雨と名無しのウマ娘   作:サルミアッキパイ

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友人召喚/急すぎる!

 はぁ……

 

「ハァーイ!シービーちゃん!」

「どうしたんだ?浮かない顔してるけど」

「マルゼン。それにエースも」

 

 マルゼンスキーとカツラギエース。

ふたりともアタシの最高の友人だ。

この二人が揃ってアタシに話しかけるのは意外と珍しかったりする。

 

「いや、最近色々あってね」

「そういや忙しそうにしてたな!なにしてんだ?」

 

 レイのことはあまり広めたくないんだよね。レイはまだ知らない人を怖がる傾向にあるっぽいし。この前ラーメンを食べに行った時も、注文以外は「辛い、辛いよ……」としか言わずあまり話してくれなかった。きっと周りの人が怖かったんだろう。きっとそうだ。

 

「あんまり人と関わりたくないって子がいるんだけど、二人はどうしたらいいと思う?」

「後輩ちゃんかしら?あたしならグイグイいっちゃうかな!一人もいいけど、やっぱりみんなとキャピキャピして楽しんでいる方がいいじゃない♪」

「アタシもいろんな人と関わる方がいいと思うな。本当に人と話したくないってんならそっとしておいてあげることも大事だろうけど、だれかと話さないと気づけない事って結構あるもんな〜」

 

 んー。この二人ならレイのことを広めることも殆どなさそうだしなー。

それにレイのことを相談できるウマ娘が欲しいし……

 

「結局だれの話だったんだ?やっぱ新入生か?」

「二人なら言ってもいいか。新入生のアタシの義妹だよ」

「「妹ぉ!?」」

 

「しー!声がでかいよ!」

「シービーちゃん妹がいたの!?」

「前にきょうだいはいないって言ってなかったか!?」

「最近できたんだよ!前はいなかったの!」

「「最近できたぁ!?」」

 

 だめだこりゃ

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「と言うわけで二人を連れてきたんだ」

「なにしてんの?」

 

 その場で説明するのめんどくさかったって言えばレイ怒りそうだな。

ここはレイのことを思ってという言い訳を繰り出そう。

 

「いきなりだとレイが可哀想だとおもったから事前に話しておこうと思って、

「おん」

「今玄関に放置してる」

「本当に何してんの?」

 

 結局怒られちゃった。

でも、どこがレイの怒るポイントだったのかなぁ。

 

「今玄関で待ってるんですか?」

「そういったじゃん」

「ゆっくり話してる場合じゃないじゃん!」

「そうだね。よんできていい?」

「断る選択肢が見当たらないんだが?」

 

 許可もとったしつれてこよ〜。

 

 ってことで連れてきた。

 

「あなたがシービーちゃんの妹ちゃんね!激マブね!」

「ま、まぶ?」

「おいおい、まずは自己紹介だろ?あたしはカツラギエース!急に押しかけちゃってごめんな?シービーの妹ってのはどうしても気になっちゃって。んで、こっちが、」

「あたしはマルゼンスキーよ!あなたの名前はなんて言うの?」

「えと、ロストレインです……」

 

 ちょっと硬いけど受け答えはできてるね。及第点ってところかな。

そう言えば、レイって口調が安定しないよね。ツッコミの時とかが素っぽいんだけど、それ以外は敬語が多い気がする。なんでなんだろ?

 

「一応自己紹介も済んだし、シービー。話を聞かせてもらおうか?」

「うーんとね。アタシがレイを拾ったの」

拾った!?シービーちゃん誘拐しちゃったの!?」

「違うよ!雨の日に散歩してたら一人でいたから家に連れてきたの!」

「シービー。世間一般ではそれを誘拐って言うんじゃないのか?」

 

 まずい!軽蔑の眼差しがグサグサ突き刺さってくる!

レイ助けて!チラッチラッ

 

「……はぁ。私記憶喪失なんです。気づいたら一人で、そこをシービーに拾ってもらったんです」

「記憶喪失……」

「じゃあ名前はシービーが付けたのか?」

「いや、アタシじゃない。その名前とウマ娘がレイに残ってた記憶」

「拾ってもらった時に戸籍とか捜索届とかがが見つからなくて、仕方ないからシービーの妹やってます」

「仕方ないって何?」

 

 まったくしつれいだね。こんなにもレイのことを考えてお世話しているというのに。

 

「そうかぁ。それは大変だったなぁ」

「捜索届も見つかってないなら、親はレイちゃんを探していないってこと?」

「そういやそうじゃねぇか……!子供おいてどっか行くなんて実の親がすることかよ……!」

 

 マルゼンとエースはやっぱり親身になってくれる。それが今日初めて会ったレイのことでも。

この二人は本当に最高だね。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 とりあえず二人の怒りも多少収まったところで他愛もない世間話に流れが傾く。

 

「そういえば、レイを拾ったのもほんの数ヶ月前なんだろ?どうやってトレセン学園に入学したんだ?走り方も覚えてたのか?」

「あー。それはねアタシが理事長とトレーナーに直談判して特別処置として入学させた」

「ん?それってつまり……」

「裏口入学ですね……」

「シービーお前なぁ……」

 

 まぁアタシも少しは反省している。流石に話が急すぎた。今度またやるなら事前に連絡しなきゃ。

 

 それはともかく。レイにはレースの経験が圧倒的に足りない。それは事実だ。

トレーナーがレイには()()()()()()()()()()()()シンボリルドルフと同じくらいの才能を持っていると言っていた。それが事実ならレイはとんでもないウマ娘といえる。なんせ走り方もおぼつかないような子鹿が、圧倒的な下地を積んできたエリートの獅子を思わせるということに他ならないから。今レースしたらゴール盤を駆け抜ける前に体力がつきて惨敗することになるだろうが。

 

「シービーちゃんどうしたの?急に考え込んじゃって」

「ちょっと考え事をね。レイにもう少し走る経験を積んで欲しくて」

「「あー」」

「レイは野良レースとかもやってないからレース勘も足りないし、体力面でもボロボロだから」

「ボロボロ……」

 

 レイが少し泣きそうになっているけど、事実すぎるからなにもフォローできない。どんな生活で今まで生きてきたのかわからないとはいえ、人間と筋力の差がないのは駄目だと思う。

レイがトレーナーと腕相撲でいい勝負してたの見てたんだよ。レイ、君は本当にウマ娘なの?

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 そんなわけでロストレインです。急すぎる遭遇からそこそこの日がたち、私も500mぐらい走った後に200mぐらいのスパートならできるようになりました。坂路を必死に走った甲斐があった。

 

 ん?短すぎるって?しかたないだろ!この体今の所レースで速い以外ほぼ人間なんだぞ!

私だって頑張ろうとしたさ。それでもこの体の運動能力はほぼ前世の私と変わらなかった。ウマ娘として少しづつ力がついているものの、全然足りていない。ウマソウルが足りないだけで、こんなにも大変な目に遭うとは思わなかったよ!

 しかも、あの遭遇の中で生まれた私の体が弱すぎる件についての対策として、マルゼンさんやエースさんも日々のランニングとかを手伝ってくれることになった。もう少しゆっくりやりませんか?なんていえなかった。

 

 0から初めてこの成長スピードなら、もしかしたら今年デビューの方がいいかもしれないとトレーナーにも言われた。それを聞いたマルゼンさんやシービーもさらにノリノリになりだし、トレーニングが2倍ぐらいキツくなった(エースさんはやんわり止めてくれたけど二人とも聞かなかった)。走れる距離を伸ばすってこんなにも辛かったんだね(泣)。ブルボン君の努力には届かないだろうけど私は今、君を心から尊敬しているよ。

 

 しかも、そろそろシービーの()()()ということで、トレーナーもどちらかと言えばシービーの方に力を向けてる。なので私は、一人寂しく坂路を走り続けるしかないのである。

ゴルシはどっか行った。

 

 

 

「ふむ。彼女がトレーナーの中でミスターシービーが気に入っていると噂になっているロストレインか。走り方は粗削りでおぼつかない。体力も追いついていない。一見すると取るに足らないウマ娘だが、多謀善断*1の思いで警戒を続けるとしよう」

*1
よく考えて行動すること




ナウでヤングな言葉遣い難しい。
最後は何ルドルフなんだ……


ちっとアンケートを試してみようかと
あ、あと評価・感想ください!!

この後の流れどんなのがいいすかね

  • ちょっと飛ばしてレースに突っ込め
  • まったりしながら、シービーとかとゆったり
  • 半々ぐらいで進めろ
  • 知らん(アンケート確認用)
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