【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら   作:しきょーかい

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友が7章をクリアしたので投稿します。
誰だ書き溜めてないのに3話も連続で投稿したの…俺か。

俺:
こらあかん。完全に詰んでもーたわ。
狂気も底ついてもうたし...ガチャチケもみんなくたばったやろ...。あない一般接待しとるヴァルプルギスがまた現れたんやし、打つ手なんかあらへんわぁ...
単刀直入に言うわ。どうすりゃ俺っちの命だけでも助かるんや?

友人:
それなら…5万だけ課金しろ、没遮攔がやったように


第4話

 

フェンの後を追いしばらく路地を駆ける。

フェンは走っている途中も何度かインカムを触り、何者かと連絡を取っている。

 

(ロドスの新入りで隊長言うてたな、強いんか?)

 

レイホンら親指を信頼して背を向けて走るその姿には、年相応の焦りとあどけなさが残っている。

もし戦いになっても負けるビジョンが見当たらんな、などと考え、格っちゅうのは強さで決まるもんちゃうか、と自分に言い聞かせる。

礼儀を弁えないレユニオン兵と、自分より格上かもしれない存在を相手にして少しイライラしているのだ。

 

(名乗りも上げとらんしな)

 

恐らく部下も自分の名前を話していないだろう。話していたのなら、残念なことだが無口な部下が一人生まれることになる。しかし、都市でそこそこ名を馳せた自分としては名前が知られてほしいという気持ちもある。

似たような場所を何度も走っていると少し開けた場所に出た。

 

「ここは…公園か?」

 

「はい、ここを集合場所にしています。私の仲間も——「フェンちゃん!」 クルース!」

 

向かい側の路地から現れたのはクルースと呼ばれた少女。フェンと同じく頭から耳を生やしているが、フェンの耳が犬のような耳に対し、クルースの耳は兎のようだ。

 

(兎…やな事思い出したわ)

 

思い出すのは同じ小指だった黒獣-卯-の筆頭(天究星)。あれとリンバスカンパニーの面々と戦ったまでは良かったんやけどなぁ…と思う。

 

そして戦場に立つにしてはあまりにも身軽な服装と、一切の強化が施されていないように思えるシンプルなクロスボウを見て、「あれ、格下じゃないですか?(下顎砕いて舌斬りでは?)」とクルースへ視線を向ける部下を無視する。

 

「急にフェンちゃんが走り出したからビックリしたよ〜。隊長なんだからしっかりしてよね!」

 

「うっ…す、すまない。この人たちを救けようと思って…ビーグルたちは?」

 

「行動隊A4と予備隊A4のみんなと、親指って人達が協力して守ってくれてるよ〜。…それにしても、随分と、強そうなオジサ「クルース!私達は早く撤退地点に行かないと!」」

 

最大の不敬をフェンがギリギリで掻き消す。レイホンとしても情報が足りず、ひとまずこのチェルノボーグから脱出したいのでここでロドスアイランドと敵対するのは避けたい。

だがそんなレイホンの心情を察せない部下が一人、クルースの発言に対して処罰を下そうと銃剣のグリップを引き、推進弾を装填する。

ガチャ、と音が不思議と公園に響き、フェンとクルースの注意が部下に向く。

 

「親指のカポに対し…「なんでソルダートのI(プリモ)が俺っちの許可なしに話しとるんや?」……!!」

 

「俺っちが喋らんっちゅうのはどういう事か、考えるべきやったな。」

 

「…っ。申し訳ありません。どうぞ、下顎を。」

 

「潔いのはええで。」

 

ゴキッ。振り抜いた拳は鈍い音と共に部下の顎を砕く。

 

「何をしてるんですか!!?」

 

フェンが慌てて部下に近付く。が、部下は手を前に出し近づくのを制する。

更にその間に部下2名が入り、フェンからの手出しを完全に制した。

 

「俺らのルールやねん、触れんといてや。」

 

「しかし…!」

 

「規律について文句言うんやったら、親指全体への侮辱として受け取らんといかんからな。……穏便にいこうや。」

 

「…!」

 

目を開き息を呑むフェン。今まで静かにしていた男が、突然場を飲み込むほどの威圧を放つ。

生存本能が逆らうなと警鐘を鳴らし、理性も口答えしてはならないと叫ぶ。

引き下がるしかないのか、そう思い、下がろうとするとクルースが一歩前に出て口を開いた。

 

「まぁ〜、規律って言うなら仕方ないよね〜。ルールは大事だもん。」

 

「クルース…。」

 

「分かってくれたんなら良かったわ、俺っちはお前らんトコと争う気はあらへん。」

 

手をヒラヒラと振り、ハァと息をつくレイホン。

クルースは顎を砕かれたレイホンの部下とそれを見て更に言葉を紡ぐ。

 

「撤退地点にうちの医療術師がいるから、そこで早く治そ〜?フェン、私達も急いだほうが良さそうだよ。」

 

間延びした独特のリズムで提案したと思うと、途端に真面目な口調でフェンに語る。

傷を直していいのか、と言わんばかりにこちらをチラ、と見るフェン。

 

「ケジメは付けたし、さっさ行こうや。」

 

「…えぇ、急ぎましょう!こっちです!」

 

クルースが来た方向の路地へと駆け出し、後を追う。

 

(フェンちゃん、あの人ヤバそうだよ…もしかしたらドーベルマンさん、いや、Aceさんよりも…。)

 

(分かってる…けど、助けなきゃ。)

 

 

 

……。

 

公園から再び路地に入り、小声でやり取りする二人と共に駆け続けること少し。

不思議とレユニオンたちと遭うことはなく、戦闘はなかった。

 

坂を登り、辺りの住宅が次第にボロボロになっていくのを横目で眺めていると、RHODES ISLANDと書かれたロゴのあるテントが張られているのが見える。

その周辺には見知った整えられた赤い服と帽子を被った者たちが見えた。

 

「あそこが撤退地点です!」

 

「無事について良かった〜。」

 

フェンが説明し、クルースが安堵の声を漏らす。

その時

 

「へぇ〜?こんな所に拠点なんか作っちゃって、どうする気なのかしら?」

 

「!…クッ!」

 

爆音。

 

戦闘を走っていたフェンの眼前に突如業火が現れ、その衝撃でフェンが吹き飛ぶ。

ゴロゴロと転がるが、直ぐに立ち上がり、槍を組み立て構える。防御と受身が間に合ったお陰で軽傷で済んだようだ。

 

「フェンちゃん!」

 

「大丈夫!それより相手を…。」

 

「あら、生きてた。運のいいワンちゃんね。」

 

爆風による土煙が晴れると、そこには女性がいた。

銀白色の髪がある頭からは角が生えており、黒いジャケットを羽織っている。

角に関してはR社のトナカイのような角ではなく、黒色のシャープな角。

腰からは尾のようなものが生えており、重力に逆らって動いているところからどうやら飾りではなさそうだ。

足運び1つ1つから強者であることが感じ取れ、一目で鍛え上げられているのが分かる。そして何より、その体から放たれる猛烈な死臭。

本能が弾を使う相手として不足なしと叫んでいる。

 

(あの尾は生体装備か?…ようやっとおもろなってきたわ)

 

ニヤリと笑い、朴刀(天退星刀)に弾を込めるため、銃剣を大きく振り上げ…地面に叩きつけた。

 

 

===

 

 

(ここにも赤い服のヤツらが…面倒くさいわね)

ロドスの撤退地点に辿り着こうとしていた5人を妨害した女性——Wは心の中でそう愚痴をこぼした。

 

突然このチェルノボーグに現れ始めた赤い服の集団。

規律だの上下だのやかましい事を言ったと思いきや、見たことのない守護銃を使ってレユニオンに被害を出した。

銃はサンクタだけの物ではない。実際にWたちの部隊は守護銃を略奪し、何丁かの銃はお気に入りとして手入れもしている。

しかし、統一されたその銃は明らかに他の銃と一線を画しており、弾丸を放つ遠距離武器として使うのではなく、弾丸の推進力で加速した銃の先にある刃を振り回して戦うのだ。

確かに速度が上がれば火力も上がるだろうが、自分に火を噴く可能性のある銃をあれほど上手く扱うには相応の修業が必要だろう。

その見立てに間違いはなく、自分の部隊と接敵したのは4人だったが皆強かった。被害が出たので全員吹き飛ば(爆殺)したが。

 

(ロドスと一緒に居るって事は、ロドスの部隊?まぁいいわ、適当に掻き乱すだけよ)

 

赤い目は獲物を見定めるように青い髪のクランタ、薄橙の髪のコータス、なぜか口から血を流す男…と流れ——

——見たこともない銃を地面に叩きつけようとする、薄っすらと黄色の何かが立ち昇る(レイホン)と、目が合った。

 

バカァン!!!

 

「弾代惜しむタマやないやろ!相手せいや嬢ちゃん!」

 

ガシャン、バァン!!!

 

「チィッ!」

 

銃が地面に叩きつけられる音が響き、刃が外れ男が銃に弾を込める。もう一度大きく地面に叩きつけると銃から炎が吹き出し、Wは舌打ちをして対抗するように手持ちの爆弾を投げつけた。

 

 




新人格捕まえる気ぃやったんなら!狂気食われる覚悟ぐらいしとくんやったな!

俺も友人も100連分もなくて笑うしかないんですよね。笑えよセルマ。

11/14 誤字を訂正。誤字報告ありがとうございます。
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