドウの戦闘形態。
瓶に入っていた酒を全て飲み干したカイドウは酔いながらも強力な覇王色を全身から発していた。
「ウォロロロロ!ここからは出し惜しみ無しだ!」
一見すると酒を飲んで酔っ払っているだけに見えるが、強さが先ほどよりも増していることをアマテラスの見聞色は捉えていた。酔うことで更なる強さを発揮するという、いわゆる酔拳にも似た技。
────
”
「”
黒い稲妻を放つ八斎戒を上空で振り回しながら、叩きつけるカイドウだがアマテラスがそれを翼で受け止めながら拳に武装色と覇王色を込めた。
「”はい・くろっく”!」
「ほぶっ────」
その一撃に耐えたカイドウが再度、八斎戒を振り下ろす。
その攻撃に対して覇気を纏った両手でガードするアマテラス。
これでアマテラスの両腕を封じた。
そのままパワーで押し切ろうとするカイドウだが……
「”ひのぎり”!」
「グオォッ!?」
今度は炎を纏った翼に切り付けられてしまった。
拳だけに集中すれば翼に、そして翼だけに集中すれば拳からの攻撃を受けることになる。
鳳凰の人獣型により手と翼を同時に使えるアマテラス。
この2つを使い分けることで攻撃と防御を同時に行うことができるので手数に関してはアマテラスの方が有利だった。
「おあああああァ!!いてェ、痛ェからァ……
やめてくれよ〜ん♡」
笑い声をあげていた先ほどまでとは一変して非常に甘ったるい声を出すカイドウ。
雰囲気も戦闘中とは思えないようなものへと変化していた。
────甘え上戸
ウインクをしながら内股になり、もじもじと甘えてくるカイドウにアマテラスの猛攻が止まる。
甘え上戸により嘘ではなく本気の甘え……すなわちお願いをされているのでアマテラスもそれに応えてしまっていた。
「わかったー。やめるから、かえっていいー?」
その言葉を聞いたカイドウの表情が一変する。
若い女性のようにもじもじと甘えていた先程の様子からは想像が出来ないほど憤怒の形相とかしたカイドウ。それに伴い雰囲気も荒々しいものへと変化した。
「アァ!?いいわけねェだろォ!」
怒りを爆発させたカイドウが憤怒の咆哮を上げた。
全身に強大な覇王色を纏いながらも再び獣型へと変貌する。
────怒り上戸
怒りが生み出すパワーは絶大だ。
武装色と覇王色の覇気だけでなく、怒りのエネルギーも纏った龍が身体を巻くように高速で回転させた。
「────”
周囲に暴風をもたらす複数の巨大な“竜巻”がアマテラスに襲いかかる。小さな町であれば滅ぼしかねないほどの攻撃はまさに災害と呼んでも差し支えない。
それを見たアマテラスも身体から炎を発火させた。
「────”ひのうず”!」
生み出された炎は渦のように螺旋を描いて炎の竜巻を引き起こしていた。そして意思を持っているかのように複雑な動きを見せながらカイドウの竜巻を次々とかき消していく。
それを見ていたカイドウがなかなか多芸じゃないかと内心で呟く。鳳凰の力は炎に特化しているみたいだが、ただ炎を出すばかりが能ではないらしい。
しかしそれはカイドウの青龍も同じこと。
「多芸さならこっちも負けてねェぞ!? ”
「────”ひだて”!」
竜巻にかまいたちを上乗せした強化技を放つカイドウだが、それですら炎を纏った翼に弾かれてしまった。
自分の技を凌がれたカイドウがみるみると落ち込んでいく。
────落込上戸
戦闘中にも関わらずカイドウは目を下に向けていた。
荒々しい覇気を放っていた先程までとは一変して活力が無くなり、しょぼくれた様子のカイドウにアマテラスの攻撃の手が再び止まった。
「これも通用しねェのか……まったく最近は上手くいかないことばかりだ……ウィ〜」
「そうなのー?」
「お前がジョーカーを潰したせいでSMILEだってもう来ねえしよォ……」
ボソボソとアマテラスに愚痴を溢すカイドウであったが、やがて雰囲気も悲壮感に溢れたものへと変わっていき、うるうると目に涙を滲ませていた。
────泣き上戸
そのままうおーんと泣き出し始めたカイドウにアマテラスはキョトンとしていた。
アマテラスに見られていることも気にせずカイドウはポロポロと涙を流し続けている。
「何でやられちまったんだジョーカー…!全て能力者の最強の海賊団を作ろうぜって言ってたじゃねェか!ウオオ〜ン!!」
ジョーカー……またの名をドフラミンゴ。
アマテラスはドフラミンゴと戦ったことが原因でガーリングに散々怒られたので名前は覚えていなくとも顔や存在はハッキリと記憶していた。
事情はよく分からないが自分が彼を倒してしまったことで迷惑をかけてしまった、ということはアマテラスも理解できた。
「えーと……迷惑をかけたなら謝るし償いもするから、もうかえしてほしいの」
他人の人生には極力踏み込まないアマテラス。
そのため任務とは関係ない行動が原因でカイドウに迷惑をかけたのなら、政府の不利益とならない範囲で償いをするつもりだった。
先ほどまで泣き崩れて震えていたカイドウ。
しかし……その言葉を聞いた途端に震えがピタリと止まる。
目からこぼれ落ちていた涙はすっかり止まり、今は別の感情が宿っていた。
「償う……?だったらよォ……死ぬまで俺と戦ってもらうぜ、ウォロロロロロ!」
狂気とも言えるような破壊衝動を目に宿したカイドウが強力な覇気を纏いながらアマテラスに再び襲いかかる。
────殺戮上戸
殺戮の化身のような雰囲気へと変貌したカイドウ。
筋肉は膨張してパワーとスピードも先ほどよりも更に増していた。
「────“
覇王色の覇気を纏った八斎戒を振り回し、連続突きの如く乱打を繰り出すカイドウ。その猛攻に対して未来視の見聞色によりアマテラスが攻撃を捌いていく。
「ハッ!“未来”が見えんの、てめェだけだと思うなよ!!」
見聞色を駆使してアマテラスの動きを観察しながらトレースしていくカイドウ。相手の行動を先読みするだけでなく技や動きも盗み取ろうとしていた。
────盗人上戸
カイドウは武装色と覇王色だけでなく見聞色の覇気も至高の領域に到達している。アマテラスの動きを盗んだカイドウがそのまま相手を捉えようとして……
「”ふる・くろっく”!」
「ゴブッ!?」
逆にカウンターを決められてしまった。
両手に込められた覇王色の拳を同時に受けたカイドウが血を吐きながら後ろに下がる。
盗人上戸によりアマテラスの動きを盗んだはずなのだが、それでも見聞色という点においてはアマテラスに敵わなかった。
生まれつき見聞色と覇王色がずば抜けているアマテラス。
彼女の見聞色は未来視だけでなく相手の過去や心の中ですら見透かすことができる。
だからカイドウがどんな戦法を取るのか、どう攻めてくるのかが彼女には筒抜けだった。
しかもアマテラスは”見聞殺し”と呼ばれる力も使える。カイドウと同じ四皇の”赤髪のシャンクス”も使えるそれは気配をコントロールすることにより、相手からの見聞色による探知や未来視を不可能にできる力。
従って見聞色の勝負では分が悪いのだが、カイドウはその程度の差で諦めるような男では無い。息を切らしながらも攻撃の手は少しも緩まなかった。
「ウォロロロロ……まだまだァ!」
見聞色や手数はアマテラスが優っているが、カイドウが明確に有利な部分もある。
それは身体差からくるリーチだ。
7mを超える巨漢のカイドウに対してアマテラスの身長は117cm程しかない。まだ7歳の子供なので当たり前ではあるがリーチ差も6m以上開いている。
しかも武器を使っているカイドウと違いアマテラスは素手で戦っているため更にリーチ差が広がっていた。
その利点を活かしてカイドウがアマテラスに猛攻を仕掛ける。
そしてアマテラスも手数の有利を活かしてカイドウに立ち向かっていた。
「────“
「────”ひなだれ”!!」
八斎戒に覇気と雷を纏わせるカイドウ。
そして拳と翼に覇気と炎を纏わせるアマテラス。
流星群のように連続で放たれた技がぶつかり合う。
覇王色の衝突により空は割れて百獣海賊団が目当てにしていた島も衝撃だけで崩壊していく。
「ぐっ……!」
その余りの圧力に戦っていないはずのキングですら苦しそうな顔をしていた。先ほどからカイドウとアマテラスの戦いを静かに観戦していたキングが膝をつく。
連れてきた部下たちに至ってはとっくに気絶して白目をむいていた。
もしかしたら、ここから20km以上も離れた鬼ヶ島ですら気絶しているものがいるかもしれない。
そして、ひとしきり打ち合った後カイドウのテンションが最高潮に達した。
「ウォロロロロロ!最高だァ!!ここまで追い込まれたのはいつ以来だ!?もっともっと楽しませろォ!!」
「んー……四皇とのたたかいは許可されていないの。だから、もうかえらせてー」
「ウォロロロ……そうはいかねェな。お前にはとことん付き合って貰うぜ────死ぬまでなァ!!」
その宣言と同時にカイドウが人獣型から獣型に姿を変えた。
更に龍の状態のカイドウは口からマグマのような灼熱の炎を出して全身に纏った。
「────”
カイドウの何倍もある大きさの炎の龍を全身に纏ったカイドウ。
そこから放たれる熱量は鋼鉄ですら瞬時に溶かすほどの灼熱とかしている。
アマテラスは能力により熱に対して比較的耐性を持っているのだが、そんなことは関係ないと言わないばかりの気迫を見せていた。
そのカイドウの様子を見たアマテラスも対抗するべく形態を獣型に変換して黄金色の炎を身に纏った。
肉弾戦なら人獣型の方がやり易いのだが、純粋な火力やパワーだけなら獣型の方が強い。
「さぁ、いくぞォ!”
カイドウの言葉が合図となりお互いに手加減なしの全力の覇王色と武装色を身に纏った状態のまま……激突した。
「────”
「────”ひのがみ”!!」
龍の炎を纏うカイドウ。
太陽のように巨大な球状の炎を纏うアマテラス。
2人が激突した瞬間に空の雲は残らず吹き飛んだ。
その覇王色の衝突は遥か遠方にいるはずの四皇にまで伝わるほどの衝撃をもたらしていた。
そんな激突が暫く続いたが……決着は付かずにお互いに痛み分けで終わる。そしてカイドウがアマテラスから距離を取り、荒い息遣いのまま笑い出した。
「────ウォロロロロ!気に入った……気に入ったぜ!マーカス・アマテラス!!」
息を荒げながらもカイドウが笑った。
そして楽しくて仕方がないという歓喜の声と共にアマテラスに手を差し出した。
「おれの部下になれ!お前となら世界を直ぐにでも獲れる!世界政府なんて見限っておれと来い!!」
突然の勧誘であったが、考えるまでもなくアマテラスの答えは決まっていた。
「わたしは”神の騎士団”だから海賊はむりなのー」
「んなことはどうでもいい……おまえが天竜人であることもな。政府の犬なんざおまえには勿体ねぇ!俺と一緒にこの世界を壊そうぜ、アマテラス!」
「んー……世界政府を裏切ることになるからできないー」
勧誘をアマテラスから蹴られたカイドウだが特にショックを受けた様子もなく「ああ、そうかい」と軽く流していた。
「ウォロロロロ……なら海賊らしく力づくで手に入れてやるさ!一緒に楽しもうぜ”暴力の世界”を!!」
そう言いながら人獣型に変形して再度、突撃してくるカイドウ。その猛攻を捌きながらアマテラスはどうするかを考えていた。
ここまでのアマテラスとカイドウの力は拮抗していると言っても良い。
武装色、筋力、頑強さはカイドウが上。
見聞色、覇王色、速力はアマテラスが上。
そして悪魔の実についてもカイドウの”ウオウオの実”モデル”青龍”は最強クラスの幻獣種だがアマテラスの鳳凰も”トリトリの実”の中では最高位の幻獣種。
従って両者の力はほぼ互角……いや、
それは神の騎士団と五老星に付与されたいかなる手傷も再生する力。覇王色で受けたダメージに対して再生が遅くなるという弱点はあるが、それを考慮にいれても不死身という力は強力無比なもの。
アマテラスはいまのところ大した手傷を負ってはいないので目立ってはいないが、このまま戦いが長引くほど有利になっていく。
しかし、それでは足りない。
そもそも勝てる勝てない以前にアマテラスは四皇との戦いを許可されていないのだ。
そのため一刻も早く戦闘を中断してマリージョアに帰還する必要がある。不死身であることを活かして戦いを長引かせるなど論外だった。
「ウォロロロロ!!」
絶対に逃さないという強い意志の元、自分に迫りくる男に頭を悩ませるアマテラスではあるが一応、奥の手はある。
それは悪魔の実の覚醒。
悪魔の実は稀に覚醒して力を飛躍的に向上させる。能力者の心身が「能力」に追いついた時に起きるとされる一握りの強者にのみ許された領域。
これを使えば間違いなくアマテラスの力はカイドウの力を大きく上回ることになる。
だが、それでも短時間で倒し切れるかは五分五分だった。
覚醒は強力な力だがその分、消耗が大きいというリスクも抱えている。そしてその消耗度合いは強力な能力であればあるほど大きい。
悪魔の実の中でもトップクラスの力を持つ鳳凰の覚醒に伴う消耗は体力に自信があるアマテラスでも決して無視できるものでは無い。不死身の力もダメージ自体は再生しても覚醒に伴う消耗までは回復しきれないのだ。
おまけに、アマテラスが覚醒に至ったのは比較的最近なので練度が浅く覚醒状態を長時間維持できない。その制限時間内にタフネスの塊であるカイドウを倒し切れるかは怪しいところだ。
それに、もしカイドウに勝てるとしても
アマテラスの見聞色は和の国から多くの船員を乗せた船がこちらに向かっていることを捉えていた。気絶する前に連絡をしたカイドウの部下達からの報告を受けて、こちらに増援を送っているのだろう。
その中にはキング以外の大看板や飛び六胞と呼ばれる幹部達もゴロゴロいる。無論、カイドウはアマテラスとの一対一の戦いを望んでいるので先ほどキングにも言ったように部下達にも手出しはさせないだろう。
しかし、そんな彼らもカイドウの負けが濃厚になるか負ける等した場合は手を出してくる可能性はある。
アマテラスとカイドウがいる場所は百獣海賊団のナワバリ外ではあるがそれでも彼らの本拠地である和の国との距離は約20km程度。
近くもないが遠すぎる距離でもない。
敵はいくらでも増援を送ることが出来る。そうなればアマテラスの勝ち目は薄い。
そもそも百獣海賊団がアマテラス1人で制圧できる程度なら世界政府はとっくに和の国を支配下に納めている。
アマテラスは増援が来るまでに何とかここから逃げる必要があった。
見聞色でこちら側に向かってくる船と、その出所である和の国の様子を感知していたアマテラスであったが……不意にそこから見知った気配を感じとった。
「(ヨセフ……?)」
世界政府の諜報機関CP-0のメンバーの1人にして手長族でもある彼は、かつて戦闘訓練でお世話になったという事から仲間以外でアマテラスに名前を覚えられてる数少ない1人だった。
何故CP-0であるヨセフが四皇の支配地にいるのかは分からないが……これは、またとないチャンスだった。
ヨセフの存在を感知したアマテラスはすぐさま奥の手を切った。
「ん……?」
明らかに様子が変わったアマテラスを見て猛攻を繰り広げていたカイドウの手も止まる。
先程までとは違いアマテラスはオーラを羽衣のように纏い、更に背中から放出されてる炎や翼の色も深みが増していた。
そして見た目の変化だけでなく、覇気の強さも明らかに向上している。
その現象にはカイドウにも心当たりがある。
これまで数多の強者達と戦いを繰り広げてきたからこそ、それが何なのかをすぐに理解することが出来た。
「ウォロロロロロ!『覚醒』か!!」
更に強さが増したであろうアマテラスに対してカイドウが更なる極上を味わえるのだと笑う。そして、そんな彼女を迎え撃つべく最大級の覇王色と武装色を武器に纏わせる。
「いいだろう、その力を見せてみ────!?」
その言葉を言い切ることは出来なかった。
言い切る前にカイドウの視界からアマテラスの姿が消えたからだ。
「────”ふる・くいっく”!」
「グワァアアッ!!」
両足による蹴りがカイドウの鳩尾に叩き込まれる。今までとは桁違いの威力に耐えきれず意識を失いかけるカイドウだが何とか踏ん張り八斎戒に莫大な覇気を込めた。
「”
だが攻撃に移る直前で覇王色を纏った拳がカイドウに直撃して技が中断されてしまう。そのままの勢いでアマテラスが手に炎を纏わせた。
「”ひしょうにちりん”!」
「ッ───」
日輪を描くような連撃を繰り広げるアマテラス。
その猛攻にカイドウは声を上げることすらもできない。カイドウの動体視力や未来視の見聞色を駆使してもアマテラスの動きに全くついていけない。あまりの速さに技を出す暇すらなかった。
だが……それでもカイドウは倒れない。
カイドウは過去に1000度を超える拷問を受けようとも、40回以上の死刑を執行されようとも、そして1万mの高所から飛び降りても死ぬことはなかった。
陸海空…生きとし生ける全てのもの達の中で『最強の生物』と呼ばれる海賊の耐久力は伊達ではない。
「最高だ……最高だぜ!アマテラス!もっともっと力を見せてみろ!ウォロロロロロ!!」
普通であれば致死量を超えるような甚大なダメージを受けても、強大な力を前にしてもカイドウには恐れが全く無かった。
当然、アマテラスを逃さないという考えは微塵も変わっていない。
『死こそが人の完成系』というのがカイドウの考えだ。すなわち自分が満足できる、納得できる“死に様”こそが望みであるこの男が
「”
全身に莫大な覇気を纏いながら雷を凌駕する速力で突っ込んでくるカイドウに対してアマテラスは両手と両翼に覇気と炎を込めた。
「────”おーばー・くろっく”!!」
「ガッ───」
両手と両翼の四重パンチのカウンターを受けたカイドウが遥か後方に吹き飛ばされていく。
「はぁはぁ……」
まだわずかな時間しか覚醒状態を維持していないのだが、それでもアマテラスの息遣いは荒い。
実戦で使うのはこれが初めてなのだが想像以上に消耗が大きかった。カイドウにはかなりのダメージを与えられたが、まだ倒しきれていない。
恐らく1分もしないうちに戻ってくるだろう。
そのため急がなくてはならない。
「ば、かな……」
一方で戦いを静かに観戦していたキングは世界最強だと疑わないカイドウが吹き飛ばされる様を見て、信じられないように目を見開いていた。
アマテラスはそんな様子のキングを無視してすぐさま和の国に、即ちCP-0のヨセフの元に向う。
カイドウを凌駕する速力で向かったアマテラスは瞬時にヨセフの元に辿り着く。そこにはヨセフだけでなくCP-0の他のメンバーであるゲルニカやマハも居た。
「アマテラス宮……!何故こちらに……いやそれよりもカイドウと交戦していたのは貴方だったのですか……!?」
覇王色の衝突から四皇レベルの誰かがカイドウと交戦していたのはヨセフ達も分かってはいたのだが、それがアマテラスだと知り驚いている様子だった。
本来であれば困惑しているヨセフ達にカイドウと戦っていた事情を説明するべきなのだろうが、今はとにかく時間がない状況だ。
「
「
「うん、五老星か騎士団のだれかと連絡させてー」
はぁ……と戸惑いながらも懐から
繋がった電話に出たのは五老聖の1人であるシェパード・十・ピーター聖だった。「あ、ピーター」というアマテラスの声を聞いて向こうも困惑していた。
『その声はアマテラスか……?お前が何故、和の国に……』
「えーと、時間がないからあとでせつめいするね。今はとにかく
「補足しますとアマテラス宮は先程まで四皇カイドウと交戦しておりました。すぐに帰還しなければアマテラス宮の身に危険が生じるかと」
『カイドウと……!?』
CP-0 ゲルニカからの補足を受けたピーターは明らかに動揺していたが直ぐに事態の重大さが分かったのか「分かった」と返答した。
その直後、身体に
「ありがとうねー」
アマテラスがヨセフ達に礼を言った直後に周囲の背景が切り替わる。マリージョアに無事帰還できたことを確認したアマテラス。
ピーターにもお礼を言おうと振り返るとそこには呆れたようにため息をつく五老星達と────ガーリングが居た。
どうやら任務結果の報告のために、この場に来ていたらしい。
凄まじいとしか言い様のない形相のガーリングを見たアマテラスはこの後、自分が迎える末路を悟った。
そのままガーリングに別室へと連れて行かれるアマテラス。
ガーリングのアマテラスへの凄惨なお説教はこの後6時間にも及んだという……
次回の投稿は少し遅れるかもしれないです。
・アマテラス
片手パンチ→はい・くろっく
片足キック→はい・くいっく
両手パンチ→ふる・くろっく
両足キック→ふる・くいっく
両手+両翼パンチ→おーばー・くろっく
・キング
アマテラスにガバッと抱きついて足止めをした漢の中の漢。傍から見るとロリコンな変質者でしかないが。
・カイドウ
一晩中、消えたアマテラスを探し回るハメになった。
後日マリージョアに単身乗り込もうとして大看板総出で止められたとかなんとか。
・ルフィ
次の日に和の国に上陸した。
なお、カイドウはアマテラスから受けたダメージが響いていたのか原作のようにワンパンではルフィを倒せなかった。まあそれだけだが。
・百獣海賊団
あのままアマテラスが戦闘を続けていた場合、どデカい被害を負うことになっていた。
ただし「百獣海賊団>覚醒アマテラス>カイドウ単騎=不死なし覚醒なしアマテラス」なので百獣海賊団総出ならアマテラスが負けていた可能性が濃厚。
・ガーリング
カイドウよりもアマテラスにダメージを与えている。ゴッドバレーで活躍した王者は伊達ではないらしい。
・鳳凰
▪️獣型
純粋なパワーと火力はこちらが上。
多人数を相手にする時や火力が求められる時にこの形態を使う。
▪️人獣型
より細かい動きが出来るので白兵戦ではこちらを使う。
速力もこの形態の方が上。
・訓練がきっかけでアマテラスに名前を覚えられているもの
▪️CP-0
ヨセフ
ジスモンダ
ジャブラ(2年前はCP9)
▪️海軍
黄猿(ボルサリーノ大将)
赤犬(元帥になってからは呼ばれていない)
ガープ中将
オニグモ中将
ヤマカジ中将
ベリーグッド大佐
※アマテラスは訓練で一度でも世話になると名前を覚える。
なお、赤犬、黄猿、ガープ以外はアマテラスに手も足も出ていないので訓練には1度しか呼ばれていない。
訓練以外にも教育や赤子の頃に世話になったなどで覚えてるものも別途いる(つる中将など)