野郎共、青春を征く   作:神薙改式

4 / 7
 因みに前回の焼き討ちに関して、私物が大丈夫だったのは留守を任されていたカタカタヘルメット団がケイゴに瞬殺され、気絶していたのを無理矢理叩き起こされた挙句に「焼き払うから私物や金銭なんかは持ち出しても良いぞ、但し少しでも装備持っていこうとすれば即座に焼き払うから(意訳)」みたいな感じの事を真顔で脅されたからです。

 途中欲出したヤツがワンマガジン持って行こうとした瞬間ガソリンぶちまけガチで焼き討ちを始めた為、必死こいて私物だけは持ち出した結果であり、結構な資金が消し飛びました。

 瞳にハイライトが無い真顔のまま何もかもを焼き尽くしていく無常な姿に、男子生徒に対してトラウマ植え付けられたスケバンもそこそこ出た模様。

 …所で今作では地の文を三人称になる様書いてるのですが、これ中々難しいですね…思わず一人称で書きそうになってしまう…。


第三話 柴関ラーメンと第二の男

 あの後帰ってから集積所を潰しに回る際、ケイゴのバイクとシロコの自転車でサッサと回る為に四人で行く事になったのだが、手がいるという事で着いて来たホシノが途中で後ろに乗るのを交代しようと言い出し、ホシノとシロコの二人が賛成しケイゴが反対、先生は苦笑いしながら棄権した結果原作のシロコ吸いが起きる事となりケイゴの先生に対する態度が多少塩になった。

 

 尚ホシノも気付かれない様にケイゴを吸っていたが、当の本人は以前にも何度かされていたので華麗にスルーしており、されてる当人が反応しないので気付いていないと思いこれからも周りに言われない限りされる事が確定しているが、ケイゴ本人は何時か勝手にやめるだろうと呑気なものである。

 

 そんなアンジャッシュがあった翌日のアビドス対策委員会本部にて。

 

「え? セリカのバイト先を知りたい?」

“うん、ケイゴは知ってるかい?”

「いや確かに知ってるし今日何処に入るのかも聞いてたが…先生、流石にストーカーはヴァルキューレ案件だぞ?」

“違うからね!?”

「教師が生徒のアルバイト先まで知ろうとするのは結構グレーだと思うんだが…」

 

 昨日のシロコ吸い案件から先生の怪しい動きに対して多少当たりが強くなったケイゴはジト目*1で先生を見ており、そんなケイゴに先生は昨日の事もあって思わずたじろいでしまう。

 

 まぁそんな事もあったがそんな様子を見ていたホシノ達もセリカのバイト風景が気になったのか先生の援護に回り、分が悪いと感じたケイゴも降参してセリカのバイト先へと案内する事に。

 

 〜柴関ラーメン〜

 

「いらっしゃいませ! 柴関ラーメンで…!?」

「あの〜⭐︎ 六人なんですけど〜!」

「あ゛〜…すまんセリカ、民主主義に負けた」

 

 来客に対応しようとしたら見知った顔ばかりで思わず固まってしまったセリカ。

 

 そんなセリカに対していつも通りなホンワカした雰囲気で声をかけるノノミと、頭痛でも感じているのかこめかみを抑えているケイゴの後ろに着いている他のアビドス対策委員会+先生。

 

“どうも”

「先生までっ!? …やっぱり変質者?」

“違うからねっ!?”

「疑いたくなるがホシノ達もセリカのバイト先での仕事振りを見たいらしくてな、バイト先の見当も付いてたから諦めて案内させてもらった、本当にすまんな」

「ケイゴ先輩〜…」

「アビドスの生徒さん達か、セリカちゃんお喋りも良いがそろそろ注文を受けてくれ」

「うっ…はい、六名様広い席へご案内いたします…」

 

 思いもよらないタイミングで来た友人達に思わず唸っていたセリカだったが、バイト先の店主である柴大将に促されて渋々席へと案内しようとする。

 

「あ〜…すまんが俺は別で、あそこの隣に座らせてもらおうか」

『え?』

 

 …所でケイゴから別の席へ座るというインターセプト、何事かと思いケイゴの指差した方を見てみれば、何やらこんな砂漠のど真ん中であるアビドスに似つかわしくない暗緑色のコートにハットという、死にに来たのかと言われてもおかしくない生徒が一人、カウンター席の隅っこでラーメンを啜っていた。

 

「あの人…そういえば前に柴大将と話しててケイゴ先輩と知り合いだって言ってたような…?」

「な〜んか今迄もタイミング合わないとかで皆に紹介出来なかったし、先生にとっても他校の男子生徒なんていう珍獣知っといた方が良いだろうからな」

「うへぇ? 男子なの?」

「うわ〜⭐︎ 珍しいですね♪」

“うん? そうなのかい? まだキヴォトスに来て日も浅いし、他の生徒にもあまり会えてないから良く分からないんだけど…”

「まぁ、そこら辺は紹介する時に一緒に教えるから、今はここのラーメンを味わうとしようぜ、先生なら絶対気に入ると思うし」

 

 そう言ってから柴大将に注文を入れてさっさと自分の席に着くケイゴ、その隣には季節感おかしいんじゃないかと言われても文句を言えない格好をしているトキオが、先程の話を聞いていたからなのかラーメンを食いながらもジト目で睨み付けている。

 

「オマエなぁ…」

「いやな? 自己紹介するの悩んでたけど、別に問題無い範囲で自己紹介すれば良いだけの話しだって気付いたから丁度良いやと思ってな」

「それはそうだが…」

「というかなんであんな事言ってたのに来たんだ?」

 

 ケイゴの単純に気になったから聞いて来た質問に対し、トキオはアビドスの生徒達と談笑している先生に視線だけ向けて聞かれていない事を確認すると、ラーメンの汁を飲むようにしながら答え始めた。

 

「何分このアビドスは人手不足故に問題が起きた際手が足りなくなりかねんからな、後詰めとして入っておこうと思っただけだ…このタイミングで来るのは流石に想定外だったがな」

「あぁ…柴関に居たのはガチでただ単にラーメン食いに来てただけだったのか…そりゃあ悪い事したな」

「はいよ、特製ラーメン一丁お待ち!!」

「オッホ、キタキタ…そんじゃ、いただきます!」

「はぁ…大将、替え玉一つ頼む」

 

 先程まで話していたのに注文していたラーメンが差し出されると即座にラーメンを受け取り食べ始めるケイゴを見て、若干呆れつつも替え玉を頼んで無言のまま食べ始めるトキオ、二人ともラーメンを食べる際は麺が伸びない様あまり話さないタイプなので、先生と他のアビドス生達が和気藹々と話しているのをBGMにひたすら麺を啜る音だけを響かせていた。

 

「さぁて、そろそろケイゴとその友人君の方は食べ終わった頃かなぁ?」

「ん〜…久方振りに来たからもう一杯食べておきたいが、流石に待たせる訳にもいかないから後にするか」

「流石に今から休憩に入らないと夕方に支障が出るから悪いが休憩させてくれないか?」

「ありゃ? そういやもうそんな時間だったか、こりゃ失敬」

 

 全員がひとしきり食べ終えた後にホシノが様子を見て話を切り出すと、それを聞いたケイゴが少しばかり残念そうにしながらも残っていた汁毎残りを平らげると、そこまで食べているのにまだ食欲の衰えないケイゴに柴大将は思わず苦笑する。

 

“よくそんなに食べられるね…”

「まぁ、射程の長い女子と違って男子は戦場を駆け回らなきゃならんし、威力にしたって筋力に物言わせなきゃならないから普段から筋トレ必須だからな」

「ん、それでもこの速さで替え玉三つは食べ過ぎだと思う」

「ここのラーメンが美味いのが悪い、美味い物をケチ臭い食い方する方が失礼だろ」

「そこまで言ってくれるのは素直にありがたいねぇ」

「だが言ってる事は分からなくもないが、流石にもう少しゆっくり食べた方が良いと思うがな」

 

 皆が話しながらゆっくり食べている隣でひたすら無言のまま食べる事に没頭していたケイゴだが、唐突な襲撃も起こりうるアビドスで張り詰めた生活を送っていた為早食いが基本となっており、それでいて食い溜めなんかも修得しているのもあってその光景は某人間火力発電所である。

 

“それで君がケイゴの友人で良いのかな?”

「オデュッセイア海洋高等学校所属の倉橋トキオだ、ケイゴとは一年の時にキヴォトスで数少ない男子生徒が集まる掲示板で知り合ってからの仲だ」

「うへぇ…そんなに前から知り合ってたんだ…」

「あれ? オデュッセイア海洋高等学校って確か…」

「えっと…あ、ありました! 島々を拠点として複数の船から成り立つ学校とありますね」

「ん、大きな船」

「こんな船が何隻もあるとかすっご…」

 

 アヤネがスマホで検索した画像には海に浮かぶ巨大な船が映っており、それだけでかなり規模の大きな学園なのだと理解した面々から感嘆の声が漏れ出る。

 

“…あれ? 所でここから海までかなり遠くなかったっけ? 結構時間掛かりそうだけど帰りの電車とか大丈夫なの?”

「あれ? そういえばそうだね〜…というか海方面に向かう電車ってさっき出たばかりでもう無くない?」

「ええっと…そう、ですねぇ…確かつい十分前に出て今日の分はもう無かった筈です」

 

 ふと気がついた様に先生が質問すると、ホシノとノノミが電車のダイヤを想起しながら冷や汗を流し、話を聞いていたケイゴとトキオに柴大将以外の全員が顔を真っ青にする。

 

 もしかして自分達のせいでアビドスに泊めさせる事になったのか? という疑問が浮かぶが、当の本人はなんでもない様な澄まし顔をしており、ケイゴと柴大将は苦笑している。

 

「トキオにとっちゃ電車とか無用の長物なんでそんな心配要らんぞ」

「時々海産物とか持って来てくれるが、正直かなり衝撃的だよなぁ…」

“えっと…どういう事だい?”

「一々電車や乗り物に乗る方が無駄になるという話なだけだ」

『え…?』

「なんて言ってもトキオは俺が知る限りキヴォトス最速、ワープなんかの特異能力を持つ奴を除けば実質半日でキヴォトス一周やり切った事もあるからな」

『えええぇェェェェっ!?』

 

 尚証拠動画は使用したスマホが安物だった為ブレが酷過ぎ見れたものではなかったが、GPSの軌道はしっかりとキヴォトスを一周していた模様。

*1
大体(눈_눈)←こんな感じ




 二人目の男倉橋トキオ登場、超スピード担当ですがスタミナは走行時間で見ればそこそこ止まりだったりします…尚その『そこそこ』の間に移動出来る距離に関しては真面目に考える方が馬鹿を見るレベルです。

 そういえばこの世界線だとホシノはケイゴにちょっと依存気味ですね、ユメ先輩模倣して後輩に接している内に多少はマシになったけど、辛い時期に前世持ちメンタルで支えてくれていたし元々アビドスに人少ないもんね、仕方ないね。

主要メンバー以外の男子生徒について知りたいですか?

  • 知りたい
  • 興味無い
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。