【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら 作:しきょーかい
レイホンの姿クソほどぼやけてたけど出た、嬉しい。
というか9章やばくないですか?もう心臓バクバクですよ俺。
中指の親方凄い…ベスパもっと凄い…けど何で片方しかマッチ取ってくれないの…?
そしてドンキは60連でお出迎え。都市に神様っているんだ、悪魔みたいな姿だね。
早速レイホンが先頭に立って壁を削り作り出した穴から侵入しようとすると、部下達が穴の前から離れていないことに気付く。
「どうしたんや…おぉ…。」
「通してくれ!俺達はレユニオンじゃない!」
「外に出してくれ!このままじゃ殺される!」
そこでは、壁の内側にいたチェルノボーグの市民らしき者達が穴に殺到し、一歩も譲らない部下に対して抗議していた。
一切聞く耳を持たず、押しても引いても微動だにしない部下たちを前にして武器を持つ者が現れ始めようとした瞬間、指示を出して部下を退かせる。
雪崩込む市民は壁の外側に出て……穴の周りを囲むWや迷彩狙撃兵の姿を認めると膝から崩れ落ちた。
「あぁ…終わりだ、どこに行っても、逃げ場なんて…。」
「……イーノ、大丈夫だ、気をしっかり持て。」
「私の顔を見て終わりだなんて、失礼な人ね。こんな美人が目の前にいるんだからもっと喜びなさいよ。」
「はぁ…性格とやる事が終わっとるからな、それもしゃあないやろ。」
「は?」
ファウストが震えるメフィストの手を握り、Wが軽口を叩く。
ロドスと親指の方の空気は和んだが、市民の方はそうでもないようで一部が先の尖った石や硝子の欠片、刃物を持って走り寄ってきた。
「奪われたままでいるくらいなら…せめて!」
「ッ、なんだ、刺さらねぇ…!」
開いた道の真ん中に立っているレイホンが集中的に狙われ、アーミヤに攻撃が当たらないようAceに向かって放り投げる。
石や硝子、刃物が体と衝突するが、コートを切り裂き肉を突く音はない。
勿論コートに穴を開ける事すら出来ず、緩和された衝撃が都市で強化され続けた肉体に傷をつけることはない。精々軽いマッサージ程度の衝撃といったところか、それもウルサスの力あってこそだが。
絶望して崩れ落ちる市民や向かってきた市民の肌に黒い結晶が見える。レユニオンの仕業だろうか、チェルノボーグでは感染者に対する迫害が酷いと聞いたが…面白いことを考える者がいたようだ。
「向こうてきた奴縛っとけ、気概があんなら何か使えるやろ。」
「はっ。それ以外はどうなされますか。」
「知らん、ロドスにでも任せとけや。」
「「「はっ。」」」
厳重に縛られていく市民を横目に、Aceへ渡したアーミヤの容態を見る。
顔色は悪くない、呼吸も安定している。問題は今もうなされ続けている事ぐらいか。
頭を強く揺らし、Aceが止めようとした時ようやく閉じられた目が開いた。
「うっ……ここは…。」
「そろそろ起きぃや、いい加減せんと寝とる間に全部終わるで?」
「え…? はっ、すみません。少し、疲れが出てしまったようで…。」
その表情は暗く、疲れが出たというよりも何か別の要因があったと分かる。
わざわざ言うことではないが、辺りを見渡し、状況を把握したアーミヤは何でもないと思わせるように声を上げ、ロドスを纏め上げる脆い彼女の姿を見ていた。
———
司令塔の下まで辿り着くと、そこには不自然なほど綺麗に並んだレユニオン兵達の姿があった。
彼らはこちらの姿を認識した瞬間…驚いたように慌てて装備を整えて迎撃しようとする。
「あん場所奪って守っとけばええんやな?」
「はい、司令塔の中には…タルラの下に向かうのは私と1小隊で十分です。」
その言葉に従い、衝突して違和感を感じた。
統一・整備された新しい装備、指導されたような似た動き。
「ファウスト、これは
「…俺達とは違うな。———まさか!?」
戦場に立ち、砲撃で威嚇するファウストに尋ねてみると、彼は表情を変えて倒れたレユニオン兵の装備を剥いだ。
レユニオン・ムーブメントの印を強くコートの裾で拭えば、そこからはウルサスの紋章が現れる。
「随分下手な処理やな、バレんと思っとったんやろな。」
「クソッ、これはロドスに伝えるべきか?」
「伝えとって構わんやろ、やけど今伝えると混乱するかもしれんから… チィア! …終わった後伝えや。」
そう言うと、ファウストの姿がぼやけ、初めから何もなかったかのように消えた。
ここでウルサスが出張ってくる理由が良くわからない。彼らの国は資源が不足しているというのに、なぜ資源を更に必要とする戦争を求めるのだろうか。
それでいて、自分から宣戦布告はしないのだからたちが悪い。周辺国から袋叩きにされるのを防ぐためだろうが、こうやって裏でコソコソしているのを見ると少し苛立つ。
「任務やろうけどすまんな、少し八つ当たりさせてもらうで!」
分厚い装甲ごと死なない程度に切り裂き、敵の陣地のど真ん中まで斬り抜ける。
内部に猛獣が突如現れ、暴れる猛獣に集中しようとした
———
アーミヤが連れて行く小隊のメンバーを決めている途中、レイホン達はファウストとメフィストを囲んで話し合っていた。
メフィストの前には切り傷を負った一人の部下が座っており、全員で傷口を眺めている。
「見てみろ。」
ファウストがそう言い、メフィストがふぅと息を吹きかける。
その息がキラキラと輝いたと思うと、切り傷が徐々に塞がっていくのが分かった。
泣きそうな顔をして笑うメフィストを囲む部下達を眺めて揺らめく紫煙を眺めていると、突然アーミヤが話しかけてきた。
「すみません、レイホンさん。」
「ん、どうしたんや。」
「パトリオットさんの闘いで、ロドスのオペレーターは限界寸前の人が多く…。」
申し訳なさそうに名前を呼ぶアーミヤに返事をすると、何となく予想していた事を口に出す。
「要するに俺っちも行けばええんやろ、ちゃうか?」
「えぇ、レイホンさんも疲れているのは重々承知しています。なので限界と言うなら無理に頼みません。」
(限界やないなら無理にでも頼んどったんか、ブラックやなぁ。)
しかし、その提案は願ったり叶ったりだ。
「行くに決まっとるやろ、ここで逃げようモンなら胸張って歩けんやんけ。」
「…ありがとうございます、レイホンさん。——わっ!」
そこで部下の傷を癒やし、ずっと泣きそうな顔で笑うメフィストと似たような顔をして、アーミヤは礼を言った。
その目の前で一度だけ大きく拍手をし、声を上げて驚いたアーミヤの頭を撫でる。
「そんじゃ、行こか。時間が勿体ないわ。」
「えぇ。」
その返事を背にして歩き出した。
目を合わせないよう、徹底的に司令塔で覆われた空を見上げながら。
———
「くっ、アーミヤ!」
「はい、Aceさん!」
「焦げ臭くなってきたわぁ…もうちょいやな。」
狭い通路に大量に配置されたレユニオン兵、サルカズを退けて進む。
異常なほどの密度を持って迫りくる相手を無傷で突破することは不可能だろう、それも医療を行えるものがいなければの話だが。
一人で十数人を抑えるAceを前に、アーミヤとレイホンで削る。
更にその後ろからファウストが吹き飛ばし、前線の傷をメフィストが治療する。
アスカロン、ブレイズ、Rosmontisは司令塔に援軍が入り挟み撃ちにならないよう入口を封鎖している。Wはもしレイホン達がしくじった時のために
倒れ伏す相手で道が詰まりそうになりながらも前に進むが、敵の勢いは留まることを知らない。
何が彼らをここまで突き動かすのか分からないが、ここで止まってもらうことになる。
振るうだけで相手の体には赤い線が生まれ、血を吹き出して倒れる。これでも切ったのは表面だけで、すぐに治療すれば問題はないだろう。
「皆さん、ここまでで大丈夫です。」
敵の勢いが弱まり始めた時、突然アーミヤはそう言った。
「俺たちはもう必要ない。そういう事か?」
「いいえ……皆さんがいれば心強いですが、これ以上付いてきてもらうのはあまりにも危険すぎますから。」
Aceが問いかければ、アーミヤは優しく答えながら盾を破壊しようと武器を振るったレユニオン兵に向かってアーツを放ち、その意識を奪う。それと同時に天退星刀を振るい、飛んできた矢や弾丸を弾く。
「レイホンさん達も、ここまでで大丈夫です。」
「…さよか。」
跳弾で勝手にくたばりかける狙撃手を確認し、振るう手を止めて目を閉じる。
あれほど詰まっていた敵は皆倒れ伏し、後少し駆けていけば"暴君”の下へたどり着くことが簡単に想像できる。
目を閉じた行為を肯定と受け取ったアーミヤはAceの前に進み、駆け出し———
「レイホンさん!? ……どうして…。」
「結局のところ、俺っちに命令できるのは嬢ちゃんやないって事や。」
当然のように隣を走るレイホンを見て目を見開いた。
後ろではAceとファウスト、そしてメフィストがバリケードを作り始めており、着いてくるつもりはないようだ。
それでも足は止めずに走り続け、3人の姿が見えなくなった頃、アーミヤは口を開いた。その時逡巡したように見えたが、気の所為ではないと思う。
「レイホンさん…私は、ここにいて良いのでしょうか。」
突然口を開いたと思えば自分の存在意義についてだろうか。
いまいち話が掴めていない為、ひとまずアーミヤの話を聞くことにした。
「私、思うんです。私より、レイホンさんの方がレユニオンの方々を止めるのに向いてるんじゃないかって。」
互いに目的の為に
「私じゃなくて、レイホンさんが上に立てば、救えるはずだったものが救えるんじゃないかって。」
残念なことに自分の命を救えていない時点で話にならない。
部下は全員息絶え、自分自身も首を吹き飛ばされたリーダーが上に立っている時点でその組織は終わる事が確定しているだろう。
都市ならどこでもそうだ。ただ終わりまでの時間を長引かせているだけ。
「今もそうです。レユニオンの"暴君"…彼女の前に立つのが、本当に私でいいのか…と。」
あの猫よりか数倍マシだと思うのはレイホンだけだろうか。
他のものから聞いたが、いつもはあそこまで冷たくはないらしい、無表情ではあるみたいだが。
精神安定剤や理性回復剤を使用する頻度が増加しているとも聞いたが…関係なことだろう。
「…すみません。急に、こんな話を。」
申し訳なさそうに顔を下げるアーミヤに向かって飛んできた
よそ見をするほど余裕があるようだと茶化そうとして、その顔に浮かぶ憂鬱さに危機感を覚えてやめた。
「なっ、火の玉を斬っただと!?」
「せやさかい俺っちの事舐めすぎやろ、この剣が飾りやとでも思うたんか? ———そして嬢ちゃん、なんか勘違いしとるな。」
「え?」
「俺っちじゃレユニオンを止められんわ、止める気がないからな。」
高速で近づきラリアットをかましながらそう言うと、アーミヤの顔から憂鬱さは消え、驚きが満ちる。
レユニオンがこのまま活動範囲を広げていき、他の国にも影響を及ぼしてくれれば親指も動きやすくなる。
そのためもう少し頑張ってほしかったが…被害を受けた今、制裁を下さなければならなくなった。
「俺っちじゃ救えん、救う気がないからな。」
「しかし…ファウストさんやパトリオットさんは…。」
「あんなん偶々や、勝手に救われたんやろ。」
自分の為に動いて勝手に救われていたファウスト。
死を以て誇りとしたボジョカスティ。
「結局俺っちは利己的やから…どっちも、利他的かつ利己的な嬢ちゃんじゃないとできんやろ。」
もしレイホンがいなかったとして、その場合アーミヤは彼らを救えたのだろうか。
Ace達を失い、更なる痛みを知ったアーミヤなら誇りを持ってボジョカスティと対峙できただろうか。
邪魔するレユニオンを仮面ごと殴りぬく。
(……ちぃと厳しいか? 嬢ちゃんは優しすぎやんな。)
「最後にやけど、"
「……どうしてか、聞いてもいいですか?」
今更それを聞くのだろうか。
「どこまで行っても、結局のところ俺っちは部外者やからな。」
残り半分を切り、そろそろ捨てる時がやってきたシガーがジジ、と音を鳴らす。
表面が通じあえても、好みが通じあえても、人間性が通じあえても、結局の所レイホン達都市の住民とテラの民は根本的に異なっている。
分かり合おうとしても分かり合えない、世界の差がそこにあると感じた。
「ここまで来て、部外者にはなれないと思います。」
「そういう話やなくて…面倒なってもうたわ、もうええわ。……そんだけか?」
「なんだか吹っ切れました。ありがとうございます。」
ジリジリと唇に熱さを感じ、未だ火のついたシガーを握りつぶしてレユニオンが持っていた盾で揉み消した。
いつの間にか最上階の一歩手前まで来ていた事に気がついた。
「…そこやな。」
「えぇ、行きましょう。」
駆け込めば大きく開けた場所に出る。
次第に強くなっていく焦げ臭さを前にしてアーミヤとレイホンの見たものは、
というかレイホンも親方の一人なんだよね…。
ん?親指も小指も親方は登場したけど…。
もしかして:親方って1指1人じゃない
そして親方が全員化物過ぎてレイホンが弱く見えるバグ何とかなりません?
ひとえに黄金の枝が無法すぎるせいだけどさ…。戦闘中永続はズルだって。