【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら 作:しきょーかい
配布と鏡でギリギリ60連分追加確保した友。緑に光る。
友「来たァァァ!勝った!!あっち側に立てる!!!」
*サルカズスラング*、*シラクーザスラング*、*龍門スラング*
出るな出るな出るなアナウンサー被れ紐の箱になれ紐紐紐紐紐」
出たのは所持済みの憎しみドンキっていうね。
突き、振り払い、空中に飛び上がりつつ回転斬り、背後から再びの突き。
その全てを弾いて、抑えて、最後の突きを打ち落とす。
ラップランドの右手首が異常な方向へ曲がった。
「フハハハッ!まだ終わりじゃないよ!」
攻撃の瞬間も止まらないというのは、負けることを想定しているからこその動き。
攻める時に、自分が負ける未来を想像している相手は長生きできない。
負けたとき、相手が見逃してくれるとは限らないのだから。
リンバスカンパニーの連中は
今のラップランドは、手首が折れたにも関わらず、踏み込んで突きを放った姿勢のまま止まっている。
本気で狩りに来た。
「——はっ!」
「届かんわ。」
「それは、どうかな!?」
激痛に顔を歪めず笑い、折れた右手で剣を握って更にもう一歩踏み込んできた。
遅い。鼻で笑って、蹴り上げる。
防がれたと分かった瞬間、左手に持った直剣が首へと振り抜かれた。
白い輝きは
「届かんって、そう言ったやろ!」
ドォン!
上げた足を、勢いよく地面に落とす。
そのまま屈み、勢いよく前へと、ラップランドの体目掛けて突撃する。
同時に天退星刀を持つ腕を突き出して、撃鉄を引く。
手応えはなかった。目の前にラップランドの姿もない。
本能に従い、真上に向かって天退星刀を振るう。
何か、柔らかいものに衝突し、吹き飛んでいくのが分かった。
戦場は荒野から葡萄畑へ、徐々に都市の方へ近付いている。
花火は止まず、徐々に打ち上がり空を彩っていた。
「ちっとマシになった程度やな、暇潰しにはなるんやないか?」
「ゴホッ……。」
黒い服。その腹のあたりに線が走って肌が見えている。
焼き切られた、焦げた血と肌が混ざりあった色。真っ二つになっていてもおかしくはない。
「受ける瞬間、体捻ったんやろうけど…まぁ、避けられんかったな。」
「攻撃するのに、ゴホッ、避ける必要があるのかい…?」
———シッ!
コートの襟が切り裂かれた。
肌には届いていなかったが、頑丈なコートと
「他人の価値なんて、ボクが決めるものじゃない……って、当たり前か…。」
数回呼吸し、ラップランドが力む。
折れた手首は腫れ上がり、傷口からは煙が立ち上がっているが、気にせず牙を剥く。
人の焼ける、懐かしくも嫌な匂いが鼻をついた。
「でも、今日だけは自由にさせてもらおうかな。君じゃなくて、キミを楽しませるためにもね。」
「ほんなら、喋っとらんではよ掛かってこいや。」
狂気的な笑みを向けてくるラップランドに対し、こちらも笑みで答える。
弾丸を一つ取り出し、放り投げ、天退星刀でカチ割った。
空で弾ける花火にも劣らないだろう熱と炎が、空を照らす。
「殻を
揺らぎが強くなり、黒いコートの上に赤いマントが現れる。
突風。たなびくマントには星のような、金色の刺繍が縫い付けられているのが分かった。
傷が上書きされるように消えていく。
「切り捨てやしないさ、全部抱えて持って行けばいい。」
バァァァン!!!
「鬼さんこちら、ってね。」
「……鬼ごっこか?ガキの相手はあんまし出来んからな!」
花火が打ち上がると同時に、目の前からラップランドの姿が消える。
辺りを見回すと、建物の壁に取り付けられた大量のパイプに手を掛け、屋根へと登りつつこちらに手を降るラップランドがいた。
呆気に取られたが、その後を追うため駆け出す。
ひょいひょいと軽々しく登るラップランド、大きく踏み込んで一気に登るレイホン。
全ての建物に明かりがついて、至る所から音楽が鳴り響き、都市全体が花火で彩られる。
この瞬間を切り取ればさぞかし良い絵になるだろう。
その絵に白と紅の線を走らせなければ、だが。
「逃げるわけやないんやろ!?さっさ止まって、狙ってこいや!!!」
「ボクたちの決着には、相応しい場所があるでしょ!」
突然、建物と建物の間を移動していたラップランドの姿が消えた。
下を覗き込むと、白色の斬撃が飛んできた。思いきり仰け反り、躱す。
追って路地に入り、数回剣戟を交え、路地を飛び出し、大通りに出た。
通りには幸せそうに肩を組んだカップルや、子連れの親子が歩いている。
沢山の車が走り、それでいながら混むことなく高速で進んでいる。その全てが、レイホンを見ても止まらない。
思い出したが、今日はシラクーザの独立記念日だ。ミズ・シチリアの名の下に、全てのファミリーは今日だけ全ての抗争が禁じられており、親指には無礼講が適応されている。
そんなどうでもいいことを考えつつラップランドを探すと、高速で走る黄色いタクシーの上に乗り、更に跳んでトラックの荷台に乗っている彼女の姿が目に入った。。
何かが乗ったことは運転手も分かっているはずだが、止まる気はないようだ。真似をして車の上を伝い、ラップランドの下まで跳んでいく。
ドスン、ドスンと重い音が鳴り、レイホンが飛ぶ度にブーツの跡がつく。 申し訳ないとは思わないが、終わったらあの犬に弁償させようと思った。
「気分がいいね、今のボクならどんな所にも行けそうな気がするよ。」
「……。」
シガーを一本取り出し、端を噛み千切り、ジッポライターをラップランドへと放り投げる。
パシッと、乾いた軽い音が鳴った。
「ボクに点けろって?」
「お前の目指しとる場所、もうちょい先やろ。何も咥えんのは口寂しくてたまらんくてなぁ。」
警戒し、近付かないラップランドの目の前で天退星刀を納める。
「……別に近付いても斬らんから、安心せぇや。」
「…フフ、いいよ。」
ラップランドはそう言うと、シガーの先を左手で覆い、丁寧に、炙るように火を点けた。
金色の光が至るところから降り注ぎ、どこからともなく噴き出す銀紙が流されていく。
荷物に腰掛け、一切隙のない構えを取るラップランドを眺める。
レイホンもラップランドも、今ここで勝負を終わらせる気はない。
ラップランドが楽しませてくれるというのだから、その誘いに乗らなければ損だろう。
(俺っちも十分甘ぁなったな、こっちに染まりすぎたわ。)
大きくなっていく音楽と、打ち上がる回数が減る代わり規模が大きくなる花火。
パレードのクライマックスも近いようだ。
ジジ…と音を立てるシガーを軽く叩き、灰を落とす。
「じゃあ、ボクは"一番上"で待ってるよ。」
「お前は精々二番か三番やろ。」
「中々酷いこと言うね、一応相手は乙女なんだから口には気をつけないと。」
「
ラップランドがマントを翻し、その身を包む。 瞬間、その場にはレイホンだけが残された。
「……。」
立ち上がって、空を見上げる。
目の前には、様々な色にライトアップされた天を衝くような時計塔が聳えていた。
———
「すみません、この先は一般の方は立入禁止…で……。」
「スマンなぁ、一般やないから通らせてもらうわ。」
「すっ、すみません!どうぞお入りください!」
手を出せないと分かっていても、自分より圧倒的強者を前にしては怯えてしまうものだ。
警備員に許可をもらい、時計塔へ侵入する。
大量の歯車とゼンマイ、シャフトが回り時と音を刻んでいた。
ヨシヒデといた、あの時計頭の中身もこうなっているのかもしれない。
ゆっくりと階段を登り、邪魔する者のいない時計塔を上がっていく。
途中、錠前で閉められていたが切断して進む。
登る方法が階段から梯子へと変わり、屋根裏部屋へ辿り着いた頃。壁越しに数回、花火が打ち上がる音がした。
この時計塔は屋根裏部屋が最上階だが、ラップランドはいない。
天退星刀を大きく振るい、天井を破壊して外に出ると白い髪が見えた。
「いい眺めでしょ。」
「……芸術っちゅうのは、普通こういうモンを指すんやろな。」
「キミ、芸術に興味あるの?そうは見えないけどなぁ。」
「知り合いに芸術家がおってな。アイツのはちぃと食傷気味やけど。」
「ふーん。」
四角錐の屋根は足場が少ない。高度もあるため気を抜けば落ちそうになる。
流石のレイホンでも、この高さから落ちれば只では済まないだろう。
「あ、撮られてるけどいいの?」
「……お前の仕業って、ちゃんと証明できるようにしとかんとアカンやろ。」
「言っとくけど、もう巨狼の口じゃないからあの人に訴えても無駄だよ。あと一文無しだ。」
「頭終わっとるんか? 今すぐカチ割ればちったぁマシになるか?」
互いに軽口を叩きつつ、剣を抜き、構える。
力で押して吹き飛ばせば終わりだろうが、今のラップランドがそう簡単に終わらせてくれるとは思えない。
空を飛ぶ機械が数機、時計塔の周りを周る。下の方からはざわめきが聞こえてきた。
「下の皆も気付いたみたいだし……始めようか。」
「フンッ!」
ガァァァンッ!!!
幾度目かの衝突は、
前回のヴァル夜参加できてないからハナフダイッシュとアラングレが欲しい。
でも最近箱開けて魔王と人差し指ファウ交換したんですよね。
普通にヴァル夜来ること予想できてたのになんで交換した???
夜の錐は今夜中に粛清するように。