闇の中でのみ、原作の能力値になる。という解釈。
何のことかわからない人は闇のプレイヤーキラーのカードを検索して軽く調べてみてください。
遊戯王OCGとは思えない攻撃力、守備力が出てくると思います。
「シシシ。この夜のデュエルで貴様と遊戯をこの手で抹殺する。そうすればこのイベントの目的は果たされるのだからな~!」
「……目的?」
楽しそうに大声で語るプレイヤーキラーの発言に、勝利は怪訝な表情を浮かべる。
「っ! 勝利君、ペガサスの目的は海馬君を倒した遊戯を倒すことで、『海場コーポレーションを手に入れること』なのよ! そのために、ペガサスは遊戯を狙っているの!」
「……なるほど、大体わかったよ。海馬君が負けてしまったことで、海馬コーポレーションの経営状態が悪化してしまったというのはうわさで聞いたことがある。それでペガサスと海場コーポレーションの人たちが手を組んで、遊戯君を倒そうとしていると、そういう話だ」
「それだけじゃないわ! 勝利」
納得した勝利に対し、さらに舞が叫ぶ。
「ペガサスは、あんたのデッキ……『BF』カードも狙っているわ!」
「っ! なんだって!?」
「シシシシシ。その通り! 貴様のカードのどこにそんな魅力があるのかは知らんが、ペガサス様はお前のデッキを回収してくることも所望している! 星の不足分としてお前のデッキを奪い取ってやろうと思っていたが……代わりに第一目標である遊戯の星を減らせたことだしよしとしておこう!」
嬉しそうに笑うプレイヤーキラーの言葉を聞き、自分の軽率な判断を呪い、目を伏せる。
(……遊戯君、城之内君。改めて感謝するよ。危うく怒りに身を任せ、奴の計画通りに進めてしまうところだった。)
敵の挑発に乗るまいと自分の気持ちを落ち着かせながら、改めて勝利は思考を回す。
「理解したよ。貴様がなぜ僕の決闘を受けたのかも……そして、舞さんに何をしたのかもな!」
「っ!!」
勝利の言葉に、プレイヤーキラーににやりと笑い、対照的に舞の顔が歪む。
「勝利君、どういうことだ!?」
「簡単な話さ。舞さんが決闘を受けるときに、星を8個賭ける意味など一つもない。2個集められれば、舞さんは城行きが決定するんだから。だから舞さんが星を奪われた裏には、貴様の汚い手が隠れている。そこまではわかっていた」
そして、今の舞の台詞によって、何が行われていたのかをすべて理解した。
理解したがゆえに、勝利は、吐き気を押し殺すような顔でそれを吐き捨てる。
「貴様は、舞さんにこう言ったんだろう。『お前が決闘を断るならば、次は勝利を襲い、奴のデッキを奪いとる』と」
「なんですって!? 舞さん!」
「……」
驚いた杏子が舞に声をかけた。舞は何も言わず、ただただ苦い表情を作る。
だが、嬉しそうに口元を歪ませるプレイヤーキラーの醜悪な顔が正解を物語っていた。
「野郎……きたねえ真似をしやがって!」
「これではっきりしたな。奴は、舞を脅して無理やりデュエルを仕掛けてきたことが!」
遊戯と城之内が嫌悪感をむき出しに言う。
「フン。何が悪い。そんなくだらないことで心を乱し、デュエルを受け、敗北したその女が間抜けなのだ」
「てめえ!」
「やめな! 城之内!」
「っ!? 舞! なんで!?」
「そいつのいう通りさ。心を乱し、奴の挑発にのり、奴とのデュエルにあたしは負けた。そして星を失って、この王国を去ることになった。それだけの話」
「舞……」
遊戯が、慰めの言葉を飲み込んだ。
その言葉が、今の舞にとって無意味なことであることを瞬時に理解した。
(そう……すべてはあたしが弱かったせいで生まれた結果。弱いから、あんな言葉で心を乱し、弱いから、いつものデュエルができずに負けた……)
舞は、そう自分に言い聞かせた。
負けた理由を、他人に預けたくはない。その一心だった。
「……クックックックックック。アーッハッハッハッハッハッハ!!!!」
そんな舞の心を、勝利の笑い声が切り裂いた。
「!!!? なんだ、貴様!? 何がおかしい!?」
今度はプレイヤーキラーのほうが怒りの表情を勝利に向けた。
「おかしいさ。やはり貴様は、舞さんの足元にも及ばない決闘者だ」
「なにぃ!?」
拳を机に叩きつけ、怒りを露わにするプレイヤーキラーに対し、勝利は一瞬も怯むことなく嘲笑うように言葉を続ける。
「正面から勝つことができないから、夜を利用して仕掛ける。真っ向から勝負することができないから、舞さんの優しさを利用して動揺させる。貴様が証明したのは舞さんの弱さじゃあない。己が臆病さだ」
怒りに震えるプレイヤーキラー。
だが、舞の瞳には勝利の姿しか映っていなかった。
「……勝利……」
(優しさ……弱さじゃなくて……優しさ……)
縮こまってしまった自分の心が、時解されたような感覚だった。
「俺が臆病だと貴様ぁ! それ以上戯言を抜かすとぶち殺すぞ!?」
「殺してみろよ、決闘で。できるものならな」
「上等だ!! 行くぞ、俺のターン!」
引いたカードを見て、にやりと笑う。
瞬間、舞が叫ぶ。
「勝利、気を付けて! 『闇』が来るわ!」
「俺のカードは……"闇晦ましの城"カード!!」
「……これは……」
フィールド上空に怪しげな城が出現したかと思うと、あたりに『闇』のフィールドをばらまきだす。
闇晦ましの城
闇属性 悪魔族 星4
攻撃力 1200
守備力 2500
場に闇を生み出す
(シシシ。"闇晦ましの城"には『闇』を生み出す力があるのだ!)
「敵の姿が見えなくなった……」
「勝利、気を付けろ! あたしの『ハーピィ』もその闇にやられたんだ!」
「勝利。夜はモンスターもフィールドパワーを得ることはできない……だが俺は『闇』の力によって無敵の力を得るのだ!」
「……僕のターン。ドロー」
勝利は、静かにターンを開始する。
その様子を、舞は不安そうに見守っていた。
(あたしのことなんか気にしなくていい……だから、いつも通りのあなたで戦って!)
「こうするほかないか。"BFー突風のオロシ"を守備表示で召喚!」
BFー突風のオロシ
闇属性 鳥獣族 星1
攻撃力 400
守備力 600
(……姿の見えない相手には、守備表示で様子を見る。怒りに震えながらも、勝利君は冷静だぜ)
「シシシシシ。威勢がよかった割には弱気だな。俺のターン! このカードを攻撃表示!」
???
?属性 ?族 星?
攻撃力 ???? = ????
守備力 ???? = ????
(やはり、おかれたカードも何も見えない……)
「『ダーク・サイレント・バーン』! BFー突風のオロシを撃破!」
「……破壊される」
勝利は特に反応もせず、突風のオロシを墓地に送る。
「勝利君! ねえ、遊戯。こんな相手に勝利君は勝てるの?」
「……俺たちは、勝利君のデッキ、『BF』とやらがどんな戦い方をするのかがわからない。だが、見たところ舞の『ハーピィ』デッキと同じ、鳥獣系モンスターのデッキ……」
「っ! じゃあまさか、舞のハーピィと同じ方法で対処されて、負けちまうってわけじゃあねーだろうな?」
「ちょっと城之内!!」
「あっ……やべ」
自分の失言に気づいた城之内が口をふさぎ、舞のほうをちらりと見る。
しかし舞は気にする様子もなく、一心不乱に勝利を見つめていた。
(大丈夫……いつも通りに戦えば、勝利は勝つ。勝ってくれるはず……)
「僕のターン。カードを一枚セット。そして、"BFー疾風のゲイル"を召喚!」
BF-疾風のゲイル
闇属性 鳥獣族 星3
攻撃力 1300
守備力 400
「バトルだ! ゲイル、『ブラック・スクラッチ』!」
「っ! 敵が見えないのに攻撃!?」
「勝利!」
「シシシ。馬鹿め! そんな攻撃が当たるか!」
BF-疾風のゲイル
攻撃力 1300
???
攻撃力 ????
攻撃 不発
「……やはり狙いが定まらないか」
「無駄に攻撃表示をさらしたな! 俺のターン!」
闇のプレイヤーキラー
???(モンスター 詳細不明)
伏せカードなし
勝利
BF-疾風のゲイル
攻撃力 1300
伏せカード1枚
「俺はさらに一枚、『闇』にモンスターを召喚する」
???
?属性 ?族 星?
攻撃力 ???? = ????
守備力 ???? = ????
「そして! "BFー疾風のゲイル"に攻撃!」
(やはり、来るか)
「食らうがいい。『ダーク・アブソリュート』!」
???
攻撃力 ???? = ????
BF-疾風のゲイル
攻撃力 1300
「ふっ、所詮はその程度か? こんな見え見えの誘いに乗ってくれるなんてな!」
「なにぃ!?」
「リバースカードオープン! "スワローズ・ネスト"!」
スワローズ・ネスト
魔法カード
鳥獣を墓地に送り、デッキがレベルが同じ鳥獣を1体召喚することができる。
「このカードで、フィールドのゲイルを生贄に捧げ、同じレベルのブラックフェザー、“BF-月影のカルート”を特殊召喚!」
BF-月影のカルート
闇属性 鳥獣族 星3
攻撃力 1400
守備力 1000
「この動きは、梶木戦と同じ……」
(そうか。この方法なら!)
「敵を引きずり出せ! カルート!」
「し、しまった!」
攻撃を仕掛けた隙をついて、カルートがモンスターの姿を『闇』から引きずり出す。
「『闇』から出てきたモンスターは、フィールドパワーソースを失い、元の攻撃力になるよ」
バロックス
闇属性 悪魔族 星5
攻撃力 1380
守備力 1530
「いけっ、カルート! 返り討ちだ! 『カラートカット』!」
BF-月影のカルート
攻撃力 1400
バロックス
攻撃力 1380
闇のプレイヤーキラー
2000 ー 20 = 1980
「ちぃ!」
「よっしゃあ! いいぞ、勝利!」
「ああ、奴の『闇』にも一切動じてないぜ!」
城之内と遊戯が反撃に喜ぶ中、舞はじっと勝利の様子を見続ける。それは、何かを確かめようとするような目線だった。
(……梶木戦と全く同じ戦術で対応した。偶然かもしれないし、それが悪いってことじゃないけれども……)
「このカードは舞さんがくれたカードだ。どうだ、お前が弱いといった舞さんのカードに出し抜かれる気分は?」
「ぐっ、おのれぇ!」
「僕のターン! 僕は、"フェザー・ウィンド・アタック"を発動!」
フェザー・ウィンド・アタック
魔法カード
フィールドとデッキのBFを入れ替える
「このカードで僕は、“BF-月影のカルート”をデッキに戻し、“BF-白夜のグラディウス”を守備表示で召喚!」
BF-白夜のグラディウス
闇属性 鳥獣族 星3
攻撃力 800
守備力 1500
このカードは戦闘では破壊されない
(また……あたしの見覚えのあるモンスター。たまたまそうなっているだけ? それとも……実は冷静になり切れてなくて、作戦が単調になってしまっているの?)
「さあ、戦闘で破壊できないグラディウスだ。貴様に突破できるか?」
「ぐっ、今に見ていろ。俺のターン!」
闇のプレイヤーキラー
???(モンスター 詳細不明)
伏せカードなし
勝利
BF-白夜のグラディウス
守備力 1500
伏せカードなし
「ふん。今のは俺の油断によって一度隙をついただけ。『闇』を攻略されたわけではない!」
「あんにゃろう。負け惜しみ言いやがって!」
「……いや、悔しいが奴のいう通りだぜ。勝利君は確かに今の戦闘を制したが、いまだ奴の城は健在。敵のモンスターは見えないまま。勝利にはあの『闇』の攻略は不可欠だぜ」
「なあに。あいつならいけるさ。やっちまえー! 勝利ー!」
城之内の応援の声にも大きく反応せず、勝利はプレイヤーキラーの動向を見つめている。
その表情から、勝利の心理状態を読み取ることはできなかった。
「ドロー。ちっ……」
「その様子じゃあ、グラディウスを突破するカードは引けなかったみたいだな」
「フン、1ターン寿命が延びただけよ。『闇』がある限り、俺は無敵だ!」
「……クックック。やっぱりお前は、大した腕じゃあないな」
「な、なんだと!?」
「僕がさっき、"フェザー・ウィンド・アタック"を発動したとき、上級のBFモンスターを加えて召喚することもできた。だが、僕はグラディウスを選択した。その意味が全く分かっていないみたいだな」
「……それがなんだというんだ」
「簡単な話さ。今は時間が稼げればいいんだよ。僕のデッキに眠っている、貴様の『闇』を打ち破るための『切り札』を引くまでの時間を稼げればね」
「な、なんだと!?」
「勝利君!」
「なんだ! やっぱあんじゃねえか、切り札がよ!」
勝利の発言にプレイヤーキラーが明らかに動揺し、杏子と城之内は歓喜の声を上げた。
そんな中、舞はやはり浮かない顔のままだった。
「やっぱり、おかしい。あんなの、いつもの勝利のデュエルじゃない」
「舞……どういうことだ?」
「相手の全力と自分の全力をぶつけあい、デュエルを最大限楽しんで勝つ。それが勝利のデュエルスタイルだった。あんな風に相手を挑発するのも、自分の手の内をさらすことも、勝利は好きでも得意でもないはずよ……」
「……確かに、俺も勝利君の『楽しいデュエル』に対する信念は知っている。あるいは決闘で勝つことよりも、楽しむことを優先しようとしている勝利君の姿にも覚えがあるし、実際勝利君は、自分が有利になってしまうからという理由で俺のデッキの内容を把握することも嫌っていたし、俺たちの誰とも決闘を行わなかった」
遊戯は船での様子を思い出す。
城之内とのデッキの調整のために何度も決闘を行ったが、ついぞ勝利は遊戯の決闘を見ることを避け続けたし、アドバイスを求めた城之内に対して軽くデッキを確認することはあっても遊戯のデッキについては触れることもしなかったし、遊戯たちと一度も決闘することはなかった。
「もしも、勝利が自分の中の怒りを抑えられなくて、いつも通りのデュエルができずにいるんだとしたら……あたしは、あいつが負ける前に無理やりにでも止めなきゃいけない。たとえあいつに……嫌われることになったとしても」
「舞さん……」
舞の覚悟の表情に、杏子が辛そうに声を漏らす。
だが、その不安は遊戯の声によって払われた。
「それは違うぜ。舞」
「……遊戯、どういうことよ?」
「少なくとも俺の目には、勝利君が我を忘れて我武者羅に手を打っているようには見えない。一度の戦闘に勝ったことすら、意に介していない。とても着実に、勝負の時を見定めているようにすら見えるぜ」
そう言って遊戯たちは勝利に目をやる。
闇を一心に見つめる勝利は、不敵な笑みを浮かべていた。
「……でも、やっぱりあたしには、いつもの勝利じゃないように見える」
「ずっと勝利君のデュエルを見てきた舞が言うんだ。それは間違いないんだろう。だがそれは勝利君が焦ったり、我を忘れているからじゃない。勝利君は、この決闘を自分のものとは思っていないんだ」
「……? なんの話だよ? 遊戯」
舞が思っていたことと同じ内容をそのまま、城之内が訪ねる。
そして遊戯は少し笑い、舞を指さす。
「舞。これは、お前のための決闘だ。勝利君がお前に捧ぐ、お前だけの決闘だぜ」
「……あたしのための、決闘?」
「舞。この決闘の、一挙手一投足を見逃すな。そこに、この決闘に込められた彼の想いがあるはずだ」
(……勝利)
言われて舞は、勝利を見つめなおす。
その様子に気づいたのか、勝利は目線だけをこちらに寄越し、ほんの少しだけ口角を上げた。
「き、切り札!? この『闇』を打ち破る切り札が、貴様のデッキにあるというのか!?」
「ああ。それを引いた瞬間に、この決闘は終わりだ」
「~~~!!!!!」
勝利から敵の表情は見えないが、言葉にならない声が聞こえたことで打ち震えていることを感じ取った。
だがそれを指摘することもせず、勝利は決闘を進める。
「さて、グラディウス突破の手段がないなら、ターンを移させてもらうよ。僕のターン」
カードを一枚ひき、そのまま場に出す。
「"天使の施し"発動」
天使の施し
魔法カード
デッキからカードを三枚引き、手札からカードを二枚捨てる
「この効果で僕は、カードを三枚引き、二枚を墓地に送る。ふふっ」
「っ!(まさか! 引いたのか! 『切り札』とやらを!)」
「カードを一枚セット。ターン終了」
闇のプレイヤーキラー
LP 1980
???(モンスター 詳細不明)
伏せカードなし
勝利
LP 2000
BF-白夜のグラディウス
守備力 1500
伏せカード一枚
(あの伏せカードはまさか……『闇』に対抗すべく伏せられた、魔法カード!?)
焦るプレイヤーキラーは、その様子を取り繕う余裕もなく自分のターンに移る。
「俺のターン! ドロー! っ!!!!!」
(……空気が変わったな)
勝利は雰囲気を持ち前の勘で感じ取る。
だがそれを無に帰するように、プレイヤーキラーは大声で話し出した。
「ウハハハハ! 貴様のように自分の戦術をべらべらと話す間抜け決闘者は見たことがないわ! 今この場でその軽い口を開いたことを後悔させてやる!」
「……やってみろよ。できるものならな」
「召喚! "カードを狩る死神"!」
「死神カードか!」
カードを狩る死神
闇属性 悪魔族 星5
攻撃力 1380
守備力 1930
場に伏せてある魔法カード、及び罠カードを攻撃し破壊する
「このカードで場に伏せてあるカードは抹殺できる!」
「っ! まずいぜ! 勝利の逆転の切り札が!」
「破壊されちゃう!」
「……勝利!(見逃さない。目をそらさない。勝利、あたしは見てるわよ!)」
周りの心配を煽るように、場に出た死神のカードが一直線に勝利の伏せカードに向かう。
「死神よ! 奴のセットカードを破壊しろ! 『
勝利は、動かない。
そのセットカードを、発動する様子はなかった。
「勝利君!」
「勝利!」
「ウハハハハー! これでお前の逆転のカードは消え……」
「……クックックックック」
死神の鎌が、カードを貫いている。
その様子を見て、勝利は笑う。
「……な、何がおかしい?」
「クックック。どうしたんだよ、セットカードを破壊できたんだ。もっと喜べばいいじゃないか。ただ……僕は切り札を伏せたといった記憶はないぜ?」
「な、なんだとぉ!?」
「見せてやるよ。僕が伏せたカードは……地雷型罠カード"BFーマイン"!」
「じ、地雷カードだとぉ!?」
BF-マイン
罠カード
BFが仕掛ける地雷。破壊しようとすると爆発する。
瞬間、死神の鎌の先が光り輝く。
「に、にげろー! 死神ーーーーーーーー!!!!!!」
『ぎょえーーーーーーー!!』
「ボカン」
死神とプレイヤーキラーの悲鳴もむなしく、勝利の声を合図に地雷は思い切り爆発し、モンスターを巻き込んだ。
闇のプレイヤーキラー
LP 1980 ー (1380 ÷ 2) = 1290
「死神カード、粉砕!」
「き、貴様ぁ! わざと『切り札』を引いたふりをして、俺をだましやがったなあ!!!!!」
「どうしたどうした? 舞さんなら、この程度の罠にはかからなかったぜ?」
「こ、この餓鬼……」
怒りに狂う敵をよそに、勝利はまた舞と目を合わせ、ほんの少しだけ笑う。
『舞。これは、お前のための決闘だ。勝利君がお前に捧ぐ、お前に見てもらうための決闘だぜ』
(っ! 勝利、あなたは……)
その目で、その表情で、舞はすべてを理解した。
この決闘で、勝利が目指していたものが、いったい何だったのかを。
『このデュエルで証明してやるよ。貴様が舞さんの足元にも及ばないデュエリストだってことをな』
『君の強さを、僕が証明して見せる』
(あなたは本当に……証明しようとしてくれているのね……あなたのデュエルで、あたしの強さを)
舞が、膝から崩れ落ちる。
「ま、舞さん!?」
「おい、舞! 大丈夫か!?」
「……大丈夫、大丈夫よ」
口元を抑え、声を殺す。
顔を見られないように、顔を伏せる。
それでも、涙声は少し漏れてしまったが、すぐに持ち直し、立ち上がって気丈にふるまう。
(見るのよ……舞。勝利の、決闘を!)
「コケにしやがって……許さんぞ貴様ぁ!」
「許さないのはこっちなんだよ。さっさとこい。僕を信じて託してくれた仲間のために、僕を見てくれている舞さんのために、僕が勝つ。これは、絶対だ」
この小説を思いついた際に絶対やると決めていたシーン
死神がBFーマインで爆発するシーンが書けてとてもうれしいです。