【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら 作:しきょーかい
今週地獄のテスト祭なんで投稿頻度ガタ落ちします。
許して。
後文字数が増えてきたので少し落ち着くためにも減らします。
許して。
「近衛局ビルの周辺の路地で、失踪事件が起きている、だと?私は聞いていないが…。」
今日の業務も終わり、一息つこうとしていた所にホシグマと近衛局職員からの連絡が来た。
それは一切連絡に来ておらず、書類にも書かれていない事件についての事だった。
『ええ、愚かなことに近衛局の一部が手柄を独占しようと秘密にしていたようです。…失踪した彼らも含め、ここ一週間で行方不明者が20人を超えています。』
「犯人の特徴は?」
『一切不明です。ただ、職員の発信機が破壊された場所と時間からある程度は絞り込めるかと。』
「…もう二時間もすれば日が昇るが。この時間に報告したのは何故だ。」
『今から小官も見回りに出るからです。はぁ、1時間だけでいいのでチェン隊長もお願いします。』
そう言って通信は切られた。結局休む暇はないだろう。最後に溜息をついたホシグマと同じように、わざとはぁ、と口に出す。
近衛局ビル周辺だけでも見回りをしようと思い、剣を持って外に出る。路地裏の管轄外の場所以外は治安が良いため、根城にしているのならそこだろう。
マフィア達の下へ逃げ込まれたとしても、十分な理由を持っていれば余程暴れ回って「鼠王」の怒りに触れない限り許されるはずだ。
そう思って来てみれば、積み上げられ細切れにされた死体の山に、切り裂かれたガスマスクと一体になったスーツ、それから漏れ出す赤色の液体が音を出さずに静かに燃えている。
死体の山に向かって立つ、猛獣のような覇気を放つ赤い服を羽織った男。手に持つ不思議な構造をした剣には、赤色の液体がこびりついていた。
こいつがこの事件の犯人だろう。絶対に逃さないよう、脅しの意味を込めて剣を突き出す。
「そこを動くな。」
「…いきなり斬り掛かってくるっちゅうのが、こん場所じゃ許されとるんか?」
「近衛局周辺の連続殺人事件の犯人として、ご同行願おう。」
余裕をもって訛った言葉で返事する男は、身を翻したと思うと瞬時に山を背後にし、私に向き合う。
火に照らされギラギラと輝くその目は、獲物を見定める捕食者そのもの。
一足一刀を見逃さないよう、剣を突き出し構えるのだった。
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(上手く使われたっちゅう感じか?近衛局に目ぇ付けられんのはこっからの事考えるとダルいわ。)
こちらの挙動を見逃さないように剣を構える少女は、レイホンの事を「失踪事件の犯人」と呼んだ。実際の犯人は掃除屋だろうが、斬り裂いて液体が漏れ出しているこれが犯人と言っても信じてもらえないだろう。
実際マフィアの処理に関してはレイホン達の所業である。これに関しては鼠王の名を出せばどうにかなりそうな気もするが…。
(どうにも頭が硬そうな嬢ちゃんなんよなぁ…。)
全部ひっくるめてレイホン達のせいになりそうな予感がする。融通の効かない工房の無駄に腕のいい若手の奴がそんな感じだ。都市なら親指に制裁されて終わりだが、ここは都市ではない。
「お前ら!俺っちはちぃと野暮用ができたさかい、済んだらさっさ逃げろや!」
「!?…貴様、何を…!」
大声で部下たちに指示を下す。目の前に立つ少女に言い訳するより、彼女と敵対してしまうだろう部下たちを遠ざける方を優先する。
すぐに辺りにあった気配が消え、下手に刺激しそうな部下が消えたことに一息つく。まだ土地を手に入れたばかりなのに、近衛局と正面衝突する気はない。
「さぁて、俺っち達はその失踪事件に関係ないっちゅうて、信じてくれるんか?」
「部下を逃がしておいて何を言う。」
「はっ!俺っちは逃げんかったんや、その点は褒めてくれてもええで?」
銃剣を思いきり振り、こびりついた掃除屋の液体燃料を飛ばす。
それを見たチェンの姿勢が低くなり、レイホンも合わせて剣を右肩に構え、銃口からはいつもの紅色ではない、明るい橙色の炎が噴き出す。
ダンッ! いつもよりも強めの跳躍から放つ一撃で少女を落とそうとした瞬間、空から巨大な何かが降ってくるのが分かった。
ぶつかる寸前に着地し、体制を立て直すため距離を取る。
「遅かったな、ホシグマ。」
「この距離をこの時間で来たんです、無茶言わないでください。」
少女からホシグマと呼ばれたレイホンと同じくらいの身長の女性は、三角形の大きな盾を持ち、少女に愚痴をこぼす。
増援が来て1対2の状況に、レイホンは舌打ちをする。
「さて、直々に我々の増援が来るだろう。投降するならこれが最後だ。」
「……はぁ、降参や降参。大体俺っちは犯人やないし、騒ぎを起こす気もないんや。」
こちらに剣を向ける少女の言う通りに投降する。
銃剣を納め、両手を上に上げてヒラヒラと振る。呆気にとられたように口を開けて剣を下げる少女と、まだ警戒して盾を構えるホシグマ。
「…チェン隊長からは、犯人を見つけたとの連絡がありましたが。」
「俺っちは鼠王んとこの怒りを買った、龍門に損を与えたマフィアと殺人鬼の処理をしに来ただけや。そこの山がマフィアやな。」
「…チェン隊長。よく見れば指名手配犯も混ざっているんですが。」
少女の名前はチェンと言うらしい。
鼠王の名を出すとホシグマの顔から強張りが消え、構えが解かれた。死体の山をチラリと見て、掃除屋にバラバラにされたその中に市民がいないのを確認すると、チェンに向かって不機嫌そうな声で名前を呼ぶ。
「…失踪事件の犯人がコイツじゃないという証拠はないだろう。」
「それやったら嬢ちゃんが踏んどるそのスーツ…多分それが犯人やろ。」
再びレイホンに向けて剣を構えるチェン。それに対してレイホンはチェンが踏むスーツを指さして言う。それを聞くと、チェンはスーツを思い切り火の方へ蹴り飛ばす。
スーツの中に残った液体燃料に火が燃え移り、静かに燃える。
「俺っちは昨日龍門に来たばかりや、龍門に居場所を作ろうとしたらこれやで?どうなっとるんやこの都市は。」
「…クッ。」
「笑うな!…取り敢えず、取り調べは受けてもらう。お前が本当に龍門に来たばかりなのかもそこで分かる。」
大げさに右手でパン、と音がなるほど顔を覆うように叩き、嘆くように演技する。それを見たホシグマが堪えきれなかったのか、笑いが漏れた。それを大声で制するチェンがこちらを睨みつけ、手錠を持って徐々にこちらへ近付いてくる。
「別にええで、まぁ、迷惑代で少し貰うことになりそうやけどな。そん時は高いシガーでもくれや。」
「…ホシグマ、行くぞ。後処理は他の職員に任せる。」
「そんなかっかすんなや、折角の別嬪さんやのに勿体ないで?」
「ははは! 隊長は確かに綺麗ですからね。」
「そっちのおっきい嬢ちゃんも綺麗やで。」
「煩い!」
結構本気で言った高級シガーの要求を無視され、一人で進もうとするチェンに、冗談で宥めようとする。それを聞いたホシグマは、今度は笑いをこらえようとせず声を上げて笑った。
さらに茶化すレイホンを見ることなくチェンは叫び、レイホンに手錠をかけて引っ張る。
既に午前4時を過ぎた路地には、バラバラにされた死体と異様なスーツが残っていたが、それも日が昇り切る頃にはきれいに無くなっていた。
気がついたら文字数4000超えてるんですよ。
キリよくしようとすると6000超えたんですよ。
一応テストの週なんですよ。(テスト前日にデュエマをしているアホ×4)
次4年なんでちゃんと進級したいんですよ。
何が言いたいかって言うと言いわk(下顎ごと舌を砕き潰される)