第21話 馬之助③
スタジオジブリでの毎日はとても忙しかった
それでもボクたちは寝る間を惜しんで好きなことに没頭して
夜が明けるまで語り合った
それはとても楽しい日々だった
だけど………
(´・ω・`)「お腹空いたね……」グーギュルギュル
(⌐●_●)「ああ、でも食べに行こうにも金がないしな」グーギュルギュル
(´・ω・`)「それに食べに行く時間ももったいないよね」
(⌐●_●)「宮崎さんのように弁当を作るのも面倒だ」
(´・ω・`)……!!
(´・ω・`)「ねえ、だったらいいことを思いついたんだけどさ」
(⌐●_●)「なになに?」
(´・ω・`)「スタジオで自炊しない?」
(´・ω・`)「炊飯器と鍋はボクが持ってくるからさ」
(´・ω・`)「二人でご飯を炊いてさ、お金を出し合っておかずも買ってさ」
(´・ω・`)「そしたら時間もお金も節約できるよ」
(⌐●_●)……
(´・ω・`) .。oO(非常識だって断られるかな)
(⌐●_●)「いいじゃん!最高にいかすアイディアだよ」
(´^ω^`)「でしょでしょ!」
こうして宮崎駿には内緒で
ボクと馬之助はスタジオの給湯室でご飯を食べることになった
(´・ω・`)「まあ、当然といっちゃあ当然なんだけど……」
すぐに宮崎さんにこのことはバレてしまい
彡(●)(●)「会社は生活をするところではないわ!!」
と怒られた
第22話 没コンテ
彡(゚)(゚)「よっしゃ!Bパートはこれで終いや!」
彡(゚)(゚)「ところでヒロカツくん?」
(´・ω・`)「はい」
彡(゚)(゚)「ヒロカツくんならこの後どうする?」
(´・ω・`)「パートの切れ目なのでタイガーモス号の水や食料、燃料の補給をします」
彡(^)(^)「せや!その通りや!」
彡(^)(^)つ「そんな訳でこのラフコンテを見てくれや」
(´・ω・`)「ふむふむ」
ラフコンテには
ニンジンや玉ねぎといった食料の入った樽、ビールの入った樽、燃料の入った樽
様々な樽がタイガーモス号に積み込まれる光景が描かれていた
パズーが重そうな荷物を運んでいたり
ドーラの息子のシャルルが「うほ、ビールだ」と喜んでいたり
ドーラが「急ぎな、すぐ出発するよ」と激を飛ばしている
(´・ω・`) .。oO(その中には地元の協力者と思われる人たちも描かれ)
(´・ω・`) .。oO(生活感あふれる人々の姿が実に生き生きと表現されている)
(´・ω・`) .。oO(生活感を描かせたら宮崎駿の右に出る者はいない)
ボクはこの描写力に触れたくて、宮崎さんと仕事をしたかったんだと
つくづく実感する
(´・ω・`)「この場面があればリアリティが増しますね」
彡(゚)(゚)「せやねん、でもこれは使えんのやけどな……」
(´・ω・`) .。oO(このラフコンテは結局、未使用になった)
理由は言うまでもないけど上映時間を短くするため
残された時間を少しでもシータとパズーのドラマに取っておきたいのだろう
それなのになぜ宮崎さんはこのラフを描いたのだろうか?
(´・ω・`) .。oO(たぶん……)
映画に出せなくても、せめて描くだけ描いて納得の上で没にしたかった
そしてその描いた証明として、ボクに一言かけて見せてくれたんだろうと思う