13歳の時に出会ったエトを曇らせる話   作:お稲荷さま

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方向性が決まったのでタイトルを変えさせていただきました。

エトの心情等を書いてみました。そして前話にも少し修正を加えてます。というか読みにくかったらすみませんorz


5話+エトside

 

 

 

 結局最初は1つだけと言っていたエトもサンドイッチを2つ食べる。2人してお腹いっぱいになったところでまた鼻がムズムズすしてきた。朝急に鼻血が出たので一応ティッシュは持ってきている、ティッシュを出して少し鼻をかむとまた鼻血が出てきていた。

 

 (今度は飯の途中じゃなくてよかった)

 

「おや鼻血でも出たの?」

 

「あぁ……さっきも朝飯食ってる時に出たんだよなぁ」

 

 朝食での事を思い出しているとどうやらエトの方も顔が赤みがかっているしボッーとしている。

 

「…ん?エトお前もなんだか顔が赤い気がするけど大丈夫か?」

 

 ティッシュを丸め、鼻に詰める。鼻にティッシュを詰めている絵というのはなんとも間抜けな感じがするがそんな事言ってもしょうがない。

 

「………ハッ!…すまない…美味しいご飯を食べて代謝でも上がったかな?」

 

 そう言ってエトは立とうとするが少しふらついている。体調が悪そうな感じはしないが、小説を書くのは相応の体力をつかうのだろうか?

 

「あんまり無理するなよ?エト大先生の体に何かあったら…俺…………クハ」

 

 少しふざけてエトの事を呼ぶが我慢できず笑ってしまう。

 

「大先生って………鼻血出してる君に言われたくないけどね、まぁ別に急いで何かしようという予定もない、ゆっくりしようじゃないか。そういえばお小遣いはダウンしなかったのかい?」

 

 少しムッとして文句を言いながら座り直す。

 

「おう、俺が小説読むって言ってのが余程珍しかったのかそんな話にもならなかった」

 

「おや、予期しない所で私の小説が役に立ったみたいだね」

 

「母さん達もいつか読みたいってさ」

 

 昨日の母さん達がワクワクした様子で言ってた事を伝える。

 

「ならいつか善吉くんの家にお邪魔しようかな?私もあんなに美味しいサンドイッチを作ったお母様にも会ってみたいしね」

 

「おう!来てこの小説で父さんと母さんをぎゃふんと言わせてやってくれ!」

 

「武器じゃないんだから……」

 

呆れたように言うが今まで漫画しか読まなかった俺からしたら立派な武器みたいなもんだ。

 

「でもさ小説家にとっては武器なんじゃないか?あんだけ凄かったらいろんな人の心を動かせるんじゃないか?」

 

「そうかい?君は少し褒めすぎじゃないかい?」

 

「そんな事無いって!このシーンだって——————」

 

 あのシーンがよかった、このセリフがカッコよかった等感想や思った事、考察等を色々とエトと話し合う。

 時間を忘れて話していると、いつの間に夕方になっていた。母さんを心配させない為にも早めに帰るか。

 

「もうこんな時間か、善吉くんと話してると時間が早いね。ねぇ善吉くん……私の友達になってくれないか?」

 

「え、?俺たち友達じゃなかったのか??友達だと思ってたの俺だけ?」

 

 ここに来てまだ友達認識されてなかったとは…………浮かれてたのは俺だけだったのか!?

 

「私も友達だと思ってるよ…こう言うのは改めて言うのが大切なのかなって思ったんだ……駄目かい?」

 

「駄目じゃない!改めてよろしく俺たちは友達だ!」

 

「あ、そうだ遊ぶ時はこの住所に来てくれよ!また続きが書けたらでもいいし。俺が急にエトの所行って小説書く邪魔したくないし。じゃあ!またな〜!絶対続き見せてくれよなー!」

 

 俺の住所が書かれた紙をエトに渡して昨日と同じように家に向かう。俺にとって小説を読むという事は退屈な時間だった筈だが今日はあっという間だった。

 

――――――――――

 

sideエト

私の名前は芳村 愛支(よしむら えと)

喰種である父と人間である母から生まれた半喰種だ。

 まず喰種が何かを説明しよう。喰種とは食性が人肉のみに限定された肉食の亜人種。身体能力は極めて高く、数mを跳躍する脚力や素手で人体を貫く膂力を有し、個体差はあるが成体ではヒトの4 - 7倍の筋力があるとされる。程度の軽い擦過傷や切傷であれば一瞬、骨折でも一晩程度で治癒する回復能力を有し、また銃弾や刃物などの一般武器では傷一つ付かないほど耐久性にも優れている。感覚器官も非常に鋭く、遠方から近づく人物の体臭を嗅ぎ分けられ、捕食もしくは交戦時には赫眼という状態になり、身体から赫子が発現するため人間と見分けやすくなる。

 

 

 喰種と人間の間に半喰種の子供ができるとどうなるのか普通は【母親が人間である場合は子供の栄養を摂取することが出来ずに生まれる事が出来ない】…………はずだった。

 だが私の母は、私を産む為に人間であるにも関わらず人間の肉を摂取し、私を産むことを選んだ。何故そこまでして産む事を選んだのだろう聞きたい事は沢山ある。母は死んでしまい、もう聞けなないが、母が書いていた日記から私を産む覚悟と生まれる前から私を愛してくれていた事が理解できた。

 

 そんな私は父の知り合いに預けられた。今までは東京の地下にある24区に住んでいたがその人の庇護下から抜け、悪意のある人間や喰種を捕食したり、スリをしてその日暮らしをしている。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 彼と出会ったのは冬の日の夕暮れ時。前日に路地裏で襲おうとして来た幼女趣味な人間を食い、満腹で近くをふらついていた時だった。

 古見 善吉(こみ ぜんきち)は不思議な少年だ。

 最初の印象は神社内で大声をだして願い事をしている変な子だという印象だった。神社の前を通りかかった時に聞こえた声と必死に頼み込んでる姿を見て面白そうだと思い近づく。

 間違いなく低いと言える点数のテストを手に持ちながら目を瞑ってお小遣いを減らされないように頼み込んでいる。

(こんな時間に薄暗い場所でしかも目を瞑っていて背中がガラ空きだ。警戒心が無さすぎじゃないだろうか?)

 まぁ今は食欲がない為食べる気はない。特にやる事もなく暇つぶしにと声を掛ける。

 テストの結果的に頭の出来が良くいのだろうと思ったが、少し助言をするとスポンジの様に吸収し時折確信めいた事を言う。しかも初対面の私が書いた小説を読みたいという。

 今は持ってない為明日ここに持ってくる事を約束しその日は解散した。

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

 

 

 次の日

 一応約束はしたものの昨日会ったばかりの奴の小説など本当に読みに来るのだろうか?と思いつつも暇つぶしにはなるだろうと思い神社に向かう。

 約束の20分ほど前になると神社の入り口の方から彼が走ってくるのが見えるがどうやら彼は約束の時間を間違えたと思ったらしい。焦っている彼にまだ約束の時間ではない事を告げると安心したようで「ふぅ……」と安堵の息を漏らしている。

 早めに来た理由は早く読みたかったかららしい。早めに来て良かったと軽く微笑むと彼はボーッとしていた。聞くとどうやら私に見惚れていたらしい……私が喰種だと知って、赫子や赫眼を出してもそんな風な態度が取れるのだろうか?

 雑談もそここに彼は小説を読み始める。小説は苦手だと言っていたが、すごい集中力で原稿を読んでいる。

 

 キリのいい所まで読み終えたらしい彼に感想を聞くと面白かったらしい。ワクワクしたとも言っていた。

 ふと気になり化け物に生まれるのは嫌か聞く。どうやら彼は自分が孤独でなければいいらしい。喰種でも人間でもない私は彼にとっては孤独というやつなのだろうか。彼がどの様に考えているのかが知りたくて、もしこの世に仲間がいない私の様な半喰種として生まれたならどうするのか聞いてしまう。

 

 彼が出した答えは【どちらとも仲良くなれる可能性がありその為に頑張る】という私が思いつきもしない考えだった。私にとって人間と喰種は敵であり、食料であった。世界が孤独な私を否定し、そして私もまたそんな世界を否定した。そうするしか無いのだと思っていた。今まで見た事がない景色が見えた気がした。

 

 でも私が化け物(グール)だと知ってしまったら本当は怖がるのではないか?そんな考えから周りの誰かが化け物になったら、最初から化け物だったならどうするか質問をする。

「心が同じなら同じ様に接したい、気持ちを理解する努力をしたい」そう真剣に言う表情をみて彼となら本当の意味で友達になれるのではないかと思った。

 

 

 

 

 その後も持論を話したり。感想を聞いたりしながら過ごすと善吉くんのお腹から音が鳴る。

 さっきバケットを持って来たと言っていた為お昼にしたら提案をすると善吉くんのお母様が多めに作ってくれていたらしく私も食べるか聞かれる。

 私は半喰種なので栄養も取れずあまり美味しくない人間の料理は好きではないが彼の母親の良心を無駄にしたくなかったので1つ貰う。

 そのサンドイッチを食べて私は驚愕する事になる

 善吉くんのお母様が作ったサンドイッチはどんな今まで食べたどんなものより美味しく感じられた。味は普通であるが真心込めて作られた料理の味と一緒に食べてくれる人が居る事は想像以上に料理を美味しく感じさせるらしい。

 善吉くんに何故泣いているのか聞かれ、この時私は初めて自分が涙を流している事に気がつく。どうしていいかわからないと慌てる彼を見ながら「温かいな」と言うと彼は「冷たいはずだ」と言う、天然な発言をする彼に思わずクスリと笑ってしまう。彼と居ると自分の知らない自分を知れるらしい。

 結局2つも貰ってしまったサンドイッチも食べ終わり彼と雑談していると早くも夕暮れが近づいて来てしまった。彼と話していると本当に時間が早い。

 改めて彼に友達になって欲しいとお願いすると、彼の住所の紙を貰う、どうやら彼は私の小説を書く邪魔をしたくないらしい。まぁ、24区にしか住んでいた所がない私にとってはありがたい提案だ。あれだけ美味なサンドイッチを作る彼のお母様とも会ってみたいし今度お邪魔しよう。

 

 

 

 善吉くんとは本当の意味で友という関係になれそうな気がする。今はまだ勇気が出ず私の正体を明かす事はできないが彼なら本当の私を知っても友で居てくれると信じたい。私の勇気が出るその時まで私はこのまま彼に嘘をつき続ける。

 

   

 

 

   この選択が後に私を苦しめる事になる。




むずすぎる…
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