13歳の時に出会ったエトを曇らせる話   作:お稲荷さま

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少し短いですが夜にもう一話投稿予定です。
善吉君の苗字は古見です。最近出さなすぎてみなさん忘れてたら申し訳ない



誤字脱字報告、お気に入り、感想、評価ありがとうございます。


14話 エトside

善吉side

 

 あの日から一週間が経ち両親と共に嘉納先生がいる1区CCGラボラトリーに来ている。

 

「今回お越しいただいたのはもしかしたら古見善吉君の病気が改善する可能性が見えてきたのでその方法と、何をするのかというのを説明させていただくためにお呼びしました」

 

「それで先生、善吉の病気はどうすれば良くなるんですか?」

 

 少し焦った様に聞く母親に嘉納先生は冷静に説明を始める。

 

「現在善吉君のRc値は800〜900の間を行き来しています。この一年間特に症状も進行せずこれているのは体外に排出されているのもありますが善吉君自身の体質が関係しています」

 

「俺の体質?」

 

「あぁ君の体自体がRc細胞に対して耐性を持っているみたいなんだ。詳しく言うと記憶の混濁や意識消失、精神の退行と言った一部の症状が出にづらく、傷の早期回復、感覚鈍麻といった症状のみ出ると言った感じなんだ」

 

「なるほどそれが今回の改善とどんな関係が?」

 

「この一年間君の体や体質を研究させてもらったお陰でROSに効く新薬の開発に成功した、新薬と言っても進行を遅らせるもので完治は出来ないと考えてほしい。そしてその薬と共に君の体にRc細胞を貯めておける入れ物の様なものを手術によって作ればRc抑制剤を飲む頻度を抑える事が出来そして症状の進行をもっと遅らせられると考えている」

 

「Rc細胞の入れ物ですか?手術で作るって大丈夫なんですか?」

 

「君の細胞、採血での血液等を使い作れば拒否反応や症状の進行は極めて低いと考えている」

 

「なるほど…」

 

「どうする?善吉自身で決めるのが良いと思う。もちろんお金とかの心配はしなくて大丈夫だ。自分が良いと思う方を選びなさい」

 

 

 

「俺は———」

 

 

 

 

エトside

 

 

「また、ここに来るなんて思わなかったな」

 

 前回来た時はすぐに帰らされてしまい、運が無いと思ったけどすぐここに戻って来るなんてね。

 

 約束の時間まで後10分程だ、先に入って待たせてもらおう。そう思い出版社の中に入り受付の人に今日の要件を伝える。

 

「すみません、本日芳村で塩野編集と持ち込みの件で約束したものなんですが」

 

「芳村様ですね。あちらの待合室で塩野編集がお待ちです」

 

 どうやら塩野編集は先に待っていたみたいだ。前回と同じ様に待合室に行く。

 

「失礼します」

 

「芳村さん!本日はありがとうございます!いやぁ前回はすみませんでした。あの後時間が出来た時に原稿読ませて貰ったんだけどとても素晴らしい作品だった!」

 

「はあ…そうですか、ありがとうございます」

 

 前回の感想が信じられない程の手のひら返しだ悪い気はしないが本当に素晴らしいと思ってるのだろうか?

 

「そんな疑いの目で見ないでくださいよ〜全部読ませて貰ったけど僕はあなたを一流の売れっ子作家にする為にこの会社に入社したのかもしれない!いや!絶対そうだ!」

 

 勢いだけ凄く本当にこの人とやっていけるのだろうかと思うが彼が言った“売れっ子作家“と言う言葉……私が目指しているという訳ではないが善吉くんやお義父さんやお義母さんがよく言ってくれている。まぁこれも一つの縁か……。

 

「わかりました。私の作品の書籍化とこれからの作品の編集者としての仕事お願いしていいですか?」

 

「任せてください!絶対に芳村先生を一流にするまで死んでも編集者としての業務変わりません!」

 

「ははは……ところでどのくらいで書籍化出来そうなんですか?」

 

「そうだねぇ。読ませてもらった感じ特に変更すべき内容等は無さそうだったし。添削して、表紙の依頼等してそこから印刷等もって考えるとだいたい2ヶ月から3ヶ月以降って所かな?」 

 

「表紙依頼ですか……実はこの絵を使いたいんですが出来ますか?」

 

鞄から誕生日に善吉くんから貰った絵を出し塩野編集に見せる。とても気に入ってるのもあるが表紙として良いと思ったのだ。

 

「どれどれ……ふーむ、お金を払えばもっと良い絵が出来そうな気もするけど、確かに小説の内容にはあってる感じがある、どこでこの絵を?」

 

「実は…親友が描いてくれたんです。私が小説を書いてる所の姿らしいです」

 

「なるほど……ありだな……最年少コンビ的な意味で売り出す?それなら意外と早く出版できるかもね。それで書籍化に伴ってなんだけど———」

 

 そこから書籍化についての話し合いを進めるのだった。

 

 

 

 

 

 ――――――――――

 

「ただいま」

 

 編集との話し合いが終わり古見家に帰ってくる。そう今日は善吉君の家に泊まる日だ。部屋を用意してもらってから泊まる日が凄く増えた。私は学校にも行ってないので平日でも泊まる事がある。そこら辺をあまり触れない様にしてくれてるのも善吉くん家族のいい所であり、居心地が良い理由の一つだろう。

 

「「おかえりなさい」」

「おかえりー」

 

 リビングからお義母さんとお義父さんの声と上の階から善吉くんの声が聞こえる。上で作業でもしてるのだろうか。一度リビングに行きお義父さんとお義母さんに帰ってきた事を伝え、手を洗い善吉君の部屋に行く。

 

「入るよー」

「あいよ」

 

 部屋に入ると善吉くんは誕生日に貰った作業机で絵を描いてるらしい。彼はよく私の才能が怖いとか言うがどんどん上手くなる彼自身の才能も中々なものだと思う。

 

「邪魔してしまったかい?」

 

「いや?別に適当に練習してるだけだしな」

 

 マフラーとコートを適当にかけて彼のベットに横になる。最初の方は少し照れながら文句を言ってきていたが最近では慣れたのか軽いスキンシップやベットを勝手に使い昼寝するくらいじゃ何も言わなくなっていた。

 少しつまらないがまぁ良い、彼の近くやベットだと安心するのだ…外出は疲れるのだしょうがない。

 

「それで?どうだったんだい?説明受けてきたんだろ?」

 

「なんか俺の血とか細胞を研究して新しい薬が出来たんだと、それとRc細胞を貯める事ができる様になる手術をすれば症状の進行を凄く遅らせられるんだってさ。それで少し悩んだんだけどその手術受けようかと思って」

 

 新薬とRc細胞を貯めれる様になる手術?それは大丈夫なのだろうか?確か善吉くんの担当医はCCGで働いているらしいじゃないか…今までは薬や検査しかしてなかったから特に警戒してなかったが“奴ら“と何か関係がある可能性もある……。

 

「それは大丈夫なのかい?今より悪くなる可能性みたいなのは本当にないんだろうか?」

 

「うーん、まぁ先生からも説明あって100%はないって言ってたけどさ、ここ一年肉は食べれないし、いつ症状が進行するかもわからない状態で過ごすのはなんか疲れちゃってな」

 

 確かに彼の言う通りだ、善吉くんの症状はいつ進行してしまうかわからないたまたま運が良くRc細胞が排出されているだけなのだ。

 

「それもそうだね。善吉くんが決めた事だ私が止める事でもないかもね」

 

「あぁ、でも大きい手術とか初めてだから不安でさ〜応援しててくれよな」

 

「もちろんだとも。タイミングよく良い知らせがあるよ」

 

 今日編集と話し合った事と表紙について彼に伝えた。

 

「まじか…俺の絵がエトの本の表紙に……」

 

「余計なお世話だったかな?」

 

 彼なら大声で喜ぶと思ったが、静かなため少し不安になる。

 

「いや、めっちゃ嬉しいけど俺の絵で良いのかなって……」

 

「あの絵が良かったんだ。もちろん善吉くんが許可してくれるならだけどね」

 

「良いに決まってる!ありがとう」

 

「良かった…そろそろご飯ができる頃かな?下に行こうか」

 

「そうだな、母さん達に表紙のこと伝えたいし!」

 

 2人でリビングに降りて今日の事を話す。

 

「善吉良かったじゃない!」

 

「本当にすげーよな夢みたいだ」

 

「あ、そうだお義母さん、お義父さん編集者と出版について連絡取り合うから1ヶ月くらい泊まっても大丈夫?」

 

「「もちろん!いくらでも居ていいよ!」」

 

「長く泊まるのは夏休みぶりか?あとでゲームしようぜ」

 

「負けても、文句言わないでくれよ?」

 

 色々と順調に進みすぎてる気もするが気にしすぎてもしょうがないだろう。




今回色々と独自設定が出てきました。今後少しずつ増えてくると思います。一応原作と大きな矛盾がない様に考えてはいますが苦手な人いたら申し訳ありません。
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