「……ここは"貪欲な壺”を先に打って、カルートとかを先にデッキに戻して、引き直すことを考えた方がよかったんとちゃうか? 墓地にゼピュロスがいたんやから、カルート引き直せば勝ってたやろ?」
「うーん……竜崎君のセットが"ストライク・ショット”と"凡人の施し”だったから、結果的にはそうすべきだったかもね。ただあの時は、竜崎君の伏せを警戒して、"デーモンの顕現”やブラストを破壊されることも考えながら動いた方が得策だと判断したんだ」
「ほーん。相変わらず慎重なやっちゃのう」
「"黒い旋風”がまだ残っていたら、竜崎君の言うような選択もありだったかもしれないね。ゼピュロスの召喚に失敗して、そのあとに"黒い旋風”を破壊されて後続のBFが続かなくなっちゃったから慎重になったっていうのはあると思う。そういう意味でも、やっぱり竜崎君のその前のターンはうまかったね。あの"天よりの宝札”には、やられちゃったよ」
「それこそ、ワイも先に"天よりの宝札”を発動して決めにいく手もあったんやけどな。引いたカードでお前の伏せカードに対処できるカードはなかったし、結果的にワイは後に発動して正解やった。お前の選択も正解になる可能性は十分あったっちゅうことか……かー。頭痛なってくるわ。ようもまあこんな決闘を毎回毎回できるもんや」
「くっくっく。BFで君のダイナソーデッキに肉薄しようとしたらそうしなきゃいけなくなっちゃうっていうだけの話だよ」
決闘が終わり自室に戻った勝利たちは、決闘が終わった後の竜崎を誘い、カードを並べて検討会を行っていた。
先ほどまで鎬を削りあっていた二人が互いのデッキを見比べて朗らかに、真剣に話している様子を遠巻きに見て、本田と御伽が呆れたように笑った。
「……あいつら二人も、城之内に負けず劣らずのデュエル馬鹿だな。あんだけの決闘が終わった後に、すぐに内容の検討かよ」
「本田君も混ざってくればいいじゃないか。静香ちゃんにデュエルを教えるときに、参考になるかもしれないよ?」
「……馬鹿野郎。あんなハイレベルな話に、混ざれるかよ」
「じゃあ、向こうに混ざるかい?」
御伽が、勝利たちの向かい側のテーブルを指さす。
「んで、杏子? あんた結局、遊戯とどこまで行ったのよ?」
「わあ! 私も聞きたいです!」
「ちょっ!? 何言いだすのよ!? 舞さんも、静香ちゃんも!」
「今更照れんなって。全員気づいてんだから」
「そ、そういう舞さんはどうなのよ! 勝利君と、どこまで行ったの!?」
「……ふーん。聞きたい?」
「~~~~!?」
「きゃあ!」
唇に手を当て、怪しく笑う舞。
顔を真っ赤にして、「また負けた……」と呟く杏子。
ただただ、リアルな恋バナにはしゃぐ静香。
女3人寄れば姦しい。とはよく言ったもので、勝利たちの机の様相とは対極を成す空間が出来上がっていた。
「……もっと行けるか!」
「うまくいけば、静香ちゃんのタイプの男くらいは聞き出せるかもしれないぜ?」
「うるせぇっての」
少し顔を赤くした本田が、そっぽを向く。
「一体何の話だい?」
そんな本田と御伽のもとに、勝利が入ってくる。
「なんだ勝利? もう検討は終わったのかよ?」
「いいや。今竜崎君がデッキ調整のために、自分のあまりカードを取りに行ってるから休憩しているだけさ。あんな素晴らしい決闘だったんだ。いくら話したって話し足りないよ」
「……そうかよ」
心底愉快といった表情に、本田は笑うしかなかった。
「それより、悪いね勝利君。部屋借りちゃってさ。せっかく舞の姐御と二人っきりになるチャンスだったのに」
「全然。たくさんいた方が楽しいよ。それに、僕と舞さんの二人の時間は、これから先いくらでも作れるからね」
「……ちきしょう……やっぱりうらやましい!」
「本田くん……」
「くっくっく」
拳を握り涙を流す本田に対し、また違った意味で笑う勝利と御伽だった。
「勝利よお……実際お前、どう思う?」
その後少し真剣な表情を作った本田が、勝利に尋ねた。
「実際とは?」
「このトーナメントの話さ。遊戯や、城之内。それにマリクの野郎と、お前。お前から見て、本命や対抗馬は誰なんだ? やっぱり、遊戯か?」
「ああ。それは僕も気になってたよ。実力者の勝利君から見て、このトーナメントはどう見えてるのか。もう一回戦を突破したんだし、できる範囲で聞いてみたいな」
「うーん。なるほどね」
少し思案した後、勝利がゆっくりと口を開いた。
「そんな考察できるほど偉い立場じゃないけど……当然注目は遊戯君と海馬君だよね。王国の時点では、遊戯君が僕らの中で1位になった。当然それはすごいことだけど、僕は遊戯君と海馬君の差はほとんどないと思っている。彼らがどのタイミングでぶつかるか。それはこの決勝トーナメントの一つの山場になるだろうね」
「やっぱそうか……どっちみち城之内としちゃあ、厳しいだろうな……」
「まあ正直言って、城之内君の実力を考えたらここまでこれたのも奇跡の連続だろうから、仕方ないね」
「でも、僕は城之内君にも十分にチャンスはあると思っているよ。それこそが、このバトルシティという舞台の面白いところさ」
「……? どういうことだよ勝利」
勝利は席を立ち、先ほどまで竜崎と座っていたテーブルに向う。
そしてその中からカードを1枚とり、本田たちに見せる。
それは……"時の機械ータイムマシーン”だった。
「これはバトルシティで僕がもらったアンティカ―ドさ。正直やる前はこのルールをかなり毛嫌いしていたけど、このカードにはすでに何回か救ってもらっている。バトルシティを勝ち抜いてきているってことは、僕が知らないところで、城之内君のデッキもより強化されているはずだ」
「……もらっているカード次第じゃあ、城之内君にも勝ち目はあるって話?」
「それはそうだけど、肝はそこじゃあない」
そう言いながら、勝利は後ろ手に指をさす。
指さした先には、テーブルの上に散らばった勝利のデッキがあった。
「このバトルシティという大会は、一般的な大会には珍しく、大会中のデッキの修正を許可されている。まあ、当然だよね。アンティでレアカードを手に入れることができるという触れ込みの大会だから、デッキの変更を禁止してしまえば、アンティで勝ち取ったカードはこの大会中使えないことになってしまう」
「……いや、そりゃそうだけどよ。それがなにを……」
「っ! そうか! デッキを直前で変更することができるから、対戦相手との相性を考えてデッキのバランスを整えることができるんだ!」
「そういうこと。僕も竜崎君との決闘前に舞さんに手伝ってもらって、結構カードを入れ替えてるし、それで救われた場面もある。実際、除去系罠カードで耐えきるような構築を選択していたら、竜崎君の"タイラント・ドラゴン”を止めることができずに僕は敗北していただろうね。さすがにデッキタイプを丸ごと変更する人はいないだろうけど、対策カードの1枚や2枚を変更する人はいくらでもいるだろうし、それによって決着がまるきり変わってしまう可能性もある。だからこそ、このバトルシティルールは面白いんだよ」
勝利の言葉に、本田と御伽はほー。と思わず感嘆の声を漏らす。
「てことは、そうやって対戦相手を対策すれば、城之内でも勝てるようになるかもしれねえってことか?」
「理論的にはね。ただ、当然その選択が裏目になる可能性だって大いにあるし、無暗に変えてしまえばデッキバランスを崩してしまう可能性もある。勝ち抜いてきたデッキを信じるという選択も、間違いとは言えない。それに……」
「それに?」
「……まだ、僕たちはわかっていない。このバトルシティという舞台のジョーカーにして中心。『神のカード』の実力を」
「……」
「遊戯君。海馬君。そして……マリク。彼らが持っているという、『神のカード』。僕たちはその実力をまだ、何も知らない」
「強力なカードであり、現在のカードパワーを超越したカードであることは、間違いないんでしょうけどね」
勝利が声に振り返ると、舞が後ろに立って、勝利の頭にポンと手を乗せる。
「舞さん」
「そういう意味でも、初戦で戦うのが竜崎だったのはついてるわ。これから先の一回戦で、あんたは神のカードの実力を見定めることができる。自分が戦うことを考えて、戦略を練ることができるわ」
「……うん。僕はそれができる。でも……それが難しい決闘者もいる」
勝利が、誰を指してそれを言っているのかをすぐに察した本田が、顔を曇らせる。
「……城之内」
「そう。城之内君にとって、このトーナメントの初戦で誰と戦うか。そこが彼にとっての最大の試練だ」
勝利の言葉に、本田と御伽が不安そうに顔を歪める。
残っている決闘者は、遊戯、海馬、ナム、マリク、バクラ……そして城之内の6人。
城之内が神のカードを持つ決闘者とぶつかり合うことになる可能性はすでに50%を超えている。
下手をすれば、一回戦で遊戯と戦うことにだってなりかねない。
なんだかんだ、城之内には勝ち上がって欲しいと思っている本田は苦しそうに、悔しそうに、くそっ、と小さく呟いた。
(城之内君は、そして遊戯君は、今頃どんなことを思っているかな)
勝利は夜空を望みながら、思考に耽っていた。
「……よし。デッキの最終調整ができたぜ」
『……大丈夫? もう一人の僕』
「相棒」
真剣にデッキを見つめていた遊戯に、もう一人の遊戯がタイミングを見て話しかける。
『随分と長い間、デッキを見つめてたね』
「ああ。相棒が入れてくれたあのカードも含めて、デッキバランスの見直しをな」
デッキをそろえ整えた後、腰のホルダーにしまう。
しまった後も、はやる心を抑えるようにデッキに触れていた。
「もうこれ以上はない。完成した。そう思っていたんだが……ああいうデュエルを見てしまうと、どうしてもな……」
『すごい戦いだったね。勝利君と、竜崎君』
「ああ……バトルシティを戦い抜くためには、彼らのような決闘者にも勝たなければならないということだ。そう思ったら、じっとしていられなくなっちまった」
『うん……やっぱり、勝利君はすごい』
しみじみと答える遊戯に、もう一人の遊戯がすぐに同意した。
死力を尽くした全力のデュエル。
神のカードを持たなければ、このバトルシティを戦い抜くことはできないのか。
その答えとして、十分すぎるほどの決闘を二人は見せてくれた。
「だが……俺たちだって負けるわけにはいかない。記憶の戦いのため。そして何よりも……友との誓いのため。そこに行くまでに、負けるわけにはいかないんだ!」
『……うん!』
そう言って遊戯は、勢いよくドアを開けて部屋を出る。
するとちょうど、少し離れた部屋から城之内が部屋から出てくるのが見えた。
「っ! 城之内君!」
「っ……遊戯」
遊戯は笑みを浮かべ、城之内に声をかける。
だが、城之内の表情は、遊戯を見つけた後もすぐれないままだった。
「……城之内君?」
「……すまねえ、遊戯」
それだけを言葉にして、城之内は去っていった。
『……どうしたんだろう。城之内君……』
「……ああ」
遊戯たちには、その友の背中が、どうしようもなく小さく見えた。
「……くそっ! 何やってんだ俺は!」
城之内は遊戯から離れたところで一人、壁に拳を打ち付ける。
拳が赤く痛むが、そんなことよりも自分の中に渦巻く靄の方が苦しかった。
あんな姿を、遊戯に見せたかったわけではない。
自分自身の情けなさが、悔しかった。
(竜崎と、勝利……二人とも、とんでもなく強かった。神のカードも持ってない二人だったってのに、そんなことがどうでもよくなるぐらい、熱い、すげぇ決闘だった……)
そんな決闘を見て、興奮した城之内。
しかし、その想いを滾らせ自室に戻り、次の決闘を考えると、その熱がひやりとした嫌な感覚に変わる。
(俺は……俺は遊戯と戦って、真の決闘者になるためにこのバトルシティを戦ってきた。だが……今の俺に、あの二人みたいなすげえ決闘ができんのか……?)
勝利。そして、竜崎。
神のカードを持たない彼らの決闘は、今の城之内が最初に目指すべき一つの山だった。
そして城之内は、その山の高さを、その身で感じ取った。
それを理解できることこそ、城之内が決闘者として大きく成長した証であるのだが、今の城之内にそんな余裕のある思考力はなかった。
むしろ、感じてしまったその道の距離に、思わず体を震わせる。
(くそっ! 俺は……俺は何をビビっちまってるんだ!)
彼は今まで、我武者羅な決闘を続けることでこのバトルシティで薄氷の勝利を繰り返し、強くなってきた。
自分の実力が劣ることは、自分が一番理解していた。
それでも、自分はバトルシティを勝ち抜いてきたという自負があった。
遊戯に、勝利に、ほかの決闘者たちに、近づいているはずだと。
だが、城之内は見た。
死力を尽くし、全力を賭けて戦い、最高の決闘を行う二人の決闘者の姿。
あれこそ、城之内が求める、『真の決闘者』像そのものだった。
そして……自分はそこに、遠く及んでいない。
それを、痛感した。
壁により掛かった後、ずるずると崩れ落ち、地面にへたり込む。
そしてもう一つ、力任せに床を叩いた。
「もっと……強くなりてぇ」
「……なんや城之内。何してんねん」
廊下で蹲る城之内の耳に関西弁が響く。
城之内が振り向いた先には、数枚のカードを抱えた竜崎がこちらを見ていた。
「っ! 竜崎!」
「……なんや。泣いとんのか」
「っ! 馬鹿野郎! これは、鼻水だ!」
「……さよか」
目を擦る城之内に対し、竜崎はそれ以上何も言わずに見守る。
数秒の静寂が訪れる。
城之内の小さな呼吸音だけが響き、竜崎はただただ待ち続けた。
「……竜崎よお」
城之内が、静かに、弱々しい声を上げる
「……なんや?」
「俺……遊戯や勝利や、マリクに勝てると思うか?」
「……」
不安げに問うた城之内に対し、竜崎はしばらく無言を返した。
そして、ゆっくりと口を開く。
「……知らんわ。そんなもん」
「なっ!? てめぇ! 人が真剣に聞いてるっつうのに!」
「アホ。勝てるわけないって言われんかっただけありがたいと思えや」
勢いよく立ち上がった城之内が竜崎に詰め寄り、それをいなすように竜崎が距離をとる。
邪険に扱われて腹を立てた城之内が、怒りに任せて拳を握る。
その拳からは、震えが消えている。
「第一、ワイが勝てへん言うたらどうすんねん。降りるんか?」
「っ!? そんなわけ!?」
「やったら、ワイの言葉になんか意味ないやろ。アホやねんから、なんも考えんと突っ走っときゃええねん」
「っ……竜崎」
「なるんやろ? "真紅眼"にふさわしい、『真の決闘者』っちゅうのに」
竜崎はまっすぐに城之内を見る。
その瞳に、嘲りは見られない。
出来るだろう。お前なら。
そこにあるのは、確かな信頼だった。
「……おう!」
城之内の力強い返事に、竜崎はふっと笑う。
「そもそも……お前、勝てそうな相手と決闘したことなんかあるんか? お前の格下なんてそうそうおらんやろ? 特にこのバトルシティじゃあな」
「な、なにおう!」
城之内が反論しようとしたその時、船内にアナウンスが響き渡る。
『トーナメントに参加する決闘者の皆さん……ただいまより2回戦の対戦者の抽選会を行いますので、お集まりください!』
「……時間か。神のカードの持ち主と当たらんよう祈っといた方がええんやないか? 城之内」
「うるせえ! 誰が来ようが、絶対勝ってやるぜ!」
「はん」
鼻で笑って歩き出す竜崎を追うように、城之内が歩き出す。
そして、竜崎がピタと足を止めたのに合わせるように、城之内が足を止める。
「城之内……負けんなや」
「っ!! へっ、当然!」
言うと城之内は、竜崎を追い越し、駆け出して行った。
そのあとを、やれやれ。と呟いた竜崎がついていく。
すると今度は、城之内が足を止めて振り向く。
「……なあ竜崎。なんでお前、俺のこと信じてくれんだ? いつもいつもよ」
「……」
竜崎が言葉を告げる前に、再びアナウンスが鳴り響く。
『繰り返します! 決闘者の皆さまは、至急お集まりください!』
「そら。はよ集まらんと、失格になんで」
「っ! やべえ!」
焦った城之内が、今度こそ振り返ることなく全力で駆け出す。
それを見ながら歩きだす竜崎が、もう一度笑った。
「……なんでやと? アホか。そんなもん……仲間だからや」
「わりい! 待たせた!」
「遅いわよ! 城之内!」
「もう始まっちゃうよ」
「へへっ。わりーわりー」
平謝りをしながら杏子たちの集まる中に入り、抽選の結果が見えるように陣取る。
ちょうど隣にいた遊戯が、先の城之内の様子を思いだし、不安そうに顔を覗く。
「……城之内君。さっきは……」
「おう遊戯! さっきは悪かったな! もう大丈夫だからよ! 誰が来ようが、俺は全力で決闘するぜ! もちろん、お前が相手でもな!」
「っ! 城之内君!」
「……なんかしたの? 竜崎君」
後ろからひっそりと合流した竜崎に、勝利が訪ねる。
「知らんわ。あのアホが勝手にへこんで、勝手に盛り上がっとるだけや」
「ふーん」
「……意外と、面倒見いいじゃない」
「……うっさいわ」
勝利と舞のからかうような言葉に、竜崎がそっぽを向く。
「それでは、第2回戦の対戦者の抽選を行います! アルティメットビンゴマシーン作動!」
NO.1 ナム(マリク)
NO.2 マリク(リシド)
NO.3 海馬瀬人
NO.4 獏良了
NO.6 城之内克也
NO.7 武藤遊戯
「誰だ……誰が来るんだ!?」
「今度こそ兄サマだ!」
(……願わくば、そろそろ見たいところだね。『神のカード』の、力の程を)
ビンゴマシーンの回転を皆が見つめる。
やがてブルーアイズの首の一つから、一つの玉が転がり出る。
「対戦者一人目は……決闘者NO.4 獏良了!」
「うぇ~~~~!? ぼく~~~!?」
「ここで獏良か!」
「がんばれよ! 獏良……」
(誰が相手だろうが、全力で戦う……が……奴のオカルトデッキとはたたかいたくねえ~~~!!!)
「……獏良君か」
「勝利。あいつの実力は?」
「……ほとんど知らない。彼が決闘者だったことにすら、驚いたくらいさ」
「そんな奴まで混ざっとんのか。全く、このバトルシティはよーわからん」
「対する対戦相手は……」
そうしてブルーアイズの頭が吐き出した二つ目の玉の数字は……7。
「獏良了の対戦相手は……NO.7 武藤遊戯!」
「来たか。遊戯」
「え~!!? 遊戯君と~~~!?」
「獏良と遊戯!?」
「なんか……結果見えてそ~……」
「ま、順当に遊戯が勝ちそうね」
「うん……何も考えなければ、ね」
「何や勝利、その言い方?」
「……以前、遊戯君たちから聞いた。獏良君は……千年アイテムの持ち主だって」
「……なんや、それ?」
「千年アイテム……遊戯やペガサス。そして……あのマリクの洗脳能力を持ったアイテムと、同じ」
「そう。海馬君よろしく、オカルトアイテム。マリクとその姉曰く、三千年前からの因縁を紐づける、戦いの証」
勝利は、遊戯に目をやる。
遊戯の胸元に、千年パズルがぎらぎらと光っていた。
(もしもこのバトルシティが、イシズが言う『古代エジプトから続く戦い』の先にあるものだとするのであれば……)
「……この決闘。そう簡単じゃないのかもしれない」
勝利の悪い予感は、的中する。
そして勝利は、改めて感じることになる。
このバトルシティは、ただの決闘大会ではない。
復讐。
因縁。
野望。
忠誠。
三千年の時を経て蘇った、運命のバトルの舞台であるということを。
……まだ見せ場作るのか竜崎君は。
本来は、流れの都合でカットした、王国編における舞が城之内にハンカチを渡すあの名シーンをここでやろうと思っていたのですが、なんか勝手に竜崎が部屋を出ていきました。
そしてみなさんご存知の遊戯vs獏良をサクッと描こうと思ったのですが、これまた長くなりそうなのでいったん切りました。
原作展開にだらだら使っても仕方ないので、次回の1回で終わらせようと思います。
しかし、皆さんお気づきのことと思いますが、すでに予選の組み合わせにはずれが生じていますので、ズレた部分のnot原作決闘は、しっかり描くつもりでいますのでお楽しみに。
ノア編は必要だと思いますか?
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ぜひ書いて欲しい
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さっさとバトルシティ完結した方がうれしい