効果破壊が発生した場合、その攻撃力の半分のダメージをLPに与える。
決勝大会~王国へ
マジック&ウィザーズ。
それはプレイヤーが魔法使いとなり、モンスター召喚やを駆使して戦うカードバトルゲーム。玩具としてのシェア率は世界トップを誇り、あらゆるカードが生み出すコンボや戦略性の魅力にのめりこむのはもはや子供の特権ではない。
今やマジック&ウィザーズ(以下M&W)は、老若男女楽しめるスーパーカードゲームとなっていた。
そしてそんなカードゲームの魅力に取りつかれているのは、とある高校生男子が所属する教室も例外ではなかった。
窓際の様子に目線を向ける少年は、学生カバンの中に入っているデッキホルダーをちらりと覗き、軽く微笑んだ後に窓際に目線を移した。
「わはははは! どーだ杏子! “岩窟魔人オーガロック”のこうげきだ! すげーつよそうだろ!?」
「うーん……それなら私は、魔法カード“神の息吹”をぶつけるわ」
「へっ? 何それ?」
その反応を見ていた少年は思わず、「あーあ」という声を漏らした。少し恥ずかしくて目を伏せるが、デュエルに集中していた彼らには聞かれなかったようで安心した。
「オーガロックは、土となって消滅! 私の勝ちね! 城之内弱すぎー!」
「うがーーーーー!! またまけたーーー!」
デュエルを決めた女の子、真崎杏子の宣言に、見事にやられた方の少年、城之内克也が敗北の雄たけびを上げる。最近の休み時間の恒例行事になりつつあるそれは、もはや周りの目線を集めるほどの力もなく、一人うなだれる城之内の姿が滑稽でまた少年の笑いを誘う。
「遊戯! なんでだ!? なぜ俺は弱いんだー!?」
「~~~! ちょっと落ち着いてよ城之内君!?」
そう言いながら城之内の親友であり、ゲームの腕となれば一家言あることで有名な武藤遊戯が困った顔で城之内のデッキを確認し、その内容のひどさに顔をしかめる。
「げっ! なあにこれえ! デッキの40枚全部戦闘系のモンスターカードばっかりじゃないか!」
笑い声を我慢しながら話を聞いていた少年は、遊戯のそのセリフに思わず軽く噴き出す。隣の席の女の子が軽く心配してくれたので、問題ないことを告げて深呼吸をした後、再び目線を遊戯と城之内に向けた。
(そりゃあ勝てないわけだ……確かにここ数日聞いている限り、城之内君の手札からで魔法も、罠も出てくる様子がなかったから様子がおかしいと思っていたけど、まさか一枚も入っていなかったとは……)
「そうだ! 今日ボクんちにおいでよ! 一緒にデュエルの特訓をしよう! それに……」
そう言いながら遊戯はこちらを向いた。
びっくりして、目を丸くした少年は、笑っていたことがばれないように、もう一度軽く深呼吸をして、遊戯と目を合わせる。
遊戯はそんな彼を見てにっこりと笑い、言った。
「今日は
「えっ! 勝利!? お前、マジック&ウィザーズつえーのか!?」
「はは……まあ、それなりにね」
「城之内……あんた知らなかったわけ? 童実野町の有名人なのよ、勝利君は」
「ははは……まあがんばるよ」
力なく笑い三人の声に答え、そのまま遊戯の目をじっと見つめる。
「……本当は、僕は決勝戦で君と戦いたかったんだけどね。遊戯君」
「う、うん……ごめんね。勝利君」
「いいんだ。君の気持ちはわかる……なんていうつもりはないけどね。彼が帰ってくるまで、大会に出る気はないんだったよね?」
「……うん」
彼、というのは、M&Wの世界においては遊戯と同じくらいの有名人、あの伝説の青眼の白竜を従えるデュエリスト、海馬瀬人のことだ。
高校生でありながらあの一流企業、海馬コーポレーションの社長を務めるという経歴もさることながら、M&Wを含めたありとあらゆるゲームのスペシャリストであるトンデモ才能マンである彼は、最近学校に顔を見せなくなっていた。
以前遊戯を、一緒に大会に出ないか、と誘ったときに同じ文言で振られてしまった。「もう一度海馬君と正々堂々戦いたい」という彼の気持ちは、その時から一つも動いていなかった。
城之内や杏子、そしてその時一緒にいた彼らの仲間、本田ヒロトから、彼がいかにひどい仕打ちをしたのか、どんなひどい目に遭ったのかを延々に騙られたことがあった。
その時にも遊戯は『辛かった』、『大変だった』とこぼすことはあっても、海馬を貶す様な発言は一つも出てこなかった。
(そりゃあ、友達をひどい目に遭わされたことを許しているわけではないだろうが、遊戯君にとって海馬君は、憎い敵であるとともに、ライバルなんだろうね)
「だから僕は、君が海馬君を待つように、君を待ち続けるよ。君が、僕と戦ってくれるその日を」
そう笑顔で言うと、遊戯は照れくさそうにし、城之内と杏子は嬉しそうに笑っていた。
「お前、いい奴だな勝利! 気に入ったぜ! お前も仲間だ!」
「そうね! 改めてよろしく! 勝利君!」
「いててててて、こ、こちらこそ」
城之内にヘッドロックを決められながら杏子と握手をする勝利の姿に教室が笑いに包まれる。
頭は痛いが、心地いい思いでいっぱいだった。
「おっ! そうだぜ勝利! 大会では戦えないかもしれないけどよ、せっかくなら今、遊戯とデュエルしてみればいいじゃねえかよ!」
「うん、そうね! 大舞台で決着、っていうのはまた今度にして、今日はひとまず友好の証ってことで一度デュエルしてみたら? ねえ、遊戯。それならいいでしょ?」
「うん! 僕も賛成だよ! やろう、勝利君!」
そう言いながら準備する遊戯と、対面の席を空けてくれた城之内に対する申し訳ない気持ちをいっぱいにして、勝利は軽く頭を下げる。
「……ごめんね、遊戯くん。それはできないんだ」
「えっ? どうして?」
「そうよ。遊びでやるくらいならいいんじゃない?」
「いや、僕は君とデュエルをするならば初めてのそれは、最高の舞台での、最高のデュエルにしたい。もちろん、仲間だと言ってくれたことはうれしいし、みんなとこれからいっぱいデュエルをして、仲良くなっていきたいと思うけれど、最初のデュエルだけは、真剣にぶつかり合いたいんだ。ただの、僕の我が儘なんだけど……」
「勝利君……」
「それに……」
そう言って鞄を持ち上げ、時計を指さす。
「そろそろ、行かなきゃいけないから」
「あっ、そうか。今日の放送は、生放送だもんね」
「うん。決勝を放送するのは6時だから、もうそろそろ行かないと間に合わないんだ。そういうわけで、僕は今日早退するよ」
少し呆けた顔の遊戯にもう一度、ごめんね、と言った後、みんなにさよならを告げた。
「そっか……頑張ってこいよ! 勝利!」
「絶対負けちゃだめだからね!」
「うん。ありがとう」
城之内と杏子、そしてクラスの皆に見送られながら、勝利は教室を後にする。
(テレビ局の人が迎えに来るって言っていたから、おそらく校門に行けばいいんだろう)
そうして出ていこうとした時、教室から聞こえた声に呼び止められる。
「しょ、勝利君!」
声の後で教室から出てきたのは、軽く息を切らした遊戯だった。
「……どうしたの、遊戯君?」
「あっ、いや……えっと……」
想いのままに走り出したのだろう。言葉がまとまらずに何を言えばいいのかわからない、といった様子だった。
勝利は微笑み、そんな遊戯の言葉を急かさずゆっくり待ち続ける。
「あのっ! 勝利君がそんなに僕とのデュエルを楽しみにしてるだなんて知らなくて……軽々しく誘って、本当にごめん!!」
ほんの少し待っていた勝利に、遊戯君が用意したのはそんな言葉だった。
この真面目さと誠実さこそが遊戯の美徳であると、勝利は理解した。
「気にしなくていいよ。さっき言ったとおり、僕の願望で、我がままだ。君が気にする事じゃない。ただ、僕が、君を待ちたいだけさ」
「ううん……僕だって同じ気持ちだよ。僕も、君と全力でデュエルしたい!」
「……そっか。ならよかった……
……遊戯君。今日の大会、見ていてくれ」
「あっ。でも、それじゃあ、僕だけ君のデュエルを先に見ることになっちゃうんじゃ……」
「ああ、気にしなくていいよ。今日のは、見ても大丈夫なデュエルだから」
「……えっ? 勝利君。それってどういう……」
「くっくっく。また明日ね。遊戯君」
呆けた顔の遊戯を笑いながら、校舎を後にした。
「やあ。確か勝利君だったよね。『クリエイター勝利』君」
「……ああ。そういう君は、インセクター羽蛾君だよね。よろしく」
「ひょひょひょ。ああ、よろしく」
静かに握手する勝利たちを囲む決勝の舞台は、これまでの戦いが前座だったと言わんばかりの盛り上がりを見せていた。
そして決勝の対戦相手、インセクター羽蛾は、嫌らしい笑みを浮かべながら明らかに見下した目で勝利を見る。こんな奴に負けるはずがない。とでも思っているんだろうか。
そんな様子に勝利は、カードが苛立ち始めるのを感じた。
(大丈夫。どんな相手であろうとも、関係ない)
君たちと、より楽しいデュエルを目指すため。
最高の勝利をつかむその時まで。
勝ち続ける。
「勝つのは、僕だ」
そう言って勝利たちは大きなガラス張りの四角い部屋へと入っていった。海馬コーポレーションの技術を結集して作られたソリッドヴィジョンシステムを利用した画期的製品、デュエルボックスと呼ばれるものだ。
決勝戦の日程に合わせて作られた本邦初公開の代物であるということらしい。
目の前に自分のモンスターたちが姿を現し、自分とともに戦ってくれるという小学生のころからの憧れが目の前で実現しているという現実は、素直に感動してしまうものだった。
「じゃあ、はじめようか」
「ああ、そうだね」
さあ、いよいよだ。
みんな、見ていてくれ。
勝利 LP2000
「「デュエル!!」」
羽蛾 LP2000
「僕のターン! 僕は、“トリック・デーモン”を召還! 攻撃表示!」
トリック・デーモン
闇属性 悪魔族 星3
攻撃力 1000
守備力 0
宣言してからカードをフィールドに置くと、どろん、という音と共に女性型の悪魔族モンスター、“トリック・デーモン”が楽しげに姿を現した。
思わず、「おお……」と感嘆の声を漏らす観客たちに同意するように勝利は笑みをこぼす。これが“ソリッドヴィジョンシステム”か。まさしく、決勝の舞台にふさわしい演出だ。
「……素晴らしいシステムだね。思わず楽しくなるよ」
「さすがは勝利君、ずいぶんと余裕だねえ。そんな風に振る舞われたら、怖くて手が出ないなあ」
「ふふっ。どうも。じゃあ僕はカードを一枚セット。これでターンエンド」
「さて、どうしようかなあ。僕のターン」
(……バーカ。お前の戦術なんておみとおしなんだよ)
羽蛾はそんな内心をひた隠し、怯えるような振る舞いを続けながらカードを引く。
(僕は奴の準決勝までのデュエルをすべて見てきた。奴の戦術は僕の“デッキ”の戦略に似ている。基本貧弱か、そうでなければ碌でもないデメリットを持った悪魔族モンスターたちを、装備魔法を使って強化していくデッキ。だが、僕の方が戦略では一枚上手ってところを見せてやるよ……ひょっひょっひょ!)
「うーん。この手札じゃあ、“トリック・デーモン”には勝てないなあ……でも、仕方ない。“
“
地属性 昆虫族 星2
攻撃力 500
守備力 700
(さあ、攻撃してこいよ)
「僕のターン! さて……」
勝利は口元を手で押さえ、羽蛾と手札を交互に見ながら少しした後、カードに手をかける。
「僕はカードを一枚伏せ、一ターン目に伏せたカードをオープンするよ。装備魔法、“悪魔のくちづけ”! 女性型悪魔族モンスター、“トリック・デーモン”に装備! 攻撃力700ポイントアップ!」
装備された“トリック・デーモン”は、渡された真っ赤な口紅を小指で自分の口に塗りつけると、目つきが鋭く変わり、羽蛾のモンスターを睨みつける。
悪魔のくちづけ
魔法カード
女性モンスター、及び悪魔族モンスターに装備可能
興奮状態を起こし、モンスターの攻撃力を上げる
破壊後は、プレイヤーのライフと引き換えに手札に戻る
「これで“トリック・デーモン”の攻撃力は1700。バトルだ! “トリック・デーモン”で“
「……ひょーっひょっひょっひょ! 君は今『攻撃』と言ったね!?」
「……何?」
「その『攻撃』の言葉がスイッチとなり、僕のこのカード、“メサイアの蟻地獄”が発動! ご自慢の“トリック・デーモン”は、時空の渦に巻き込まれる!」
メサイアの蟻地獄
罠カード
相手が攻撃を宣言した時、効力を発する
そのモンスターの動きを止める
“トリック・デーモン”が踏み出した足元から渦巻き状の何かが現れ、“トリック・デーモン”を拘束する。これで“トリック・デーモン”は攻撃できなくなってしまった。
「さあ。僕のターンだ。“
レベル5 + “
攻撃力 2400
守備力 1300
「さらに、“女帝カマキリ”も召喚!」
女帝カマキリ
風属性 昆虫族 星6
攻撃力 2200
守備力 1400
「ひょっひょっひょ。さあ! 僕の昆虫軍団の力、思い知るがいい! 行けぇ、“
「……くっくっく。羽蛾君。君は今『攻撃』と言ったね?」
「な、なに!?」
「君の攻撃の言葉に反応し、僕の罠カード、“ヘイト・バスター”が発動した!」
ヘイト・バスター
罠カード
悪魔族に攻撃した敵モンスターを道連れに自爆する
その瞬間、“メサイアの蟻地獄”を弾き飛ばした“トリック・デーモン”が一気に“
「う、うつなーーーーーーー!!!!!」
羽蛾の叫び声に反応することはできず、“
その砲撃が起こした大爆発により、二体のモンスターは跡形もなく消え去っていた。
「そして羽蛾君。君のライフは破壊された“
羽蛾 LP 2000-1200=800
「馬鹿な……お前のデッキは、装備魔法で戦うデッキのはず……」
「うかつだったね、羽蛾君。どうやら君はなんで僕が『クリエイター』なんて大層な二つ名をもらっているのか、知らないらしい」
そう。僕はいつも、毎デュエルごとにデッキの中身を再考し、入れるカードを変えている。
勿論、『デーモン』達が嫌いなわけじゃない。彼らだって大切な、大好きな僕の仲間だ。
でも、彼らは本来のデッキじゃない。
いうなれば、サブデッキ。
僕は決めている。
本来のデッキを使うとき。それは、楽しいデュエルが出来る時。
鎬を削る、素晴らしいデュエルが出来る時。
だから僕は普段、デーモンデッキを含めた複数個のデッキを、何度も再構築してデュエルに臨んでいる。
最初の頃こそその様子を、デイリーデッキ(日替わりデッキ)などと揶揄されて大会に出るたびにブーイングをくらう事すらあったが、今ではみんなに僕のデュエルの腕を認めてもらい、
「僕はより強い僕を目指して明日を行く。昨日の僕を攻略しているようじゃ、僕には一生勝てないよ。羽蛾君」
「う、うるさい! 僕にはまだ、“女帝カマキリ”がいるんだ! 次のターンには……」
「残念だけど、もう終わりだ! 悪魔は、死を以て力を示す!」
勝利がそう宣言し右手を掲げると、僕の手札に二枚のカードが補充された。
……すごいな、海馬コーポレーションのシステムは。こんなアドリブにも対応してくれるのか。
手札に加わる二枚のカードに見ながら勝利がそんなことを考えているとは知るはずもなく、羽蛾は突然の出来事に唖然としていた。
「ば、馬鹿な……いったい何が」
「“トリック・デーモン”は破壊されたとき、デッキから仲間のデーモンを呼び寄せる効果がある。そしてもう一枚、“悪魔のくちづけ”には、僕のライフを500ポイント捧げることにより、次ターンのドローする時に、ドローの代わりに手札に舞い戻る効果があるんだ!」
勝利 LP 2000-500=1500
「ま、まさか……そこまで考えて“ヘイト・バスター”を……」
「さあ行くよ! “プリズンクインデーモン”を召還!」
プリズンクインデーモン
闇属性 悪魔族 星8
攻撃力 2600
守備力 1700
「どうだい。悪魔族最高クラスのレアカード、“デーモンの召喚”をすら超える攻撃力を持った、今回の僕のエースカードさ。ま、1000ポイントもライフをあげなきゃいう事を聞いてくれない、じゃじゃ馬なんだけどね」
勝利 LP 1500-1000=500
「これで最後だ! “プリズンクインデーモン”に、“悪魔のくちづけ”を装備し、“女帝カマキリ”に攻撃! 『
プリズンクインデーモン
攻撃力 3300
女帝カマキリ
攻撃力 2200
羽蛾 LP 800-1100=0
発射されたキスの矢が“女帝カマキリ”のど真ん中を打ち抜き、勝負は決した。
「う、うそだーーー! ひーーーん!!!」
「……やっぱり、楽しいデュエルはまだまだだね」
そうつぶやいた勝利はそっと、デッキホルダーを撫でた。
「Oh! アンビリーバボーなデュエルでした。Victory Boy」
そう言いながら観客席のさらに上からデュエルボックスにいる僕の方へ伸びた階段を下りてくるのは、M&Wに触れた者ならだれもが知っている男。インダストリアル・イリュージョン社の名誉会長にして、M&Wの生みの親。ペガサス・J・クロフォードさんだ。
ペガサスは金に輝くトロフィーを手に持って、勝利の目の前へと来てにっこりと笑う。
「び、ビクトリーボーイ? ペガサス会長……ビクトリーって……」
「Aha~? なかなかGoodなニックネームだと思ったのですが? やはりあの二つ名、Creatorの方がお気に入りでしたか?」
「い、いえ……」
まいったな……外国人ノリなのか? ついていけないぞ……
「Hum……まあ、余興はともかくとして。勝利ボーイ、Congratulationデース」
急に真面目になるペガサス会長に勝利は戸惑いつつも、トロフィーを受け取る。
「さ、さんきゅー」
するとペガサス会長は勝利の肩に腕を回し、観客に手を振りながら勝利にしか聞こえない声で呟いた。
「……Youには近くわが社が開催するイベントに、無条件で参加してもらいマース」
「……イベント……ですか?」
「イェース。その名も、『
「……その大会には、彼も出るんですか?」
「……彼とは、お友達の『遊戯ボーイ』のことですね?」
「やはりご存知でしたか」
「はい。遊戯ボーイももちろん招待していマース。今頃、私の『ビデオレター』も届いていることでしょう。遊戯ボーイは、必ず参加しマース」
「……そうですか」
そう呟いた声が、拳が、体全体が打ち震えた。
とうとう来た。
再度ベルトに据えたデッキホルダーに軽く触れ、深く深呼吸をして逸る鼓動を押さえつけた。
「サンキュー。Mr.ペガサス」
「ん~? 何の話ですか?」
「僕は、ずっと待っていたんです。彼と戦う、舞台を」
戦おう、遊戯君。
原作っぽいテキスト難しい。
王国のカードっぽさを優先するために、ややOCGと違うテキストになっているカードがありますが、基本的にはデュエルに影響が出ないようにしています。
※悪魔の口づけの効果や、発動タイミング。プリズンクインデーモンのダメージ発生タイミング。等
王国編はかなりかっこよさとかノリを優先して作成しているので、お目こぼしいただければと思います。