後方訳知り顔したかったよね… 作:ああああああ
1:イッチ
転生して12年。記憶を取り戻してから4年。やべー、事件が起きそうだから実況するわ
2:名無しの一般的転生者
ほー
3:名無しの一般的転生者
割りと長生きだな
4:名無しの一般的転生者
ワイらなんか転生特典ありで死んでるのにさ
5:名無しの一般的転生者
どこの世界?
6:名無しの一般的転生者
ワイも今それくらい生き残ってる
7:イッチ
わからん。転生特典とは別に異能が扱えるけど、一般的じゃないし。なんなら今、魔女狩りに遇いそうや
8:名無しの一般的転生者
魔女狩り?中世?ナーロッパ!?
9:イッチ
いや、現代。携帯とかあるし。だだし、日本じゃないな。まずはワイの自己紹介やな。現在12才の男。転生特典は実像分身。可愛い幼馴染みと順風満帆に過ごしてきた普通の転生者や!
10:名無しの一般的転生者
実像分身か。転生特典は渋い
11:名無しの一般的転生者
殺す
12:名無しの一般的転生者
死刑
13:名無しの一般的転生者
死刑
14:名無しの一般的転生者
草
15:名無しの一般的転生者
統率取れすぎ
16:名無しの一般的転生者
貴様、転生者の死亡率は最初の3年で30%だぞ!許せねえ!可愛い幼馴染みだと!
17:イッチ
しかも、分身に意識はないからワイが操作しないと意味がない。異能の方が使える。金属操作だし
18:名無しの一般的転生者
現代で魔女狩りとはな
19:名無しの一般的転生者
華麗にスルーするじゃんか
20:イッチ
名家の子女だぜ!最高だ!あーっははははは………ところでマジでやばいんだけど、どうしよ
21:名無しの一般的転生者
急に冷静になるな
22:名無しの一般的転生者
取り合えず、状況を詳しく
23:イッチ
幼馴染みのおばあさんがよく言ってたんだ。異能を使うところを見られるなって。この世界では異端だからと。街には数人、異能を使える子供がいてワイも幼馴染みも口を酸っぱく言われてたんやけど、一人の子供が使っちまった。で、一般人が怪我したんだ。たぶん制御ができなかったんだろーな
24:名無しの一般的転生者
なるほど
25:名無しの一般的転生者
話が見えてきたな
26:イッチ
ちな、化物呼ばわりでその子供を殴り飛ばした大人を幼馴染みが異能でKO!現場は見られなかったけど、騒ぎを聞き付けた大人が大騒ぎ。子供が異能を使った。魔女がいるって街中に広がった。異能を隠してた大人や親族に回収されたけど、たぶん魔女狩りになる。雰囲気がやばい
27:イッチ
どう切り抜ければええかな。へるぷ
28:名無しの一般的転生者
ふざけんな、美少女幼馴染みがいる貴様なんて助けるか!
29:名無しの一般的転生者
暴走した子供を生け贄にして終わりやん
30:名無しの一般的転生者
イッチはどうしたいの?助かりたいだけなら逃げればいい
31:名無しの一般的転生者
マジでこれ。皆殺しにされそうな感じ?
32:名無しの一般的転生者
一人生け贄にしても、たぶん魔女狩りは終わらん。歴史が証明している。
33:イッチ
いや、普通に幼馴染みの家の権力でたぶんなんとかなる。生け贄一人で表面的には解決できる。ただ、問題はやらかした子供を幼馴染みが心配して見に行ったことと、幼馴染みにKOされた男が起きたら詰みなこと。
>>29
その美少女も死ぬぞ。写真は要らないか?瑠璃色の瞳がきれいな少女やぞ
34:名無しの一般的転生者
確かに目撃者がいるのは不味いな
35:名無しの一般的転生者
助けてやるぜ
36:名無しの一般的転生者
俺たち友達だ!
37:名無しの一般的転生者
俺たちを信じろッ
38:名無しの一般的転生者
暑い掌返しや
39:名無しの一般的転生者
これはひどい
40:名無しの一般的転生者
拙者、美少女大好き侍。義によって助太刀いたす
41:名無しの一般的転生者
まずはイッチが街から逃げることやな!で、実像分身を操作して解決に当たる
42:名無しの一般的転生者
男の暗殺が先
43:名無しの一般的転生者
今すぐ実像分身を身代わりに街を出ろ!で、街を出たら実像分身を操作して男を殺して様子見
44:名無しの一般的転生者
流石自己保身だけは上手い。きたない、転生者、きたない
45:名無しの一般的転生者
草
46:名無しの一般的転生者
短絡的、男を殺したら収拾がつかない。
47:イッチ
………安価するか
48:名無しの一般的転生者
は?
49:名無しの一般的転生者
は?
50:名無しの一般的転生者
さてはイッチ錯乱してるな
掲示板から意識を戻した瑠々は、街はずれの廃教会に行き身を隠した。代わりに置いてきた実像分身を操作して、幼馴染を追いかけるために家から飛び出した。
突然の悲鳴が、鼓膜を劈く。
瑠々は、その音に全身の血が凍るのを感じた。鋭く悲痛なその声は近く路地裏の方角から響いている。恐怖が胃を掴む。
迷う暇はなかった。瑠々は黒髪を乱しながら反射的に倉庫の方向へ駆け出した。心臓の鼓動が耳障りだ。
倉庫の入り口を蹴破るように飛び込んだ瞬間、視界に飛び込んできたのは瑠璃色の瞳を持つ少女ネモの姿だった。彼女は壁際に追い詰められていた。相対しているのは先ほどの男だ。おそらく、少年の様子を見に行った帰り道に運悪く男に見つかったのだろう。彼が起きているということは、男を治療した人間にはすでに誰が異能を使ったのかばれてしまったかもしれない。
男は、警棒のようなものを持ちネモを獲物を見つけた獣のように見下ろしている。
「やってくれたな!化け物が」
ネモの顔は蒼白だったが、その瑠璃色の瞳だけは周囲の闇を吸い込み強く輝いていた。能力を使おうとしたが、恐怖で体が硬直しているのだろう。
「やめろ!」
瑠々は、考えるよりも早く地面に落ちていた金属パイプを異能で捜査して、男の背後めがけて全力で飛ばす。ゴンと鈍い音が響き男の肩口にパイプが命中する。
男は呻き、一瞬ネモから意識を逸らした。
「ネモ!」
瑠々はネモの元へ一直線に走り寄る。ネモはハッと顔を上げ、瑠々の黒い瞳を見つめた。
「瑠々、何で!」
「いいから!逃げるぞ!」
瑠々はネモの細い腕を掴み、力いっぱい引っ張った。ネモの体は軽々と持ち上がり、瑠々の勢いに引きずられるようにして倉庫の出口へ向かう。男はすぐに態勢を立て直し、怒声と共に二人を追う。
「待て!逃がすか、ガキども!」
二人は、薄暗い裏路地を走っていた。ネモの華奢な体が瑠々に追いつくのに必死についてくる。瑠々の手のひらには、ネモの柔らかな手の感触が汗で滑りそうになりながらも強く残っていた。
「くっ、速いぞ!このままだと追いつかれる…」
ネモが荒い息を吐きながら焦燥感を漏らしている。
「黙って走れ!って、そっちは行き止まりだ!」
瑠々が気づいた時には遅かった。二人が飛び込んだ細い路地の先には、背の高い柵がそびえ立っていた。男の追跡する足音がすぐ後ろまで迫っている。
「どうしよう、瑠々……!」ネモが焦りの声を上げる。
瑠々は壁を見上げそしてネモの顔を見つめた。ネモの瑠璃色の瞳は、恐怖と助けを求める色で揺れていた。
「ネモ、俺に掴まれ!」
瑠々はネモの細い腰に腕を回し、自分の胸に引き寄せた。ネモの体が、驚きとかすかな緊張でぴくりと震える。密着したネモの体からはほのかに甘い香りがした。
瑠々は一瞬集中し、近場のマンホールを引き寄せる。そして、その上に飛び乗りマンホールごと体を浮かせる。
途端にネモの体がふわりと浮き上がった。
「うわっ!」
柵を乗り越え数十歩進むとざわめきと車のクラクションが響き渡る。ネモが安堵の息を漏らす。
「………ネモ、今回の件お前悪くない」
色々な感情が押し混ざっているであろう少女に、少年は語りかえる。その目を見て真剣に。本心で。
「お前は気高くて、優しくて、頭がいい。ほんと俺にとって唯一無二の友達だ。だから―――」
「な、なんだいきなり!い、いつもは私のことなんて褒めないだろッ」
顔を赤く染めアワアワしている少女にペンダントを握らせた。ネモが潤んだ瑠璃色の瞳で上目遣いに瑠々を見つめる。
「これ預かっといてくれ。後で返せよ」
瑠々は真剣そうな顔をしており、ネモはこくりと頷いた。
「よし、じゃあこのまま逃げ切るぞ」
その時だった。
「できるわけねぇだろ!」
瑠々の視界に男の姿が映る。その手には大型のナイフを持っている。一体どこから持ち出したのだろうか。
「クソッ!」
瑠々は異能の発動は間に合わないことを悟る。そして、ネモは突進してくる男をぼんやりと眺めながらまるで他人ごとのように理解していた。
ああ、ここで死ぬ
「ネモッ!しゃがめ!!!!!」
絶叫が響く。空気が走る音に遅れ、グチュッと何かが抉れた音。鮮血がネモを染める。艶やかな髪と白い肌はその体から溢れた おびただしい量の血液によって血染めの化粧となった。
「———あっ」
ネモは理解できなかった。何故、幼馴染のその少年が血にまみれているのかを。
「やっぱ人生は勢いで動くもんじゃないな………」
瑠々は自嘲気味に右腕を振り上げる。
「『
一瞬の炸裂音と共に男の体が地面に叩きつけられた。常識では考えられないほどの速度で飛来した金属パイプが男を叩き潰したのだ。アスファルトの地面がひび割れ、血と共に男の体はそこにめり込む。
完全に息絶えている。瑠々は、その光景に全身から血の気が引くのを感じた。それでも唇を噛み締め、大声で叫ぶ。
「あーあ!バレちまうとはな、他のガキに罪を着せて異能を使い放題できる計画が台無しだ!!!!!」
一部始終を見ていた人間に聞こえるように。大きな身振りと手ぶりで、異能で周囲の金属を浮遊させながら。
「この街にいる人間は、異能も使えないただの人間の癖に!抵抗しやがって!」
「……あぁ……」
ネモの瞳が驚愕と後悔で激情を零しながら、嗚咽と共に大きく見開かれている。
聡明な彼女はわかっていた。彼が罪を被ったことを。彼がどう決着をつけたいのかを。瑠々が一瞬、こちらを向いて無理やりな笑みを浮かべた気がした。
すでに彼の足元には子供の身体からすれば致命的な量の命の赤が零れ落ちていた。
ネモは、ただ強く拳を握ることしかできなかった。
瑠々が意識を取り戻すと、そこには木々が埋まっている。おそらく人の手が入った森なのだろう。立ち並ぶ樹木はどれもこれも盆栽師が腕によりをかけて育てたかのように美しく、地表に広がるコケはもし自分が岩ならこんなコケに生されたいと思うようなものであり、空気は澄んでいて一呼吸ごとに体が癒されていくようであり、葉や枝のがさがさいう音には官能的な響きさえある。まるで絵に描いたような、童話の中にでも出てきそうな、この場所が世界遺産に登録されていないとしたら不思議だとさえ思えるような、そんな森だった。
対して我が身を見つめると、ぼろぼろだった。着ている服がぼろぼろなのはもちろん、その下の皮膚にも擦り傷切り傷が多々ある。隣街にも噂が出たようで追手を撒きながらの逃走をしたせいだ。最終的には、死を偽造したが、そうした傷は肌の露出している部分にもいくつかあり一般人が見れば奇妙に映るであろう様相だ。
「あかん、遭難したわ」
「そろそろ来る頃だと推理していたよ」
瑠々が振り向くとそこには一人の男がいる。鷲鼻わしばなに、角張った顎。右手にパイプと左手にステッキを持った彼は、まさに紳士と言うべき風貌。
「誰だ?」
「この森の持ち主さ。卓越した推理は、予知へと近付いていく。何事もそうだ。卓越した何かは、別の事象へと変化していく。僕の場合は予知に近い推理という事で
試験の解答でもするような態度で男が説明する。
「自惚れ抜きで僕という存在は有名人だ。だが、紳士として自己紹介はしなければならない」
回りくどい言い方をした男は一拍おいてから胸に片手を当て、紳士的にお辞儀をしながら名乗った。
「失礼。自己紹介が遅れたね――初めまして。僕は、シャーロック・ホームズだ」
ああ、そうだろうな。スレ民が騒いでいる。つまりこの世界は創作物をベースとした世界なのだ。
「君を勧誘しに来た」