作兵衛たちの住む信濃国にも多くの天然の温泉が点在しており豆助の湯治に利用するのもその一つだ。
作兵衛「川の一部が暖かくなってる場所があるんだ。」
豊太郎「本当だ、湯気が立ってる!」
豆助「入るっすよー!」
3人は服を脱いでいくとそこには同じく裸のつると小菊、時雨がいた・・・
つる「なんでいるんですかー!!」
すこーん!
つるはそう言って先頭にいた作兵衛に桶を投げる。
作兵衛「千年続きそうなお約束!」
小菊「え?3人とも!?」
時雨「幽霊じゃなくて本物ですね・・・」
豊太郎「うん、討ち死にしてないし。」
作兵衛「それで戦が終わったからここに来たんだよ。」
つる「私と小菊さんと時雨さんの裸を見に!?」
つるは作兵衛に裸を見られて絶賛混乱中だった・・・
作兵衛「豆助が怪我したから温泉で治療しにだよ!」
豆助「だから早く入りたいんすけど・・・」
豆助は傷を抑えながら言う。
小菊「怪我してるの?入りなよ。」
豊太郎「温泉は基本混浴ですよね?まぁ武家のお風呂は違うと思いますけど・・・」
つる「それはそうですけど・・・まさか小菊さんはぺったんこだから隠す必要ないから恥ずかしくない?」
時雨「ナチュラルに失礼ですね・・・私も人の事言えない大きさですけど。」
そう、二人とも巨乳なのに対し小菊はあまり出てない・・・
小菊「私もなんか投げていい?」(怒)
小菊が苛立つとつるも徐々に落ち着く。
つる「すみません・・・殿方とは初めてだったもので・・・」
作兵衛「武家の風呂ってどんな感じなんだ?」
つる「私の家くらいの中流ですと・・・下で湯を沸かして出てきた湯気で洗うんです。」
全員「?」
サウナのようなものだが全員想像がつかず?マークを浮かべる。
つる「でもこっちが断然気持ちいいですね~・・・」
小菊「たまに盗賊ですけどね。」
時雨「そういうのは弓で射殺すので大丈夫ですけどね。」
つる「物騒~・・・」
やっぱりお風呂も危険なことにつるはげんなりする。
小菊「なんかバタバタしちゃったけど・・・お帰り3人とも!無事でよかったよ!」
作兵衛「おう!」
豆助「ありがとうっす!」
豊太郎「心配ありがとね。」
つる「ずるい~・・・私が先に言いたかったのに・・・ぶくぶく・・・」
時雨「満喫してとろけ切ってるのに何言ってるんですか・・・」
温泉に沈みながらつるがいった・・・
つる「そうです!戦はどうだったのですか!」
作兵衛「林城じゃ米たらふく食えたし納豆もうまかったな・・・村井城はニラ雑炊が上手かったなー・・・」
豊太郎「戦利品は豆助が賭けで奪ったものと僕が隠密で死体からとった武器以外全然だよ・・・」
そう言って豊太郎が岩に置いてるのは刀や槍といった山や賭けの商品だった・・・
時雨「十分凄いですよ・・・」
つる「っていうか勝敗とか両軍の動きとかを・・・」
豆助「武田軍に南の村井城を奪われて・・・後は知らないっす。」
作兵衛「あの時は死ぬかと思ったぜ・・・」
豊太郎「今思い出しても恐ろしい・・・馬場っていう男が槍一本で何十人もの敵をけちらしたんだよね・・・」
つる「馬場信春様ですか?聞いたことがありますよ。頭が切れる智将だと。」
作兵衛「あれで智将かよ・・・」
豆助「鬼みたいに強かったのに・・・」
豊太郎「武田軍化け物すぎる・・・」
つるの説明を聞いて理不尽を知る3人であった・・・
小菊「村井城って結構近いよね・・・稲刈りの時期なんだけど奪いに来たりするのかな・・・」
このまま進行すると武田軍に略奪されてしまうことを心配する小菊。
時雨「そのときは私たちも手伝いますよ。私たちのところも手伝ってもらいますけど。」
つる「そうですよ!すぐに刈りましょう!人手は多い方がいいですもんね!」
小菊「つるちゃんは刈るついでに食べないでね。」
つる「流石に精米してないのは食べませんよ・・・」
すると作兵衛がなにやら調理を始めようとしていた。
小菊「何してるの?」
作兵衛「あぁ、敵兵から米分捕ったから炊いて飯にする。」
豆助「釜も鍋もないのにっすか?」
作兵衛「なくても方法があるんだよ。つやつやほかほかの飯になるぞ。」
つる「後学のために知りたいです!」
するとつるが胸も隠さずにやってきた!
作兵衛「恥じらいどこいった!?」
豊太郎「庶民に染まりつつある・・・」
作兵衛はそのまま米を手ぬぐいに包んで濡らし土に埋めてその上で火をたいた。
作兵衛「こうすれば熱で飯が炊ける。」
豆助「マジっすかー!!アニキは色々知っててすげぇっす・・・その点おいらは・・・魚を素手で取るくらいしかできないっす。」
時雨「クマですか貴方は・・・まぁ、私も鳥くらいなら石ぶつけて殺すことくらいしかできませんね・・・」
豊太郎「おれも近くの森できのこを取ることしか・・・」
作兵衛「全員野生動物みたいな特技持ってるな・・・最高だけどよ。」
小菊「みんなちがって皆良いって奴だね。」
そうして作兵衛は炊いた米を冷まして握った後味噌を塗った。
作兵衛「これで豆味噌握り飯の完成だ!」
時雨「これが小菊さんに振る舞ったっていう・・・」
作兵衛「いったのかよ。」
小菊「うん、思い出だしね。」
つる「私も食べていいのでしょうか?」
作兵衛「何言ってんだ。留守番してくれてたんだろ?」
つる「時雨さんが止めてくれたとはいえ天井と床に穴開きかけてボヤ騒ぎまで起こしちゃったんですけど・・・」
時雨「すみません・・・修理とか色々するってキラキラした目で言われて・・・」
作兵衛「・・・いいから食えって。」
つるのドジに作兵衛は考えるのを辞めた。
そうして皆が頬張る。
作兵衛「やっぱ敵から奪って食う飯はうめぇな!」
豆助「っすねー!」
豊太郎「今回は命がけだったから特にね!」
つる「言い方・・・でも少ない人数で食べるごはんはそれはそれで美味しいのですが皆で食べるのはその何億倍も美味しいので同意です!」
作兵衛「デカすぎる。」
時雨「でもそうですね・・・皆の笑い声や温かさがそうさせるのかもしれないですね。」
すると・・・
小作人「おーい!若!時雨ー!」
小作人たちがおそらく潜んでいたであろう盗賊を倒しながらやってきた!
豊太郎「おー!皆無事だったか!」
小作人「若こそ危険な場所って聞いてたから・・・無事でよかったです!」
つる「やっぱり強いんですね皆さん・・・」
作兵衛「人数も増えたし大盤振る舞いするか!」
そうして戦で無事だったことを派手に祝う皆であった・・・