地主と雑兵   作:ikkun

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ニラ雑炊と絶望

村井城についた作兵衛は地理を確認する。

 

作兵衛「平地で堀も浅い・・・攻められたら一たまりもないな・・・」

 

豆助「他の皆は逃げる相談してるっすよ!」

 

豊太郎「でもいきなり逃げたら村に何されるかわからないし・・・」

 

すぐに逃げるか考えていると・・・

 

兵士「飯だぞー。」

 

兵士たちから食べ物が提供された・・・

 

雑兵「幸せ―がんばろー・・・」

 

一気に幸せ気分になる雑兵たちであった・・・

 

豆助「単純っすね雑兵は・・・」

 

もちろん3人ももらって食べ始める。

 

豊太郎「今日はニラ雑炊か・・・ちょっとニラって苦手なんだよね。」

 

豆助「どうしてっすか?ニラの薬味が効いててうまいっすよ?」

 

豊太郎「いや他人の歯にニラ挟まってるのを見るのが見苦しくて。」

 

豆助「ちゃんと磨けば大丈夫っすよ!?意外と繊細なんすね!?」

 

作兵衛「雑炊・・・まさか・・・」

 

作兵衛は雑炊を見て寒気を感じる。

 

豆助「嫌いなんすか?代わりに食べるっすよ?」

 

作兵衛「違う!大好きだ!普通は白飯だろ?腹が膨れるように雑炊にしたんだ。つまりこの城には兵糧が少ないってことだ。」

 

豊太郎「でも林城には兵糧があるみたいだったし・・・」

 

豆助「もしかして・・・」

 

作兵衛「この城は見捨てられた。」

 

豊太郎「やっぱり・・・足止めが目的か・・・」

 

豆助「えー!!」

 

自分達下っ端が派遣された意味を理解した3人は青ざめる。

すると城主が現れた。

 

城主「皆の者!この城が不安なのはよくわかる!だが落ち込むことはない!」

 

雑兵「おぉ?」

 

城主はまるで勝機があるように言うが・・・

 

城主「由緒あり小笠原家のために死ねる!これほどの栄誉があろうか!」

 

雑兵「ぎゃぁああ!」

 

キラキラとした目で武士らしいことを語る城主の言葉は、雑兵の作兵衛たちにとっては絶望そのものだった・・・

 

作兵衛「栄誉のためなんぞに死ねるわけねぇだろうが・・・脱走が見つかると豊太郎の言う通り打ち首だ。夜に紛れて逃げるしかねーな・・・」

 

豊太郎「そうだね、なるべく迅速に・・・」

 

兵士「おかわりあるぞー」

 

兵士「明日も明後日も雑炊食えるぞー」

 

作兵衛「でもギリギリまでいるぞ!」

 

豊太郎「いや夜過ぎちゃうよ!」

 

豆助「雑兵は飯のためなら死ねるっす!」

 

豊太郎「もう死ぬかもな俺達・・・」

 

結局夜に逃げることはできずに日々が過ぎるのだった・・・

 

ー一方林城では・・・-

 

家臣「いやー上策ですな殿!下っ端の雑兵なら失っても痛くもないですからな。足止めの使い捨てにはもってこいですな!」

 

すると長時はその家臣をぶん殴る。

 

長時「下っ端でも我が家の一員であることに変わりはない!二度と使い捨てなどと口にするな!」

 

すると別の家臣がやってきて・・・

 

家臣「殿!7番曲輪の兵士たちが林城に行ったと知ってメチャクチャ暴れてる奴らがいます!」

 

長時「なに?すぐに鎮圧を・・・」

 

家臣「自分達の主人見捨てたと思ってものすごい怒ってます!しかもメチャクチャ強くて兵士が次々撃沈してます!」

 

長時「すぐに説明しないと・・・」

 

豊太郎の小作人たちが暴れて弊害のでる長時の陣なのであった・・・

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