【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら 作:しきょーかい
忙しいやらPCが死んだやらで混乱++状態です。
行動不能ってことです。
ヴァル夜参加できないってことです。
夜明け人格が欲しいってことです。
■■■■■■……(嫉妬大罪II型)
大量のアーツ、爆発物が飛来する。
正面に見える聴罪師の部下らしきものや、左右の崖に潜むサルカズたちからの攻撃に構わず、全力でこの場を超えることを目指していた。
「一度だけ言うで、退けや。」
「退けって言われて、素直に退くやつがいるか!」
爆撃とアーツの嵐の中、命を捨ててでも手柄を立てようとするサルカズは迫る。
地面以外の全方位から迫る彼らは、一度でも足を止めれば必ず食らいつき、後続に手柄を奪われないよう全力で向かってくるだろう。
ザシュッ!
「———っ!」
「先にお進みください。」
レイホンのみに注目していたサルカズが、推進弾によって加速した銃剣の突きによって絶命する。
突きを放った部下は、都市から来た者だった。すぐに前へと進む。
部下は足を止めた一瞬の隙をつかれ、飛来したアーツによって頭が吹き飛んだ。
「一人仕留めたぞ!」
「頭だ!あのデカい奴を狙え!」
斬り結ぼうとした相手の太刀を、根本から断ち切り、そのまま体を2つに切り分かつ。
後ろに潜んでいたサルカズを蹴り飛ばし、その体を踏みつけて走った。
「まだ温いなぁ!そんなんじゃ俺っちの首獲れんでぇ!?」
完全にイカれていない。
黒獣のように命を惜しまない敵でもない。
リンバスカンパニーの連中のように、何度も蘇生するわけでもない。
そして何より、個人でレイホンの首に届くものがいない。
光っていたクラスターは近いため、祭壇の守備も厚くなるかと思っていたが、思っていたほどではなかった。
(てっきり、六英雄とかが顔見せてくれるんかと思ったんやけどな?)
「———よく持ちこたえたな、レイホン。」
その時、戦場に一筋の光が現れる。
声の主は、輝くメイスと盾を持ち、温かみを感じる光であたりを照らした。
砲撃が止み、サルカズは怯えて一歩ずつ後退していく。
「カジミエーシュの耀騎士、ニアール。ここに参上した。」
「テルツォ、
「了解。」
既知の顔に歩を止めることなく、部下に指示を下す。
子猫のアーツが目の前に立つ何かを焼き、内側から煮立たせて破壊した。
からぁん。
遠くで鐘の音が鳴った。
クランタに見せていた幻影は破れ、目の前に現れたのは倒れ伏す化物だった。
様々な種族を組み合わせたのだろうと一目でわかる、継ぎ接ぎした痕。
「あら、残念。一応仲間の姿に見えていた筈だけど、容赦なかったわね?」
「本物やったら、今は
「戦場の中心なのに、ふふ、随分とよく回る口ね。」
ジャコッ!
遠巻きに見ていた部下たちが、一斉に空の弾丸を排莢し構える。
先程までの爆撃の雨は、呑気に話す相手———青い髪の聴罪師と
聴罪師の腕は根本から切り落とされており、最低限の処置しかされていないのが分かった。
「私がなんでここに居るのか、分かる?」
「後方から叩かれて、見捨てられたんやろ。」
「そうね。カジミエーシュの騎士様に、ロドスのオペレーターさんたち……。本当なら、向かい撃てたんでしょうね。えぇ、私たち皆協力し合うことが出来るなら、皆無事で、儀式は完成していたはずよ。」
「そこに俺っちが突撃したっちゅう訳か、最悪のタイミングやったな。」
「貴方にとっては最高のタイミングでしょうに。……私みたいな選ばれざる者は捨て駒で、儀式が成功するかも、失敗するかも見ることができない。成功したその果てを見るために生まれたのに、あんまりだと思わない?」
「思わんな、自分の方が上やって証明すればええやろ。」
「それは、貴方が無知で、かつ
そこまで言って、聴罪師は黒い杖を一度ついた。
コツン、と小さな音が鳴った瞬間、グズグズになったキメラが立ち上がる。
どす黒い血を纏って動き出すその姿は、ブラッドブルードのアーツに似ていた。
「さっきの答え、保留じゃ駄目かしら?」
「今すぐ言うたやろ。一人殺られちまったさかい、必須やないけど替えが欲しいだけや。」
「じゃあ、3人殺せば、3回のチャンスが貰えるってことね。」
空から何かが降ってくる。
翼を持ち、蘇ったキメラと似たような角を生やし、土塊で出来た体からは塵が散る。
新しく二体のキメラが、戦場に舞い降りた。
「命は時間と同じく一方向にしか流れない。でも、もしそれが、我々の認識によるものだったら?」
「……?」
「全てを支配した者が、時間と命は巻き戻るものだと、そう定義すれば?」
「ひっくり返るっちゅうのか?」
「試してみたかったわね。"魔王"なら出来るかもしれない。協力すれば…見れるのよ。」
流し目を送る聴罪師は、こちらに来ないかと言外に誘っていた。
時間を操り、命をも操る。そんな事ができる相手は、確かに無敵に思えるだろう。
ただし、無敵に見えるだけだと知っているレイホンは、鼻で笑った。
「家主候補の……第二試験やったか。死んでも時間戻して、蘇る奴らを見たことがあってなぁ。」
「……何の話?」
「ソイツら、動き遅ぉしたり、力の平均化っちゅう技も使ってきたんや。今思い返しても反則やで、アレ。」
「何が言いたいの?」
苛立ちを隠さない聴罪師を前に、笑顔のまま告げる。
「俺っちは勝ったで。お前らん儀式が成功しても、別に変わらんかったやろ……そう言いたかっただけや。」
「戯言ね。」
「せやな、互いに意味ないわ。」
ジリ……。
源石の欠片を踏みにじり、抜刀して構えた。
こちらを観察するキメラも前傾姿勢になり、戦闘に備える。
「親指のカポ
「聴罪師サルース。覚えなくていいわ、名前に意味はないから。」
跳躍。
踏み込み。
一振り。
守ろうと、身体を割り込ませたキメラの
崩れ落ちるキメラを足場に、上半身を捻って入れ込み、回転して次の一撃を振るう。
燃え盛る体を持ったキメラが体当たりを仕掛けてきたが、部下たちの牽制射撃によって仰け反り、聴罪師を守るものは一匹だけとなった。
立ち塞がった、血に塗れたキメラに向かい、天を突くように天退星刀を振り上げる。
「……光、か。」
「フンッ!!!」
弾丸を放つ。
前方へと加速する。
振り下ろし、化物を切り分かち、道を切り開く。
にへらと、力なく笑ったサルースをそのまま切り裂いた。
「前出て制圧するで、走れや。」
「(うめき声)」
振り向きざまに生き残っているキメラを破壊する。
先にいると確定したニアールたちとの合流を目指し、走ろうとした瞬間だった。
ゴゴゴ……
「……ん?」
大気が音を出して震え始めた。
暗雲は以前と変わらず遠くまで支配しており、空の色も変わっていない。
だが明らかに違う、そう言える場所が一箇所だけ生まれていた。
ザ・シャードの先端。
ねじれた蔓と根が、何かを守るように囲んでいる。
赤黒く光る『ナニカ』は、圧倒的な異物感を放っていた。
聴罪師が倒れ、今にも飛びかかってきそうなサルカズたちは目を奪われている。
部下のうち、都市から来ていない者たちも同様に集中していた。その目には、恐怖は宿っていなかった。
レイホンの本能は拒絶するように警鐘を鳴らし、『進むな』と叫ぶ。
だが、先に進まないという選択肢はない。
……ザザッ
《……ホンさ……》
源石粉塵の嵐で使い物にならなくなっていた通信機からノイズが走る。
耳を澄ませ、周囲を警戒して即座に対応できるようにする。
《……を!…………
「全員弾切れとらんやろ?どこでもええわ、撃て。」
すぐに命令を下し、自身も弾丸を放って爆発させる。そんな状況が数秒間続いた。
突然、レイホンと部下を含んだ一体の空間が揺らぎ始める。
慌ててサルカズたちが攻勢に出ようとしていたが、もう間に合わないレベルまで空間が歪む。
抵抗することもできそうだったが、時間と空間に関するものは下手に刺激するとろくな事にならないと、特異点の物品からも知れるため大人しく身を委ねた。
———
揺らいだ空間の先。
複数の景色が垣間見え、最後に少し前まで居た骸骨の内部の景色で固定されると、トッと地に足がついた。
周囲にはドクター、アーミヤ、ケルシー……それに加えロゴスやW、作戦に参加していたオペレーターたちが揃っている。
ソーンズ、スルトを始めとした前衛に、BSWの重装。あまり関わったことはないが、外勤小隊の指揮を務めていたという数名のエリートオペレーターも並んでいる。
「……。」
「『止まれ』。」
「追撃します。」
「ちょっと!こっちの攻撃も止めなさいよ!」
「うぬなら問題ないだろう。本気でないだろうに。」
まだ見ぬ変形者の片割れや、幻覚のアーツによる可能性を考え斬りつけると、呪言がレイホンの身体を縛り付けた。
東部式の銃剣に持ち替えた部下が、近くでニヤついていたWに斬りかかるが、半歩横に移動して避けられる。
「偽モンやないならええわ。……どうやったか聞いたほうがええか?」
「ハンッ、アンタには分からないわよ。」
ガシャン!
残った全ての部下がグリップを引き、排莢して弾丸を装填する。
それを見たWは一度舌打ちをして、諦めたように両手を上げた。
「はいはーい、申し訳ありませんでしたぁー。でも、傭兵まがいの事をしている相手に、礼を尽くす必要なんてあるのかしら?」
「それ以上言わんほうがええで、死にたくないんならな。」
「今は言い争っている場合ではありません。」
アーミヤが静かに言い放つと、Wは口を閉じた。
自分がなにか言う必要もなくなったため、大人しく葉巻の端を咥える。
「今から私たちは、先を進む飛行船に乗り込みます。この地の、この戦争の、最後の衝突になるでしょう。覚悟のできていない人は、正直に申し出てください。誰も笑いません。祭壇の付近で待機している
「ここまで来て今更ビビらんやろ。ここにいる奴らやったら尚更や。」
集合した全ての者は、その目に覚悟を宿していた。
ある者は過去を知るために、ある者は過去と向き合うために、ある者は絶対的な信念を込めて。
軽く周囲を見渡したアーミヤは、力強く頷いて言った。
「では、行きましょう。」
言葉と共に、骸骨が加速した。
アークナイツは6.5周年!
めでたいね、皆はガチャ引こうね
俺は石がない(真顔)