銀の羽、金の羽   作:緋織

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ネーヴェの初試合です


第三話

「さて、ネーヴェはパートナーのヒトカゲを選択!対するNはチョロネコだ!」

 

「・・・ねぇ、その実況中継的なのは何?」

「ノリ」

 

 

 

***********

大変素直な答えにかすかに頭痛を感じるも気を取り直してNに向かい合うネーヴェ・・・その目は新米トレーナーにありがちな熱を孕みながらもきっちりと冷静さを保っていた

 

「カルラ、勝つよ」

『ギァウ!』

 

「では気を取り直して・・・バトルスタート!」

 

「チョロネコ!《ひっかく》」

「カルラ!チョロネコの足元と視界を遮る様に《ひのこ》連射!」

 

ここは現実、ゲームと違いひのこを地面にぶつければ土煙がおきるのは野生とのバトルで既に確認済み。それを利用しまだ覚えていなかったえんまくの代用として使用する。

トレーナーの意を感じ取ったのかカルラは一発で走ってくるチョロネコの足を止め、そのまま二発連続で地面に打ち土煙を巻き上げさせる

更に駄目押しとして放った三発目でチョロネコの視界は完全に潰された

 

「!チョロネコ!落ち着いて!」

Nはいきなり連続してひのこを打ち込まれ視界を奪われパニックになったチョロネコに声をかけるが我にかえるより早くカルラからの追撃が襲う

 

「そのまま《ひのこ》!」

 

薄らと土煙に写ったチョロネコに躊躇いなくひのこを指示するトレーナーとそれに従うポケモン・・・審判役を買ってでていたスピネルはその様子に頬を引き攣らせた

 

「(うわぁ容赦無いね)・・・チョロネコダウン!よって勝者ネーヴェ&カルラ!」

「まぁ初陣としてはこんなもんか・・・ご苦労様、カルラ」

バトルの最中にカルラの意思を確認したのかチョロネコをボールに戻すNの様子は何処か茫然としていた

 

「・・・そんな事を言うポケモンがいるなんて・・・」

「カルラがなんて言ったのか知らないけどポケモン達の声を聞かないままじゃ彼等から見れば《解放》も《利用》も大差ないんじゃない?」

「ポケモンは人に利用されるのが当然といいたいのかい!」

「違う。彼等が自分の意思で《協力》しているのなら解放なんで有り難迷惑。でも嫌々力を使わされているのなら解放は《救い》になる・・・その時々によって、相手によって変わるんじゃないかと言いたいだけ」

 

ネーヴェとしてはポケモン達が戦いたくないのならそれを尊重する位の事はする。だが世の中そんな人間だけではない事を知っているからこその言葉だった

 

「・・・」

「まぁ《人間に傷付けられ利用されているポケモン》を解放するのなら僕も賛成だよ・・・世界は広いんだしこれから色々見て回って決めたら?」

「ボクにとってポケモンはトモダチだ。傷付けるのは許せない・・・でもそうだね。もう少し色んな人とポケモンを見てみるよ。その上でボクの答えを決める・・・その時はまたバトルしてくれるかい?」

「勿論!」

 

ネーヴェの言葉で何かが吹っ切れたらしく最初の死んだような目と違い僅かに光を宿した目がネーヴェに向けられた

 

 

「(丸く収まってよかった)でもアタシの事を忘れるのは酷いよ!二人とも!!」

「「あ・・・」」

「やっぱり忘れてたんだ!N、次あったらアタシともバトルしてよ!」

「うん!」

 

 

 

 




初のバトルの描写ですか・・・微妙ですね

カルラ・・・ヒトカゲ♂
Level・・・11
ワザ・・・ひっかく、にらつける、ひのこ

です

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