メルルの魔女化を成功させヒロとユリカは目を合わせ頷き合う
(残り11人…………次は?)
「メルル君!!大丈夫か!?おのれ魔女だが悪魔だが知らないが、メルル君をこんな姿にして!!」
レイアがメルルを気遣いユリカとヒロを睨む
「これ以上の蛮行は止めてもらおう!!」
「分かった。良いだろう、君の話を聞こう」
(次は蓮見レイアって訳ね)
「な、何だ、急に殊勝になって…………」
「私が求めているのは議論であり対話だ。私の目的はこの牢屋敷から全員で脱出し、皆を救うこと。私のすることに意見があるなら君の言葉で話してくれ」
「わ、分かった。任せてくれたまえ、それでは…………語り合おうじゃないか」
審問開始
「そもそも魔女だの何だの一体何の話をしているだ?」
「で、でも、魔法を使える人は存在しますわ?私だってそうですし…………」
「それは私もそうだが、とは言え、この牢屋敷からの脱出などはヒロ君の一方的な主張だ、そちらのユリカ君はそれに賛同している様だがまともに議論するつもりもないようだしヒロ君かユリカ君が真の黒幕の可能性だってあるんじゃないか?」
(そりゃあ此方は必死に殺人衝動抑えてる状態だからね、)
「ヒロちゃんはそんな事しないと思う!!例えもしそうだったとしてもそれをする正しい理由があると思う」
「正しい理由だって?私だってそうだとも。私には皆を救うという目的がある」
「「いや、目立ちたいだけだろ」」
「な、何!?」
思わず揃った二人の声にレイアは思わずたじろぐ
「君が本当に守りたいのは、自分の地位と外面だ、君はただ目立ちたいだけ、承認欲求に飢えたモンスターなんだよ」
「な、な…………何を根拠にそんな事を!!」
「貴女の魔法は【視線誘導】、それを使い今までの地位を確立してきた、ああ、本来芽吹く筈だった才能を潰すなんて、なんて罪深いんだろう」
「さぞかし愉快だったろうね、観客の視線を独り占め出来るのは」
「ち、違う!!私はそんな事は…………」
「これが知られれば、貴女はもう二度と表舞台に立てないかもね」
「え?」
「だってそうでしょ?言ってしまえばそれは【不正】だもん。それかもしかして自分には未来があるとでも?」
「それに、君は魔女の因子を持った【世界の敵】だ。たとえここから脱出出来たとして、君が二度と表舞台に立つことは無いんだ」
「…………はは。そんな…………馬鹿な」
「本当だよ。テレビやネットは勿論、小規模な公演だってできやしない。君は、仮にここから逃げ出しても一生日陰者として…………一切誰の注目も浴びずに生きるしか無いんだ」
「わかった?ここに来た時点で【芸能人蓮見レイア】は死んだんだよ」
「う、嘘だ、そんなの…………」
「嘘じゃないさ、メルル、今までここから出られた子は居るのかい?」
「い、いいえ、可哀想ですけど1度囚われた少女が逃げられた事は無いです」
「嘘だ!!こんな…………こんな狭い閉じた社会で…………一生!?私は…………もっともっともっと見てもらわないと…………そうでないと生きる意味が無いんだ!!」
レイアの体が異形へと代わり少女達はその姿を見守る
「…………そうだ。難しく考える事なんてない。邪魔をするなら……殺してしまえば良いんだ、それなら……せめて死に行くその瞬間くらいは、私の事……見てくれるよね?」
「私に任せて下さい」
メルルはそう言うとその手から光が漏れレイアを包み込む
(これで残りは…………10人)
ユリカは周りをグルっと見回し次の標的を待った
12.【魔女 蓮見レイアの運命】