第8話 マイルール
9:30
(´・ω・`)「掃除、掃除っと」
(´・ω・`)「ボクはスタジオジブリに入社して、密かに心に決めたことがあった」
それは宮崎さんから先に
「おはよう」と「お疲れ様」を言わせないことだ
(´・ω・`)「つまり……」
宮崎さんより早くスタジオに入って、遅くスタジオを出るということだ
(´・ω・`) .。oO(遅刻なんてもってのほか)
朝一番にスタジオに入ってゴミをまとめて
鉛筆削り器のカスを捨てる
ボクたちアニメーターは鉛筆作業なので……
描き損じの動画用紙や削りカスが大量にでる
9:40
(´・ω・`)「おはようございます、今日は早いですね」
彡(゚)(゚)「おはようさん……」
彡(゚)(゚)「なんで掃除なんてしとるんや?」
彡(゚)(゚)「掃除は係の人がすることやろ」
(´・ω・`)「……掃除の人なんているんですか?」
彡(゚)(゚)「おるやろ、毎朝ゴミ箱はキレイになっとるんやから」
(´・ω・`)「そうですね……」
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)……
(´・ω・`)……
彡(゚)(゚)!!
(´・ω・`) .。oO(あっ……ボクが毎日ゴミ捨てをやっていたことに気づいたみたいだ)
その顔がみるみる険しくなっていく
彡(●)(●)「ヒロカツくん!!」
(。゚ω゚)「はい!」
彡(●)(●)「ゴミくらい各自に捨てさせればええんや!」
彡(●)(●)「自身の問題なんや!どうして君がするんや!!」
(;´・ω・` )「えぇ……」
まあ、素直に「ありがとう」を言うなんて宮崎駿らしくないけど
まさか怒鳴ってくるとは……
でも、ここで引き下がるボクじゃない!!
(`・ω・´)「朝は暇なんですよ!それに皆さんにはゴミを捨てる暇があるなら……」
(`・ω・´)「すぐに線の一本、絵の一枚でも描いてもらいたいんです!!」
彡(●)(●)ムスッ
彡(●)(●)「ふんっ」カキカキカキ
第9話 マイルール②
10:00
彡(゚)(゚)カキカキカキ
(´・ω・`)カキカキカキ
彡(゚)(゚)「ヒロカツくん、カット299は?」
(´・ω・`)「今、桜井さんが取り掛かってます」
彡(゚)(゚)カキカキカキ
(´・ω・`)カキカキカキ
2:00
彡(゚)(゚)「今日はここまでやな」
(´・ω・`)「あ!ボクも出ます」
(´・ω・`)「よし、帰ろう」
ボクは自転車にまたがって、家に向かう
(´・ω・`)「ふぅ……今日も疲れたな」キコキコ
(´・ω・`)「ん?」
ブーーーン
(´・ω・`) .。oO(車が追い越しもせず、ノロノロとついて来てる)
こんな真夜中に?それに道は通れるじゃないか?
(´•ω•)チラリ
(。゚ω゚)!!
振り返るとそこには、いつもの見慣れたシトロエン2CVがいた
宮崎駿の愛車だ
そのシトロエンがボクの横に近づいてくる
ウィーン
サイドウィンドウが降ろされた
(。゚ω゚)「もしかして朝の独り言を聞かれていた?」
まずい!!そういえば、帰る時に「お疲れ様」を言い忘れていた
このままだと宮崎さんに先に「お疲れ」と言われてしまう
宮崎駿はそういう人間だ
(;`・ω・´)「クッソオオオ!言わせてなるものか!!」シャー
ペダルをおもいっきり踏み込む
ブーーーーーん
(;`・ω・´)「くっ!追いかけてくる」
普通ならどんなに自転車が頑張っても車に勝てるわけがない
でも、この道は交差点や一時停止が多い
そうそう速度は上げられない
その隙に全速力で自転車を漕ぐ
シャーーーー
ブーーーーん
(;´^ω^`)「アハッアハハハハ」
デットヒートを繰り返している内に楽しくなってきた
まるで逃げるルパンと追いかける銭形だ
シャーーーー
ブーーーーん
( ;´-ω-` )「ゼェゼェゼェ」
でも、ついに精も根も尽き果てて自転車を止めた
ウィーン
彡(^)(^)「お疲れさん、ほな、また後で」ブーーーン
( ;´-ω-` )「やっぱり……そ、それだけのことで……追っかけてきたんですね……」
宮崎さんは自分に対しても他人に対しても、仕事に関しては厳しい人だが
基本的にユーモラスな人だとボクは思う