13歳の時に出会ったエトを曇らせる話   作:お稲荷さま

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今回は大晦日、正月、夏祭りの3個のイベントを書いているため少し長めになります。

ちなみにですがエトさんは善吉くんに会ってからは人を殺して食べてはいません。森で自殺者を探しています。
愛が彼女をここまで変えたのでしょう。愛じゃよ


お気に入り、評価、感想ありがとうございます!
やる気アップと共にニヤニヤと眺めさせてもらってます笑


11話

 

 

 クリスマスから数日が経ち今日は大晦日だ。いつも通り大晦日はこたつに入りながらテレビを見てゴロゴロしている。でもいつもと違うところは今うちにはエトがいるという事だろう。クリスマスの日の帰りにエトが大晦日に泊まっても良いかと両親に確認をとっていたのだ。クリスマスの日は当日急に泊まる事になったので電話をしていたが今回は事前に泊まることを伝えてあるみたいだ。

 

「こたつはいいねぇ冬の癒しだよ……でも一度入ったら出れなくなるのは中々のトラップだよねぇ」

 

「あぁ、こたつに入ると出るまでに時間がかかる……」

 

「皆んなでダラダラするのは年末年始の特権ねぇ」

 

「仕事もないし、何も気にせずお酒も飲める最高だ」

 

 四角い机のこたつのため入り口の一つがテレビに面していてその人がテレビを見れなくなる+他の人も見づらくなるのでエトは俺と同じに居る。最近はなんだか距離がものすごく近い……まぁ距離を取られるよりマシではあると思うけど近すぎないか?

 

「善吉くんのお父さんお酌しましょうか?」

 

「お、ありがとう。エトちゃんはもうウチの娘みたいなもんだからな!娘にお酌してもらうのが夢だったんだよ〜うれしいねぇ」

 

「もう酔っ払い過ぎよ!お父さん!エトちゃんは私の娘です!」

 

 ツッコむ所そこか?どっちの娘でも無いし、どっちかの娘なら意味は一緒じゃ無いか?取り合う意味ある?

 

「どっちも違うだろ……まったく…エトも嫌だったら言うんだぞ」

 

「「何善吉だけいい人ぶってるんだ(のよ)別に嫌じゃないよね?」」

 

「ええ、お二人の娘になれたらとても楽しくてとても幸せだと思います。」

 

 さすがエト世渡が上手だなぁ

 

「「な、なんていい子なの。」」

 

「もうお義父さんって呼んでくれ!」

 

「私はもう呼ばれたことありますけどね」

 

 鼻高々に言ってるがどちらかというと呼ばせたの方が正しいだろう。

 

「3人ともあと30秒で年越しだぞ!」

 

 テレビのカウントダウンが始まりついにカウントが0になった。

 

「「「「あけましておめでとう」」」」

 

「今年もよろしくね。善吉くん」

「こちらこそよろしく。エト」

 

 

――――――――――

 

 次の日エトと2人で初詣に行く。そこまで寒くはなかったが外に行くということで俺がプレゼントした赤いマフラーを巻いている。気に入ってくれてるのは嬉しいが室内にいてもブランケット代わりにしたりとずっと持ち歩いている。

 

「暑くないのか?」

 

「暑かったとしても冬の間は外さないさ、たとえ善吉くんの頼みでもね!」

 

「そこは別に口出しはしないけど……お、前空いたぞ」

 

 結構並んだが俺たちの順番になったので前に行き。

 二礼二拍手一礼をする。

 

「善吉くんは何をお願いしたんだい?」

 

「俺か?最近漫画を描いてみたいって思ってるんだけどいつかエトと一緒に本を出したいってお願いしてみた」

 

「そんなの私に言えばいいじゃないか」

 

「まぁいいじゃないか、そんなもんだろ?お参りって。それよりエトは何かお願いしたのか?前は神頼みなんてしないって言ってたけど…」

 

「ここ最近は少し神頼みも良いものだなって思ってるんだよ?善吉くんのテストもどうにかなってたしね。」

 

 一区切りしてエトが自分の願いを言う。

 

「私の願いはこのまま善吉くん達と一緒に過ごせます様にって頼んでみたんだ」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

 

 

 正月から半年程が経過して季節はもう夏だ。

 

 

 といっても特に変わったところは無く、最初こそ驚きはしたものの俺の病気は進行せずになんとかなっている。1ヶ月に1回Rc抑制剤を打ち検査を受け。たまに嘉納先生が渡してくれる新しい薬を飲んだりするくらいだ。俺は他の患者よりROSの症状に耐性があるらしく特に変化はない。少し痛みが感じにくくなった事と怪我の治りが早くなったくらいか?

 エトにはよく「痛みが感じにくいって事は怪我をしやすい」から注意しろといわれるが少しの怪我ならすぐ回復するし別に良いかなと思ってるとすぐにバレて怒られる。そんなに顔に出ているだろうか?

 

 

 あとエトの小説がもう少しで完成するらしい。クリスマスプレゼントで万年筆を貰ってからエトのやる気が凄いのだ。今は夏休みに入っているのだがほぼ毎日エトが家に来ている。逆に来ないと両親に「エトちゃんに何か怒られる様な事したのか?」と心配される始末である。

 

 しかも俺が宿題をしに机に向かう時間よりもエトが俺の机を使い小説を書いてる時間の方が長い。まぁ俺なんかの勉強に使われるよりエトの執筆に使われる方が机も幸せだろう。

 

 そういえば今日は近くで祭りがやってるらしい。長い夏休み暇でもあるので誘ってみるか。

 

「なぁ、エト」

 

「ん?…どうしたんだい」

 

「今日近くで祭りやってるんだってさ、一緒にいこーぜ?」

 

「おや善吉くんからこういうのを誘ってくるなんて珍しいね」

 

「まぁ夏だしな、夏といえば祭りと花火だろ?」

 

「いいね祭り行きたいと思ってたんだ。でもそのまま行くつもりかい?」

 

「ん?どういう事だ?」

 

 祭りに行く前にやらなきゃいけない事でもあっただろうか?

 

 考えていると“バンっ“どドアが勢いよく開く。

「話は聞かせてもらったわ!」

 

「母さん?なんだよ急に」

 

「善吉夏と言えば祭りよね祭りと言えば[浴衣デート]よ!」

 

「そういう事だよ善吉くん。君にはぜひこの浴衣を来てもらおうじゃないか」

 

 母さんとエトが息ぴったりに2着の浴衣を俺に見せつけてくる。というかエトさんやその浴衣どっから持って来たんや……

 

「実はさっき下でお母様と話してね。今日祭りがあるという事でお父様とお母様の若い頃使ってたものを貸してもらったんだよ」

 

「なんだ最初から祭りのこと知ってたのかよ」

 

「たまには善吉くんに誘ってもらいたくてねギリギリまで粘らせてもらったよ」

 

 それならさっきまでやっていた作業はなんなのだろうかと思い机の上を見ると、そこにあったのは万年筆を使い無駄に綺麗な字で書かれた【今年のイベント表】と書かれた紙だった。既にエトと一緒にやった正月や雪合戦、花見、豆まき、プールと言ったイベントにはチェックマークがついていた。

 他には何をやろうとしてるのか見ようとすると

“サッ“と紙を隠されてしまう。

 

「あまり乙女の秘密を探ろうとするものではないよ」

 

「そうよ善吉。それに女の嘘や秘密はわかっていてもわかってないふりをして受け入れるのが男よ!」

 

 2人にやれやれデリカシーが無いなと言われてしまう。うちの女性陣には敵わない。エトから浴衣を受け取り着替えようとするが一向に部屋を出る気配がない。

 

「なんでまだ部屋にいるんだよ2人とも」

 

「別に母さんに隠すようなことでもないでしょ?1人で着れるの?」

 

「そうだよ善吉くん一緒にプールにも行ったんだから裸くらい隠さなくてもいいだろう?」

 

 そういう問題じゃないだろ……デリカシーがないのはどっちの方だよ……

 

「一々見るものでも無いだろ……着方見ながら着るから大丈夫だよほら外でて」

 

 ぶー垂れる2人を追い出し、一息つき浴衣に着替える。紺色の浴衣みたいだ。少し難しいが説明書を飲みながら着替えてリビングに行く。

 

「こっちは着れたけどー、そっちはどうだー?」

 

もしかしたら着替えてるかも知れないので一応声をかける。すると中から「こっちも大丈夫だよ〜!」と返事が返ってくる。

 

 リビングに入ると浴衣を来て髪もしっかりと和装に合うようにセットされている。綺麗な髪に同じく色の緑の浴衣がとても似合っている。

 

「すごい似合ってる……」

 

「ありがとう善吉くんも、とても良く似合ってるよ」

 

「良いわねー浴衣デート若い時にしたきりだから羨ましくなっちゃうわ!」

 

「父さん待って皆んなで行くか?」

 

「それも良いかもね。お義母さん皆んなで一緒に行く?」

 

 絶対に断れないであろう聞き方だ。最初こそぎこちなかったが今では両親に対してもいい関係が築けてるみたいで両親のデレデレ度が増した。

 

「なんでも言ってちょうだい!」

 

「エトあまり母さん達のテンションをあげ過ぎない方がいいぞ。出店全制覇しそうな勢いだ」

 

「ははは……私もここまでなるとは思わなかった。気をつけよう」

 

 父さんの帰りを待ち車で祭りに行く。

 

「綺麗だねぇ、それに雰囲気がすごく楽しい」

 

「やっぱ夏といえば祭りだよな!」

 

「我が子達が可愛すぎるわ」

「仕事の疲れが吹き飛ぶ」

 

 

「逸れたらいけない手を繋ごう善吉くん」

 

「そんな子供じゃねーよ」

 

 確かに人混みはすごいが子供じゃあるまいし手を繋がなくても別にいいだろう

 

「私が繋ぎたいんだ…駄目かい?」

 

「……ッ!……わかったよ」

 

 流石にこの言い方はズルいと思う。手が汗ばんでないか気にしながらも出されたエトの手を繋ぐ。

 

「さぁ!行こう!まずはりんご飴が食べたいな」

 

「はいはい、あんまり引っ張るなよ」

 

 どうやらエトからしたら照れより祭りを楽しむことの方が大切そうだ。りんご飴を買い2人で食べていると目の前にものすごい数のお面が並べられている。

 

「次はあれにしよう」

 

 エトに手を引かれ。お面屋を見るが色んな種類がある。スタンダードな狐やひょっとこ、それにさまざまな動物のお面が並べられている。

 しかも全部のお面がしっかりと出来ている。だいたいこういう系は薄くて壊れやすいイメージがあるがこれならそう簡単に壊れる事はないだろう。

 

「いらっしゃい!お客さん浴衣も似合っててお似合いのカップルだねぇ」

 

「ありがとうございます!」

 

「別にそんなんじゃ……」

「いいじゃないか、こういうのは乗っておくのが吉だよ」

 

「そんなお二人さんにはこの二つセットでお買い得にしてあげよう!」

 

 そういって出してきたのは狐と梟のお面だった。

 

「ほらね?善吉くんはどっちがいいとかあるかい?」

 

「なら俺は狐でごんぎつね読んでから狐が結構気に入ってるんだ」

 

「なら私はこっちの梟にしようかな」

 

 まだ食べ物がいっぱいあるので2人とも頭の横につける。

 

 その後ほぼ全ての出店を周りついに花火の時間になった。4人で座れる所で今までの食べ物を食べながら花火を見る。

 

「うーむ、味で言えば君のお母様の方が断然美味しいがなんというか普段見なかったり食べなかったりするものばかりだから新鮮だね」

 

「楽しめたなら誘った甲斐があったな」

 

「それに、こうやって皆んなでみる花火はとてもいい夏の思い出になるね」

 

「久しぶりに祭りにきたけどやっぱり楽しいわね」

「そうだな、また皆んなで来ような!」

 

 4人で笑い合い花火を見ながらのんびり祭りを楽しむ夏の風物詩を全身で楽しんで最高の思い出になった。

 

 




色々と書きましたがエトはこの半年でだいぶ善吉家族と打ち解けてます。そして善吉くんたちもなんとなくですがエトが家族とうまくいってないだろうというのを察しています。
 
お祭りで出てきたお面屋さんは実はグールでグール達がよく使うお面(マスク)を作っています。グール達もお金を稼ぐすべがあるはずと思い出しました。なので結構頑丈です。


もし疑問やこれ違うんじゃない等あれば質問どんどんお願いします。作者の独自設定や考えがある場合は説明させていただきます。

もしよろしければ感想、お気に入り、評価等よろしくお願いします。
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