【完結】もしもどこぞの都市のカポがアクナイの世界に転生したら   作:しきょーかい

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おいおい、指が止まらないぞ…!?どうなってる…!?
課題は終わっていないんだぞ…!?(絶賛逃避中)

アクナイのコラボEGOの性能見るたびにもう一度コラボしてほしいと思う。
いやまぁ、全コンプはしてるんですけどね。
人格来ないかなぁという、かすかな期待ですよ、へへ……。



第98話

 

 

キン!ガキン!

 

一合、二合、三合。

打ち合うたびに火花が散り、互いに数歩弾かれる。

その引いた瞬間に詰めるが、相手もまた詰める。

 

「チィッ!」

 

「ふ、その程度か?」

 

「そっちも一発くらい当ててみろや!」

 

抜刀と納刀を繰り返す以上、間合いを詰められると思うように振るうことができない。

それを理解し、狙っているのだからやり辛いことこの上ない。

切り結び、競り合いの形に持っていく。

 

「運命とは、だ。忘れるな。」

 

「あぁ!?んなモンに縛られとるんかァ!?」

 

万力の力を込めて打ち払う。

瞬間テレシスは力を抜き、半歩引き、大きく天退星刀を振るった自分の首を刎ねようと剣を振るう。

体を更に深く入れ込み、屈んで躱す。

叫びつつ体当たりをして距離を取った。

 

「縛る。お前にとって運命は紐の形をしているのか?」

 

「……真っ赤な糸やな、縁を繋ぐ、断ち切れん糸。」

 

「断ち切ろうと考えたことはあるか?」

 

「断ち切れんモン斬ろうとする時間が勿体無いやろ。」

 

「……。」

 

再び衝突する。

玉座に置かれた原初の源石は侵食を行うことなく、戦いを見守っている。

弾丸を放ち、加速した一撃で詰めようとした一撃を弾き飛ばす。

テレシスの目が驚きで見開かれ、即座に装甲のある部分を前に出した。

黒色が入り混じる(シン)は更に黒く染まり、立ち昇るというより、集約されているように見える。

 

バゴン!

 

「まず一発。」

 

大きく吹き飛び、壁にめり込んだテレシス。

即座に石の刃を掴み取り、二つの光の輪を纏わせて歩み出る。

 

「……傾向と結末。かつて、亡霊が私に言った運命の定義だ。」

 

「そんで?それお前の考えやないやろ。勿体振る暇あるんか?」

 

「……フン。」

 

ブォン!

 

振り払うように剣を一凪すると、剣風で土埃が舞い上がった。

応じるように虎標弾を全弾排出し、猛虎標弾を全弾装填する。

 

ガシャン、チャキッ、ガコン!

 

「お前が初めたんや。勝手に満足せんで、俺っちも満足させてくれや。」

 

 

 

===

 

 

 

そこまでして何が残るの?

 

何が残るかだと?

これまでの道を本当に眺めていたのなら、出ることはない言葉だろうな。

サルカズという種族に運命の手綱を、この大地に未来を。

 

徐々に激しくなっていく猛獣の攻撃。

朴刀の先には私が持つ剣と同じく、光の輪が二つ輝いている。

状況は五分、いや、まだまだ苛烈になり熱を溜め始めるのなら、私が劣勢か。

 

あなたが背負う犠牲に意味があるの?

 

意味はある。

意味なくして走り続けることは出来ず、意味なくして戦うことはないのだから。

たとえ外から見て、無理やり意味を与えるように見えたとしても、道が曲がることはない。

 

全てを……実の肉親を、同胞たちを捨てて進む価値があったの?

 

……。

それは。

 

「ボーっとしとったら、首吹っ飛んでくでぇ!」

 

ガキン!

 

宣言通り、首を吹き飛ばすように振るわれた一撃が咄嗟に構えた剣の腹を叩いた。

一度で終わらず、衝撃で痺れる腕は二度目を防ぐには不十分な力を込めることしか出来なかった。

灼けた刃が直接当たるよりも吹き飛ぶほうが早かったため、致命傷は辛うじて免れた。

だが、このような幸運は続かないだろう。

 

「もうヘバったんかぁ?んなわけ無いやろ、立てや。」

 

その声に従って、剣を杖代わりにして立ち上がる。

土埃に塗れたマントを一度払い、横薙ぎの一撃で疲れ切った精神をリセットした。

相手も排莢し、空いた弾倉に弾丸を詰め込んで朴刀を地面に叩きつける。

互いに切り替えを行い、深く集中しようとした瞬間だった。

 

……泣いているの?

 

「……泣いとるんか?」

 

レイホンと、声の放った言葉は同じものだった。

胸の奥、魂の奥、自分の中から、あって当然のものが消え去るような感覚。深い、喪失感。

生涯で感じるのは一回であったはずのもの。

貫かれた穴を風が通り抜け、耳障りな雑音が吹き荒ぶように。今の自分に、暖かく優しい声は染み入る。

 

これも筋書き通りかもね、今のあなたじゃ、折角開いた「扉」を潜っても意味はないから。

 

それじゃあ、意味はなかったんだ。

 

今のあなたに残るのはなんだろう。……ねぇ、虚しいとは思わないの?

 

畳み掛けるように矢継ぎ早に言葉が放たれる。

私は———

 

 

 

===

 

 

 

涙を流していたテレシスが、静かに顔を上げた。

握っていた剣にはヒビが入っており、あと数合撃ち合えば壊れるだろう。

弾丸を惜しまずに一点を狙っていた甲斐があったというものだ。

 

「それで終わりやったら、楽に終わらせたるわ。」

 

「……か。」

 

「ん?」

 

一歩踏み出した瞬間。テレシスが何かを呟いたのが聞こえた。

 

「貴様は、これから先を見て尚、その言葉を紡げるのか。試してやろう。」

 

石の刃が崩れ、塵となる。

立ち上がり、胸を張るテレシスの姿は堂々としており、その表情はどこか悲しそうに、それでいて晴れ晴れとして、行き場のない怒りのようなものを携えているのがひと目で分かった。

 

「誰しもが、一人分の人生を全うするのに必死だというのに。貴様は、それすらも運命に沿って仕立て上げられたものと言うのか。」

 

「チイッ!」

 

舌打ち。

咄嗟に斬りかかるが、謎の圧力がテレシスとレイホンの間を生み出す。

「邪魔をするな」と言わんばかりに圧力は強まり続け、遂には吹き飛ばされた。

それでも前に出て、炎を吹き出す赤色の朴刀を振りかぶる。

アーツであろうと斬る横薙ぎの一撃は、揺らいだ空間を斬り裂くことなく弾かれた。

 

「……運命が結末を規定するならば、その結末へ至るまでの走る速度と、その足跡の深さを決めるのは———いつだって貴様や神ではなく、泥を啜りながら進む我々自身の意志。」

 

「甘言だろうと幻影だろうと、歩みを止めることはできない。」

 

「確かに、走り続ければ息切れをする日も来るだろう。肉親との別れを惜しむ暇もないだろう。」

 

圧力は強まり続け、ついには近くにいることも出来なくなった。

ぐぐぐと、拳を握りしめる音が、歯を食いしばる音が聞こえる。

手出しができない今、何者かと会話するテレシスを眺めることしかできなかった。

 

「だが、それは停滞する理由にはならない。足を止めてはならないのだ。」

 

「我々が自らの運命を定められる其の時まで、決して。」

 

空間が凪いだ。

この場で最も価値あるものは原初の源石などではなくなった。

それは気がつけば一本の長剣へと姿を変え、運命に抗う愚か者の手に握られている。

 

「……時が来た。私は進まなくてはならない。」

 

「はっ、勝手に満足すんなや。そう言ったはずやけど?」

 

「これほどまでに応えてきたお前に、私が……いや、()が応えず誰が応える。」

 

「ええで、最高やな。」

 

武者震いが走る体を、深く葉巻を吸って抑える。

紫煙を吐き出して、すっかり短くなったシガーを握り潰す。

 

「来い。」

 

「胸借りるで……!」

 

温まりきった天退星刀から炎を吹き出し、抑えきれない力と衝動に任せて跳躍した。

 

 

 

===

 

 

 

「誰しもが、一人分の人生を全うするのに必死だというのに。貴様は、それすらも運命に沿って仕立て上げられたものと言うのか。」

 

運命のせいにして甘えたほうが、ずっと楽じゃない?

 

「運命が結末を規定するならば、その結末へ至るまでの走る速度と、その足跡の深さを決めるのは———いつだって貴様や神ではなく、泥を啜りながら進む我々自身の意志。」

 

いいえ、違うわ。そんな泥臭い足跡を残さなくても、あなたはもっと上手に生きられるはずよ。

 

「甘言だろうと幻影だろうと、歩みを止めることはできない。」

 

頑固ね、差し出された優しさもそうやって跳ね除けていれば、幸せは訪れないわ。

 

「確かに、走り続ければ息切れをする日も来るだろう。肉親との別れを惜しむ暇もないだろう。」

 

そうよ。いずれ膝を折り、致命的な瞬間で絶望するくらいなら、ね。無意味な痛みに耐え続ける必要なんて、どこにもないんだから。

 

「だが、それは停滞する理由にはならない。足を止めてはならないのだ。」

 

———そう、それなら……。

 

「我々が自らの運命を定められる其の時まで、決して。」

 

見守りましょうか、その無茶な旅路を。

 

 

 





獅子唐の遺跡とかいう
デュエマで切り札レベルで使ってる呪文とBBQのお供を混ぜた名前で小説投稿してるやつがいるらしいっすよ?(露骨な宣伝)
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