時は戦国、天文17年の信濃の国塩尻峠。
雑兵たちが休んでいる中一人の男は鍋で食事を作っており2人の男は楽しそうにそれを見ていたが敵国の旗を掲げた兵が大量に現れた・・・
作兵衛「敵兵がわざわざ俺の飯を食いに・・・?」
鍋を作っていた男の名は作兵衛、突然の敵襲に大混乱中だ。
豆助「敵襲っすよー!」
豊太郎「ダメだ!絶賛混乱中だ!」
多くの味方の兵が敗走する中鍋がぶちまけられる。
作兵衛「うわー!?おれの朝飯が!」
豊太郎「あー・・・雑炊が・・・」
豆助「飯より命の心配っすよ!?」
作兵衛「どーすんだよ今日の飯ー!!」
作兵衛はやっぱり飯のことを考えながら森の中を走るのだった・・・
豊太郎「作兵衛、豆助待って・・・そんなに早く走れない・・・」
森の中で豊太郎は倒れこむ。
作兵衛「打飼袋(雑兵版の荷物入れ)そんなにぎゅうぎゅうにしてるからだろ!?」
豆助「鉈とか鋸ももってるすもんね・・・」
豊太郎「だって敵に奪われるのも嫌だし・・・それに刀一本より鋸の鉈の二刀流の方がかっこよくない?」
作兵衛「片手だと斬りにくいだろ、そんな戦法の奴あらわれんのか?」
豆助「もしそうなったら鼻から雑炊のむっすよ。」
残念もうしばらくしたら現れます。(宮本武蔵)そんなボケをしつつ森の中を進んでいると鐘がなる。
豆助「なんすか?あの鐘は?」
作兵衛「この辺の村の落ち武者狩りをするぞの合図だ。」
豆助「全然安心じゃなかったっすね・・・」
豊太郎「四方八方敵だらけだ・・・いざとなったらこの大量の干飯(ほいいい)でなんとかするしかない・・・」
豊太郎は袋を開けて大量の干飯を出す。
作兵衛(大量の米!調理してぇえ!」)「にしてもお前も珍しいよな、デカい土地持ってるのに戦出るなんて・・・」
作兵衛と豆助、そして豊太郎は最近知り合った同じ村の人間だった。最も豊太郎はデカい土地を所有しており小作人なんかを雇ったりしてるいわゆる地主の家系だったが・・・
豊太郎「やっぱ年貢とか土地の税金とか払うの面倒だし米作るよりこうして刀や甲冑売る方がよっぽど税金かからないし代わりの兵たてる金もかからないからね。」
豆助「結構切実な理由だったっすね・・・」
作兵衛「いつかドケチで死にそうだなこいつ・・・」
そうして豊太郎の事情を聞いていると鴉がたかっている死体を見つけた・・・
豆助「このままじゃおいらたちもあんなふうに・・・」
作兵衛「ありがてえ!いいものがあった。」
そうして作兵衛が死体から奪ったのは縄のようなものだった・・・
作兵衛「このままでも食えねぇこともないが・・・作兵衛さまに任せな!もう1段階美味しくしてやるぜ!」
豊太郎「そんな暇ないよ!落ち武者狩り来るかもしれないのに!」
豆助「そうっすね!食っちゃいましょう!」
そうして豆助と豊太郎はかじりつく。
作兵衛「おい見せ場奪うな!」
作兵衛はやめさせて説明する。
作兵衛「これは里芋の茎を味噌汁で煮詰めて乾かして作ったなわだ。だから刻んで似て戻せば味噌汁の出来上がりだ。鍋拾っといてよかったぜ。」
豆助「おいらも箸と器を!」
豊太郎「蓋もあるし味噌汁ならさっきの干飯をふやかして味噌汁飯もできるな。」
作兵衛「食わせてもらう気満々か!」
他力本願な二人に作兵衛は呆れつつも芋がら縄を刻んで干飯と一緒に入れて味噌汁を完成させた。
そして3人で味噌汁をすする・・・
豆助「お。おお・・・!米以外普通っすね!でも腹減ってるからなんでもうまいっす!」
豊太郎「流石僕の作った米…干飯にしても美味しい。」
作兵衛「素直に褒めろや!自画自賛も交じってるしよ!」
豊太郎「でも戦も心配だよ・・・うちの村に来るのかな・・・」
作兵衛「さあな。」
豆助「そうっすね!おいらの百国百城の伝説発祥の地として残ってほしいっす!」
作兵衛・豊太郎(こいつは夢がデカすぎじゃね?)
豆助のデカすぎる夢に唖然としていると誰かが茂みをかき分ける音が聞こえた。
作兵衛「やばい!速めに火は消すべきだったな・・・!」
豊太郎「まさか落ち武者狩りー!?」
豆助「大声出したら相手を刺激するっすよー!」
大声を出す豊太郎を豆助が落ち着かせているとそこから出てきたのは黒髪の長髪で高そうな着物を着た少女だった・・・