あと今回ホラーフォントがあるので苦手な人は注意してください。
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エトside
善吉くんが退院してから1週間程が経過した。
2人になってしまったので家事を分担しつつ生活している。1週間も経てばある程度は慣れてくる。今日も自分の家事を終わらせて、調べなきゃ行けないことがあるので外出をする。
私が調べているのは今回の古見家を襲った不幸。それに関わりこの惨劇を起こした主要人物について調べている。
まずは今回直接お義母さんとお義父さんを手にかけた喰種についてだ。ニュースや一区を拠点にしている喰種達に聞き込みを行い分かったことは例の喰種は白鳩に捕まり、23区にあるコクリアに収容されてるらしい。
そいつは“フランケン”という名前で白鳩や喰種に呼ばれていた。多くの人が被害にあっており自分が食わない部分を繋ぎ合わせ人の形をした肉塊を作った為そう言われているらしい。ふざけた奴め今単独ではコクリアを破ることは難しい、一番に殺してやりたいが後回しだ。
「ちっ……必ず殺してやる」
白鳩連中だが善吉くんが貰った名刺から既にどんな奴かは調べが付いている。真面目な捜査官達だそうだが今はあの日組んでいたメンバーは別行動をしているらしい。まとめて殺したかったが仕方ない。特等に任命されるほど優秀で厄介な奴もいる。警戒される前に襲撃して残った双子は後で殺そう。
双子の捜査官、こいつらは2区に再配属されたらしい、今回のミスが原因だろうか。情報を探しつつ見つけたら襲撃する事にした。
まず最初に殺すのは、
「瓜江幹人……こいつだ」
――――――――
この日、瓜江幹人は黒磐巌そして部下数人を連れて任務に出ていた。
「幹人さん、この前の事件大変でしたね。あの2人もあれから射撃系のクインケが使えなくなってるって聞きましたよ」
「捜査官をしていれば後悔してしまう様な事なんていくらでもある。だが俺自身もまだあの日の事は消化しきれていない」
「でも…あの時は上からの指示が……」
「確かに指示に従った結果ではあるが、1度目の接敵でしっかりと捕獲出来ていればあんな事は起きなかった」
瓜江幹人は特等として活躍していく中でこれ以上に悲惨で酷い事件や、喰種との戦闘も見て来てはいる。
何も関係の無い子が目の前で親を殺されかけ、しかも自分が到着した頃にはまだ息があり助かる可能性はあった。死んでしまったのは自分の判断ミスである事は言い訳の余地もない。
「黒磐……お前にも子供が居るならわかるだろ子の目の前で親が死にかけその子自身何も出来なかったなんて。しかも彼は素直に喰種を恨む事も出来ないって言ったんだぞ……」
「……どうすれば良かったんでしょうね」
「それが分かったら後悔なんてしないだろうさ」
悔しげに顔を顰める瓜江特等だったが次の瞬間肌を刺す様な感覚を覚える。
「……屈め!」
頭上を夥しい数の羽赫の弾丸が通過する。
「……S 3班!全員無事か!」
「班長!一名負傷!」
目の前には先程羽赫による攻撃をして来たと思われる喰種が不気味に佇んでいた。体はふくよかな羽毛の様な赫子に包まれており。自分達より二回りほど大きい。顔を隠す様な赫子からは片方だけの赫眼が覗いている。
「喰種か」
「アンタが瓜江幹人か〜?」
「あぁ…お前の様な喰種に会った事はないんだがな」
「わたしのこじんてきな恨みだカらねぇ〜」
「そうか……S3班!負傷者をかついで撤退しろ!黒巌!お前が安全に護衛しろ!待ち伏せされてたんだまだ他に喰種がいるかもしれない!」
「しかし!幹人さんは!」
「俺は殿をする。安心しろお前達が避難したらすぐ追いかける。まだ小さい子供を残して死ねないしな」
「…………しかし!」
確かにそれ以外にいい案がないのは誰が見ても明らかであり。殿を務めるのは一番強い瓜江幹人が適任である。しかしこれまで世話になった人を置いて行くという行動が足を止める。
「黒巌……頼んだぞ」
「総員!撤退!瓜江特等を殿として速やかに撤退する!」
「それで……そこの喰種…ここからは通す訳には行かないんでな……俺だけで我慢してもらおうか」
「あん…ひん、しろ、よ狙いわ、を前ぇだぁ、うリ〜えぇぇぇッ!」
「赫者か……化け物め」
――――――――――
地面は抉れ、至る所にクレーターが出来激しい戦闘があった事が伺える。そしてその戦闘跡の真ん中に血塗れの男性と異形の化け物が相対している。
男性の方は既に息絶え絶えであり、かろうじて壁に背を預けている様な状態だ。誰がみても勝敗は明らかであり異形の化け物は男性を殺そうと近づく。
「……最後に……聞かせろ、目的は……俺だけか?」
エトside
目の前には最初の目標にしていた瓜江幹人が血まみれで倒れている。特等と言われるだけはあり、何回も赫者状態の手足を切り落とされ、腹部には穴が空いている。
しかし本体の私は頭部にいる為スタミナの消耗はあるが致命傷になっていない。
最後はこの手で殺してやろうと近づくと死にかけの声で襲撃の目的を聞いてくる。
おまえだけ?そんなわけがないだろ……善吉くんを苦しめた、お義父さんとお義母さんが死んだ要因は
ぜんぶ全部ぜゆぶぜんふぜんふぜんぶぜんぶ全ぶぜん部ぜんふぜんぶぜんぶぇんぶぜんぶ全部ぜゆぶぜんふぜんふぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ全部ぜんぅ
ぜんぶ全部ぜゆぶぜんふぜんふぜんぶぜんぶ全ぶぜん部ぜんふぜんぶぜんぶぇんぶぜんぶ全部ぜゆぶぜんふぜんふぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ全部ぜんぅ
この手で潰してやる
――――――――――
この日3区で瓜江特等率いるS3班が一匹の喰種により襲撃を受けた。班員一名が負傷し班長である、瓜江幹人を残しS3班のメンバーは撤退。
その後黒巌上等が上等、一等捜査官数名を引き連れ現場に戻ったが激しい戦闘の跡とその中心に右腕が切られ腹部に風穴が空いた状態で死亡している瓜江幹人特等を発見。
しかし捕食された跡は一切なく瓜江幹人特等を殺す事だけを目的とした襲撃であると考えられる。
黒巌上等への事情聴取から今回の個体は片方の眼だけが赤く光っている赫眼であり、体が赫子で覆われた赫者、又は半赫者であると思われる。
謎の喰種個体を『X』として、特等捜査官を凌ぐ戦闘能力を有していることから『X』の喰種レートはS級と設定される。
しかしその1ヶ月後駆逐対象『X』と同個体と思われる喰種による襲撃を受けた。大規模な襲撃により、2区のCCG支部は死者多数の多大なる損害を受ける。この際『X』のレートはS級からSS級に繰り上げられた。
『X』の持つ赫子がふくよかな羽毛にも見えたため、『X』の呼称を『梟』とする。『赫包』は6つから8つほど確認。『羽赫』の喰種とされる。
――――――――――
エトside
「とりあえず3区で瓜江幹人を2区で双子のうちの片方の捜査官を殺す事が出来た……」
二つの名刺を切り刻み。残る目的は双子のうちもう片方と23区のコクリアに収容されてるという“フランケン”だ。
しかし2区にいると言われている双子のうちもう片方の捜査官についての情報を探している時にコクリアに居る“フランケン”の処刑が早まるという情報をつかんだ。
「和修め……自分たちの失態を世間から忘れさせる為にさっさと処刑する気か……それとも……」
まぁこれが罠だろうとあの喰種を他のやつに殺させる訳には行かない。戦力は少ないがコクリアを襲撃するしかないか……。急遽戦力を集めコクリアを襲撃する事にした。
――――――――――
side???
俺は喰種として生まれた。生まれは貧しくクソみたいな所で自殺した人間の肉を白鳩に見つからない様に食い惨めな生活をするしか生きる術はなかった。
だけど他の喰種の奴らとは決定的に違うところがあった。それは頭が良かった事だ。人間どもが使う言葉も理解し科学というものを理解する頭脳まであった。
ある日道端に落ちている本を読み衝撃を受けた。それは「理想の人間」の設計図を完成させ人間の死体を使って怪物を作る事に成功したという。フランケンシュタイン博士の研究について書かれた物語が書かれた本だった。
喰種である俺は捕まえた人間の食わなかった部品を組み合わせたり、同種である喰種の体の一部も使い怪物を作ろうとした。しかし現実は物語の様には行かなかった。
目の前にはただの無理矢理縫い合わされた肉塊があるだけだった。
俺がやった事はすぐに白鳩どもにばれてSレートの危険な喰種として追われた。それだけならまだしも同種のはずの喰種にまで近づいたら殺される危険な奴として追放され、1区で生きていく事を余儀なくされた。
捕まっちまったのは1区にいた瓜江とか呼ばれてる化け物のせいだ。あいつが同じ人間であるはずの親子連れの家族を見捨てずあの場所で足を止めていたら今頃捕まらずに済んだだろう。
「クソが……!俺は他の喰種どもとは違って天才なんだぁ!クソッ!クソッ!」
いつもの様に悪態をついているとガチャリと扉が開く音がした。白鳩どもか?と思ったがどうやら匂いが違う。
「何をそんなに悪態ついているんだい?」
「なんだ?外が騒がしいと思ったらお前もしや喰種か?頼む拘束を外してくれ!なんでもいう事聞くから」
「ほぅ……なんでも…ね。じゃあ一つ聞かせて貰おうかな」
「なんだ?なんでも答えるぜ!」
今はこのクソみたいな所から抜け出せるならなんだってする。
「君が捕まった理由と最後に何をしたのか聞きたくてね」
そんな事でいいのか?
「俺が捕まっちまったのは人間をバラして繋ぎ合わせて最高の怪物を作ろうとしたんだ!喰種も使ったけどうまく行かなくてな!元々の体を喰種のものにして人間のパーツを繋ぎ合わせれば今度は上手く行くかもしれねぇ!ここから出たらその手伝いをさせてやるよ」
あと最後にした事だよな
「最後にした事はガキ連れの人間2人を死ぬギリギリを見極めて白鳩どもに対する囮にした事だな!普通ならこれで上手く行くんだが特等とかいう化け物が気にせず追って来やがったんだ」
「ほぅ?……」
目の前のやつの雰囲気が変わり何故か冷や汗が出てくる。俺がこんなガキにビビってるのか?
今はなんでもいい、こいつにとってプラスになることを言わねぇと
「そ、そういえば最後の人間2人の事だけどよぉ。
女は右手、男は左手を切り飛ばしてやったんだけどその腕もいい材料になりそうだったんだ!もったいねー事したなぁ。それに笑える事によ!残った腕で2人して子供の事撫でてやがったんだぜ。ウケるよな」
「……………………もういい…お前は死ね」
次の瞬間体の至る所に穴が空いて床が血塗れになっている。痛みが体中を襲い悲鳴をあげようとするが穴から空気が抜けて声が出ない。
「……安心したまえ。君がギリギリ死ぬくらいの致命傷だ、死ぬ最後の時まで地獄の苦しみを味わえるさ」
永遠にも思える苦痛が続く、こんなんで死ぬなんて何がいけなかったんだ……。
そして例の喰種は独房から出てくのであった。頬を伝う涙を無視しながら。
という事で、瓜江父死亡、双子の片方死亡、例の喰種死亡。
やったね!エトちゃんもこれでSSレートだ!
最後の視点は名も無き喰種こと“フランケン”の視点です。
全部の選択肢ミスったね。残念!
英語においては、「フランケンシュタイン」は「自ら創造したものに滅ぼされる者」「自ら撒いてしまった呪い(または災い)の種」といった意味の慣用句としても使われている。らしいです。