当初の予定で進めるととてもとても地味な正にEFTでソロスカブ出撃を繰り返しそこそこ儲け続けるみたいな話になってしまうので夢で思いついた話を加えて大きく修正しました。
他の者たちから向けられるのは 畏怖と警戒の視線であった。
周りに居る獣人達の大半はネズミである。
依頼書の一枚、建設用のトタン板の回収作業と書かれたコピー用紙を手にする、恐らくは周りにいる様なネズミ獣人達では人数が必要すぎてロクな儲けにならないのだろう、コピー用紙の隅が電灯焼けしており、それなりの期間放置されていたと理解する。
だが、現状武装こそ少ないが、ガタイの良さはネズミ獣人達の比では無い俺ならば一度に全部は無理かもしれないが何度か運べば終わるだろう。
ギルド所属のネズミの事務員からトタン板のある地点低難易度探索地域『RL-45』へと向かう。
道中は徒歩であるが金属製の廊下とそれに這うように設置された黄銅製の蒸気パイプや放棄されている空きコンテナをパルクールの要領で飛び相手の武装次第ではあるが、接敵すれば無傷で済む可能性回り進んで行く。
が減る可能性がある。
壁にペンキでR-45と書かれた部屋へと辿り着けば内部は鉄扉によって見えないが簡単に辿り着く。
鉄扉に中が見えないほどの隙間があるのを見るに俺以外に侵入者が居るらしい。鉄扉を押して中に滑り込めば中にも扉が開いたコンテナが積まれている。
コンテナに登り辺りを見渡せばトタン板も先に入った侵入者も
簡単に見つかったが
、侵入者は事切れていた。
頭部から流れ出る赤いと言うよりは黒い血。
奇襲の一発で仕留められたのだろう。
争った様子は無いまだ遠目なので種族は不明だが獣人である事は分かる。
そしてその犯人もまた獣人であった、丁度遺体の物資を漁ろうしていた所であった。
殺し殺されがこの世の常とは聞いてはいたがやるせなさを感じる、が、放置すれば次に殺されるのは俺かもしれない、剣鉈を手に確りと握り直しコンテナの上を通り遺体の近くまで足音を消し進む。
コンテナ上からの
勝者となった俺は二人分の荷物を手に入れた。
最初から死んでいた遺体の背負っていた大き目のバックパックの中に二人分の荷物を詰め込んでトタン板を担ぎ帰ることにする、遺体はどちらも恐らくではあるがイタチ獣人であった。
何か因縁があったのか、それともここでたまさかであったのかはもう不明だが、ネズミの支配地域に居るイタチと言うのも危険な話だ、俺の記憶にある限りイタチは捕食者だったはずだ、二人分のドックタグも確保しておけば、さっさと帰ることにする。
帰りはコンテナ上を通るにはトタン板が邪魔だが、一応は先に通って来ている為ある程度の安全は確保している。
剣鉈は腰に差して、イタチから奪った蒸気銃を手に持ち、先に進んで行きネズミ達の居住区R-77へと何事も無く辿り着く。
互助会にトタン板を持ち込んだ所でスピーカーから短いノイズ音が流れる。
『管理区域、非管理区域区別無く、アーク上全ての人員に伝達緊急事態、多元並行世からの迷宮侵攻が感知されました、これよりアーク全土は迷宮災害体制へと移行します』
アークの合成音声が告げたとは、文字通りアークの各所が
迷宮災害体制に入っている状況としては次元錠によるロックで入口には半分鍵をかけられ、侵攻側の全軍侵攻を防いでいる状況であり、近辺の鍵の主と呼ばれる適性により選ばれた住人が入口へと向かい鍵をかけなければならない。
銃も手に入れ、この居住地では恐らく戦闘能力が最も高いだろう俺は鍵の主の護衛を受ける事になると覚悟してカウンターにトタン板を立て掛ける。
「チゥ人間、護衛頼むッスよ」
ネズミにしても小柄な少女が声を掛けてくる、彼女が鍵の主らしい。
まぁ、敵次第だがこの居住地はとりあえず安全だろう。
場所によっては迷宮側に寝返る鍵の主も居るらしいので。