【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら 作:しきょーかい
シーズンチケ使って、引きます(血涙)
親指ィ…信じてたのに…。何だよレンクレアとホエグレって…。
まぁええわ、このチケットで人差し指ドンキとウアジェト以外引けばええんやろ?
十分勝率高いやんけ、余裕やな(慢心)
あ、これ張り出すのずっと忘れてたやつです。見ても見なくてもいいです。
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https://syosetu.org/novel/400274/
闘気を漲らせ、レイホンを見つめる男と向き合い、抜刀する。
隠し持っていたシガーの端を千切り、口に咥えて火を付けようとして———火種がないことに気付いた。
「すまんけど火ィ持っとらんか?折角咥えたんや、吸わんと勿体無いやろ?」
「……使うといい。」
「おぉ、助かるで。」
チッ、ボウッ。
空いた左手で放り投げられたライターを掴む。
親指で蓋を開け、火の先を当てて火をつけた。
揺蕩う紫煙が昇ると、葉の香りが辺りに漂い、男の纏う闘気が霧散する。したように見えた。
「はァ……。で、
「……南部親指、アンダーボス、カーロ。この名を知っているか?」
「……。」
ジジジッ。
白くなっていく先をトントンと軽く叩くと、灰になった部分が落ちる。
男は懐から歪な形をした短杖を取り出し、一度だけ手元でくるりと回す。
「"巨狼の口"、ミズ・シチリアんとこのやつか。」
「…驚いたな。俺の知る親指に、彼女の名をそう乱暴に言い放つ者はなかった。」
「ちっと訳ありでなぁ、あと俺っちは東部親指やで。」
「……これを。」
再び懐へと手を伸ばしながら歩み寄って来た男は、レイホンに一通の手紙を手渡す。
朱色の蝋で封をされた手紙。蝋にはシラクーザの紋章が押されていた。
丁寧に胸元のポケットにしまい、納刀した瞬間。すぐに屈み、男へ向かって体当たりする。
体がぶつかり合う寸前に肘を男の鳩尾に合わせ、吹き飛ばす。
「ッ…。」
「殺気はなかったけどなぁ。闘気を漲らせたまんまなの、わざとやろ?」
「…そこまで見極められるのなら、会合に出るのに不足はない。」
壁を壊し、家屋の中まで大きく吹き飛んだ男は、何事も無かったかのように立ち、そこにいた。
通りに舞う土煙は、壊れた壁から男の下まで一直線に晴れており、その距離を一瞬で移動したのが分かる。
「…名は?」
「レイホン。親指のカポ、東部十剣が一人。しっかり覚えとき。」
「覚えておこう。そして急ぐといい。我らの中で最も血に飢えた狼が、狩りを始めている。」
そう言った男は、コツコツと音を立てながら歩き始めた。
レイホンと巨狼の口の男。二人が支配する通りには静けさ以外の何もなく、支配を止めたとしても静けさは残り続けるのだろうと感覚で分かる。
「忘れもんやで!」
「…
男にライターを投げ返し、通信端末を弄り、猫が持っているであろう最終手段につけた発信機の信号がある方へと走り出す。
この距離なら少し走れば着くだろう。整備された道路の中央を堂々と走り、部下との合流を目指した。
————
石畳で舗装された道路を走り、路地に入る。
そしてその時、信じられないものを見た。
「んん…?親指のモンやないか?」
「…うっ……くっ。」
何かを抱えるように蹲り、唸り声を漏らす男は部下たちとそっくりな赤い服を着ていた。
しかしその服の大部分は、泥と黒く濁り固まった血で覆い隠されており、レイホンが気付けたのは奇跡だったとしか言いようがない。
男は片腕を失っており、左膝から下は乱雑に傷の手当がしてあるだけで皮膚がどす黒く変色している。
帽子を深く被っているため目は見えなかった。
(助かるか?微妙なところやな。)
「…助けが来るまで耐えろ。そうすりゃ、生き残るかもしれへん。」
「…。りょう…かい。」
大切な情報源であり、恐らく南部親指の者であろう男。
シラクーザに連れてきたばかりの部下達。
即座にこの場合の最適解を考え、後者を取ることに決めた。
発信器が指し示す場所は近い。
巨狼の口を
「緊急事態やし…金も少しは余っとるやろ…。——— フンッ!」
ボガァン!!!
「ひっ…!」
壁を破壊し、突き進む。
怯え、声を漏らす住民を無視して壁を破壊し、破壊し、破壊し…目的地まで直進する。
ここを取り締まる者がいるのか分からないが、謝罪は後で言えばいい。
ある程度妥協する部分は増えるだろうが、修繕費も払えるだろう。多分。
曇り空のシラクーザ、ガラス越しに太陽ではない光が反射するのが見えた。
振りかぶり、全力で壁を叩き壊す。
ボガァァァン!!!
「っ。——ははっ、最高だよ。」
「俺っちらに手ぇ出した事、後悔させたるわ!」
壁を叩き壊しながら、薙ぎ払うように一閃。
喜びの笑いを浮かべるループスは、朴刀を流すように受け止め、弾丸のように撒き散らされる瓦礫は跳躍して避ける。
シラクーザにいる、名高い一匹狼。その顔は既に見ている。
「後悔?するのは君のほうじゃないかなぁ!」
優雅に着地してはいるが、その言葉から滲み出る狂気。
互いに一歩踏み出す。
レイホンは大きく振り上げ、ラップランドは脱力し、両腕をだらりと垂らす。
「銃剣…いや、違うね。キミ、本当に親指?」
「俺っちの事より、自分の事考えたほうがええと思うけどなぁ?…お前ら、俺っちが来た所、倒れとる男が居るかいソイツ拾って戻れや。コイツは俺っちで何とかするわ。」
「「「はっ。」」」
駆け出し、家屋の中へと逃げ込む部下たちを見てラップランドの目つきが鋭くなる。
両手に持つ直剣は、アーツを纏わせたのか白く輝き始めた。
それに対し弾丸はないが、朴刀には薄っすらと輝く一つの輪があり、体も同じような光で包まれる。
「まずは…お手並み拝見!」
「ほぉ…犬ころそっくりやな。」
白く輝く剣を振るうと、狼の顔をしたアーツがレイホンを貪ろうと迫る。
振り下ろし、切り上げると呆気なく霧散するアーツ。
しかし、剣を振るうたびに生まれる狼を処理し続けるとなると、彼女の下へ辿り着けないだろう。
そして何より…。
「俺っち相手に手ぇ抜く程、お前が強いか試したるわ。」
大きく口を開いた狼の顔を切り裂き、前方へ跳躍する。
その間にアーツが直撃するが、斬撃とも打撃とも言えない絶妙な感覚。アーツに対しての耐性もある程度兼ね備えている、このコートを着ているからこそ取れる手段だろう。
近付くにつれ、アーツによる攻撃の密度は上がっていく。それでも足は止めない。
半歩退き、レイホンの攻撃範囲から離れるよりも速く狼を切り抜け、背後に回る。
「弾ァないけど、受けごたえはあるやろ!」
「おっと、当たらなければ受けごたえも何もないよね。」
両手で朴刀を握り、頭を吹き飛ばすため右から左へ振り抜く。
ラップランドはそれを屈んで避けつつ、手を地面について蹴りを放った。
「一撃必殺。当たれば終わりやから、どこまで耐えられるか
「どんどん傷が増えてるよ?キミが失血死する方が先じゃないかなぁ?」
蹴りを朴刀で受け、天を突くように大きく振り上げる。
何時でも
両手に力を込めて振り下ろし、鋭い
「そこまでだよ。」
ドゴン!!!
「…おぉ、お前も
「親指だけじゃなくて、キミまで…!今日は最っ高の日だ!」
真っ直ぐに振り下ろされた朴刀は逸らされ、白く輝く直剣は主の手から離れ、輝きを失って地面に音を立てながら転がる。
二人の戦いに突如乱入した者———ウルピスフォリアは、そうやって停戦を告げた。
===
「火力集中。はぁ…はぁ…。少しでも足止めできるよう、狙って撃て!」
と、たた、とん。
リズミカルに跳び、放たれる矢を当たり前のように避けるラップランド。
そこには生まれの良さからか、優雅さが感じられる。
「ボクの攻撃を弾いたのは偶然だったのかい?ほら、もっと頑張らないと死んじゃうよ!」
ああ、クソ。
生まれは才能だ。そして私には才能なんてなかった。
あったとしても、拾われた時には使い物にならないゴミだ。
「灼熱弾。狂人め…!」
彼女は、落ちぶれて失ったわけではない。失うことを選んだだけで…。
だからこそ、私が欲しいと焦がれるものを簡単に捨てられる彼女に怒りが湧いてくる。
キィン!
「君達のアンダーボス?にも言われたよ。『狂人に払う敬意はない。』ってね!」
手に持つ銃剣は、弾丸で加速する物ではなく、射撃を行うための物。
彼が想像していた物と違い、相手に火傷を負わせるのではなく、相手の体内で炎を吹き出す弾丸。
それも当たらなければ意味がない。
しかも、さり気なく口にしたアンダーボスという単語。彼の一つ上の階級。
少なくとも馴れ馴れしく口に出していいものではないのだ。
「フゥ———。全員、急いでこの場から離れるか、防御姿勢。撃つよ。」
深く息を吐き、短く指示を出す。
切り札を使うのは、彼女と鬼ごっこを続ける事で受ける被害と、切り札を切って失う物を比べた時に被害の方が大きかったから。断じて、怒りが混じってはいない。
「ッ!?町中だぞ!?この場を生き残れたとしても、そんな事をしたら…!」
カポネが焦ったような声で抗議するが、そこまで意外そうにはしていない。
正気かどうかを聞かれなかったのがその証拠だ。
グリップを引き、空の薬莢を取り出す。そして切り札を装填しようとして、発信器が目に入る。
自分たちの場所を表す光に、高速で近付く丸い光が見えた。
「……いや、必要なくなったみたい。」
「どういう事だ?」
「ふぅん?まだ何か隠しているのかい?正直退屈してきた所だし、受けてあげるよ!」
装填する手を止め、飛んでくる狼の顔を間一髪で回避する。
困惑の声を上げるカポネを無視して、少し距離を取った。
大声で高笑いするラップランドも、鈍い破壊音と振動に気付いたらしい。
「過信、軽率…傲慢な狼。狼は賢く、火を嫌わない。なら——— 」
「そういうことかよ…!全員伏せろ!!!」
ボガァァァン!!!
「っ。——ははっ、最高だよ。」
「———虎はどうかな。」
銃剣を回転させ、こちらへ飛んでくる瓦礫への盾代わりに使う。
目の前では、大きな虎と狼が睨み合っていた。
インフルエンザが急に猛威をふるい始めて俺はもう駄目かもしれん。
じゃ、そういう事で俺は狂気の世界に飛び込んできます。
どうでも良いけど活動報告も少し上げてます。
じゃあ、そういう事で…ドヤパイ鳥に会いに行ってきますね。