作兵衛たちは長時そっちのけで飯を食べ続ける。
作兵衛「続いての俺のおかずは納豆だ!」
豊太郎「あー、美味しいよねそれ。」
豆助「なんすか?それ。」
作兵衛「厩番に分けてもらったんだ。馬の飼料の煮豆を発酵させてつくられてるんだ。」
豆助「へーどれどれ・・・腐ってるっす!捨てましょう!!」
豆助は納豆の腐った匂いを嗅いで即捨てようとする。
作兵衛「うおおー!?待てー!」
豊太郎「まぁ、匂い苦手な人もいるしね。」
作兵衛は止めさせて豆助に納豆を食わせる。
豆助「うん?意外とうめぇ!」
豊太郎「そこに同じく大豆をこして作った醤油ってのをかければ・・・」
豆助「味がさらにこくなってうまいっす!しかも元気が湧いてきたッス!今なら武田軍も
一人で倒せそうな気がするッス!」
作兵衛「それは気のせいだ!」
豊太郎「でも強いからあながち一部隊倒しちゃったりするかも・・・」
余りの元気の良さに作兵衛と豊太郎が戸惑っていると長時は近づき・・・
長時「総大将が来てるのにそっちのけで飯か・・・」
そういうと弓矢を取り出して鴉を見事に射抜いた。
長時「今回は許すが次無礼を働いたらあの鴉のようにしてやるからな。」
そう厳しく言った。しかし・・・
作兵衛(あの弓の腕があったら鶏肉には困らないだろうなー・・・)
豊太郎「流石は大名・・・まさか時雨と同じレベルの弓術使いとは・・・」
長時の部下「殿と同レベルの弓術使いがいるのか!?」
じゃっかんずれた反応をしていたが・・・
長時「武田軍は南信濃にとどまっている!なので・・・」
長時の激励が入るが雑兵たちは右から左になっていたが次の言葉で吹き飛んだ。
長時「規範を正すために陣中での賭け事は一切禁止とする!」
雑兵「えぇええ!?」
豆助「そんなにっすか?」
それもそのはず賭け事は雑兵にとって数少ない娯楽なのだ・・・
長時「私物だけでなく軍から支給された武具までかける者もいるという!見つけ次第打ち首とするいいな!」
そう言って長時は去っていった・・・
作兵衛「お堅いこったなあの大将も・・・士気に影響するぞこりゃ。」
豆助「そうなんすか・・・おいらにはいまいち楽しさがわからなくて・・・」
そうして豆助の手に持っていたのは賭けで奪ったのであろう金品や刀だった・・・
豊太郎「すっごい大勝ち!?豆助狩人だけでなくばくち打ちの才能もあるんだな・・・」
作兵衛「ってかいつの間にやってたんだよ・・・」
豊太郎「こりゃ敵対してる村に潜入して打たせたらこっちが潤って敵が貧しくなって一石二鳥だな・・・」
作兵衛・他の雑兵(恐ろしいこと考えてた!)
豆助の才能を利用しようとする豊太郎に作兵衛や他の雑兵が戦々恐々する中時は流れていく・・・
豆助「武田軍来ないっすね~」
作兵衛「戦になりそうでならないなんてよくあることだ。」
豊太郎「もしこのままなかったら豆助の賭け事の戦利品を3人で山分けってことでいいですかね。」
豆助「おいらは別にいいっすよ?ハラハラもなにもなかったですし。」
作兵衛「マジて天才肌だな・・・まぁ林城は難攻不落だからなここにいればただ飯も食えるからそれけでも報酬だぜ。」
作兵衛が二人の会話に呆れていると・・・
兵士「7番曲輪のお前たちにはこの城を出て村井城に行ってもらう!」
早くも安全が崩壊した・・・
豆助「村井城?聞いたことないっすよ?」
豊太郎「確かここから南にある小さな館だったよね・・・?」
作兵衛「あぁ、村井なんとか氏の居城・・・いや豊太郎の言う通り館に近い頼りない建物だ。」
豆助「南って武田軍いるんすよね?つまり・・・」
作兵衛「死んだなこれ。」
豆助・豊太郎・仲間「ぎゃーあああ!!」
突然の通告に悲鳴を上げる曲輪の雑兵なのであった・・・
そのころのつるたち・・・
時雨「皆さーん。色々狩ってきましたよ。」
つる「すごい!猪にスズメまで弓で仕留めたんですか!?」
小菊「時雨ちゃんにはうちの村の害獣退治もしてもらってるからね。食料調達にも役立ってるんだ!」
つる「これ町で買ってきたお団子です!一緒に食べましょう!」
時雨「ありがとうございます。あの高そうな小袖を売ってその安いものとあまりで団子を?」
つる「はい、途中に砂糖が売ってたんですけど悩みました・・・」
小菊「全力で止めたけどね・・・」
つる「あぁ・・・でもこの動物の肉を砂糖で煮詰めたら美味しくなるかも!やっぱり買ってきます!」
時雨「えぇえ!?」
小菊「マズイ再燃した!時雨ちゃん止めるよ!」
時雨「は、はい!」
大名並みの腕の弓が害獣退治に使われているのはここだけの話である・・・