【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら   作:しきょーかい

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友達の見てるだけじゃ満足できない…ということで9章後編始めたけど早速苦戦してます。
ヴァレンチーナの処分の想定ダメがイカれてて笑っちゃうんですよね。
結局マティアスのところで止まってます。

振動パの鏡の14層乱入レイホンはその約100倍でキレました。倒したけどね!



第52話

 

 

直剣を振り回すたび、光線のような斬撃が飛び出し、通る過程の全てを融かす。

既に限界の床はどろりと溶け、司令塔の高さがまた一段と低くなる。

まだ残る壁も炎によって溶け始め、平らになった戦場には6人(・・)が立っている。

 

「タルラ! お前の相手は私だ!」

 

炎を切れるチェンがタルラと距離を詰め、アーミヤがフロストノヴァ(白い炎)に剣を向け、レイホンは黒い炎(ボジョカスティ)と相対する。

ボボボと音を立て、存在を証明しようとする炎はその巨体に似合わず今にも消えそうだった。

 

ガァン!ガァン!ガァン!

 

『…。』

 

「うおっ、本物より強いんちゃうか? 硬さはそのまま、速さもそのまま…威力は上がっとるってか?」

 

斬り抜けて一撃、振り向く時の腰のひねりを乗せてさらに一撃、最後の一撃は炎の盾に阻まれた。

炎だというのに質量を持ち、それでいて切った手応えが殆ど無い。

今のところ驚異的な反射速度以外は元を上回っていると見ていいだろう。

 

『…。』

 

「…返事も、覇気もねぇのか? —— チャアッ!」

 

ただし、その攻撃全てが軽く思える。

(シン)(マン)。互いに精神の力であり、どこかの親方は根性でそれと同等の力を発揮していたが…根性もある意味精神論だろう。たかが精神だろうと、その力は侮れない。

言葉も発せず、その体に信念を宿していないボジョカスティ(黒い炎)と打ち合う。

 

黒炎の戦槍と天退星刀がぶつかり合い、いとも容易く、槍が折れた。

結晶の槍がそうであったように、炎の槍も再生しようとするが、それよりも速く頭を全力で叩く。

 

「死んだんやったら大人しく眠らせとけや、生きたいんやったら…命乞いでもするんやな!」

 

……ボン!

 

本物と同じように、その頭を切り飛ばす。

半ばで折れた槍、一回のみ衝突した盾が、ただの炎となり宙を舞う。

ボジョカスティを模した黒炎も形を失い始めた…と思った瞬間、黒炎はその質量を増し、一瞬にしてレイホンの体を包み込んだ。

 

「プッ。——— やれると思っとったその頭、ぶっ叩けば治るかぁ?」

 

辺りから酸素を奪う黒炎を切り裂き、即座に酸素を求めて遠くへと離脱する。

最後に随分と殺意の高いものを用意してくれたものだと、燃え尽きて炭になったシガーを吐き捨てる。

今もチェンと打ち合い、互角の…いや、優勢の戦いを繰り広げているタルラを睨みつけ、極低温の世界を作り出す白い炎が見える方へと走った。

 

 

 

———

 

 

 

「助けたろか?」

 

「えぇ、お願いします!」

 

『…。』

 

ブォン!

 

まだ余裕のあるチェンと比べ、見るからに押されていたアーミヤの方へ加勢する。

白い炎が撒き散らされる中では、先程の灼熱はどこに行ったのか、凍てつく寒さが襲いかかってきた。

 

アーミヤの立っていた長い耳は折りたたまれ、その顔は薄っすらと青ざめている。

レイホンにはそこまで影響はなく、少し手が(かじか)むくらいだが、このまま戦い続けた場合も無事でいられるかは分からない。

早速無言で短剣を振るい、的確に急所のみを狙ってくるフロストノヴァの攻撃を防ぐ。

 

「はあっ! 気をつけてください!」

 

「ん、助かったで。」

 

元々、彼女の本来の強さは分からなかったため試しに一撃当てさせてみたが、想像よりも遥かに軽い一撃と思った瞬間、コートの上に巨大な氷塊が生まれレイホンの動きを止める。

アーミヤの剣戟によって粉々になった氷越しに心臓を狙うフロストノヴァ、今度はしっかりと攻撃を防ぎ、カウンターの一撃を叩き込もうと逆袈裟に切り下ろす。

 

『…。』

 

「…ボジョカスティ(あの黒い炎)と比べて強いなぁ。」

 

生前の彼らに対する解像度の違いだろうか。単調な動きで火力のみの黒い炎と違い、白い炎は小手先の技や動きが一段と速い。

当たったと思った瞬間、フロストノヴァを模っていた白色の炎は突然霧散し、辺りで燃える白色の炎がフロストノヴァの形をなす。

コータスの肉体を構築する途中だろうと、そのまま斬り伏せるため飛びかかった。

 

『…。』

 

「ま、それでも…意志のない人形にしては中々やるっちゅうだけやけどな!」

 

ジィィィン!!!

 

剣が切れない、何か硬い物にぶつかった時と同じ音と手応え。

連続してその場から別の炎へは移動できないのか、白色の炎が取った行動は氷の結晶を壁として生み出すことだった。

ジュウジュウと音を立てて氷は溶けつつあるが、更に力を込めてもヒビが入る気配がないのには驚いた。

壁から突然氷の棘が生まれ、コートを貫くまではいかないものの、勢いよくレイホンの体に衝突する。

 

「っちゅうとる余裕もねぇかぁ!?」

 

「私なら…斬れますっ!」

 

剣を氷の壁から引き抜き、即座に屈む。

顔は耳まで構築し終わり、炎だというのにこちらを睨みつけるフロストノヴァへ向け、訪れるであろう攻撃のチャンスを逃さないよう構えた。

背後からアーミヤがズパン! と横に一閃、氷の壁が呆気なく断たれる。

 

『…。』

 

「くっ…! これでも、届きませんか。」

 

氷を越えて白色の炎を断とうと迫る青黒い…いや、白色の炎に照らされた蒼色の剣はガラスのように透き通る短剣によって阻まれるのを、レイホンは()から眺めていた。

 

「いんや、ようやったで嬢ちゃん!」

 

『…。』

 

意志がないと思っていた白い炎が、初めて感情のようなものを見せた。

その炎でできた、のっぺりとした顔に浮かんだのは驚きか、はたまた焦燥か。

既に避けることの出来る距離ではない。頭一つ分まで迫る天退星刀を前にして、迎え撃とうと短剣が突き出されようとして——— 短剣を持つ右手の手首から、右肩まで蒼の線が走った。

 

「悪いけど"こっち”の歌は知らんからなぁ! 手土産は空の薬莢で許してくれや!!!」

 

『…。』

 

「斬れ!」

 

「はいっ!」

 

短剣ごと腕が落ち、迫るレイホンに対して白い炎が取った行動は…自爆だった。

内部から膨れ上がり、外面が破れて漏れ出した瞬間、目の前が蒼色で埋め尽くされる。

振り下ろされた朴刀は勢いよく床を砕き、大きなヒビは戦場全体の高度をまた一段と下げた。

壁を破壊すると、既に他の建物より少し高い程度まで高度が下がっている。

 

「チェンさんの下まで、ハァ…フッ……急ぎましょう!」

 

「俺っちが先行くわ、嬢ちゃんは休んどったほうがええやろ。」

 

そう言うと、アーミヤは何か言い返そうとして、突然膝から崩れ落ちた。

状況を飲み込めていないのか、必死に体を動かそうとするが動かない。

 

「その剣、元がただの剣やない…常人なら使えんやつや、ちゃうか? そして嬢ちゃんの意志が強いっちゅうのはよう分かっとるけど、自分以外の精神が混ざって大丈夫なやつおらんやろ。」

 

「私は、まだ、動けます…!」

 

レイホンの言葉に反抗するかのように、剣を杖代わりに突き刺し、震える体で立ち上がる。

再び崩れ落ちるが、それでもまた立ち上がろうとする。

よく見ると辺りは一面銀世界で、アーミヤにある傷口は全て凍っていた。

 

「来るなっちゅうとる訳やないから、立てるようになってから来いや。こんままやと足手纏いにしかならん。」

 

「……。」

 

「死ぬのは許されとらんからな、息整えて、手助けに来てくれや。」

 

アーミヤも自分の体が今どういう状況か分かっていないはずがないだろう。

瞑想を、息を整え始めたアーミヤを一人この場に残し、剣戟の音が聞こえる方向へ、障害物になるものを壊して突き進んだ。

 

 

———

 

 

床が壊れた際、チェンとタルラ達はレイホン達と離れたのか微かな音しか聞こえなかったが、それも近付くと次第に大きくなっていく。

壁の強度もそれに比例して弱くなっていき、所々罅が入っているのが分かる。

この壁を壊せば、今も二人が切り合っているだろう。壁越しに分かるほど震える壁を、思い切り蹴り壊す。

 

ボゴン!

 

「俺っちも混ぜろや!」

 

「ここまで早く、あの二人と決着をつけるとは…。」

 

「2対1だ!タルラ!!!」

 

白、黒、橙、赤…色とりどりの炎が渦巻く中に、金色が混ざり込む。

少しの傷を負った、驚きの声を上げるタルラの首を狙って、朴刀を勢いよく振り抜いた。

 

 





というか親方とかヴェルを見てるとコイン威力自体は低いんだよね…。
基礎威力がアホだし攻撃レベルはもっとバカのせいで忘れそうになるけど。

それとエンドフィールド、22日リリースですね。
エンドフィールドまで触れられるかはわからない…やれることはします。
アンブリエルとか育ててたらパオゼンカと滌火ジェシカの育成素材ないなったわ

また財政難のロドスに戻ったな…。
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